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長崎高士氏(株式会社ポリゴン・ピクチュアズ CGIスーパーバイザー)

株式会社ポリゴン・ピクチュアズでCGIスーパーバイザーとして活躍する長崎高士さん。学生時代、そして業界へ入り、現在に至るまでの経験談から、CGスキルを習得し業界で活躍するための道が導かれる。その道において、オートデスクが提案する教育の在り方をパッケージ化した「Autodesk Education Suite for Entertainment Creation 2011」は、歩み始めのCGを学ぶ段階で非常に有意義なものである。長崎氏の歩みと、教育段階で学ぶ心構え、そして同スイートの有用性を伺った。

制作全般をこなしたからこそ見えてくる得意分野

ーーCGを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

長崎高士氏ーー僕は大学で建築を勉強してました。その時にCADをさわっていたのですが、その授業の一環でCGに触れる機会がありました。そこでは今で言うビジュアライゼーションですかね、パースを作ってそれを広告のようなイメージ生成などを行なっていました。コンピュータ上で作成した建物をウォークスルーしていくような映像も作ったり。それからそのまま大学院に行こうと思って、実際には試験もパスしたのですが、ちょうどその時CG過渡期といえる時代だったんです。
建築の世界での自分の可能性、それからCGの可能性を考えて、エンターテイメントでのCGに興味を持ち始めて、デジタルハリウッドで本格的にエンターテイメント映像制作を学ぶことを決めました。

ーー学生時代はどのように過ごされたのですか?

長崎氏ーー現在はAutodesk Mayaを使用していますが、デジタルハリウッド入学当時(1998年)に使用していたのは、Softimage 3D(現Autodesk Softimage)。当時は現在に比べるとマシンスペックも相当低く、シミュレーションなどはまだまだ実用の段階ではなかったと思います。
学ぶ場としても、学生版などもまだなく、マシン自体もスペックにしても価格にしても自宅で購入するという時代でなく、スクール内でしかCG制作を行えませんでした。課題等は夜通し作業を行なってました。それを考えると現在は、非常に安価で学生版を購入できるし、マシン自体も価格、スペック共に充実していますので、家でも学べる環境を構築できるということはうらやましく感じますね。
課題ではキャラクターが登場したアニメーション作品を制作していましたが、その当時からレンダリングやライティングなどに特に興味を持っていました。その辺りは現在も変わらない志向ですね。作品を作っていく上で自分にはこっちの方が向いているんだなっと感じていました。そうしたこともあり、業界に入る際にこの志向と得意分野を活かせるという点では、当時から分業制を採っていたポリゴン・ピクチュアズしか選択肢は考えなかったですね(笑)

ーー入社された後もすぐにそうしたセクションでお仕事に従事されていたのですか?

長崎氏ーーいえ、最初はアニメーターをやっていました。ウォークサイクルのいろはを教わる所から始まり、徐々にキャラクターアニメーションを任せてもらえるようになっていきました。今でこそCGキャラクターのアニメーションは一般的になっていますが、当時商業作品でCGキャラクターが使用されることはそうそうありませんでした。その中でポリゴン・ピクチュアズはCM『HGスーパーハード』シリーズや『イワトビペンギン ロッキー&ホッパー』シリーズなど、CGのキャラクターアニメーションに力を入れているプロダクションだったので、アニメーションを勉強するにはすごく良い環境だったと思います。ですが、そもそもプロダクションに入って Maya を初めて触りましたし、もともとアニメーションは得意ではなかったので苦労は絶えませんでしたね(苦笑)。
続いて『デジタル所さん』ではモデラーも経験し、それからCG、VFXという仕事の需要も大分変化し、『鬼武者2』でもともと興味のあったルックデペロップメントの業務などに従事し、CGIスーパーバイザーという仕事を現在は行なっています。今思えば、そうした多様なセクションを専門的に行なった期間が現職での役割を担える素養を磨いてくれたのだと感じますね

ーーCGIスーパーバイザーというお仕事では、各セクションへの深い理解、全体を見た上でのパイプラインの構築など、幅広い知識と経験が求められますね。

長崎氏ーーそうですね。でも、僕の仕事だけでなく、現在のCG制作ではある意味ではツールにとらわれないというか、幅広い選択肢を持っていることが求められます。エフェクトなどの部門をみれば、作品で求められる表現によってツールやプラグイン等都度研究して実用するということが多々あります。対応力が現場ではやはり求められます。その点、「Autodesk Education Suite for Entertainment Creation 2011」を使えば、Autodesk Maya、Autodesk Softimage、Autodesk 3ds Maxの3ソフトに加え、最近アニメーション制作で需要が非常に高まっているAutodesk Motion Builderを、そしてAutodesk Mudboxでスカルプティングまで学ぶことができるのはとても有意義だと思います。
もちろん、CGソフト3つを全て同レベルで使いこなす必要はありませんが、アニメーションはMayaを基本にし、エフェクトでICEの活用を試みるなど、個人としては実験的でありながらも、現場としては実践的な制作を体験することができるのではないでしょうか。
僕自身が学生時代、それから入社当時を振り返ってみると、当時は学びたくても得られる情報が非常に限られていましたので、やはり現在は恵まれた環境だと素直に思いますね。雑誌、書籍、Webなどから十分な情報を得られますし、各ソフトウェアの使い方を習得する際の大きな手助けとなります。

自分の得手不得手を正しく把握する

ーー多くのツール、プラグイン、そして機能などを使うことが必然となる現場での制作ですが、それらを習得する上で気をつけられている部分はございますか?

長崎氏ーーまずは基本ですが、パラメータを理解することですね。ツール毎に項目の違いはもちろん、意味も異なることもあります。そうした項目とその作用を理解することが習得する上ではもっとも近道だと思います。SoftimageからMayaに乗り換えた際もそうしたところから始めましたし、他のソフトやプラグインを検証する際も当然もっとも初めに行うことです。今CGを学ぶ学生さんたちにも自分が行いたい表現を実現するためにも、まずは自分が使用するソフトに関してあいまいではなくしっかり理解することを心がけてほしいですね。そして他の機能や、ソフトを試す際にも同様のアプローチで臨むことをお勧めします。
あと、少し技術的な話からは外れますが、プロである以上作業に対する正しいアプローチが求められます。理想のアウトプットをイメージする、作業過程のアウトプットを客観的に評価する、理想に向けて的確な修正のプランニングを行う、というオペレーティング以外のプロセスを正しく理解して客観的な観察力を磨くことがとても重要だと思っています。

ーーCG映像業界で活躍する上では心技ともに磨く必要がありますね

長崎氏ーーやはりそれがベストですね。そして、自分の得手不得手を正しく把握することも大事です。ソフトウェアが成熟してきた昨今のCG映像制作は求められるスキルが余りに多岐に渡るため、多くの専門的なスタッフが必要とされつつあります。ジェネラリストが不要となることはないですが、スペシャリストへのニーズが高まってきているのは事実でしょう。初めから興味を持っていて自分の得意なスキルを突き詰めるというケースもあると思いますが、実際にやってみて得手不得手を実感することも多いと思います。僕の場合も学生時代に課題作品を制作する中で、得意分野を見つけることができました。
この業界を志す人には、やはりまずは色んな作品、そして作業に挑戦して欲しいですね。「Autodesk Education Suite for Entertainment Creation 2011」はまさにそうした作品制作や作業にチャレンジする環境を与えてくれるものですし、それを活かして実践的かつ実験的に制作に挑戦してもらいたいです。

Autodesk Education Suite for Entertainment Creation 2011パッケージ

教育機関向け製品価格
10シート:1,356,075円
25シート:2,712,150円
125シート:6,780,375円
500シート:10,848,600円
追加1シート:108,675円

教育機関向けサプスクリプション価格
~24シート:20,370円
25~124シート:16,275円
125~499シート:8,140円
500シート:3,255円

学生版製品価格
81,375円(使用期間:在学期間限定)
※金額表記は全て税込み

問い合わせ:オートデスク インフォメーションセンター
TEL:0570-064-787(ナビダイヤル)
http://www.autodesk.co.jp/edu