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Vol.114 打掛

Vol.114 打掛

今号が書店に出る頃はひな祭りの時期ですね。ということで、今回の和クリエイティブは「打掛(うちかけ)」を制作してみました。毎月なにかしらのイベントがある日本って、とても素敵な国ですね!

※本記事は月刊「CGWORLD + digital video」vol. 260(2020年04月号)からの転載となります。


TEXT_早野海兵 / Kaihei Hayano(画龍)
EDIT_三村ゆにこ / Uniko Mimura(CGWORLD)、山田桃子 / Momoko Yamada

Method 1:MIXする

私も歳をとったのか、若い頃に憧れていた方々が相次いで他界されています。人生も様々です。最後までデザイナーとして生涯現役を貫く方々は本当に尊敬します。私もかくありたいものです。さて、「何かをMIXする」「ひとつでふたつ以上の価値を見出す」という考え方は、スペシャリストとは対極にあるゼラリストらしい考え方でもあります。かくいう私も、若い頃は3DCGだけではとても太刀打ちできなかったので、3DCGと絵画をMIXすることでテクスチャイリュージョンを始めました。当時はモデリング全盛期で、テクスチャを描く人がほとんどおらず、そういった背景もあって表現に対してもひとつではなくふたつ、みっつと付け足して深みを出していくことにしています。最近の基本的な標準機能に関しては、本当に素晴らしいですね。YouTubeやSNSでもたくさん紹介されていますが、いわゆる応用的なつくり方は、実践をこなさなければなかなか出てこないものです。


Method 2:モデリング


▲最近、ReallusionのCharacter Creatorにしたので、今回はガイドモデルに使用してみました。昨今ではこのくらいのこと、普通にできてしまうんで すね(笑)。


3ds MaxにFBX形式でもってきてもボーンがひと通り付いてくるので、簡単なポーズであれば修正可能です。とても便利。


▲布といえば、ずっと3ds MaxのClothを使用していたのですが、Marvelous Designerを知ってしまうともう戻れませんね。


▲インターネットで検索すると、着物の型紙がたくさんヒット。本当に便利な時代です。ついでに着物のつくり方までたくさん出てきました。


▲基本的にはUVが貼られた状態になるのですが、サイズ感がいまいち合っていないので、3ds Maxで修正しました。

Method 3:ゼネラリストの強みを活かしたシーン作成

1:ライティングとレイアウト


▲着物のデータを読み込んだところで、ライティングを先に決めてしまいましょう。真っ白の空間にしたかったのですが......。


▲ちょっと朝日っぽい影が出るのも雰囲気があって良いので、このライティングに決定。

2:模様にひと味


▲シワの感じが素敵なのでテクスチャをそのまま貼っても良さそうですが、若干地味なので少し変更を加えます。


▲3ds Maxでテクスチャの色構成をリアルタイムに変更してみます。まずはモノトーンに変更。


▲色を付けると様々なカラーリングがリアルタイムで確認できるので、ちょっと面白いです。

3:コンポジット


▲テクスチャだと表面がどうしてもツルツルに。バンプだとゴワゴワとした感じになるので、全てパーティクルで表現することにしました。


▲部分ごとに色のちがうパーティクルを設定して、砂でできた着物のようにしました。


▲レンダリングしたままの画像をAfter Effectsにもってきました。少し暗い上に雰囲気が出ていません。


▲少し明るくするだけで、画が立って見映えが良くなりますね。

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