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「楽しいゲームを楽しく作る」

そんなふうに胸をはれる会社が、どれだけあるだろうか。『ゼノサーガ』シリーズ、『バテン・カイトス』シリーズなどで有名なモノリスソフトは、その数少ない一社だ。
同社は旧スクウェアでRPGを手がけてきた開発陣が中心となって1999年に起業し、2007年より任天堂のグループ会社に移行。2011年には東京・中目黒の本社に加えて、京都スタジオを新設した。本社でオリジナルのタイトル開発を行う一方で、任天堂タイトル『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の制作を、京都スタジオでは『とびだせ どうぶつの森』のグラフィックデータ制作などに携わっている。任天堂との業務拡大に伴い、広く人材募集が行われることになり、スタジオにお邪魔した。

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スタジオエントランス。エンブレムとともに京都らしい祇園祭の厄除ちまきが来訪者を待ち受ける 

今回募集されるのは新卒・中途を含む約10名で、全員が京都スタジオ勤務だ。職種は3DCGアーティスト(キャラクターモデラー、モーションアニメーター、エフェクトデザイナー)で、採用後は任天堂の主要IPタイトルに開発参加することになる。スタッフのほとんどがアーティストで、女性の割合も高く、平均年齢も20代後半といったところ。スタジオ全体から、和気あいあいと作業をしている雰囲気が伝わってきた。

定時労働制がもたらす高いクリエイティビティ

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京都スタジオは2011年に新設されたばかり。新スタッフ受け入れの準備が進んでいる

最大の特徴はクリエイティブ系の企業ではきわめて珍しく、定時労働制が導入されていることだ。京都スタジオでは9時始業、18時終業で、上長の許可がなければ残業は認められない。サービス残業もなく、自宅での持ち帰り作業も禁止だ。一方で勤務時間内に研究開発を行う時間が組み込まれている。また個人的な研修目的などに限り、終業後21時まで、会社のツールや機材を使用することが認められている。

つまり「残業ゼロでクリエイティブな仕事」が同社のポリシーなのだ。取締役の本根康之氏は「定時労働制を取り組み始めた大きなきっかけの一つは、2006年の労働安全衛生法の改正により、これまで以上に従業員の時間管理を徹底することを求められるようになったことです。しかし実際には、このような法令改正の有無に関わらず、ゲーム開発が大作化するにつれ、裁量労働制という名の『残業を見越した開発スタイル』は限界に来ていました」と語る。

定時労働制の要となるのが、タスク管理と評価システムの連結だ。個々の作業はセクションリーダーによって割り振られ、進捗状況によって逐次見直しがなされる。一日の作業時間が明確になったことで、品質に加えて作業時間による評価が可能になり、「手が早く優秀なクリエイターほど損をする」などの弊害もなくなった。リーダークラスの負担は増えたが、会社全体では作業効率がアップしたのだ。

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ニンテンドー3DS『とびだせ どうぶつの森』の一部グラフィックを担当
©2012 Nintendo

今回の採用では約10名と京都スタジオの規模(約20名)に比べれば、かなり高い割合となっている。しかも中途採用だけでなく、2014年度の新卒採用も含まれている。本根氏によると「ようやく京都スタジオでも受け入れ体制が整いました。新卒についても継続的に採用を続けていきたいですね。新しい血を積極的に受け入れて、時代と共に変化し続けていきたい」と語った。

求められる人材像として、本根氏・内山氏は「CGアーティストとして必要なスキルや、基礎的なデッサン力・センスなどはもちろん、コミュニケーション能力が高い人が求められる」と口を揃えた。そのために欠かせないのが、制作物を評価するうえで、否定だけではなく、建設的な代案が提示できることだ。ゲーム作りは楽しいことばかりではない。それでも「明るく・楽しく」仕事ができる。そんな前向きな姿勢が求められている。

またCG・映像業界で活躍してきたが、ゲーム作りに興味のあるアーティストも歓迎とという。特に同社ではカットシーンの制作でモーションデザイナーがカメラ設定を行っているため、絵コンテが描ける人は重宝されるとのこと。またエフェクトデザイナーについても、絵コンテを描く能力が求められるようになってきた。開発機材やツール類も潤沢に揃えられている。外部の経験やスキルを存分に生かせる環境が整っているのだ。

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Wii『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の一部グラフィックを担当
©2011 Nintendo

スキルだけでなく人間性までもが高められる環境

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(左から)雁部すばる氏、青木理香氏、松尾沙苗氏(いずれもデザイナー)  

背景デザイナーの雁部すばる氏は、昨年から参加した中途入社組だ。長く東京で働いていたが、モノリスソフトのファンだったことと、任天堂のタイトル制作にかかわれることで転職を決意した。開発では任天堂の制作陣と一緒になってアセット制作に従事。「遊んで、おもしろいことが一番大事。グラフィックはおもしろさを引き出すための手段」という任天堂の深いこだわりが、改めて実感できたという。

また定時労働制の結果、時間の使い方がうまくなった。「タスクがあふれそうな時は、すぐにリーダーによってスケジュールの見直しが入ります。週末は趣味に費やしたり、自宅でZBrushを使って独学でスキルを磨いたりしています」と語る。

キャラクターモデラーで背景オブジェクトなども担当する青木理香氏は、もともと京都スタジオの初期から派遣で働いていた。ところが、次第に会社の前向きで自由な雰囲気に見せられ、改めて入社を決意したという。「ずっと働いていて思うのは、空気感の作り方がうまいこと。アーティストとしてのスキルだけでなく、人間としても成長できると感じました。 定時労働制で精神的な安定感を得ながら働けています」という。人がたくさん集まるところに足を運ぶのが好きで、週末は京都の街歩きをしながら、ショッピングを楽しむことが多いそうだ。

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松尾氏はCG未経験からの入社だが、3カ月という期間の中で先輩社員からの指導の下、基礎的な3DCGツールの使い方を習熟していく

最後に入社して3日目という、新卒ほやほやの松尾沙苗氏。美術大学で日本画を専攻していたが、ゲームが好きで就職活動もゲーム業界一本に絞り、みごと内定を勝ち取った。本根氏・内山氏によると、デッサンなどの基礎的な画力や、人間性もさることながら、趣味でイラストも描いており、市場のトレンドに合っていた点が採用につながったという。「これまで3Dツールを触ったことはありませんでしたが、就職してから学べば追いつけると信じて研修中です。日本画を学んで得た『モノを観察する力』は、ゲーム作りにも生かせると思います」と語った。

京都スタジオの開放的で自由な雰囲気は、任天堂のグループ会社という安定感や、アーティストだけの制作集団という専門性、そして定時労働制という勤務スタイルなど、さまざまな要素がからみあって作り出されている。しかし、中でも最大の要因は「スタジオとしての若さ」だろう。 約2年前に発足したスタジオは、京都市内の四条烏丸交差点すぐそばに位置し、窓から祇園祭の山車が見物できるという好立地。1フロアの明るく開放的な雰囲気で、空席も多く、まさに発展途上という印象だ。

おそらく日本でも有数の恵まれた制作環境の中で、任天堂のタイトル開発に携わりつつ、スタジオの歴史を共に築いていける。すでに社員の約半数が関西圏以外の出身とのことだが、短期間の取材ながらも、その理由がよく伝わってきた。

TEXT_小野憲史
PHOTO_大沼洋平

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■募集職種■
①3DCGデザイナー 、②エフェクトデザイナー、③モーションデザイナー

■応募■
【中途採用】
実務経験3年以上
【新卒採用】
新卒者の方は、モノリスソフトホームページ採用情報 「新卒採用」ページにそってご応募ください。

■待遇■
【昇給、福利厚生等】
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【給与(中途採用の場合)】
月給18万5000円から(この給与はあくまでも最低金額です)
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