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映画、テレビなどの映像業界へ毎年多くの優秀な人材を送り出す「東放学園映画専門学校」。映画制作科、プロモーション映像科、アニメーション映像科など、目指す業種/職種に合わせた2年制のコースも充実しているが、短期間で必要とされる実力を身に付けたいという方にうってつけなのがデジタル映像研究科だ。本科は1年間という短期間で、現場で即戦力として働くための知識とスキルを得ることができるという。学科主任を務める石川 靖氏に、本研究科の特長と実践主義の教育について伺った。

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スキルアップを実現するデジタル映像研究科

ーーデジタル映像研究科が創設された背景について教えてください

東放学園映画専門学校デジタル映像研究科は、映画制作科、プロモーション映像科、アニメーション映像科などの5つのコースの内の1つですが、2001年に設立されました。他の科は2年制のコースですが、本研究科は1年制となっており、大学・短大・専門学校卒業生または社会人のためのスキルアップ、スキルチェンジコースという位置付けです。映像業界で活躍するクリエイターを講師に迎え、一貫した現場主義の教育を主体に、多くのポストプロダクションが導入しているハイエンド映像編集機材・デジタル合成システムを使って、集中的に学ぶことが可能です。

ーーどんなところに特長があるのでしょうか?

あらゆる映像コンテンツにおいて3DCGが多用される現代では、どんな場面、環境でも応用の効くVFXや映像編集のスペシャリストが業界から求められています。デジタル映像研究科は、そうした業界の声を反映し、実践主義を掲げています。

映像編集・制作の現場では、やはり限られた期間の中で最大の結果が求められます。ただ単にツールを操作できるだけでは太刀打ちできません。そこで研究科では、様々な映像制作の作業に取り組める体制を採っています。例えば、ブルーバックを用いた合成撮影の授業では、カメラや照明の位置で取り込める"画"が変わってくることを体験できます。さらに現場に入って新人が最初に担当する作業の1つであるマスク切りなどの基礎スキルを徹底して習得させることで、即戦力として働くことのできる人材を目指します。実はこれも学生の就職先となる企業の方から「アナログなことも教えておいてほしい」というご要望を頂き、採り入れたものなんですよ。

デジタル映像研究科02

ブルーバック撮影の実習模様。こうした生身の撮影を通して、アナログ時代から継承される映像制作の基礎を体感できる。CGソフトの習得だけでは理解するのは難しい部分だ
 
 

ーーそうした教育方針の"ねらい"をお聞かせください

実写の撮影や照明など、映像制作の基となる作業を経験させることは、映像制作の流れを理解する上でも非常に大切です。それらの経験があってこそ、実際にCGを用いようとした際に適確なアプローチが見えてくるのです。フルCGで作るべきか、それともミニチュアなどを使い、実写素材を使うべきなのか。そうした判断をすばやくするにはデジタル・アナログを問わず包括的な映像制作に関する知識がなければできません。
デジタル映像研究科では、カメラで撮影する授業もあります。各コンテンツは様々なデバイスで視聴者に届けられるため、実際にカメラを手に持ってみることで、レンズのミリ数などCGソフト上に写るカメラ関連のパラメータを適確に理解することができます。さらに被写体にイメージを伝える努力をすることで、映像演出自体のノウハウも習得できるわけです。本科は、アナログとデジタル双方の知識をバランス良く養っていく学習方針の下、現場で"確実に"活躍できる人材育成を目指しています。
 

デジタル映像研究科02

機材保管スペース。HDカメラを筆頭に多くの機材が揃えられており、授業だけでなく課題制作の際にも利用できる

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現場から逆算した実践的なカリキュラム

ーーどういった構成で年間のカリキュラムを組まれているのでしょうか?

1年制の専門課程である本科は、授業の大半を現場で働く事から逆算した、実践的な内容に設定しています。もちろんツール操作の授業も行いますが、その大半は基礎として最初の1、2ヶ月に集中して教え込み、その後は現場で仕事をする場合に良くあるケーススタディに応じた課題を出します。クリエイターとしてあるシーンの制作に携わった場合に、そこにはもちろん教科書などありません。自身が持つ知識と技術を駆使して、目指す表現を効率的に作ることを考える、そうした訓練こそが重要なのです。

ですから、授業では決まった作り方をそのままさせるということはありません。課題を出し、各生徒が自由に考えながら作らせるようにしています。例えば、コカ・コーラ缶のCGグラフィック(静止画)を作るとします。影を3DCGで作る必要があるでしょうか? 静止画であれば2Dで描いてもまず問題ありませんし、その方がクオリティを上げることに繋がるかもしれません。まずは実際に作らせてみた上で、別の制作アプローチも示してあげます。もちろん、これは現場経験豊富な講師がいなければ実践できません。本研究科では業界で活躍している方々に講義をお願いしているので、授業は非常に内容の濃いものになっています。

デジタル映像研究科04

After Effectsの講義風景。取材時は、日本のVFX第一人者として知られる古賀信明氏(株式会社スペシャルエフエックス スタジオ代表取締役)を迎え、現場で使われるテクニックの解説が行われていた

業界との強固な連携

ーー使用されるソフトなどの環境は?

3DCG制作はAutodesk 3ds MaxとPixologic ZBrush、2DCGはAdobe PhotoshopとIllustrator、コンポジット作業はAdobe After EffectsとアップルのShake、そしてオートデスクのCombustionを用いています。映像編集についてはApple Final Cut ProとAvid Media Composerですね。また、実制作が出来る環境として、校内のスタジオにて各種カメラを用いたブルーバック撮影も行えます。カリキュラムについては、即戦力を養成することを主眼に置いているため、制作現場の方々から頂いたご意見を随時採り入れながら適宜更新しています。

デジタル映像研究科05

ノンリニア編集室。映画やCMの現場を中心に大きなシェアを持つAvid Media Composerを使うことができる
 
 

ーーインターンシップにも力を入れられているそうですね?

本科の学生は、毎年インターンシップとして、都内の有力ポストプロダクションにご協力頂き、10日間ほどの現場体験させています。実際の現場では制作スタッフに対してどのような技能や資質が求められているのか、自身の肌身で体感できることは大きな糧となりますし、就職への大きなチャンスにもなっています。実際にインターシップ後、内定までアルバイトとして働く学生も多数いるんですよ。手前味噌にはなりますが、実践的な指導を受けてきた本科生徒たちの映像制作に対する理解度や応用力がご評価頂いていることの表れだと思っています。

また、実際に企業の方々がおっしゃっていることですが、CG制作だけを勉強してきた人は、各種映像フォーマットの違いや特徴、あるいはカメラや収録機材の扱い方など、現場では必須の映像制作に関する基礎知識が疎かになりがちのようです。本校はもともと放送系の学校から派生した専門教育機関ですから、その辺りの基準が非常に高いことも強みだと思っています。我が校に入学して頂いたからには「映像とはこうして作られるのだ」といった原則となる知識をしっかりと理解した上で現場に出てもらいたいという自負もありますね。よくスペシャリストやゼネラリストという区分けがされますが、スペシャリストは制作全般を理解したゼネラリストの素養があった上で成り立つものだと思っています。デジタル映像研究科は、そうした人材を育成する幅と深さを持った教育を行うコースであると、日々意識しながら指導を行なっています。