Shade3Dは、自社開発3DCG作成ソフトウェアShade 3Dシリーズの最新版「Shade 3D ver.15」シリーズパッケージ版、ライセンス版、ダウンロード版を2015年3月20日(金)に発売する。
■ 「Shade 3D ver.15」について
「Shade 3D ver.15」は、フォトリアルな3Dイメージやアニメーション、3D立体視映像から、3Dプリンター向けのモデルデータ作成まで幅広く対応した統合型3D作成ソフト。フィギュア、自動車のグラフィックなどのホビー用途、建築、インテリア、プロダクト、広告イラストなど業務用途に加え、3Dプリンターでイメージを実際の造形にするための3Dモデル制作と多岐にわたり活用できる。
●プログラムのグレード
「Shade 3D ver.15」シリーズでは、目的・用途に応じた以下の3つのグレードを用意。
「はじめての 3DCG。3D プリント。」 -Basic-
「3DCG をもっと追求する人へ」 -Standard-
「3DCG のプロフェッショナルの現場へ」 -Professional-
これら 3 つのグレードはファイルの互換性を保ちながら、目的に応じた機能を提供する。また、「Shade 3D ver.15」の3つのグレードに搭載されている機能は、同等のユーザーインターフェイスで操作することができる。エントリーユーザーがBasicグレードから上位グレードへグレードアップする場合にも、新たな操作フローを学び直す必要はなく、段階的により高度な機能を取り入れステップアップしていくことができる。
※グレード別機能比較表はこちら
■ 注目機能
3Dプリントアシスタントの大幅強化
3Dプリントに適した3Dモデルを作成するための「3Dプリントアシスタント」が大幅に強化された。難解と思われがちな3Dプリント用の3Dモデル制作の手順を、はじめての人でも流れにそって自然に理解できるようにした「ナビゲート機能」の追加や、インターフェイスデザインの調整などにも力が入れられている。また、「自動修正」やマニュアルでの編集作業を強化するためのモデリングの機能が新たに多数組み込まれており、3Dプリンターが処理できない部分の検出から修正までをよりスムーズにとり行えるようになった。
ラッピング機能の搭載
3Dプリントアシスタントに組み込まれる新しいモデリング機能に「ラッピング」がある。 ラッピングでは、これまで手作業でひとつひとつ修正していたような修正困難な3Dプリントモデルエラーも自動で修正する。ラッピングはプログラムが自動でポリゴンへの処理を行っていくため、これまでの「レンダリング」と同じようにメモリやCPUの演算能力が高ければ、高精細な結果と演算時間を両立できる。
ポリゴンリダクション&ポリゴンスムージング
3Dスキャナとも相性が良いモデリング機能、ポリゴンリダクションを搭載。 緻密すぎて扱いづらいポリゴンモデルを、外形をなるべく保持したままポリゴン数を減らし粗いモデルに変換していくポリゴンリダクション機能に加えて、ポリゴンスムージング機能が搭載されることで、ポリゴン数と精度のコントロールが容易になった。
Dropbox連動。クラウドで3Dデータ管理
Shade 3Dデータをリスト化して管理できるカタログ機能、ShadeExplorerがDropboxと連動した。自宅、職場、学校など、異なる場所でもスムーズに制作を継続でき、ライフスタイルに合わせた効率的な3D制作が可能になった。
■ 新機能一覧
①3D プリントアシスタントの強化
「Shade 3D ver.15」には実際の3Dプリント制作の現場からの声を反映した新機能が搭載された。「3D プリントアシスタント」ではそのうち一体化に必要な新機能「ラッピング」を「一体化」ページから利用できるようになった。また、各機能別ページへのアクセス性とページごとの機能の違いをより明確化するため、そしてワークスペースへのドッキング時の操作性を高めるためのインターフェイスのリニューアルも行われている。
②ラッピングメッシュ
「ラッピングメッシュ」はその名の通り「包み込む」機能。選択している形状をすべて包み込んだ穴の無いポリゴンメッシュを生成する。ラッピングメッシュできる形状に制限はなく、リンク形状、ミラー形状などもラッピングメッシュに含むことができる。「カメラ」、「光源」、「ジョイント」、「サウンド」のようにレンダリング結果に描画されない形状が対象外となる。最初にラッピングメッシュしたい形状を選択して、ツールボックス「編集」「共通」の「ラッピングメッシュ」を選択するとツールパラメータが表示されるので、任意の分割数を指定して「適用」をクリックするとラッピングメッシュされたポリゴンメッシュが生成される。
③高解像度モニタ対応
画面解像度3,840×2,160ピクセルの広い表示領域を持つ4Kモニタなど、大画面での快適な作業空間を実現する高解像度モニタでの表示に対応した。
④レンダリング高速化
前バージョンの「Shade 3D ver.14」ではレンダリング速度を高速化するために「表面材質」、「光源」などの設定を変更する必要もあったが、本バージョンではレンダリングエンジンそのものを最適化し、シーンの設定はそのままに、ver.14と比較しておよそ 5%~10%程度のレンダリング速度の高速化を実現した。
⑤OpenSubdiv(オープンサブディブ)
「OpenSubdiv」は、少ないポリゴン数でなめらかな曲線を表現する「サブディビジョンサーフェス」を拡張し、稜線ごとにエッジの強さの設定をもたせることでより細かな表現を可能にしたPixer社による技術で、対応しているソフト間でのデータの互換性が保たれるため今後3DCGの世界に広く浸透することが見込まれている。Shade 3D ver.15でもデータの互換性と高い表現力をもつこの「OpenSubdiv」に対応した。
⑥ポリゴンリダクション
ポリゴンリダクションは、選択したポリゴンメッシュのポリゴンの数を元の形状をなるべく崩さないように削減する機能。ポリゴン数が増えすぎてしまった形状や、3Dスキャナで取り込んだ形状など、そのままではポリゴン数が多すぎて編集や出力が困難な形状も、ポリゴンリダクションでポリゴン数の少ない扱いやすい形状にすることができる。
⑦メッシュ選択ツール
ポリゴンメッシュ編集時に使用する選択機能に「拡張選択」、「縮小選択」、「リング選択」「内側領域選択」と、エラー診断選択機能に「凹面」、「曲率が負の頂点」、「微少要素」、「平らな面」が追加された。
⑧スムーズ・稜線の最適化
ポリゴンメッシュ用に「スムーズ」と「稜線の最適化」の2つの新機能が追加された。どちらもポリゴンメッシュの凹凸を滑らかにする機能。
⑨ボクセル化メッシュ
ボクセル化メッシュは選択している形状をボクセル化してブロック状のポリゴンメッシュを生成する機能。重なっている形状同士はまとめられ、一つの多様体ポリゴンメッシュとして作成されるので、3Dプリント用に適した形状の作成が可能だ。また、分割数を指定することでボクセルの大きさを調整することができる。
※新機能の詳しい情報はこちら
■ 関連 URL
・「Shade 3D ver.15」
http://shade3d.jp/product/v15/about.html
・株式会社Shade3D
http://shade3d.jp