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大規模なオンラインゲームやメタバースのサーバシステム開発を主軸に、企画立案やデザイン業務など幅広い領域で事業を展開するソフトギアが、新たなハイエンド3DCG制作拠点として「イケイケSTUDIO」を起ち上げた。「誰も見たことのない表現を目指して相互に助け合うチームを目指す」という同スタジオの中核メンバー、池内 望氏に、現在の制作スタイルとこれからのビジョンを聞いた。
TEXT_神山大輝/ Daiki Kamiyama(NINE GATES STUDIO)
EDIT_山田桃子 / Momoko Yamada
PHOTO_弘田 充 / Mitsuru Hirota
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cgworld.jp/jobs/30667.html
募集職種
・キャラクターアーティスト
■技術ベンチャー企業が新たにデザインスタジオを創設
――まずは自己紹介をお願いします。
池内 望氏(以下、池内):ソフトギアのデザイナー、池内 望です。現在はソフトギアの3DCGに関連する業務を一手に引き受けていて、主にゲーム開発におけるコンセプトワークからキャラクター制作までを一貫して手がけています。前職のフライトユニット時代は、RPGのキャラクター制作やアクションRPGシリーズのメインモデラーに携わらせていただきました。
――キャラクター制作をメインとするアーティストとして、名だたる作品を手がけてきているのですね。ソフトギアに入社するまでの経緯と、これまでのキャリアを教えて下さい。
池内:私はもともとゲームをつくってみたいという想いが強く、学生時代はOCA大阪デザイン&ITテクノロジー専門学校でデザインを学びました。卒業後はゲームリパブリックに入社し、NPCやクリーチャーをスカルプトで制作していました。ただ、3DCG業務を続ける中で、次第に「3DCGよりも絵を描きたい」という欲求が強くなり、1年後には2Dアニメーションの表現技術に長けたヴァニラウェアに転職しています。その1年後にはフリーのイラストレーターとして活動するために再び上京し、その後、様々なご縁があってフライトユニットに入社しました。そこでようやく「やはりゲームの3DCGは面白いぞ」と再認識しまして、以降10年に渡ってキャラクター制作を続けてきました。そこから「さらに表現の幅を広げたい、ハイエンドなものづくりがしたい」というところに興味が移り、ソフトギアで活動をしています。その活動をより発展させることを目的に2022年に、私が中心となってハイエンド3DCGスタジオの「イケイケSTUDIO」を設立しました。
――ゲーム分野において2D/3D問わずデザイン業務を続けてきたことで、結果的に様々なスキルを得られたかと思います。改めて、ソフトギアの会社概要について教えていただけますか?
池内:ソフトギアは2008年設立の技術ベンチャーで、スタッフの6割はエンジニアが占めています。創業時からオンラインゲームの開発を続けており、大規模なMMOタイトルのサーバシステムを開発することを主たる業務として成長しました。家庭用ゲームもネットワークに接続して遊ぶことが一般的になり、そのながれを受けて様々なタイトルのサーバシステム設計に携わりました。そんな事情もあり、実はソフトギアにデザイン部門があるという認識がまだ業界的に薄いのも事実です。以前からデザイン部の起ち上げは何度かチャレンジしてきたと聞いていますが、今回は方針を一新し、新しいスタジオを起ち上げようということになりました。
――以前にも、「イケイケSTUDIO」とはちがうデザイン部門が存在していたのでしょうか?
池内:はい。もともとはオンラインゲームにおけるモデリング業務などを受託するためのデザイン部があり、2Dグラフィックスの担当も含めて10名程度が在籍しています。ただ、今回はベクトルを変えて新しいデザイン組織をつくろうと当社の代表と意見が一致し、ハイエンドを専門としたデザインスタジオを社内に起ち上げるに至りました。
――ソフトギア創業から「イケイケSTUDIO」新設に至るまでには、どういった背景があるのでしょうか?
池内:創業当時と今とでは、業務で求められるアウトプットの品質が異なります。かつてのオンラインゲームはローポリ案件が多く、少ないリソースで最適な見栄えをつくる仕事が主なものでした。一方、現在はスマートフォンゲーム市場でさえ、徐々にハイエンドな3DCGが使われ始めています。今後さらにハードスペックが向上する見込みであることから、当社としてもハイエンド3DCGに舵を切るために、これまでのロースペック向けのデザイン部から一新したい考えです。全く新しいスタジオとして設立するため、当社のデザイン部とはメンバーも切り離して考えており、今のところは私ひとり。まさに、今から始まるスタジオと考えています。
――「イケイケSTUDIO」のコンセプトや、制作スタイルについて教えて下さい。
池内:理想論ではありますが、「まだ世の中にはない、確立されていない表現をクライアントに積極的に提案できるスタジオにしたい」と考えています。既存の表現と同じで、例えば「これと同じようなものをつくろう」というスタンスは取らず新しいルックを追求したいと考えています。
――特定のプロジェクトの上流工程から関わり、コンセプトメイキングからスタートするようなイメージでしょうか?
池内:そうです。実際、私は現在、バンダイナムコさんのプロジェクトに関わっていますが、そこでもゼロからのものづくりをやらせていただいています。コンセプトアートのように絵を描き、キャラクター表現を考え、自分の哲学をもって3DCG技術で実現する。こういう表現をやってくれ、と依頼されるのではなく、「この案件に最適な表現とは一体なんなのか?」を考え抜いて追求していきたいと思っています。逆に言えば、そのための技術は新しかろうと古かろうと、何でも良いと考えています。
――現在「イケイケSTUDIO」は池内さんおひとりで業務を回しているとのことですが、今後どの程度の規模にしていくかなどのビジョンを聞かせてください。
池内:いくつかのフェーズに分けて考えていますが、第一段階ではごく少人数で、「イケイケSTUDIO」がどういった集団なのかのカラーを決めたいと思っています。その先では、スタジオ内の個人個人のもっているスキルや得意なスタイルにスポットを当てて、「この人が強いのはこれだよ」という得意分野を活かす仕事をやっていきたいと思います。規模拡大は、その後のことかと思っています。
――まずはスタジオの個性を育み、アピールしていく段階ということですね。最初のフェーズでは、どういったメンバーと一緒にスタジオをつくっていきたいですか?
池内:技術があるに越したことはないですが、それよりも表現したいもののビジョンを強くもてる人材を求めています。チームとして足並みが揃うことが前提ですが、根っこの部分に「自分はこれがやりたい!」という強い個性が滲んでいる人が良いですね。近年はツールも進化していますが、ツールでできることが表現の最大値になっている人も少なからずいると思います。そうではなく、頭に思い描いたものをどのように世の中に提示するかを考えることのできる人が好ましいと思っています。いち作業員ではなく、最終的にはアートディレクターの立場で活躍できるような人材を求めています。
――先ほどの提案型スタジオというところに結びつけると、自分の個性をクライアント案件で活かせるシーンも多そうに思えます。技術という意味合いでは、使用するツールはどういったものになりますか?
池内:前提として、現場で使われるツールは年単位で変わっていくものです。5年後や10年後にはツールが丸ごと変わっている可能性さえあり得るので、絶対にこのツールがないとダメ、というつくり方はしていません。これとは逆に、「このツールは触りたくないです」という拒絶反応があると、今後3DCG分野で仕事をするのは難しくなるかも知れません。現在は、Maya、ZBrush、Substance Painter、Substance Designerを使うことが多いです。また、当社はゲーム開発に関連する業務が主なので、Unreal Engine4なども触ります。
――ありがとうございました。新しいスタジオの文化づくりを、自分の個性を活かして行えるという点は非常に魅力に感じました。最後に、この記事を見た方へメッセージをお願いします。
池内:「想像力を形にする」というのがキャッチコピーかも知れません。「どうやったらこの表現が実現できるんだ?」とひとりで悩むのではなく、チームだからこそ他のメンバーも一緒に悩んで、そこから新しい発想や表現が生まれてくる......これが根本的なチーム制作の良さです。個々が欲する表現に対して全員が協力して答えを出していき、その結果がいずれはスタジオの財産になっていくというのが理想です。それぞれが支え合いながら、ハングリーに表現を追求できる舞台をつくりたいと思っています。一緒に「イケイケSTUDIO」から新しいコンテンツを生み出していきましょう!
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