映像・デジタルコンテンツ制作のラズオラクル合同会社は、2017年12月21日に国土交通省大阪航空局から日本全国における無人航空機(ドローン)の飛行に関しての申請が許可・承認されたことを機に2018年2月よりドローンによる撮影と映像制作をワンストップで提供する事業を強化すると発表した。ラズオラクルは、これまで企業の製品PR、観光PR、各種イベントの映像制作に携わってきた。2017年には経済産業省が主導するアジア各国に向けた九州の観光誘致事業に関わり、観光地の映像を制作し、中国・韓国・タイ・台湾・香港の海外5カ所のイベントにも参画した。
詳細はこちら

■ドローン撮影と映像制作の分業による弊害

一般的に映像制作会社は、(地上・航空などで撮影する)カメラマンと映像編集者を擁して事業を行なっている。しかし、近年活況を呈しているドローンによる撮影では飛行技術を有する資格者が必要となるため、制作会社では企業から依頼があっても自社では対応できない場合が大半だ。そのため、企業側でドローン撮影はその専門事業者へ、映像編集などは従来の制作会社へ発注するなど分業で進めざるを得なくなり、結果的に費用や制作期間が増加傾向にあった。一方、ドローン撮影事業者は飛行技術には優れているが、映像撮影の技術が未熟なため、映像の品質が低下するなどの弊害が現場では発生していた。ラズオラクルは、ドローン飛行と映像制作の両方を習得した技術者を擁しているため、ワンストップでドローンによる撮影と映像制作を提供可能。そのため、業界が抱える現状の課題を解決し、費用抑制や制作期間の短縮、品質維持を同時に実現できる。

■建設物モニタリングや災害時の行方不明者捜索、IoT受信機器としても展開

今回の許可・承認により、日本全国でドローンの飛行が可能になり、撮影地の条件次第では都市部や夜間でも飛行し、撮影することができる。撮影以外の市場も期待でき、事業機会の拡大が見込める。

■ドローン利用により期待できる事業展開

撮影:都市部・夜間の撮影、工事現場などの検査・調査撮影
検査:赤外線カメラによる太陽光パネルの検査、3D撮影による建設物のモニタリング
捜索:赤外線カメラによる災害時の行方不明者捜索、山岳海洋遭難者捜索
調査:野生動物の生息、被害調査
通信:IoTの受信機器

■所有しているドローン

DJI社製 Matrice600
機体:対角ホイールベース1133mm
機体寸法:1668mm×1518mm×759mm
最大離陸重量:15.1 kg
航行可能限界高度(海抜):2500m
最大速度:18m/s(無風時)
継続飛行時間:40分(ムービーカメラ搭載時)