こんにちは、CGWORLD編集部です。CGWORLDの最新号、vol.303(2023年11月号)が本日10月10日(火)に発売となりました! 今月号の見どころや業界の気になるトピックを、CGWORLDアドバイザリーボードのメンバーが紹介します!
CGWORLD vol.303(2023年11月号)
特集:漫画×3DCGの現在地
判型:A4ワイド
総ページ数:112
発売日:2023年10月10日
価格:1,540 円(税込)
目からウロコの『プリキュア』ED
CGWORLD編集長・アニメーション&海外映像担当:若杉 遼
今月は『ひろがるスカイ!プリキュア』の後期エンディングムービーについてお話を伺いました。同じアニメーションやレイアウトの仕事でも、エンディングというのはTV作品や劇場作品の本編ともちがった考え方やプロジェクトの進め方をされていたのが興味深かったです。海外ではそもそもオープニングやエンディングが独立した作品として見られる文化もないので、そのあたりも自分にとっては新しく面白かったです!
『ファイアーエムブレム エンゲージ』に注目
ゲーム開発技術&海外ゲーム担当:榊原 寛
今号のGame Graphics Studioはトゥーン調でありながらモデルの実在感にこだわりが感じられる『ファイアーエムブレム エンゲージ』を取り上げています。アニメ調の絵を3Dで表現したい、というニーズは昔からありますが、その具体的な手法は少しずつ洗練されてきているのを感じます。頂点カラーで輪郭線の太さを制御、瞳のシェーダ、背景とキャラの馴染ませ方など……。丁寧な技をぜひともご覧ください。
世界のVFX業界について特集化を希望
CGアート全般&実写VFX担当:Khaki
ハリウッドではストが続いていて、海外のVFX業界に大きな影響が出ているようで気になっています。私たちはハリウッドの仕事はまったく関わっていないので影響はありませんが、世界のVFX業界の動向は気になるので、そういった特集も見てみたいです。
対話型AIアシスタント 「Roblox Assistant」
CGを活用した新領域&ビジネス担当:岸本浩一
Roblox社が2023年内に導入予定の「Roblox Assistant」は対話型AIアシスタントで、生成AI機能をベースに構築。テキストプロンプトを利用してシーン作成や3Dモデル編集が可能に。この新ツールはコード改善、デバッグ、さらにクリエイターの質問に自然言語で回答することもできるそうです。このようなAI機能が普及すると、特に若年層のクリエイターが世界中で増加することはまちがいなく、楽しみです。
クリエイター必携の「iPhone 15 Pro」
ゲームエンジン(映像・VR)&VIZ担当:スタジオブロス&モデリングブロス
9月13日に発表されたiPhone 15 ProにSONY製LiDARセンサーが搭載され、従来のモデルより消費電力が低く、長時間の3Dスキャンが可能になりました。iOS 17には「Object Capture」が実装され、スキャン後全自動で3Dモデルを生成することができます。基本技術はフォトグラメトリーですが、LiDARを連携させることで、より正確なデジタルツインを実現します。Appleが来年発売を予定している「Vision Pro」で再生可能な「空間ビデオ」の録画も可能になり、3D空間を記録するカメラとしてクリエイターの新しいツールになるでしょう。
最先端技術の結晶 「iPhone 15 Pro」
レンダラ・ハードウェア担当:澤田友明
CPUやGPUの製造で欠かせないテクノロジー、プロセスルール(プロセスサイズ)。絵を描くときの鉛筆の太さのようなもので、細ければ細いほど同じ面積に細かな設計図を描くことができるようになります。プロセスルールの微細化によって得られるメリットは、トランジスタ数の増加による性能向上、同じ設計なら面積縮小によるコストパフォーマンス向上、トランジスタゲート長の縮小で省電力化、などのメリットがあるのですが、現在最も最先端を進んでいるのが先日発表されたiPhone 15 Proです。3nmで作られたA17 Proチップには190億のトランジスタが集積され、ハードウェアレイトレーシング回路も備わっています。まさに最先端は手のひらにありですね。