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第12回:中面のレイアウトを改善する(後編)

第12回:中面のレイアウトを改善する(後編)

前回の中面編(前編)に続き、東洋美術学校 クリエイティブデザイン科 高度グラフィックアート専攻に所属する学生さんに協力いただき、実際に学生さんが作成したポートフォリオを事例に、具体的な改善方法を提案していきます。前編では「Step01:マージン設定を見直す」「Step02:行間を整える」について解説したので、今回はStep03から始めます。

SUPERVISOR&TEXT_斎藤直樹 / Naoki Saito(コンセント
EDIT_尾形美幸 / Miyuki Ogata(CGWORLD)
取材協力_東洋美術学校
作例提供_五十嵐礼、小見山沙彩、坂見こずえ、杉山舞、三井柚佳(前後編併記)

Step03:ほか要素との関係も整える

下図は一例として作成したものです。見出しと写真との間隔がちがっていますが、どちらが正解というわけではありません。ただ少しだけ意味合いがちがって見えるのは見ての通りです。


具体的な距離は下図を参照してください。前編のStep02で説明した通り、見出しとの距離はどちらも行間より大きくとっていますが、画像との間隔はわずか1ミリの差です。


こうしたちがいについて、不慣れな人はぞんざいな扱いになりがち。繰り返しになりますが、同じ役割をもたせたものは同じ条件で配置してあげましょう。それだけで画面がぐっと締まって見えるようになること請け合いです。

ヒトの目は近くに置かれたものをより関係が深いものと感じ、グループとして認識します(『群化の法則』で検索してみましょう)。左は文字でグループをつくり、画像に文字を添えているのに対し、右は見出しと画像でまずグループをつくり、説明を添えるかたちです。

レイアウトとしてコントロールしやすいのはおそらく左だと思います。セオリーとして述べるなら、画像と文字組みの間隔はすぐ近くの行間と同じかそれ以上にする。言葉にするととても簡単ですが、簡単だからこそ心を配っておくに越したことはないのだ......と思います。

Step04:書式はもっと自由に

今回全体的に「学校文書」の影響を色濃く感じました。例えば、カギカッコは強調の意、マルカッコは補足の意、文頭の黒丸は見出しの意、などなど......黒一色で文字サイズ固定/フォントも一種類......という制約の中から生まれた「学校文書」的な書式が、皆さんの文字の扱いの中にもがっつりと染みついているように思います。

美術系学生のポートフォリオはもう少し自由で構わないはずです。多くのフォントの種類やサイズ、なにより多くの色が使えるわけですしね。あまり突飛すぎる表現はどうかと思いますが、皆さんの意図がきちんと伝わるのならそれはそれで良いのです。


Before
同一フォントの同一サイズ〜文字色をBL90%にしているのは、文字の存在感を少し弱めて、絵のほうを引き立たせたい意図があるのだとは思いますが、もう少し親切心がほしいな......と思わせる物足りなさの方が先立ちます。


After
作品のタイトル/作品の種類/解説/使用ソフトウェア......と4つの役割を明確に分けました。最小限ながらフォントサイズや太さにも変化を付けています。解説はBL70%とし、濃度差をはっきりさせメリハリを付けました。画像との距離はStep03で述べたように、ごく基本的な整理をしています。右揃え/左揃えもきっちりと整えました。


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