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復刻・第21回:滝

復刻・第21回:滝

今回のテーマは「滝」です。見た目の美しさもさることながら、癒しのスポットとしても人気のある自然現象を、3つの要素に分けて構築していきます。

※本記事は月刊「CGWORLD + digital video」vol. 213(2016年5月号)からの転載となります。掲載している情報は当時のものです

TEXT_近藤啓太(ジェットスタジオ
EDIT_小村仁美 / Hitomi Komura(CGWORLD)

ツール習得への第一歩の踏み出し方

今回のテーマは「滝」です。エフェクト目線で見ても、雨に次ぐ水エフェクト定番のテーマとあって挑戦したことがある方も多いのではないでしょうか。比較的水のコントロールが容易ながらも、水系フルイドツールの主要な機能である水しぶきや泡の要素が必要になるため、ツールの概要を知るには適したテーマでもあります。

さて、当連載を今まで読んでくださっている読者の方ならご存じかと思いますが、エフェクト制作は実に多種多様なツールを使用します。それは実写系、2D系のように表現のベクトルのちがいはもちろん、制作する対象によっても対応するツールが変わるからです。こうして多くのツール群に囲まれていると、自ずと困るのが新たなツールの習得です。コントロールが複雑で表現の幅が広いツールほど習得が難しく、忙しい時間の合間に何となく触ってみてのくり返しで身にならないこともしばしば。結局実制作で発揮できないもどかしさは筆者も現在進行形で抱えている悩みの種のひとつとなっています。

そうした継続性をもった習得が困難な場合は、ある方法を採ります。それは「とにかく実制作で使ってみる」です。習得のための勉強で陥りがちな「全てのパラメータを網羅しようとする」のではなく、まず目の前にある制作で必要な機能だけを堀り下げて使う。これをくり返し行うことでツールの使用範囲を広げ、着実に実績を重ねていくのです。もちろん使ったことのないツールですのではじめは不安だらけ。ですが、その先に成長があるなら勇気をもって一歩を踏み出すことがツール習得の近道なのかもしれません。

主要な制作アプリケーション
・Autodesk 3ds Max 2015
・Adobe After Effects CS6.0
・FumeFX 3.5.5
・Krakatoa MX 2.4.3
・PhoenixFD 2.2

STEP 01:「滝」を考える~種類とメカニズムの多様性~

「滝」の定義はシンプルで多くの種類が存在する

今回のテーマ「滝」ですが、そもそも滝とはいったい何を指しているのでしょう。調べてみると定義は非常にシンプルで、高さや規模は関係なく「河川にできた河床の段」であること以外は特に条件がありません。つまり河川に流れる水に少しでも落差があれば「滝」と言っても差し支えないようです。そんな滝の種類は大きく分けて3つ。直瀑、段瀑、渓流瀑です。直瀑とは滝口から滝つぼまで一直線に流れ落ちる滝のことで、滝と言えばこれを想像するであろう最もポピュラーな滝のかたちです。段瀑は岩が階段状に形成された場所に流れ落ち、場所によっては各階段ごとに滝つぼが存在する滝のことを言います。渓流瀑は階段状ではない岩場で流れ落ちる水のことを言い、適度な高低差がある場所をこの名で呼びます。以上3種の滝を紹介しましたが、分類の仕方によってはさらに細かい名称が存在するようで、滝の多様さが見て取れます。

次に滝ができるメカニズムですが、こちらも種類同様数多く滝の生まれるパターンがあります。川の浸食、地層のずれ、溶岩による高低差の発生が主に滝を形成する要因となっており一概に「これだ」と言えるものはありません。ただ、種類やでき方はちがえど美しさはどれも引けを取らず、その神秘的な姿は信仰の対象になることもあり、魅力あふれる自然の情景の代表的なひとつとなっています。


STEP 02:「霧状の水しぶき」を考える ~湖面に発生する霧を再現する~

Spawnパーティクルをエミッタにして霧状の水を制作

メインである滝の制作は次項で紹介するとして、STEP 02では川への着水の際に発生する霧状の水しぶきを再現したいと思います。霧となった水は風に流され、煙と同じような動きをしています。したがって火や煙をシミュレーションできるFumeFXを用いて制作をしていきます。煙の発生ソースは実際に霧が発生するメカニズムに沿うため、オペレータ[Spawn]を使用して湖面に打ちつけられた水を模したパーティクルからシミュレーションを行います。シミュレーションが完了したら、Smokeパラメータ内[Diffusion]に数値を加え、ボヤッとした煙になるよう質感を調整します。こうして着水時に起きる霧状の水が完成となります。


霧状の水しぶきの発生源となるパーティクルを準備します


シミュレーションが完了したら、[Diffusion]の数値を調整してボヤッとした質感にしていきます


完成

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STEP 03:「滝の水」を考える ~3つの要素が大切だった~

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