2022年度、第2回目の開催となる本コンテスト。
テーマは今回も「3DCGを用いた静止画作品」で、155点の応募が集まった。審査は国内外のアーティスト達によって行われた。優秀賞&審査員講評コメントをご紹介しよう。

※講評コメントは全て原文ママ
※次回は2022年12月募集開始、2023年2月締切、2023年3月発表予定。

記事の目次

    ■作品募集ページ

    作品募集ページ

    https://cgworld.jp/flashnews/whosnext-202211.html

    ■結果発表イベント

    CGWORLD2022クリエイティブカンファレンス


    https://cgworld.jp/special/cgwcc2022/schedule/whosnext2022/

    ■作品応募条件・審査方法について

    応募作品テーマは「3DCGを用いた静止画作品」。審査員はいずれも全作品の中からお気に入りの作品を選び、持ち点20の中から配点する。合計得点の高い作品から表彰されるシステムとなっている。参加対象は高校生から専門学校生、大学、大学院生など教育機関在学中の方が対象だ。通学中でなくても、クリエイティブ分野における就業経験のない方であれば応募OKとしている。

    優秀作品1位~10位

    第1位:『LunchOneDay』 獲得点数:47点

    牧 貢平さん(デジタルハリウッド東京本校)

    昨年他業種の仕事を退職し、背景モデラー志望で勉強中の者です。
    就職できるように頑張ります。
    https://makikohei.artstation.com

    ●作品解説 
    ヨーロッパのどこかで一人暮らしをしている人のランチタイムです。
    安心感のある空間を目指しました。
    適度な使用感になるようにテクスチャに気を使いました。

    ●使用ツール
    Maya, Photoshop, Substance 3D Painter, Zbrush

    ●入賞コメント
    私は過去のWho's Next受賞作品に感銘を受け、作品制作中も常に意識し続けてきました。まさか私の作品が1位の座に名を連ねるとは夢にも思わず、身に余る光栄です。これもひとえに、作品添削をしていただいたSAFEHOUSE鈴木様をはじめ、丁寧にご指導いただいた講師の皆様、クラスの方々、皆様のお力添えの賜物です。今回の受賞に満足することなく、さらに努力を重ねて参ります。本当にありがとうございました。
     
    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【秋元純一(トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長)】

    全体的に統制が取れていて、細かなディテールにも気を配っており、非常に上質な作品になっていると思う。タイトルではランチタイムとあるが、新聞のせいか、若干朝にも見えてしまう。また、全体ではレイアウトに気を配っている様に見えるが、若干統制が取れすぎている様にも思えてしまう。例えば細かい所だが、包丁の柄の向きからして、暮らしている人は右利きだと思うが、ピッチャーとグラスの配置関係などを見ると、少し混乱する。全体のディテールは素晴らしいものがある。ただ、プロップ類それぞれにテクスチャの汚しはあるが、”配置のランダム感が綺麗すぎる”のがその違和感の正体だと思う。少し厳しすぎる追求かもしれないが、それだけよく出来ている作品であって、それだからこそのフィードバックであると考えてもらいたい。闇雲にランダム感やノイズ感を出すのではなく、そこにどういう物語があってそうなったかが、細部に宿ると考えてほしい。

    ▼【Andrea Pun】

    Great effort! I see details/texture on every single element. They make the image interesting and tell a good story. If I have to improve something,I may put some lighting/shadow effort on the props on the table at the front. And add some breakup to the edges on models to make them less CG. Try not to use photo at the background. Overall, great job! It's a really good work!

    ▼【伊藤頼子 (アートディレクター、ビジュアルデベロップメントアーティスト、エジュケーター)】 

    とてもよくできた作品ですね。温かみがあり、住んでみたくなる空間です。一つ一つ丁寧に作ってあります。強いて言えば、もう一つ生活感を加えて、(モデルルームぽくなっている感あり)お皿の料理に湯気とか入れるといいかもしれません。

    ▼【花房 真 (白組/アートディレクター)】

    良い点
    ・造形物の一つ一つが非常に丁寧に作られていて、違和感がない。
    ・物量が多く、一つづつの配置にもそれぞれ気を使っていて、見ていて楽しい。
    ・置いてあるもののデザインが、少しおしゃれなもので揃えてあり、配色の統一感もあり、センスの良い人が住んでいるという感じがわかる。
    気になる点
    ・全体が均等に明るく、見せたいポイントがわからないため、絵としての魅力に欠けると思います。
    ・窓の外のパースや空気感に違和感があるため、惜しいと思います。

    ▼【宮川英久(シニアコンセプトアーティスト)】

    自然なライティングと丁寧に作り込まれたオブジェクト、そしてきちんと生活感を演出する範囲内で意識的にオブジェクトを配置した事が光る作品だと思いました。 特にオブジェクトの配置に関してはしばしば展覧会のように作成したオブジェクトを陳列してしまいがちなのですが、この作品においては全体の構成や雰囲気を第一に意識されている事が素晴らしいです。それだけに窓から覗く背景の写真の合成に失敗していて、非常に大きな違和感になってしまっている事が残念でなりません。また、この部屋のテーブル(椅子の数)や冷蔵庫のサイズに対して食器類が多かったり部屋自体が大きかったりと、生活している人数がチグハグに感じなくもない点も少し気になりました。

    ▼【bestat 松田尚子(CEO)】

    ぱっと見た時,こんなダイニングルームでゆっくりお昼ごはん出来たらいいなぁ,と感じました.以下の点が素晴らしいです.
    ・様々な調理道具や調味料,素敵な見た目の植物,おしゃれでレトロっぽい家具などが生活感ある自然な配置で散りばめられていて楽しい
    ・メッシュのエッジや角,テクスチャーなどが上手く作り込まれており,小物の材質や新品・年季の入り具合などをメリハリ良く表している
    ・説得力のある大域照明(直射日光を浴びている葉っぱは日光を透過している,直接光による影と関節光による影でやわらかさが異なる,直射日光のところだけ埃・塵っぽい見た目,など)

    ▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス ディレクター一同】  

    全体の雰囲気が良く、とてもまとまった画に落とし込めていて良かったです。全体のモデル自体は良くできている分、左手奥の冷蔵庫、キャビネットの傷のスケール感が少し違和感を感じてしまったのと、窓の外の景色の高さがずれているように見えるのがもったいないなと思いました。あと、もう1歩進んで、どんな人が暮らしている場所なのかをもう少し感じ取れるように配置する小物の種類や位置、置き方など工夫するとより良くなると思います。

    ▼【ポリゴン・ピクチュアズ 石橋拓馬(CG Supervisor)】

    一つ一つのプロップを丁寧に作り込んでいるのが伝わってきます。 もう少しミクロなディテールに手をつけてあげると何倍にも完成度が増します。 薄すら溜まる埃やグラスについた指紋、結露による水滴、使用感を表す食器類へのスクラッチ。 上記のようなことをもうひと踏ん張りできるかできないかで大きくクオリティが変わります。 ここまで作りこめたならきっとできるはずです。 また、窓の外にどうしても目が行ってしまうので作り込むか露出を室内に合わせた印象にしてあげれば良かったかなと思います。

    ▼【 100studio 平山貴浩(CGディレクター)/竹山良一(CGスーパーバイザー)】

    完成度が高く、モデリングが綺麗です。 モノの配置関係も綺麗にまとまっているとおもいます。今回テーマとなっている「安心感」。ショールームのような、整理された空間から安心感を得られることに成功しています。汚し等を追加して、本来の生活感から滲みでてくるような安心感を見出すのも面白いかもしれません。

    ▼【 WACHAJACK 澤井富士彦(CEO/Art Director)】

    生活感があり、雰囲気も出ていて良いです。ひとつひとつ丁寧に作られていてクオリティも高いと思います。包丁とはさみは壁の打ち付けのところに、このように飾られるのでしょうか?そこだけ気になりました。他の作品も見てみたくなります。頑張ってください!

    ▼【メタサイト 菅原一敏(CEO/CGIディレクター)】

    生活感のある日常を切り取った雰囲気が良いですね。ディティールを見るとしっかりと作り込んでいるのが伝わって来ます。こういう画だと人物が欲しくなりますね。
     

    第2位:『RoyalElephant』 獲得点数:42点

    衣笠圭祐さん(金沢情報ITクリエイター専門学校)

    旅行先の動物園は必ずチェックしたり週末はBBCの生き物ドキュメンタリー見ながらお酒を飲んだりとにかく生き物が大好きです!
    好きなものに対して行動力が半端ないので、CG以外の分野もチャレンジしていきます!
    Artstation:https://www.artstation.com/kinugasakeisuke

    ●作品解説 
    「タイ王室が所有する豪華絢爛なアジアゾウ」をコンセプトにとにかく派手でインパクトのある装飾を施しました! リアルなアジアゾウを制作するにあたって、昔のダンボやライオンキングなどからも象の特徴を研究することで、良い造形になりました。
    色彩はタイのエメラルド寺院を参考に、細かい装飾のデザインはオリジナルで楽しく制作しました!

    ●使用ツール 
    ZBrush, MAYA, SubstancePainter, Photoshop, ClipStudio

    ●入賞コメント
    この度は貴重な講評の機会に加え、このような賞を頂き感無量です!有難うございます!私は怪獣や動物が好きという気持ちだけで突き進んできたので他の皆様の技術には及びませんが、ゾウがもつ魅力と、ご指導頂いた講師・忖度なしに批評してくれた友人のおかげでこのような結果になりました。皆様本当にありがとうございました!実家の祖父母は私が何を学んでいるのかいまいちピンと来てないようなので、これで自慢できます!
     
    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【秋元純一(トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長)】

    大胆なシンメトリーな構図で、非常に攻撃的な作品だと思う。美しいまでのシンメトリーはそれで十分な意味を持つので、好みだし、その大胆さに好感が持てる。ゾウの造形は概ねリアルに作り込まれているし、装飾品の一つ一つも丁寧に文様を付け加えられていて圧倒的な存在感があると思う。それだけに、部分的なディテールの甘さが少し萎えるのと、折角大胆な構図でチャレンジしているのに、ライティングは取り立てて大胆なわけでは無く、少しぼんやりしてしまっているのが勿体ないと思う。もっとコントラストを持ってバシッとライティングで見せれたら、それだけでも更に見るものの目を引く作品になっていたと思う。

    ▼【Andrea Pun】

    Great work! I love you putting efforts on modeling/texturing/shading in this piece. There are so many interesting details in this image to look at it! To push your work to the next level, you can add some complectity on your lighting. Break the symmetrical of texturing to make it more interesting. And the eyes are the important element in this image, but currently look dead, add some spec to make it alive.

    ▼【鈴木卓矢(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】

    まず目を惹いたのはデザイン性の高さに惹かれました。装飾を施すことによって一枚絵としての美的なクオリティーがすごく高く見えて良いと思いました。作品としての見た目のインパクトは相当強いです。造形という部分ではよくできていますが質感としてもったいないのが象の皮膚が木の皮っぽく見えてしまっていて皮膚っぽく見えない部分ですね。皮膚というより鱗っぽいというか。あと耳の分厚さももっと薄い感じが出ると象っぽくなるのかなと。装飾の質感も少し安っぽいというか、サブスタンスマテリアルっぽいというか、ライティングなんでしょうか? もう少し質感を詰めて象との差が出ると絵がモット映えそうな気がします。それでも象の力強さというものが装飾とのデザインとも相まって良く表現できている作品だなと思いました。

    ▼【竹下優子(コンセプトアーティスト)】

    とても素敵なデザインですので票を入れさせて頂きました。豪華な装飾と象の表情が対比的で何かを感じさせられます。中央のメダリオンがとても目を引くように設計されていて良いです。構図がシンプルな分、真横から強いライティングを当てて変化を与えたのも素晴らしいと思いました。色や白黒のバランスもいいですね。象に見つめられているようなとても迫力のある作品です。力強く繊細で洗練されているので素晴らしいと思います。これからも精進していってください。

    ▼【南家真紀子(アニメーションアーティスト)】

    これで勝負するという狙いがしっかりあり、魅力的な絵になるレベルまで作り込まれていますね。あえてシンメトリーのクローズアップで切り取るというデザイン的な構成は、動物の特徴である有機的なラインも空間表現も排除するリスクがありますよね。にも関わらず、象の生々しい皮膚のディテールや、密集した装飾の美しさによって、この構図でしか出せない迫力を表現していると思います。 奥行き表現が難しい中でも、例えば一歩踏み出そうとするくらいの若干の動きがあったり、足の外側のラインを馴染ませて奥行きを作ったり、頭部など最前面の装飾の金属や目にもう少しギラつきを加えれば、さらにハッとする表現に近付くのではないでしょうか。

    ▼【横原大和(カーキ CG Director/Art Director)】

    象のアップでシンメトリーの構図が迫力があり装飾と相まってエキゾチックでとても魅力的です。象の目周りの造形と質感や耳の造形がよりリアルだとさらに良くなりそうです。金属ももう少し光沢や汚れに表情があるとさらに良いかもしれません。

    ▼【シーズクラフト 立花大輔(代表取締役)】

    細かく作りこまれている印象を受けました。 全体的に質感が弱いので、質感をアップできるとより印象がよくなると思います。
     
    ▼【デジタル・メディア・ラボ 北村・佐藤・竹間・内田(モデラー/ルックデブアーティスト)】

    かっこいい~! 質感と作り込み、構図も大胆で素敵です。今のままでも十分魅力的なのですが、シネマティックなカラコレや、リムや金属の光沢がもっと出るライティングで絵的に盛ってもいいのかなと思いました。【北村】
    作り込みが素晴らしく技術もとても高いですが、構図とモチーフがとても良いです。ライティングをもう少し強調するともっと目を引くようにおもいます。【佐藤】
    象や装飾の作りこみよくできているなと思いました。装飾のロープやイヤリングなどがぶっさし感があるのでしっかり穴を作ってあげるといいと思います。【内田】
    よく作りこみました。リムと金属の光沢感もっと出すといいと思います。【竹間】
     
    ▼【Spade&Co. 一同】

    細かい装飾の造形まで丁寧に作られており素晴らしいです。アセットが映えるようなライティングになっている点も非常に良いと感じました。 細い紐がきれいすぎる印象なので、少し崩しを入れていけるとよりリアリティが増すと思います。
     

    第3位:『眺望』 獲得点数:35点

    伊東貴美さん(ヒューマンアカデミー 秋葉原校)

    CGを勉強して2年になり、ゲーム業界の背景モデラーを目指しております。勉強を重ね、様々なジャンルやテイストに挑戦していきたいです。

    ●作品解説 
    この作品新宿区四ツ谷の須賀神社男坂に自分の足で向かい、スマートフォンで撮影した構図やリファレンスを元に作成しました。
    2日間通い、画角や倍率を模索したり、地面にかかる影にこだわり、丁度良い情報量になるまで観察し作品に取り入れました。

    ●使用ツール 
    MAYA, SubstancePainter, PhotoShop, illustrator, AfterEffects

    ●入賞コメント
    この度は3位を頂く事が出来、大変光栄に思います。C&R社のCGブラッシュアップクラスを受講し、スキルアップの一環で制作した本作ですが、雲の上の存在だと思っていたWHO'S NEXTに初めて投稿し、そしてこのような結果になるとは、このクラスを受講する前は夢にも思っておりませんでした。講評して頂いた審査員の方々は勿論、支えて下さった講座の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。頂いた数々のお言葉を胸に、より一層精進して参ります。

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【 Sunmin Inn(Netflix Animation/Art Director)】

    Composition: Really love the composition! Lighting: Very believable! Love the simplicty in the far back lighting wise that it almost feels like a concept painting in certain areas. Modeling/Texture: Love the detailed texture and the simplicity in texture in the far back. The modeling is quite intricate. Really great variety of material surfacing. Overall: Really great detail work overall. The placement of all the items feel really great, the contrast of detail and texture from the foreground to background is fantastic. The slight chrome abberation in the distance is a great addition.Your work is clearly at a professional level! Makes me curious about your other work~. Fantastic job.

    ▼【竹下優子(コンセプトアーティスト)】
     
    実際の風景を参考にしたとの事でとても良い作品だと思います。構図も面白いです。白黒のバランスも良いと思います。電線と道が水平線辺りで交差しているのも良い調整だと思いました。あとは、電柱の影が白い壁に落ちたりしていて、白黒で立体感を取りながら奥行を出しているのも大変良いです。ご自身の足で良い素材を探す所もとても良いと思いました。これからも様々な作品作りに挑戦していってください。

    ▼【横原大和(カーキ CG Director/Art Director)】

    非常に写実的でこの場所の空気感をとても上手く再現していると思います。細かな部分まで丁寧でCGっぽい粗も見えにくく複雑な東京の街並みらしさを再現していて技量の高さを感じます。適当に作らずリファレンスを集めたり観察したり適切な作り方をしていて細かいところまでリアルで素晴らしいです。

    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor/Director)】

    丁寧に観察、作り込まれていて素敵だとおもいました。被写界深度や光をコンポジットでコントロールすると、さらに素敵な作品になりそうです。ゲーム業界志望とのことですが、是非映像業界もご検討ください!

    ▼【Spade&Co. 一同】

    画面内の物量が非常に多く、かつ一つ一つのモデルの質感も丁寧に仕上げられていて素晴らしいです。 順光の場合往々にしてCGぽくなりやすいところですが、パッと見たときに写真に見えるようなクオリティになっており驚きました。 手前の手すりや階段、アスファルトなど目が行きやすい部分の質感を詰めていけば、更にリアリティのある画に仕上がるのかなと感じました。
     
    ▼【CyberHuman Productions CGディレクター/3DCGアーティスト 一同】

    作品を見た瞬間、複数の社員から「これはCG???!!!!」という声が上がりました。 高い再現力。この情景を再現したい、という強い意志を感じました。 細部にわたって非常にリアルに表現されていますが、細かな色修正も入っているようにも見え、 フォトリアルに仕上げようとした形跡も見ています。 電線の細かい部分も努力を感じ、全体として評価が高い、満場一致で高得点の作品でした。 今後が非常に楽しみな方です。
     
    ▼【LIT design 一同】

    CGの直線的な違和感を感じさせない細かな作りこみと物量から感じられるリアリティがいいと思いました。 CGでやり遂げようとしている熱量をとても感じます。こだわりに賞賛です。 人の目で見たときの表現と良いビジュアルとしての表現の違いが理解できているとより良いと思います。
     

    第4位:『Sleep Deeply』 獲得点数:33点

    吉田開登さん(デジタルハリウッド大阪)

    目標は3DCGとAIを駆使したWEB3時代の新しい広告デザインを生み出すことです。
    過去にはイラスト作品も手がけてきました。
    https://www.instagram.com/yoppi_works

    ●作品解説 
    現実とSFの中間点となる作品を作りたいと思い制作しました。先日NASAによって発表された「国際宇宙ステーション運用終了計画」から着想し、廃棄寸前の無人の船内を表現しました。初めてゼロから制作した3DCG作品で、実制作期間は2か月半です。

    ●使用ツール 
    MAYA, MarvelousDesigner, Substance3DPainter, Photoshop, Illustrator

    ●入賞コメント
    私の作品をご選定いただきありがとうございます。沢山の企業様からご意見、ご感想お寄せいただき大変感銘を受けております。中でも、フォグの分量や、ストーリーの伝え方、ライティングなどについてなどの改善点をご指摘いただき、さらなる課題が見えてまいりました。皆様からのお声を糧にこれからも精進していく所存です。

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【伊藤頼子 (アートディレクター、ビジュアルデベロップメントアーティスト、エジュケーター)】  

    ストーリーもあり、良い作品です。3Dモデルぽいところがなく、ライテイングとテクスチャーのバランスがいいです。強いて言えば浮いているヘルメットがあまりリーダビリティがないので、上からの光を使って少しライトをデザインするか、ローカルカラーを出すかするといいかもしれません。

    ▼【 Sunmin Inn(Netflix Animation/Art Director)】

    Composition: Really love the composition. The darker values of the elements on the left leading the eye towards the center of the image, and the placement of the lights and flags to help that were very clever choices. Clearly your eye for composition is at a professional level! Lighting: Very believable. The atmopherea and color of the light very much add to the storytelling of the scene. Modeling/Texture: Really enjoy the way all the wires and elements modeled feel like they are in zero gravity. The texture feels appropriate and harmoneous all together in the shot. Overall: Even before reading the concept description, I was able to know what the story of the scene was right away. There were many great artistic choices made throughout this image, but what really made it special was the back story of the scene which makes you think about what may have happened before this specific shot in a film scenario. Skill wise, you are clearly at a professional level as well. Fantastic job all together and can't wait to see more of your work!

    ▼【南家真紀子(アニメーションアーティスト)】

    その空間にしかない特別な雰囲気、物語性を感じられる素晴らしい絵作りだと思います。 不安定な壁の角度や、ディテールの粗密、誘導的なライティングなど、作者が目的に対して丁寧に配慮したことが伺えました。かつてあった華やかさに想いがめぐる演出も良いですね。 あえて気になる部分を挙げると、一番目が行くであろう扉のサイン類がグラフィックデザインとしてもう少しブラッシュアップできるといいですね。 素直に、魅力的なコンセプトアートだと感じました。
     
    ▼【宮川英久(シニアコンセプトアーティスト)】

    きちんと丁寧に演出された無重力感が素敵な作品ですね。3DCGで作るには結構面倒な題材だったのではないでしょうか。 しかしながら絵としての見易さという点では、雰囲気を優先したのか、薄暗いライティングと濃密なフォグが足枷になってしまっています。注意力を払わなければこの作品が何なのか、そもそもこの環境が何なのか理解する事が難しくなってしまっています。特にフォグに関して言えば、安易に用いすぎない方が良いです。 これは厄介なジレンマなのですが、絵の見易さと演出との間で適切なバランスを見つけ出すことが重要だと思います。

    ▼【デジタル・メディア・ラボ 北村・佐藤・竹間・内田(モデラー/ルックデブアーティスト)】

    物量・画面圧がすごい。疎と密、中央扉に視線が向かうような構図とライティングでかなり完成度の高い作品だと感じました。このままでも十分なクオリティだと思うのですが、今回のコンテストで多くの作品と並んだ時、少し目が滑ってしまう・埋もれてしまう感じがありました。コントラストをもう少しだけ上げてもいいのかもしれません。【北村】
    しっかりと宇宙の空気感も伝わってくるのでいい作品だと思いました。ライティングでハッチに視線が行くような工夫もされておりハッチに書かれた文字を読みたくなるような演出はおしゃれだなと感じました。【内田】

    ▼【トゥエンティイレブン 下地雅之(CGディレクター)】

    青白い蛍光灯のライティングやレンズフレア、空気感にもこだわっていて高いレベルでリアルさを追求しているのを感じました。 扉の落書きや国旗の擦れた感じで人がいなくなって時間が経過している表現も細かく演出されていてクオリティの高い作品だなと思います。

    ▼【グラフィニカ 京都スタジオ 3DCG部スタッフ一同】

    まずは情報量の多さが目を引きます。近未来SFの要素をもった世界観に説得力を持たせる為に資料準備やLO、綿密な画面設計を考えて進められていたことを想像します。モデル自体の情報量の多さをライティングと環境効果でぐっと情報整理したことで、画面に密度を感じさせ、結果的にその場にいるような臨場感を感じさせてくれます。宇宙ステーションという題材が作者の経験を活かしているようにも感じられました。 欲を言えば宇宙の外がもうすこし主張してみえるとドラマ性があがりますし、床の汚しに関しても、若干生活感があるとなお良くなると思います。

    ▼【 100studio 平山貴浩(CGディレクター)/竹山良一(CGスーパーバイザー)】

    この作品は動いている浮遊物と、 止まっているオブジェクトをうまく組み合わせているとおもいます。 本来固定してあるものが、何かの拍子で外れてしまったのでしょうか、 この船内からは長い時間が経った印象を感じます。 もし全ての物がきちんと整理されて固定されていたなら、 ここまで印象的なカットにはならなかったでしょう。
     
    ▼【 WACHAJACK 澤井富士彦(CEO/Art Director)】

    初のCG作品とは思えないクオリティとモチーフで今回の応募作品の中では個人的に一番好きでした。無人となった宇宙ステーションとたしかにそこで作業していたクルーの存在、国旗などいろいろな想いを共にした時と廃船となってしまった現状との対比がとても良く表現できていると思います。寄せ書きのように書かれている中央のハッチなども芸が細かく、きめ細やかさにリアリティを感じます。他のエイジング処理に対して、真ん中の宇宙服のヘルメットがやたら綺麗なのは少し違和感ありますが、そこ以外は配線の感じや、画面全体の雰囲気などとても素晴らしいです。

    第5位:『Cockatrice』 獲得点数:30点

    丹野 肇さん(東北芸術工科大学)

    愛と情熱をもってクリーチャーの造形をしています。ただ恐ろしいクリーチャーというだけではない、美しさやその象徴性を具現化できるよう励んでいきたいです。
    Twitter: https://twitter.com/tnn_scaltinof
    Instagram: https://www.instagram.com/tnn_scaltinof/
    ArtStation: https://www.artstation.com/hajime_tanno

    ●作品解説 
    伝説上の怪物コカトリスを自分なりの解釈で制作したもの。体高4m程度。相当なスピードで走り、短距離ながら空も飛ぶ。見るだけで相手を殺すとの伝説を基に、人とは相容れない特徴的な目つきをデザインした。実際の動物を基にして構想した骨格とバランス、そして首のたるみや皮膚など体表の質感にも注力し、空想生物に実在感を感じられるよう造形した。ポージングや、鋭い眼光と赤みのある首肉に目が行くような画面設計にも気を配った。

    ●使用ツール 
    Zbrush, KeyShot, Photoshop

    ●入賞コメント
    素敵な作品が並ぶ中、造形一辺倒の作品で5位に選んでいただけて嬉しいです。今回、造形は凝ったものを準備できましたが、周辺の準備や画的な部分では自分でも準備できていないなという部分は多かったので、短時間でも魅力を引き上げられるよう今回得た知見を活かしていきたい思います。この度は貴重な講評ありがとうございました。

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【鈴木卓矢(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】

    全体の造形がよくできています。よく見たら走っているんですね。もう少しよく見せるカメラアングルとポーズがあったんじゃないでしょうか? これだとモデルを見せるための角度でモデルの性格などを表現するには単調な演出になってしまっているのかなと。前回も似たような講評をしたような気がするので、あえて作品として見せる事よりもモデルのディティールを見せることにこだわりを持っているのかなと。造形は良くできていると思うので、性格が出るような演出ができればもっと表現力が広がるのかなと思いました。スケール的にも4mあるようには見えないのでスケール感が出るようなボリューム感を出すといいのかなと。 今だとどうしてもダチョウぐらいにみえてしまうので。

    ▼【花房 真 (白組/アートディレクター)】

    良い点
    ・架空の生き物が、実在しているかのような、緻密な造形で表現されている。
    ・自分なりに解釈されたデザインがかっこよくて、迫力がある。
    気になる点
    ・色の載せ方を、生き物の美しさとして、もっと工夫する余地があると思いました。造形の緻密さに対して、色の置き方が緻密ではないと感じます。例えば、グラデーション的な色変化に対して、形状との関連性を持たせたり、一色の中に模様的に別の色が入るなど、もっと良くなるのではないかと思います。

    ▼【宮川英久(シニアコンセプトアーティスト)】

    しっかりと丁寧に施されたモデリングが疑いようの無い力強さを生み出していて、魅力的なクリーチャーになっていると思います。なるほどここまで丁寧にモデリングすれば、それだけでも質感を感じるほどなのですが…しかしそこにもう少し丁寧なマテリアル設定が加われば、とも思いました。(言葉が難しいのですが)目以外の質感が似通っている様に感じました。また、横から見たアングルが魅力的な部分もあるのですが、クリーチャーの身体の構造が判りづらかったりします。こういう見せ方は一つの様式なのかも知れませんが「一枚絵を構成する」という点においては物足りないのも事実です。

    ▼【横原大和(カーキ CG Director/Art Director)】

    コカトリスのデザインと造形が迫力ありとても素晴らしいです。怪物らしい目や表情全体が見えない構図などもとても魅力的です。
     
    ▼【トゥエンティイレブン 下地雅之(CGディレクター)】
     
    圧倒的モデリング力(造形力)ですね! 首元の凹凸や鱗の細かなディティールもしっかりと表現できていて形状はとても素晴らしいと思いました。 色が若干手書きっぽさを感じるのでもう少し実写テクスチャにしか出せない色のディティールを追加してみるとさらにリアルさが増すのではないでしょうか。
     
    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor/Director)】

    表面の作り込み、緊張感のある絵作り、とても素晴らしいと思いました。足が上下のレターボックス(黒み)からはみ出していることで立体感を出すアイディアもとても面白いと思います! 将来性も含め、お仕事ご一緒してみたいと思いました。
     
    ▼【グラフィニカ 京都スタジオ 3DCG部スタッフ一同】

    クリーチャーのデザイン、質感が素晴らしいです。 よく動物などを観察されたことが分かります。 観察した上で、想像上のクリーチャーを作成できたのではないかと思いました。 また、PRにもありました、愛と情熱をもってクリーチャーを造形している感じがとても伝わりました。
     

    第6位:『準備万端』 獲得点数:27点

    ZHOU HAOWEI さん(日本工学院八王子専門学校)

    SF大好きな人間です。映像、ゲーム、アニメなど色々な趣味があります。学校でMayaを勉強していますが、普段はBlenderとか、他のDCCソフトも独学して色んなソフトを使ってCGを作っています。
    Artstation: shu_koi.artstation.com/


    ●作品解説 
    ロボットが基地から出発するシーンをテーマとして作りました。ベースの忙しい雰囲気出すために色々な動き付きのキャラクターを作って入れました。設定は砂漠にあるベースですが、リアルなテクスチャーの質感を作りたくて、参考資料を集めて、砂漠の環境での汚れを再現することを工夫しました。ロボットの設計、足のメカニズムとか、全身金属の質感などをこだわって作りました。

    ●使用ツール 
    MAYA, Substance painter, Arnold, Photoshop, Blender

    ●入賞コメント
    この度は受賞いただきありがとうございます!審査員の方々貴重なアドバイスをいただいて、まだ足りてない部分、考えっていないところがたくさんあると気づきました。頂いたコメントを作品ブラシアップとこれからの作品制作に活かしていきたいと思います。

    今回の結果に満足せず、更にクオリティの高い作品を作れるように頑張っていきます!ご講評していただいた審査員の皆様には、本当に感謝しております。

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【秋元純一(トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長)】

    背景にキャラクターを配置した作品はどの回でも中々少ないが、そういった部分に切り込んだ、きちんとしたシーンを抜きだした作品になっていると思う。世界観もしっかり作り込まれていて、何より背景やキャラクターに動きがあってよい。惜しむらくは、少し作品のスケール感がミニチュアな雰囲気が出てしまっている所か。カメラの画角に対してDOFが効きすぎているのが原因な気もするが、テクスチャのサイズ感もその要因の一つだろう。カメラの位置をもう少し煽りにして迫力や巨大感をだすか、カメラを人の目の画角や高さに設定し、被写界深度を調整して客観視のイメージを作るなどすると、より説得力が増したと思う。

    ▼【 Sunmin Inn(Netflix Animation/Art Director)】

    Composition: Feels nice overall. Would have loved to see more of the space behind the foreground robots. Perhaps using a wider lens may help to open up the composition Lighting: The warmth in the far back and the cool tones on the front are a nice contrast. The light direction feels clear. A bit of atmosphere to separate some of the similar values may have helped to seprate some of the complex elements in the picture. Modeling/Texture: I really appreciate the time and creativity of creating an original mech design and also adding human characters with action poses for size comparison. Clearly a lot of time and thought was spent to create this image. Overall: Very much enjoyed the creativity, thought and design decisions made to put this image together. You even went above and beyond by adding in a HUD design. A lot of fantastic attention to detail. Great job!

    ▼【南家真紀子(アニメーションアーティスト)】 

    全体的な絵作りのバランスがとても良いと思います。無骨なメカや設備に暖色のオレンジライトが効いています。方向性としてまとまりが良く物語性も感じます。ややミニチュア造形的な雰囲気が気になりますが、建物のスケールに対してグラフィックやテクスチャのスケールが大きいかもしれません。各プロップやパーツのサイズ感が意図したスケールに合っているかは大切です。砂漠の拠点である特徴が見えるとより物語が深まりますね。
     
    ▼【プロダクション・アイジー 中村智樹(CGプロデューサー)】

    画の密度、情報量も多く、想像性がかきたてられる作品ですね。 また、汚れや質感も細かくつけられていて、リアルさがでていると思います。 メカデザインが個人的に好きです。
     
    ▼【ジェットスタジオ 赤崎弘幸(CGディレクター)】

    とても魅力的な作品だと思います。モデルひとつひとつのクオリティは文句なしですし、何よりレイアウトの切り方が非常にお上手だなと感じました。色相の差、明暗、手前を横切るロボットによって丁寧に中央のロボットへ視線を促していますね。中央のロボットこそ静止していますが、周りの人物などによって全体に動きを感じられる点も好感をもてました。出撃(?)のほんの数分前を切り取ったかのような画に、ストーリーを感じワクワクしました!素晴らしい作品をありがとうございます!
     
    ▼【LIT design 一同】

    非常に完成度の高い作品です。整備庫の様子が細かく演出されていてGOODですね! この絵の世界の中である瞬間を切り取ったような、リアリティを感じる作品だと思いました。 構図、ライティング、グレーディング、どれもいい感じだと思います。映像作品としても見てみたいですね 左のロボットの導線と中心の人物の位置関係が少し気になりました。
     

    第7位:『The Cathedral at the World's End』 獲得点数:23点

    矢野凌太朗さん(ASOポップカルチャー専門学校)

    映画と煙草とサッカーとピンク髪ツンデレが好きな、背景アーティスト志望の学生です。業界トップのクリエイターの方々に批評して頂けるとのこと、恐悦に存じます。

    ●作品解説 
    架空の世界の宗教をテーマにした作品です。1ヶ月と少しでの制作だったので、作り込みが甘く悔しいポイントも散見される反面、舞台設定や小物などで自分の世界を目一杯表現出来たのはものすごく楽しくて良い経験でした!CG最高!!
    ちなみに、タイトルはWilliam Morrisの著作へのリスペクトを込めたオマージュです。

    ●使用ツール 
    Blender, ZBrush, Rizom UV, Photoshop, Substance 3D Painter, AfterEffects
    ※旗のテクスチャを描く際にアルファ素材のアセット使用

    ●入賞コメント
    まずは、この度のコンテスト開催に尽力された皆様そして作品のご講評をして頂いた皆様、本当にありがとうございました。自分としましては、今回の結果に(素直に嬉しいと思いつつも)己が未熟さを痛感するばかりで、しかしまたそれが今後の制作に向けての新たなエネルギー源になっているとも感じています。まだまだ学生生活は続きますので、一人前のクリエイターに成るべく今後も一層気を引き締めて頑張りたいと思います!

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【竹下優子(コンセプトアーティスト)】

    私はゴシック系のアートが大好きですので、楽しくみさせて頂きました。ディティールも良く作りこんであって素敵です。デザインに関してはとても良いと思います。その上でご自身が仰っているように最終的な絵作りに自信がないとのことなのでいくつか気になる点を上げさせて頂きます。ぱっと見綺麗なのですが悪く言うと観光写真のようで、良く出来ているが面白味に欠ける感じです。左右対称の構図を選ばれたので、せめてライティングは非対称にする(光源は左から来ているのが分かりますが全体的に同じ調子になっている)、キャンドルの光量を強いグループと弱いグループなどに分けて変化をつける、などが出来ると思います。中央一段高い位置にいる像2つの前のキャンドルを思いっきり明るくして、下から強めに照らしたりして上からの青いライトと対照的になるように、かつ手前の暖色と奥の寒色がそこでドッキングされるように工夫すれば視線がそこに引き付けられます。ゴシック系の作品は人気がありたくさんの人が挑戦しているので、その中でも際立たせるにはもっと自分の考えを思い切って前面に出してもいいと思いました。artstationでgothicと検索すると色々出てくるのでご参考なさってみてください。この作品のここが好き、などがあればどんどん自分の作品にも応用して取り入れて、表現の幅を広げていってください。

    ▼【花房 真 (白組/アートディレクター)】

    良い点
    ・窓から差し込む光や、ろうそくから漂う煙、ろうそくのオレンジの光に対して、外光からの青いアンビエントなどが、恐ろしさと美しさを持った空気感を良く表現できている。
    ・ステンドグラスの模様が丁寧にデザインされていて、細部まで手が抜かれていないと思う。
    ・床のディティールや、皺の寄ったレッドカーペットも、不気味な存在を感じさせていて、芸が細かい。
    気になる点
    ・ガーゴイル的な彫像や、天使の羽が悪魔的になっているため、不気味な宗教施設だと思うのですが、ステンドグラスのデザインがかわいらしかったり、天井のアーチや窓枠など、建物の造形が、普通のデザインなため、少し中途半端な気がしました。
     
    ▼【ジェットスタジオ 赤崎弘幸(CGディレクター)】

    非常に空気感のあるキレイな作品ですね。手前の蝋燭の光から奥の指し込む太陽光まで対照的な色合いをきれいにグラデーションでまとめられていると思います。ほど良い空気遠近で大聖堂の大きさを演出できているかと思います。モデルのディティールも十分です。強いて言うなら奥の下のほうにあるフォグがちょっとわざとらしいというかフラクタルノイズ感が出てしまっているので、もう少し現実的なランダム感が出ると良いかなと思います。
     
    ▼【Spade&Co. 一同】

    アセットのクオリティもさることながら、構図やライティング、画のトーンなどすべてが高いレベルで仕上がっていると感じました。 ひとつひとつのアセットの質感も丁寧に作り込まれていて素晴らしいです。 画面上部だけ光の当たり方がフラットになりすぎて立体感が乏しいので、ライティングを工夫してメリハリのある画になると画全体の収まりが良くなるのではと感じました。
     
    ▼【 WACHAJACK 澤井富士彦(CEO/Art Director)】

    作者の好きな世界観が伝わってきます。どの作品にも言えることですが、好きなもの、作りたいものが明確な作品ほど熱量がこもる分、引き込む力を持つのだと思います。時間があればもう少し手を加えていける部分は自覚されていると思いますので、ライティングや画作りの観点から言うと、中央の金色の玉座に座る像に向かってパースが収束する正対構図なのですが、後輪の質感がマットになっていたり、奥の壁の色に近いヴァリューになっているので、そこまで主題が目立っていない絵になっている印象を受けます。例えば天井からのトップライトで像を照らして、背面を暗くしたり全体を見せすぎるのではなく、見せたいポイントを絞ってライティング設計してあげると良いと思います。現状の斜めからの差し込み光を生かすのであれば、明暗差を作って影の部分と光のあたる部分でしっかり対比でコントラストをつけてあげるとモチーフの荘厳さと相まって、引き締まってくると思います。カラヴァッジョのキアロスクーロなど古典絵画的なライトスタイルを少し取り入れてみても良いと思います。

    第8位:『TRAITOR』 獲得点数:22点

    郭 謦語さん(日本電子専門学校)

    CG業界目指して日本の専門学校に入った台湾からの留学生です。これからもキャラクター、アニメーション頑張って勉強します。    


    ●作品解説 
    ジュラシックパークに裏切って恐竜に殺された飼育員のデスクトップを作りました。ジュラシックパークのDennis Nedryの人物像をもとにした飼育員です。
    血が散らかっている表現したいけど、最初はなかなか上手くいかないので何度も試してようやく血の感じを出しました。
    初めて自分で考えて完成した作品です。すごく楽しんで作りました。

    ●使用ツール 
    MAYA, substance painter, Illustrator, Photoshop

    ●入賞コメント
    まさか第八位を受賞することができるとは思ってもいませんでした。色んな優秀な作品の中からこの評価いただいてすごく嬉しいです。

    この作品を作る過程はほんとに楽しかったです。そして、業界の方々からコメントをいただいて、とても貴重な経験だと思っております。ほんとにありがとうございます。自分が足りないところを知り、すごく勉強になりました。これからもCGに関するスキルを高めて、よりいい、面白い作品を作りたいと思っております。

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【宮川英久(シニアコンセプトアーティスト)】 

    とても面白い作品だと思います! 一見しただけでは血に気づかないのですが、乱れた室内に興味を持ち近くで作品を見ると、こだわって丁寧に演出された血液に目が行き、この作品の物語に興味が湧くという塩梅になっていて、見ていて楽しいです。 しかしながら、血液以外の部分での質感表現が少々大雑把になってしまっている点(パソコンの汚れのつき方などは違和感が強いです)や、クシャクシャで血まみれの空き缶が一切汚れていない空き缶の奥に配置されているなどの矛盾は悪目立ちしてしまっています。 また、もう少し室内を明るくしたほうが良いかも知れません。

    ▼【横原大和(カーキ CG Director/Art Director)】

    映画的な場面が上手く表現されていると思います。血痕などとてもいい感じですが小物類なども少し破損していたり破壊されていたりするとよりドラマティックでストーリーを想像させる魅力的な絵になりそうです。
     
    ▼【若杉遼(CGWORLD編集長/Sony Pictures Imageworks)】

    室内の景色を作りこむのはCGの作品としてよくあるもので、今回も何名か同じようなコンセプトで作られていたと思います。この作品はその中でも、その奥にあるストーリーがしっかりと伝わりました。例えば、マウスが机から落ちて宙づりになっている所などその場のリアリティを表現するために細かい部分まで作りこまれていて群を抜いていたのと思います。
     
    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor/Director)】

    とても魅力的に感じました。おそらく、ライティング設計のセンスによるものだと思います。シンプルながら、モニターの光もライティング要素として利用しているのはナイスアイディアですね。 強いて言えば、モデルの作り込みが足りないところが気になりました。照明装置としても利用しているコンピュータが一番目がいく要素なので、コンピュータ周りのモデルのディテールをもっと詰めると、絵全体のクオリティが大きく向上するように思います。 また、よくよく観察すると、マウスはありますがマウスで作業するほどのスペースが机の上にないですね。コンピュータのケーブルなども不足しています。リアリティはモデルの精度ばかりではないことに留意してください!

    ▼【グラフィニカ 京都スタジオ 3DCG部スタッフ一同】

    ストーリー性があり、それがライティングにも反映されていて全体の雰囲気が良いです。また、小物類も丁寧に作り込まれている点も良いと思いました。改善したらよくなる点としては、血が飛び散っているのでそれに合わせて、小物などの配置が煩雑な感じでもいいのかなと思いました。
     
    ▼【 WACHAJACK 澤井富士彦(CEO/Art Director)】

    映画のワンシーンを髣髴とさせるシチュエーションと自分なりに作品に入り込んで細かいところまで想像しながら作っているのが感じられます。とても良い作品だと思います。どういう形で登場人物が襲われたのかある程度、抵抗していたのか、更に想像を働かせてみると、血の飛び散り方だったりレシーバーに付着した血痕、恐竜の爪痕がどこかに刻まれていたり、まだ生生しく垂れ落ちる血液のしたたりなど入れるともっと臨場感、凄惨さが表現できるかもしれません。 次の作品も見てみたいです。
     

    第8位:『貴女の香水』 獲得点数:22点

    野口隆成さん(HAL大阪)

    HAL大阪 1学年の野口と申します。
    背景モデラーを目指して日々奮闘中です。

    ●作品解説 
    「18世紀のフランス、
    流行しているアールヌーボーで揃えた化粧台。
    お気に入りの香水を付けて、
    時間に遅れないように約束の場所へ。」
    映画のワンシーンのようなイメージで制作しました。

    ●使用ツール 
    Maya, substance painter

    ●入賞コメント
    CGWORLD関係者および審査員の方々へ、貴重なご意見と機会をいただけたこと、厚くお礼申し上げます。目標にしておりました、WHO'S NEXTで受賞することができまして、大変光栄でございます。連絡を受けた際はとても驚き嬉しくございました。今後は、更に上の順位を目指して、日々精進して参ります。この度は誠にありがとうございました。

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【Andrea Pun】

    Love the glass bottles and the atmosphere you created. To improve this piece, try remove the pure black parts in the image and add more details in it.

    ▼【鈴木卓矢(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】

    個人的に今回提出された作品の中ではこれがコントラストが良く一番サムネイルで映えていました。すごくきれいな作品で、特に難しいことはしていないのですが、シンプルにバランスよく作られていると思います。香水の広告のようにしっかりと見せたいものにフォーカスできているし、質感も良く表現できていると思います。香水の量が同じに見えてスケールを変えただけに見えてしまっているので、中身の量を少し変えてあげると差別化ができるのでもう少し絵に動きが出てくるのかなと思いました。懐中時計のチェーン部分が少しでも見えると決まった形ではなくて自由な形のものができるので絵の情報量が増えてもっと良くなると思います。
     
    ▼【デジタル・メディア・ラボ 北村・佐藤・竹間・内田(モデラー/ルックデブアーティスト)】

    形状・質感、難しい反射の表現等、モデリングの範囲では違和感を感じさせないクオリティになっており、ルックの面では敬遠されがちな完全な黒が画面を引き締めて、ブランドの広告のような高級感と物語を感じさせる作品になっていて素晴らしいと感じました。個人的には一番好きです。しいて言うなら口紅の質感だけ(他がよく出来ている分)CGっぽさが残ってしまっているように思います。【北村】
    黒と金のコントラストがとても綺麗にできていて高級ブランドの広告のようなカッコよさがあると思いました。少しコントラストが強すぎて時計の文字盤などが白飛びしてしまっているので部分的に光を抑えてあげるといいなと思いました。【内田】
    コントラストが効いててかっこいい絵作りだなと思いました。白飛びの部分をもう少し抑えた方がもっとよくなります。【竹間】
     
    ▼【トゥエンティイレブン 下地雅之(CGディレクター)】

    高いコントラストとゴールドを基調とした質感やライティングの色味が しっかりと画全体の高級感を出していて素晴らしい作品だと思いました。 香水のキラキラとした美しい質感や見せたい部分を際立たせるライティングも非常に良かったです。 しいて言うのであれば葉や茎などを黒く潰しすぎないようかすかにディティールが感じられるとよりよくなるのではないかと思いました。

    ▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス ディレクター一同】 

    シンプルなカラーグレーディングで勝負してきているのがチャレンジングでいいなと思いました。黒い部分がさすがに黒潰れしすぎてしまっているので、もう少し良いバランスを探れるといいと思います。
     
    ▼【CyberHuman Productions CGディレクター/3DCGアーティスト 一同】

    複数の選考社員で議論する中、満場一致で最高評価を付けた作品になります。 ルックが独特で、色味や細かい配置を意識してオリジナルな自分のルックを作ろうとしている意志や、絵の力強さを感じています。 鏡越しの表現やフォーカスの合わせ方も秀逸で、全体的に奥行きを感じる作品になっています。 「何故これ程できるのか?」と驚いてしまう作品だと思います。非常に今後が楽しみな方です。
     

    第10位:『忘れ物』 獲得点数:18点

    大澤健士郎さん(九州工業大学情報工学部)

    独学でblenderを勉強し、アニメ会社への就職を志望しています。普段は自主製作でアニメ調の3Dを作成しています。アニメCGコンテストAward:Q2022ではモデリング部門でグランプリを受賞しています。
    https://www.artstation.com/kenpoo
    https://twitter.com/cgkenpoo

    ●作品解説 
    寂しさや怖さを感じる雰囲気が出るようなライティング、コンポジットにこだわりました。
    この廃病院にどんな過去があったかを想像しながらみていただければ幸いです。

    ●使用ツール 
    Blender, Photoshop, Substance Painter

    ●入賞コメント
    この度はWHO'S NEXT?にて入賞に選出いただき、ありがとうございました。以前このコンテストへ参加した時には、賞をいただくどころか酷評ばかりだったのですが、今回結果を出すことができて、嬉しい気持ちでいっぱいです。これを今後の自主製作へのやる気へ繋げていきたいと思っております。また機会があれば参加したいと思っているので、その時は今回の結果を超えられるように頑張りたいです。

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【花房 真 (白組/アートディレクター)】 

    良い点
    ・影の暗さと、窓の反射の明るさのコントラストが、廃墟の寂しさや怖い奮起を良く出している。
    ・ツタや落ち葉、汚れなどが繊細で、廃墟としての説得力が高い。
    ・薄暗い中に差し込む窓の光が、静けさを醸し出している。
    気になる点
    ・主役と思われる車いすの存在感が薄いため、絵としての魅力が足りないと思います。 車椅子にリム的な光を当てるとか、地面影や、車輪の陰影を暗く出すなど、何か出来たのではないかと思いました。
    ・廊下の窓枠の造形がシンプルな形状で、現実感が足りないのがもったいないと思います。
     
    ▼【宮川英久(シニアコンセプトアーティスト)】

    シンプルでありながらも興味を惹く要素を配置していたり、左右対称な構図を崩そうとする意識が見えていたりと、光るところがある作品ですね。特に床に伸びるライティングは良い役割を果たしている様に思いました。 しかしながらオブジェクトの作り込み、特に汚れや経年劣化の質感表現は甘いと言わざるを得ません。加えて絵の中の要素も「過去の物語を想像させる」には心許ない量です。要素を足せば良いというわけではなく、時として引き算も重要ですが、少々物足りないというのが素直な感想です。 天井に空いた穴や、この廊下を左に曲がりたくないと思わせる様な雰囲気など、面白くなりそうな要素はきちんとあるので、ぜひ膨らませてみて欲しいです。

    ▼【横原大和(カーキ CG Director/Art Director)】

    ストーリーを想像させるような廃墟でとても魅力的です。暗すぎないのも独特な怖さが出ていて良いです。配色やライティングと縦方向の構図も魅力的です。側面のドアや窓の木枠などがすこしCGっぽいのでそのあたりは勿体ないかもしれません。木枠の正しい構造や木目、経年の汚れ感などがさらにリアルに表現されるととても魅力的で完成度の高い絵になりそうです。

    ▼【ジェットスタジオ 赤崎弘幸(CGディレクター)】

    どこかもの悲しさを感じる画ですね。光の入り方や落ち葉・蔦の浸食具合もあってその角の先に何があるのか?この車椅子を使っていた方はどうなったのか?など考えさせられる作品でした。

    ▼【プロダクション・アイジー 中村智樹(CGプロデューサー)】

    廃病院の雰囲気がよく伝わってきました。窓や椅子にももう少し汚れがあるとさらに良くなるかもしれません。 リンク先のキャラもよくできているので、次回はオリジナルのキャラも見てみたいと思いました。

    ▼【ポリゴン・ピクチュアズ 石橋拓馬(CG Supervisor)】

    少ない要素で画作りをしようという気概を感じます。それ自体はとてもいい事ですしプロの現場でも求められる能力です。要素が少ないのであれば一点一点のクオリティをもう少しあげられたらな、という印象です。主に傷や汚れの整合性、べべリングなどです。また、仮にmodelやtextureがこの状態でもライティングを詰めるだけで完成度が変わったかなと思います。宙に舞う埃や正しい方向からのフレアなどを印象的に見せてあげることで空気感を演出できます。ただ、modelingよりはLightingや演出が好きなのが伝わってきて良いと思います。
     

    第10位:『inveida』 獲得点数:18点

    萩原 翼さん(デジタルハリウッド大阪校)

    愛すべき息子のような初めての作品で、とても楽しみながら作ったものがプロの方々からどのようなご感想をいただけるのか楽しみです!勉強のためにいろいろな講評をいただけますと幸いです。よろしくお願いします。


    ●作品解説 
    生命や社会における循環を人間、毛抜き、木、りんご、その木の肥料となるトイレで表現しました。
    日常にありふれたモノをリアルにするために構造、製造工程から勉強し、それを非現実的に配置して自分の好きな絵画風に仕上げることで世界観を出しました。
    手鏡に映った目や水飛沫によって口の主の心情を読み解いていただけるように工夫しました。

    ●使用ツール 
    Maya, arnold, substance painter, photoshop

    ●入賞コメント
    この度はCGWORLD, who's next入賞大変ありがとうございます。この10位という順位は私個人の力ではなく、これまで自分を指導して育ててくださった先生方や、自分を支えてくれた同級生・TAの皆様のお陰であると痛感しております。本当にありがとうございます。

    今後は、これまで以上に一生懸命好きなことに全力を注いでいきますので、今後ともよろしくお願い致します。ありがとうございました!

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【伊藤頼子 (アートディレクター、ビジュアルデベロップメントアーティスト、エジュケーター)】  

    とてもユニークな作品です。色もあり、目を引くようなコンテンツですね。芸術としては良いのですが、もしこれを映画の一場面にするならリーダビリティーが低い箇所があります。不必要なハイライトを除いたり、エッジのメリハリを工夫してソフトさも欲しいところです。そこを治すと更によくなると思います。

    ▼【南家真紀子(アニメーションアーティスト)】

    他にはない大胆さと独自の世界観を作ろうとしている雰囲気に惹かれました。中央から四隅までどこをみても気を抜かないディテールがあってクオリティが高く、描かれているパーツを観察しながら巡ると一冊絵本を読んだような面白さがあります。映像的にポイントを絞って見せるのではなく、あらゆる部分に物語がある絵作りが興味深いです。色使いと構成からダリの世界をリスペクトしているのかしら、と感じました。名画には素晴らしい創造のヒントが詰まっているので、多様な美術品から学ことはとても大切だと思います。

    ▼【シーズクラフト 立花大輔(代表取締役)】

    面白い世界観だと思います。 生命や社会の循環を表現するのであれば、背景は砂漠よりは現実社会に近い方が世界観とのギャップがあって面白い気がします。 砂漠にした意味はあると思いますが。
     
    ▼【CyberHuman Productions CGディレクター/3DCGアーティスト 一同】

    圧倒的な想像力と表現力を感じました。自分が表現したいことを実現する力量を抜群に感じます。 CG作品でこれ程ストーリー性のある作品はあまり例がないと思うほどのインパクトでした。 見せ方が難しい作品だったと思いますが、かなりの物量を丁寧に作り込まれていること、 まとめあげていることも高い評価ポイントになりました。 作風から、色んな角度からアイデアを出せる方なのではと推察し、他にもどんな作品を作っているのか、どういう方なのか、と選考社員の中も話題が続いています。 想像力のある方なので、本作品で表現しきれなかった部分もあるかもしれません。今後更にCGの表現力をあげて、自分自身が出したい表現を突き詰めてください。応援しています。
     
    ▼【LIT design 一同】

    アイディアと創造がいいですね!じっくりと見たくなる魅力があります。 液体の質感がもっと自然さ(人体ぽさ)があるとより良くなると思います。
     

    12位~20位

    第12位:『FlowerFarmer』 獲得点数:17点

    北村悠人さん(中央大学法学部法律学科)

    今年の4月から3DCGを学び始め、人間、動物、架空のクリーチャーを、主にリアルテイストでモデリングすることが好きです。自分の作品で世界中の多くの人の心を動かしたいです。

    ●作品解説 
    世界は一つの花束のように多種多様な動植物や人間、性格、表情を併せ持つ。花言葉で「争い」を意味するアキレアが枯れ、「平和」を意味するデイジー、「愛」や「情熱」を意味する向日葵が埋め尽くす、この花束のような平和や愛で溢れる世界を願い、制作しました。    

    ●使用ツール 
    Maya, Zbrush, Substance Painter, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【竹下優子(コンセプトアーティスト)】

    3Dとしては自己表現をする人が少ない中、強烈なインパクトを感じまして、なぜか目が離せませんでした。寒色暖色、白黒のバランスもいいですね。構図もシンプルでとても分かりやすいので、真っ先にこの人物のいる世界に引き込まれます。芸術性を感じる作品に会う事がCGの世界では少ない様に感じますので、貴重な作品に巡り合えて嬉しいです。これからも益々精進していってください。

    ▼【 TELYUKA(GarateaCircus代表/CGゼネラリストアーティスト)】

    超ハイコントラストな色彩と強烈的に印象に残るモチーフだと思います。コントラストが高いと粗さが目立ちがちになりますので、もう一段細かいディテールを用意して、精細さが出てくるとさらに良くなりそうです。テクスチャの表現を更に見直されると良いでしょう。特に反射関連、例えばリフレクションやGloss周りの艶、てりや濡れの表現が加わると、全ての素材に命が宿るでしょう。そして作品としてのメッセージを強く感じます。ご自分の表現したい何かを既に持ってられるような印象を受けましたので、その調子で技術をつかみ表現を続けて行って欲しいです。

    ▼【宮川英久(シニアコンセプトアーティスト)】

    パッと目を惹く面白い作品だと思いました。一瞬ギョッとする様な演出と、非常に強いものの自然さを損なっていない絶妙なバランスのライティングがとても好印象です。画面を構成する色味もうまく機能していると思いました。しかしながら質感表現やモデリングがおざなりに感じてしまう部分が散見されるのも事実です。特に服の皺や、帽子の編み込みが解けてしまっている部分は悪目立ちしています。ゴツゴツした老いた腕は魅力的ですが、やはりやりすぎ感は否めません。服に関しては、もう少し体の構造に忠実に形状を整えるだけでかなり良くなると思います。

    ▼【デジタル・メディア・ラボ 北村・佐藤・竹間・内田(モデラー/ルックデブアーティスト)】

    サムネイル一覧で作品が並んでいる中で最も目を引きました。思い切ったテーマ・構図・力強い色合いで、こういうテイストのアート系作品だと言われたら納得します。モデラーとしての就職を意識するなら、行きたい業界のテイスト(映像・ゲーム・アニメ)でも作品を作っておくといいです。肌の質感、帽子のモデルはフォトルック系を目指すなら荒削りな印象です。個人的にはこの作品のテイストで映像作品に持っていったらかなり良い雰囲気になりそうなのもあり、コンポジター・ショットアーティストも就職先に考えてみてほしいです。【北村】
    コントラストの強いライティングが力強い印象を与えていてかっこいいなと思いました。少し人の肌が硬い印象があり、しわというより彫刻のような凹凸みたいだと思いました。しわを作る際は関節の動きによる肉のたるみ方や重力を意識してみると説得力のあるものになると思います。【内田】
    広告のようにストーリーとコンセプトが伝わる良い構図とレイアウトだと思います。肌や服に関してリアリティを突き詰めていけばもっと良くなると思います。【佐藤】
    構図と色使いがいい感じです。肌と服や帽子のクオリティをもっとリアルに表現できたらいいと思います。もったいないです。【竹間】
     
    ▼【プロダクション・アイジー 中村智樹(CGプロデューサー)】

    右手にあたっている日差しの感じがきれいで、暖かい雰囲気作りができていると思いました。また、腕の産毛など、細部まで作りこまれているなと。 一方で、左手の影が紫っぽく落ち込んだ感じなっているのが若干気になりました。
     
    ▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス ディレクター一同

    しゃがれた手と対比のきいた鮮やかなひまわりで顔を隠しているというのが、とても面白いと思いました。 まだまだCGとしては荒いのですが、CGを始めて半年目の作品ということですので、今後の作品に期待したいです。
     

    第13位:『2020年4月以降の人類は、AIによるシミュレーションでした』 獲得点数:16点

    小川遼一郎さん(デジタルハリウッドスクール)

    現在は映画やMVなどのフォトリアル系の背景モデリングに興味があります。CGを勉強させていただいてからまだ期間は浅いので、今後はもっと多くの技術や、様々な方からの意見をどんどん吸収して、クオリティの高い作品を作れるようにします!    

    ●作品解説 
    コンセプトは2020年4月以降の人類です。この自粛期間以降の人類がAIによるシミュレーションであったと考え、そのどこかにあるAIを作成してみました。
    シーンにあるアームについては油圧が伸び縮みした際にも干渉しないような構造や、ケーブルの余裕などを考慮し、説得力を意識しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Substance3DPainter, Photoshop, AfterEffects

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【伊藤頼子 (アートディレクター、ビジュアルデベロップメントアーティスト、エジュケーター)】  

    コンセプトとメカデザインは非常にレベル高く、モデリングも素晴らしいです。ライテイングデザインにもう少し気をつけたらさらに良いでしょう。前の柵の部分が明るすぎます。上の方をもっと空気感を入れたらどうでしょうか。そしてメカ系はモノトーンになりがちなのですが、もう少し、既にある緑系の色を足して、バランスを取り、またライトにバラバラ感があるのでまとめましょう。

    ▼【 Sunmin Inn(Netflix Animation/Art Director)】

    Composition: Items feel nicely arranged in the image. The image feels balanced and not entirely symmetrical due to the placement of the elements. Lighting: Absolutely love the lighting! The ray of light on the left side, and the high contrast on the top of the globe create great value contrast. The intricate rim lights on all of the surfaces feels like there was a lot of care and attention put into it. Modeling/Texture: Really great surfacing/texture overall. I really enjoy the variety of materials and the attention to detail in the whole image. Overall: This is clearly a professional level image, with many great artistic decisions that were made. Feels styliztically great as well. Fantastic job! It makes me curious to see more of your work!

    ▼【シーズクラフト 立花大輔(代表取締役)】

    機器類がきれいにまとまっている印象を受けました。テクスチャの汚れの付き方などをもう少し現実世界を参考に調整するともっとよくなると思います。

    ▼【トゥエンティイレブン 下地雅之(CGディレクター)】

    メタリックな質感がかっこいい作品だなと思いました。情報量も多く非常に迫力があるのですが一つ一つのモデルの形状がもう少しリアルでありそうな構造の形状を参考にして作るとより説得力のある画に感じるのでないかと思いました。

    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor/Director)】

    とても丁寧に作り込まれていて、素敵だと思いました。将来性ふくめ、お仕事でご一緒してみたいと思わせる作品です! 強いて言えば、画面全体が暗いことが勿体無いかもしれません。演出上暗い方が良い場合ももちろんありますが、暗くすることで誤魔化している部分もあるのかなと思い。明るい絵作りで勝負した作品も見てみたいなと思いました。
     
    ▼【 100studio 平山貴浩(CGディレクター)/竹山良一(CGスーパーバイザー)】

    作りこみもハイレベルですが、色使いからも作品のニュアンスが伝わってきて良いですね。暗い空間に怪しく紫色に光るこの機械から 邪悪さや冷たさといったネガティブな事情を感じ取ることができます。 また、暗い室内なのにディティールが細部までしっかり見えるところ も感心しました。作者の作りこみに対する執念を感じる良作ですね。
     
    ▼【メタサイト 菅原一敏(CEO/CGIディレクター)】

    空間の落ち着きとデザインは良い雰囲気ですね。もっと良くするならスケール感が出るようにすると良いと思います。
     

    第13位:『Hideout for a girl』 獲得点数:16点

    中塚南緒さん(デジタルハリウッド大阪本校)

    好奇心が強く、多様な文化やジャンルに新しいものに関心があり、それらの知識を存分に活用して、今までにない組み合わせや新しい角度のデザインを作ることがとても大好きです。斬新であるけれど見る人の心にスッと入りこむ作品を作れるよう心掛けています。

    ●作品解説 
    コンセプトは、10年後、大人な自分が本気で遊びを満喫する隠れ家です。子供の頃、胸がときめいたものでも歳を重ねると忘れてしまう、そんな自分が心の中にいる少女にもう一度向き合い作った作品です。少女が憧れる可愛い世界観を作りつつ、仕事を頑張った自分へのご褒美となるように、絶妙なバランスを意識しました。初めての創作活動はハラハラでしたが、新しいことを吸収できた3か月間はとても有意義でした。

    ●使用ツール 
    Maya, blender, marvelous designer, substance 3d painter, zbrush, quixel mixer, photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【Andrea Pun】

    I enjoy looking at this image and finding so many interesting details in your work. Great job on finishing your work. It will be nice that if you can work on your lighing a little bit more to give some depth. Have higher resoluation at foreground model. and give indivisual element different material/shading. It will push your work to the next level

    ▼【南家真紀子(アニメーションアーティスト)】 

    作り上げている世界観がしっかりあって魅力的だと思います。配置しているもの、構図、色使い、それぞれに意図や配慮を感じます。手前の葉、中間の部屋、奥に抜ける森、と意識して空間を構成していることもいいですね。ライティング(色のトーン)が均一に見えるのが惜しいので、手前の草はもっとトーンを落として画面内に入り込んでもいいかもしれませんし、奥に抜ける空間と部屋のトーンに差があってもいいと思います。配置されたもののサイズ感が似ているので、一番見せたい場所を中心に強弱をつければより魅力的になるのではないでしょうか。

    ▼【bestat 松田尚子(CEO)】 

    サイケデリックでポップなジャングルの中の隠れ家,というコンセプトが個人的には斬新で刺激的でした.良い意味で3Dっぽさがない一枚絵に仕上がっている一方,揺れる木漏れ日や植物,洞窟に反射された水面のコースティック,ドラム感やビニ傘の反射などをリアルタイム3Dで見てみたり,隠れ家の中でゆったりくつろいでみたいと思わせる作品です.

    ▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス ディレクター一同】 

    独自の画を作りたいというのが感じられて好印象でした。よく見ると全体に色々なものがちりばめられていて素敵だなと感じたのですが、反面、画が散らかっていて、初見でどこを見ていいのか(何をどう見せたいのか)がわからなかったです。視線コントロールを意識して、レイアウトや色彩を整えていくともっと惹きのある画になっていくと思います。また、手前の葉っぱのエッジに黒や白が残ってしまっていたりなど、コンポジットのミスに感じてしまう箇所があるので、そのあたりは丁寧に処理したほうがよいでしょう。
     
    ▼【グラフィニカ 京都スタジオ 3DCG部スタッフ一同】

    色使いがとても鮮やかで、アイデアの幅がみえてとてもよいです。 欲を言えばアセット一個一個としては作りこみが甘くローポリであったりUVのスケール差、手前の葉っぱに至っては、解像度の粗さや、合成時のマスクの隙間が出てしまっているのでそこが惜しいです。 カラーセンスはあるので、モデルの技術を磨くとさらに印象に残る作品になると思います。
     

    第15位:『Autumn residential area』 獲得点数:14点

    及川怜央さん(HAL東京)

    背景モデラー志望のCG専門学校一年生です。
    Twitter https://twitter.com/oikawa_reo
    Artstation https://www.artstation.com/reo_oikawa

    ●作品解説 
    今回初めて一から背景の制作に挑戦しました。妥協してしまった部分が多く反省点も多いものになってしまいましたが、次回の制作の参考になることを多く得ることができました。

    テクスチャをリアルな質感にできるように心がけました。

    ●使用ツール 
    Maya, Vray, substancePainter, Photohop, SpeedTree, After Effects, Megascans

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【秋元純一(トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長)】

    取り立てて優れたモデリング能力があるとか、テクスチャが素晴らしいとかというわけでは無いが、構図のとり方が上手く、どこに目をやっても見ていられる様な説得力のある作品だと思う。不思議と見てしまう。トーンのまとめ方が上手く、グレーディングも秋らしい色合いになっていて、最終的な仕上げ方が秀逸だと思う。どこかに更にワンポイント、ストーリーを拾える様なトリガーになる様なギミックがあると、更に加点したいと感じた。

    ▼【横原大和(カーキ CG Director/Art Director)】

    一からの背景制作が初めてとのことですがディティールや空気感含めてとても素晴らしいです。とくに空気感とカラーがノスタルジックさを上手く表現しています。地面あたりの細かな接地や小物などもCGっぽくならないように丁寧でよく観察されていると思います。

    ▼【bestat 松田尚子(CEO)】

    何気ない日本の郊外・田舎の夕暮れの一角が上手く表現されていてお気に入りです.
    - 夕暮れの照明感・空気感がうまく再現されていて見ていてどこか落ち着く
    - メッシュ・テクスチャにポイントを押さえたディテールが効いていて効果的にリアリティが出ている
    - スズメやカラスが飛んだり電線に止まっていたり,半開きのドアがあったりといった動的な要素がシーンに加わると,シーンに生きている感じがぐっと加わる気がします
     
    ▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス ディレクター一同

    全体に灰色がかった風合いでまとめるのは難易度が高いのですが、良くまとまっていると思います。 雰囲気としてはかなりいい感じなのですが、正直な印象として、「未完成なのかな?」と感じてしまいました。 カーテンの処理がちゃんとしてなかったりするのですが、植え込みや室外機の作り込みや道路の起伏を丁寧に付けているところなどを見ると、期日に間に間に合わせること優先でまとめたのかなと思いました。 同様の理由だと思うのですが、あまりにも人気や生活感を感じないので、三輪車を置いてみたり、地面に落書きの跡があったりなどするだけで、そこに暮らす人々が想像できる画になっていくと思います。 そうした部分を詰めた完成版を是非見てみたいなと思いました。

    ▼【 WACHAJACK 澤井富士彦(CEO/Art Director)】

    初めての背景制作という事ですが、一発目とは思えないです。 良く出来ていますが、何か作品として伝えたい感情やメッセージが見て感じ取れるようになると更に良くなると思います。地面に落書きやおもちゃがあって扉が開いていたり、昭和の風景と人々の生活みたいな形でノスタルジーを感じさせるモチーフを取り入れてみたり、多くの反省点が作者の中でもあるとの事ですので次回作も楽しみにしています。頑張ってください。
      

    第16位:『Neo Gang』 獲得点数:13点

    澤田采奈さん

    3Dアーティストを目指して日々勉強をしております。皆さんの作品を見ることをとても楽しみにしております。

    是非下記URLから他の作品もご覧いただければ嬉しいです。
    https://a_ax6.artstation.com

    ●作品解説 
    漫画:AKIRAにインスパイアされて制作しました。彼女はネオ東京に住んでいるNeo Gangというチームのメンバーの一人です。
    下記URLにワークフローが詳しく載せてあります。
    https://www.artstation.com/artwork/3qGVPv

    ●使用ツール 
    Maya, Zbrush, Marvelous Designer, Blender, Substance Painter, Marmoset Toolbag 4

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【伊藤頼子 (アートディレクター、ビジュアルデベロップメントアーティスト、エジュケーター)】  

    とても力強い作品です。一番目を引きました。ストーリーもあり、ライテイングも良い、テクスチャーもバランスいいです。強いて言えば左側の肌、頬と目のあたりのテクスチャー少し強めなのでぼかすなり、弱くすると更にいいでしょう。

    ▼【宮川英久(シニアコンセプトアーティスト)】

    力強い眼が印象的な魅力的なキャラクターですね。キャラクターのポーズも自然ですし、キャラクターの魅力を引き出す事に一役買っていると思いました。しかしながら特にキャラクターの肌や眼周りの質感は今ひとつな印象です。顔の質感は少々強すぎる印象ですし、逆にスプレー缶を持つ手は質感表現が足りていないように感じました。髪の毛も露骨にポリゴンらしさが出てしまっている事はアラに見えてしまうので要注意です。



    ▼【デジタル・メディア・ラボ 北村・佐藤・竹間・内田(モデラー/ルックデブアーティスト)】

    フォトリアル系キャラ、顔に寄った構図ということで難しいところ、クオリティ高く仕上がっていると思いました。 挑戦的な表情も強く印象に残ります。こちらを見つめる瞳ですが、微妙に視線が合いきらないのでこれがバチっと決まるさらに力強く見えると思います。【北村】
     
    ▼【bestat 松田尚子(CEO)】 

    サイバーパンク&ストリートパンクっぽいキャラクターの鋭い目線と存在感に目を惹かれました.次の3つの要素がハイクオリティなモデルでバランス良く複合・表現されており,素晴らしいです.
    - ポップでビミョーなイモっぽさを醸し出す衣類や服飾品
    - 赤・青・紫といった原色系の派手な色彩とネオンが夜のストリートに放つターコイズブルーの光
    - 不良少女だけどどこかピュアかつお人好しっぽそうな印象
     
    ▼【LIT design 一同】

    被写体のキャラクターやストーリーを感じさせる作りこみ、いいと思いました。 非常に目がいいですよね。全体的なディテールやライティングがGOODなのですが、背景が黒ベタなのとポリゴンや質感など気になる点は多々ありますのでそこが詰められればもっと良くなると思います!
     

    第16位:『孔雀』 獲得点数:13点

    小南春斗さん(HAL名古屋)

    好奇心を大事にしています!
    https://luwden.artstation.com/

    ●作品解説 
    構造色による色の表現や、飾り羽などの複雑な形状や質感にチャレンジしました。

    ●使用ツール 
    Maya, ZBrush, Substance 3D Painter, Substance 3D Designer, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【鈴木卓矢(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】 

    クジャクよくできています。毛の質感も良い感じですね。質感が詰められているので手触りまで使わってきそうな感じがします。 実際クジャクがそういう質感かはわかりませんが、そういう風に作品から伝わってくるという表現力という部分ではよくできていると思いました。造形質感共に高いレベルで出来ていると思います。くちばしの質感が骨っぽいというかちょっと乾いて割れてしまいそうな感じがするのでもうすこし質感を詰めれそうです。                                                           
    ▼【横原大和(カーキ CG Director/Art Director)】

    孔雀という難しい題材で毛の複雑な構造と質感をしっかり表現していてとても綺麗です。孔雀の美しさや気品が高い技術で再現されていると思います。眼球など毛以外の部分も安定してクオリティが高いですし、デザインがただリアルではなくわずかにスタイライズされているのもデザイン性と個性があって良いです。CG作品にありがちな暗いトーンにならず明るい独自のトーンに仕上がっているのも素敵です。ライティングのせいかエッジ部分が少し平面的に見えてしまうのはもったいないかもしれません。構図が少しだけシンプルなので他の構図も見てみてくなります。

    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor/Director)】

    とても素敵な作品だと思います!将来性含め、是非一緒に仕事してみたいと思いました。毛並みの繊細な表現にこだわりを感じました。しいていえば、顔部分に一点集中で背景の羽は少し見劣りするので、構図などでもっと力をかけた部分に絞るくふうをすると良いと思います。
     
    ▼【LIT design 一同】

    凛々しさが良く表現できています。羽の艶やかさがとてもリアルでいいですね! 目のクオリティがリアルさを高めていて素晴らしい。 毛流れが整いすぎているのが少し気になります、、、
     

    第18位:『Flower shop』 獲得点数:11点

    芝田留唯さん(HAL名古屋)

    自分は雰囲気づくりをメインとした背景づくりをしています。作品を見る人に世界観を伝えたり、想像させたりできるような背景づくりを目指しています。

    ●作品解説 
    この作品のコンセプトはクリスタルの力を日常的に使っている世界での花屋さんをイメージして作りました。
    ランタンの光や採掘してきたクリスタルを加工して売り物を作っている雰囲気など世界観がわかるように意識して作りました。

    ●使用ツール 
    Blender, Substance painter, photoshop

    ●審査員コメント 抜粋
    ▼【 Sunmin Inn(Netflix Animation/Art Director)】

    Composition: Feels nice. I like the placement of the items in the image. They all create a nice flow in the composition. Lighting: The lighting is very pleasant. The contrast created in the focal point inside the window feels nice as well. Modeling/Texture: Would love to have had the glowing crystal a bit larger so it isn't similar sizes to the items next to it. This may help to make the eye go straight to that item. Overall: Feels really great overall and I appreciate the creativity and personal style put into the image!

    ▼【宮川英久(シニアコンセプトアーティスト)】  

    構図がとても面白いです!色味の配置なども相まって魅力的な絵になっていると思います。 ただ問題なのは、質感表現をどういった方向性にしたいのかが見えてきづらく、若干チグハグな印象になってしまっている点です。例えば建物の壁や黒板の質感はリアリティを追求しすぎず、ある種のディフォルメが効いた表現を目指しているように思えます。しかしながら、他方、手前の花や花壇はリアリティのあるそれに近くなってしまっており、違和感が拭えません。 肝心のクリスタルを使った生活、というテーマもパッと見では伝わりづらいのは難点かと思いました。

    ▼【横原大和(カーキ CG Director/Art Director)】

    CGでありがちな暗くて汚い作品にならず明るく幻想的でとても良い感じです。屋根の形状や木漏れ日などのライティングもクリスタルの存在する世界という設定に合っていて綺麗です。花屋ということであればもっときれいな花がいっぱいあっても良いかもしれません。
     
    ▼【シーズクラフト 立花大輔(代表取締役)】

    バランスよく絵がまとまっている印象を受けました。
     
    ▼【ジェットスタジオ 赤崎弘幸(CGディレクター)】

    ファンタジー要素を取り入れつつ、さほど現実離れしていない表現に魅力を感じました。さりげなくクリスタルを溶け込ませていらっしゃるので”クリスタルを日常的に使っている“という世界観を良く表現できているかと思います。あえて指摘するとすれば、「花屋さん」というわりには花の商品棚的なものが画面内に少ないのでもう少し配置してあると意図が伝わりやすいかなと思います。
     

    第19位:『アマゾン』 獲得点数:10点

    加藤万莉子さん(デジタルハリウッド大学)

    将来は映画製作に携わりたいです。
    marikokato5.artstation.com

    ●作品解説 
    数千年の歴史を持つ部族と数万年分の植生を保つアマゾンを僅か数年の人間の消費活動のために破壊することにショックを受けてアマゾンをテーマにしたいと思った。製作ではモデリング、テクスチャとグルーミングが大変だった。最終的には全体が可愛くて親しみやすい見た目を目指した。

    ●使用ツール 
    Maya, mari, substance, zbrush
    木と葉っぱのみmegascan

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【鈴木卓矢(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】  

    今回の作品の中で一番内容にインパクトありました。まずこのなんでしょうか?リアルの様でスタイライズドが入っているような感覚。 独特の世界観があります。雲の上の木の枝っていう世界観と、豹にしても少年に顔だけ見ると目が大きくアニメっぽく見えるけど細部の表現が良い意味で気持ち悪いぐらい再現できていたり見れば見るほど不思議な感覚になります。特に少年の足先の末端表現がすごいです。アセットの配置的にもデッサンを書くためのモチーフを用意しているような、とても絵画的でそれを3Dでやっている印象がありますね。ライティングの方向やカメラ目線だからか動物園の記念写真のようなスタジオ感というか、それをわざと出しているのかはわかりませんが振り切った作品でよくできていると思います。

    ▼【デジタル・メディア・ラボ 北村・佐藤・竹間・内田(モデラー/ルックデブアーティスト)】

    キャラクターのクオリティ特にヒョウの毛並みがよくできていると思いました。ポージングでヒョウの胸の部分が浮いているのは少し不安定に感じました。作品として子供とヒョウの関係性などがうかがえるポージング(スキンシップなど)があるともっとストーリー性を深めることができると思います。【内田】
    キャラクターの作りこみとファーの表現が素晴らしいです。男の子の暗部にリムが入ってるのは気になりました。【竹間】
     
    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor/Director)】

    今回のコンテストで個人的にいちばん魅力を感じた作品です。誠実さと丁寧さと大胆さを兼ね備えた、これぞ作品という感じがしました。よく見るとヒョウの下半身あたりにゆるさはありますが、ぜひお仕事ご一緒したいと思いました。

    ▼【 100studio 平山貴浩(CGディレクター)/竹山良一(CGスーパーバイザー)】

    キャラの表情が良いと思いました。毛並みも綺麗です。とても高い場所にいるようで少し説得力が薄い印象でした。座ってる場所や位置関係などを見直したら良くなりそうです。
     

    第20位:『虚の都』 獲得点数:9点

    柏木一樹さん(HAL大阪
    人に遺る物を目指して作品を制作しています。是非下記URLから他の作品も見ていただければ幸いです。
    ArtStation:https://www.artstation.com/kazukikashiwag1
    Twiiter:https://twitter.com/kazukikashiwag1/likes

    ●作品解説 
    天界の果てに在る、神の都。
    神々が繁栄した時代は遥か遠く、其処にはもう誰も居ない。
    天界にある朽ち果てた都と大聖堂をコンセプトに制作したダークファンタジー作品になります。
    大聖堂と都のスケール感、ゴシック建築のディティールや、雲海の上の空気感を意識して制作しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Mudbox, Arnold, SubstancePainter, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋
    ▼【鈴木卓矢(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】

    物量はすごいです。ただ物量しか見えてこなくて、神の都、廃墟、スケール感というテーマは伝わってきませんでした。その理由として密度のグラデーションがないのと密度がどこも一緒という所です。つまり絵の中に大きな黒い点が3つあってその三つとも同じ濃さ、同じ大きさの点にみえるので、スケール感が失われていてストーリーを想像する余地がなくなっている理由です。大聖堂もパーツの集まりでシルエットを作るんじゃなくて大きな塊の中に小さなパーツを作ると巨大感が出ます。いまだと塊感がよわく大聖堂としての存在感がうすくみえます。あと斜めになっている塔はまっすぐにしましょう。建物は基本傾きません。傾いた時点で倒れます。なぜかというと建物自体は頑丈に作られていて元の形を保とうとする力が強いです。傾くという事はその力の外にあるのですぐ倒れます。ピサの斜塔はレアです。まずは主役の大聖堂をしっかり表現できると密度も変わると思うので、全体のバランス感を考えてみましょう。

    ▼【 Sunmin Inn(Netflix Animation/Art Director)】

    Composition: A nice angle and display of the set. Lighting: The atmosphere feels quite nice. Perhaps some other light sources around in the deeper parts of the city could have added a feel of storytelling overall. The bright background to make the focal point stand out more was a clever choice! The color feels specific and artistic as well. Not going with a more realistic color and lighting was a great decision. Modeling/Texture: Feels very creative and a designed set for a fictional story, film or game. Overall: Great display of creativity in many different areas of the image.

    ▼【竹下優子(コンセプトアーティスト)】

    面白い作品ですね。私はゴシック系が大好きなので楽しく見させて頂きました。その上で少々辛口になってしまいますが講評させて頂きます。まず、コントラストが強ぎます。明るい部分と暗い部分で画面が2分割されているように感じますので、もう少しまぶしさを落ち着かせ、暗い部分を持ち上げる必要があると思います。中央の建物は良くデザインされていると思います。その分周りの街?のような建物群の全体的な設計が甘い様に感じます。普段住人たちがどのように生活しているのかもう少し見えるような街づくりが必要だと思います。建物の幅が同じくらいなので、ランダムに立っている木のように見えてしまってあまり規則性がなく、生活感が感じにくいです。最後に、色についてですが緑と紫というのは少々チャレンジングな色ですので、もう少し自然な色味に近づけた方が見やすいかと思います。難しいテーマを上手くまとめていく力をお持ちのようなので、より人々に伝わるような画面作りを目指してください。

    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor/Director)】

    絵画のような雰囲気はとても魅力的です!目を惹く絵作りをするための素養はすでに身につけられているように感じました!モノトーンで情報量が削ぎ落とされていたり、特別目立つ何かがあるわけではないのが少し残念です。コンセプトアーティストを目指される上ではコンセプト・アイディアが重要ですね。

    ▼【グラフィニカ 京都スタジオ 3DCG部スタッフ一同】

    イメージとしては迫力があり綺麗にできているとより人の心に遺る作品になると思います。 欲を言えばアセット一個一個としてのデザイン性が弱く、またコピペ感がでてしまっており、遠景のディティールもなくなっているので、遠景も丁寧な描画をするとより良いと思います。
     
    ▼【メタサイト 菅原一敏(CEO/CGIディレクター)】

    雰囲気が良いです。もう少し色味に拘ると良いと思います。これだけ靄が立ちこめているなら、太陽の光にゴッドレイが出ると良さそうですね。
     

    ▼審査参加企業・アーティスト

    <<特別審査員>>

    秋元純一

    トランジスタ・スタジオ
    CGディレクター・取締役副社長

    2006年に株式会社トランジスタ・スタジオ入社。専門学校時代よりHoudiniを使用し続けて現在ではCGWORLD.jpにて「Houdini Cook Book」を連載中。
    www.transistorstudio.co.jp

    【総評】 
    毎回レベルが高くなっていくだけでなく、レベルの平均も上がってきている様に思う。それだけに、飛び抜けた作品というのが無いと講評に苦心すると言うのも正直な所だ。今回は割とそういう意味合いの強い回だった様に思う。平均的に均した点数を多数の作品入れざるを得ないのが、優柔不断からくるものなのか、全体の平均レベルが上がっているからなのか悩ましいが、恐らくは後者なのだと思う。ただ、毎回講評に参加していて思う所といえば、似通っている作品が多い所だ。背景にせよ何にせよ、どこかモチーフが似ている。それは手を付けやすい所だからかは定かでは無いが、もっと作品を作る際にオリジナリティを取り入れてほしいと切に願う。そこには作者の思い思いのストーリーがあって、CGの技術力もさることながら、そういった部分も評価したいと考える。似ているモチーフだと、どうしてもそこに甲乙を付ける場合比較になりがちだ。私はよく後輩に、「世の中、隙間産業が吉」と言っている。ずるいようだが、評価されやすい所や必要とされる場所というのは、得てしてそういうものだと考える。次回チャレンジしようとしている方は、どうかそんな「隙間産業」なモチーフやストーリーを選択してみてはいかがだろうか。

    【採点結果】 
    牧 貢平:2点 衣笠圭祐:3点 伊東貴美:3点 本岡真奈美:2点 土井慶悟:2点 郭 謦語:1点 大澤健士郎:1点 小川遼一郎:1点 及川怜央:1点 芝田留唯:1点 古池桃子:1点 鈴木瞭平:1点 森 輝史:1点
     

    Andrea Pun

    DreamWorks Animation

    Senior character Surfacing and grooming artist


    I am from Taipei, Taiwan. I majored in Fine Arts in college and graduated with a Masters Degree in 3D texturing from Academy of Art University in San Francisco. After graduating, I started my animation career at DreamWorks Animation. I have been with DreamWorks for 19 years. And currently I live in Los Angles. I specialize in Look Development for character surfacing and grooming.

    【総評】 
    Impressive variety of works showing in this contest. Some of the works' quality are close to Hollywood animation industry standard. Some of the works have great potential in the future. I am exciting to see the growth from the students and looking forward to work with them someday in the future!

    【採点結果】 
    牧 貢平:5点 衣笠圭祐:4 中塚南緒:3点 野口隆成:1点 大澤健士郎:1点 及川怜央:1点 加藤万莉子:1点 本岡真奈美:1点 加藤匠悟:1点 遠藤勘太:1点 金田航輝:1点
     

    伊藤頼子

    アートディレクター、ビジュアルデベロップメントアーティスト、エジュケーター


    アメリカのハリウッドにてドリームワークスアニメーション、イルミネーション、ソニーアニメーション、Netflix社等の長編アニメーション制作で20年以上の豊富な経験を積む。又、その分野は2D、3Dアニメーションから、ストップモーション、VRショートアニメーション、ゲーム、などの多範囲に及ぶ。

    https://www.school.yorikoito.com/

    https://www.artstation.com/yorikoito

    【総評】 
    力の入った作品が沢山あり点を入れたい作品が多くて困りました。様々なコンセプト、スタイルがありましたがそれぞれの良さがあります。また、女性の作品で力強い作品あり目を引きました。これからの皆様の活躍が楽しみです。
    私の採点ポイントは自分の分野(アニメーション)からどれだけ、ストーリーをビジュアルで表現できるか、リーダビリティー、どれだけ視聴者の目を引けるか、ストーリーテリング、テクスチャー、モデリング、ライティングデザイン、色のバランス等です。

    【採点結果】 
    澤田采奈:2点 牧 貢平:1点 衣笠圭祐:1点 吉田開登:1点 ZHOU HAOWEI:1点 郭 謦語:1点 萩原 翼:1点 北村悠人:1点 柏木一樹:1点 古池桃子:1点 森 輝史:1点 山本晴之祐:1点 進藤大夢:1点 三住 篤:1点 塩澤健人:1点 橋本京佳:1点 CONAN GIONOVAN:1点 舛淵俊太:1点 川久保 成:1点
     

    鈴木卓矢

    SAFEHOUSE

    取締役・背景モデリングSV


    大学卒業後、Square-EnixのVisualWorksに入社。その後アメリカに渡り、BlizzardEntertainment のCinematics 部署でSeniorArtistとして背景のデザインからモデリングまでを担当。2019年初めにドイツのArtDirectorとタッグを組んで、日本にSAFEHOUSE inc.を設立。自身の経験をもとにBlizzardと同じ環境レベルでのアーティスト教育を心掛けている。

    http://safehouse.co.jp/

    【総評】 
    今回は全体的に動物や実際にある景色を再現するという作品が多かったように感じます。 飛びぬけて出来の良い作品もなく、ここはすごいけどここはいまいちだなと総評は好みやどこを見ているかで点は分かれてくるのかなと思いました。
    その中でもやはり実際に参考として見ることができる作品はオリジナルのデザインされた作品と比べるとクオリティーが一段上がっているようにおもえます。
    その理由としては制作者のスキルもあると思うのですが、やはり実際にあるものはリファレンスとしてとても優秀で再現しやすさがあるのかなとおもいました。
    そして再現するというスキルであれば全体のレベルが世代とともにあがっては来ているのかなと感じます。 逆にいうと自分でデザインした作品のスキルレベルが今後のコンテストで問われてくるのかなと。
    再現力はモデリングスキルで言うと最低限のスキルなので、そこをベースにしたその先のスキルで勝負できるようなアーティスト世代になってくると もっと色気があるコンテストになってくるとおもいます。
    近年の作品を見てそこを期待せずにはいられなません。

    【採点結果】 
    牧 貢平:2点 衣笠圭祐:3点 伊東貴美:1点 吉田開登:1点 丹野 肇:3点 ZHOU HAOWEI:2点 郭 謦語:2点 野口隆成:1点 小南春斗:1点 加藤万莉子:2点 鈴木瞭平:1点 普久原香鈴:1点
     

    Sunmin Inn

    Netflix Animation

    Art Director


    After graduating from Art Center College of Design in Pasadena USA, Sunmin started her career in 2015 as a concept artist for feature animation. She has also worked in the theme park industry at Disney Imagineering, and in comics at DC comics. Currently she is Art Directing the upcoming Ultraman animated feature film at Netflix animation.

    instagram.com/sunmininn

    【総評】 
    Looking over a hundred selections of work, I was extremely impressed with the overall skill level across the board. A great number of applicants had submitted work of a professional level, and selecting the best pieces amongst them rendered to be a difficult task. As someone who has worked their entire professional career in the animated film industry, I have always been extremely impressed with artists who can take their understanding of fundamentals and apply it creatively. The pieces that stood out to me most were the ones that had created an imaginative and fictional scenario with original designs and unique lighting. In my personal experience, an animated film production benefits greatly when a 2D concept artist like myself gets to collaborate with 3D concept artists who can bring life to unique looks and bring new ideas to the table. For any future applicants, I would consider bringing in your unique sense of style to your work. Even if you choose a realistic look, you could bring in a storytelling aspect of what could be happening in your scene before or after, which would make your image more intriguing. Overall, I was inspried and honored to be able to see such fantastic work of already fantastic and up and coming artists. I cannot wait to see what you all do in your soon-to-come successful careers. 

    【採点結果】 
    伊東貴美:3点 吉田開登:5点 ZHOU HAOWEI:3点 小川遼一郎:5点 柏木一樹:3点 横見賢一:1点
     

    竹下優子

    コンセプトアーティスト・マットペインター


    Otis College of Art & Design 卒業後、ILM Singapore、Method Studios、MPC、Animal Logicで勤務。帰国後フリーのコンセプトアーティスト・マットペインターとして映画、テレビ、ゲームを中心に活動。

    https://yukotake.artstation.com/

    【総評】 
    皆様のCGへの情熱を感じてとても楽しい時間を過ごさせて頂きました。どの作品も個性的で、皆様の豊かな発想を拝見して嬉しくなりました。今後も作品を作り続けることで自分のスキルアップにつなげていって頂きたいです。皆様なら次世代のCG業界に大いに貢献出来ると思います。

    【採点結果】 
    牧 貢平:1点 衣笠圭祐:4点 伊東貴美:3点 吉田開登:1点 丹野 肇:1点 矢野凌太朗:1点 北村悠人:4点 小川遼一郎:1点 芝田留唯:1点 乙部優騎:1点 石川 章:1点 加藤匠悟:1点
     

    TELYUKA

    CGゼネラリストアーティスト

    GarateaCircus株式会社代表


    石川晃之、友香で3DCG制作を行う夫婦ユニット。1998年頃より共にCGゼネラリストアーティストとして、映像制作からゲーム制作まで幅広く経験、現在は「Saya」を中心にフルCGキャラクタ制作、コンピュータグラフィックスの新しい活躍を求め様々な分野と共に研究開発を推進中。

    https://www.telyuka.com/

    【総評】 
    自由に伸び伸びと作品作りが出来るのはアマチュア時代だけの大切な期間、私達も初心に帰るような純粋な気持ちになりながら作品を拝見させて頂きました。今回は楽しんで制作されてるなと自然と伝わってくるそういったものを中心に評価させて頂いております。制作者が意図する目的をしっかりつかみ、それを作品として昇華できているかどうか大切だと考えております。又、オリジナリティへの挑戦が感じられる作品は見ていて、作品への没入感が強く、自然と評価が高い印象がありました。自分らしい表現を探し、それを武器に成長していく姿が目に浮かびます。

    【採点結果】 
    栗原颯太郎:5点 北村悠人:5点 下舘義史:5点 小澤桜心:5点
     

    南家真紀子

    アニメーションアーティスト


    武蔵野美術大学油絵学科卒業後、株式会社ポリゴン・ピクチュアズ勤務を経て、フリーランスとしてアニメーション、ディレクション、デザインなど幅広く活動中。 『The Very Pulse Of The Machine / Love, Death + Robots』 コンセプトアート、NHK『 いないいないばあっ!』 コーナーアニメーション、東京新聞『MIRACLE TWINS』漫画・コラム連載

    http://makiko-nanke.com/

    【総評】 
    完成度の高い作品もきらりと光る原石のような作品もそれぞれ魅力的で評価に苦心しました。多様な方向性がある中で、今後どの方向に進むとしても大切になるポイントとして、作者の意思を感じることを重要視しながら拝見させていただきました。ソフトや素材の力を借りると比較的容易にそれらしい絵作りができますが、大切なのはそれ以前の「何を作るか」「それを表現するためにどうするか」を自分の意思で考えてアプローチすることだと思います。
    正解のない何かを作るって、シンドイ側面もありますがワクワクして楽しい作業ですよね。
    試行錯誤しながらも積極的に取り組んでいる様子が感じられて、私自身も刺激を受けましたし勉強になりました。皆さんのこれからのご活躍を応援しています。

    【採点結果】 
    衣笠圭祐:4点 吉田開登:5点 丹野 肇:1点 ZHOU HAOWEI:3点 萩原 翼:1点 中塚南緒:2点 進藤大夢:2点 大澤夏希:1点 上之浦一樹:1点
     

    花房 真

    アートディレクター

    1992年株式会社白組に入社。CMやゲームムービーのアートディレクションを経験したのち「STAND BY ME ドラえもん」のアートディレクターとなる。八木竜一と共同監督の映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」にて監督デビューを果たす。「STAND BY ME ドラえもん2」でもアートディレクターを務めた。
    https://shirogumi.com/

    【総評】 
    今回2回目の審査員をさせて頂きました。前回も思いましたが、今の学生さんの傾向や考えに触れられて、とても楽しく拝見できました。
    考えてみると、世の中で3DCGが使われているメディアは、映画、アニメ、ゲーム、が多く、純粋な静止画作品は意外と少ない気がします。3DCGでのイラストコンテストで、メッセージ性があり、魅力のある作品を作るのは、なかなか難題かもしれません。3DCGならではの作品の在り方を発見した方がポイント高くなっている気がします。

    【採点結果】 
    牧 貢平:4点 丹野 肇:4点 矢野凌太朗:4点 大澤健士郎:3点 鈴木瞭平:3点 山田美宇:2点
     

    宮川英久

    コンセプトアーティスト

    熊本県出身。リードシネマティクスコンセプトアーティストとして携わった『Disneyland Resort: Guardians of the Galaxy - Mission Breakout!』(2017)をはじめ、『The Marvel Experience』(2014)、 映画『A Wrinkle in Time』(2018)、インドネシア最大級のテーマパーク『MNC Park』などを中心に、世界的なプロジェクトの第一線で活動している。2019年7月下旬からはマイクロソフトの343 Industriesに所属し、ゲーム『HALO Infinite』のコンセプトアートを手がける。

    twitter.com/HidehisaM

    【総評】 
    大変楽しく作品を拝見させていただくとともに、皆様に何かしらの評価をする事の光栄さと恐ろしさを同時に噛み締めていました。
    良い意味で作品に個性が生まれてきていて、ただの技術披露の場に留まらず「+α」が求められるようになってきている事は喜ばしい反面、「質感」「ライティング」「構図」…などの各構成要素の何かしらが疎かになっている作品が散見されるのも事実で、本当に惜しいなと思うこともしばしばでした。CG作品は様々な要素によって構成されていて作業労力と時間の分配が困難かと思われますが、今一度その点を意識し直すのも良いのかもしれません。
    それを踏まえても、なお光り輝く個性と才気を感じさせる皆様の作品にこういう形で触れさせていただけることに大変感謝しております。ありがとうございます!

    【採点結果】 
    牧 貢平:2点 衣笠圭祐:1点 伊東貴美:1点 吉田開登:2点 丹野 肇:1点 ZHOU HAOWEI:1点 矢野凌太朗:1点 郭 謦語:2点 大澤健士郎:1点 萩原 翼:1点 北村悠人:1点 芝田留唯:1点 柳 召賢:1点 奈良洸臣:1点 一條遥貴:1点 亀山 諒:1点 出口優晴:1点
     

    横原大和

    khaki

    CG Director・Art Director


    ジャンル問わずバラエティに富んだ多くのハイエンド映像作品に携わる。3Dアニメーションのディレクション、コンセプトデザイン、アートディレクションなどを得意とする。

    https://khaki.tokyo/

    https://www.artstation.com/yokohara

    【総評】 
    今回も学生とは思えないようなハイクオリティな作品が多数あり若い方々の能力の高さを感じました。また以前よりもUnreal EngineやBlenderなどを使用している作品も増えてきていて時代の変化も感じました。近年はCG学び始めて短い期間で素晴らしい作品作れる方が増えているのでCG業界の将来が楽しみです。

    【採点結果】 
    伊東貴美:3点 吉田開登:3点 丹野 肇:3点 小南春斗:3点 及川怜央:2点 衣笠圭祐:1点 澤田采奈:1点 芝田留唯:1点 古池桃子:1点 鈴木瞭平:1点 八木麻葉:1点
     

    若杉 遼

    CGWORLD編集長

    Sony Pictures Imageworks


    2012年にサンフランシスコの美術大学Academy of Art Universityを卒業後、Pixar Animation StudiosにてCGアニメーターとしてキャリアを始める。2015年にバンクーバーに移り、現在はSony Pictures Imageworksに所属。CGアニメーターとしての仕事の傍ら、CGアニメーションに特化したオンラインスクール「AnimationAid」を創設、現在も運営のほか講師としてクラスも教えている。

    Twitter:@Ryowaks

    【総評】 
    CGのクオリティはどの作品もとても高くて、毎年レベルがどんどん上がってきていると思いました。素晴らしかったです。また、ただクオリティの高いものを作るだけでなく、その作品を通して世界観を作ったり、ストーリーを伝えるという事が出来ているのがとても良かったです。僕らの仕事はただ作品を作るだけでなく、CGはストーリーを伝えるための手段でしかありません、その部分をしっかりと理解されている方が多かったと思いました!

    【採点結果】 
    郭 謦語:5点 普久原香鈴:5点 加藤匠悟:3点 東澤早希:3点 宮澤勇乃:2点 藤原大和:2点
     

    <<企業審査員>>

    シーズクラフト

    ゲームエンジンを中心としたコンテンツ制作を行っています。現在は、ゲームとアニメが中心ですが、将来的にはエンタメ問わず、自社から新しいサービスを展開したいと思っています。直近では、映像制作の知見とゲームエンジンを使用してリアルタイムデモの制作に力を入れるため、アニメーターの募集に力を入れています。
    https://cgworld.jp/jobs/21040.html

    【総評】:立花大輔(代表取締役)
    今回は全体的にCGっぽい作品が多かった印象です。最近はレンダラーなどが進化しているので、もう少しその辺の恩恵を受けた作品になるとよいかと思います。
    また、カラーバランスを調整・整えるだけでも、グッと印象が変わるので、その辺の勉強をするとよいと思いました。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/インターン募集
     

    デジタル・メディア・ラボ

    ハイエンドのCG技術はもちろん、コンセプトワークやデザインワークも含めた総合的な映像制作を行えるプロダクションスタジオ。SIGGRAPHやANNECYを初めとした海外コンテストの入賞作多数。
    https://cgworld.jp/jobs/10070.htm

    【総評】:北村・佐藤・竹間・内田(モデラー/ルックデブアーティスト)
    毎年、クオリティが上がっており学生さんのレベルアップスピードに驚いております。
    比較的背景アーティストの応募が多いコンテストかとおもいますので、そのなかで「印象に残るものにするためには」といった目線で作品ブラシュアップをしていくと、より際立つ作品に昇華できるとおもいます。
    プロの世界で共創できることを楽しみにしております。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集/インターン募集
     

    bestat

    東大発でフォトグラメトリの世界最先端のソフトウェアを開発し、EC事業者/小売事業者様にサービスを提供し、成長を続けるベンチャー企業です。世界最先端の自社開発のソフトウェアで圧倒的に大量で精緻なフォトグラフィックオブジェクトを、早く生成出来ます。
    https://cgworld.jp/jobs/30675.html

    【総評】:松田尚子(CEO)
    それぞれにパッションを持って製作されていることが伝わってきました。 審査なので点数をつけさせて頂きましたが、つけられなかった作品にも個性を感じる作品が多く、これから新しい世界を一緒に作って下さるのだなと思い、とても嬉しかったです。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集/インターン募集
     

    トゥエンティイレブン

    わたしたちトゥエンティイレブンは、「最高クオリティー」を追求するCGデザイナー集団です。 「ゲーム」「映画」「CM」「遊技機」などのジャンルにおいてハイクオリティーなCG、VFXを提供しています。10年間ひたむきに「最高クオリティー」を追求してきました。
    https://cgworld.jp/jobs/30481.html

    【総評】:下地雅之(CGディレクター)
    今回初めてこのような講評をさせていただいたのですが全体的にレベルが高いと感じる作品が多くて配点はすごく悩みました。
    リアルな背景や魅力的なキャラクターなど細かなところまでしっかりこだわって作られていてとても素晴らしかったです。
    皆様の今後のご活躍を楽しみにしております。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用
     

    プロダクション・アイジー

    『最高の作品を作る』ことこそが、Production I.Gのミッションです。 その一点にスタッフ一同が向かっています。作品が完成し、自分の名前がクレジットされ、その作品によって、多くの人に感動を届けることができる。ほかでは得難い経験がここにはあります。
    https://cgworld.jp/jobs/10098.html

    【総評】:中村智樹(CGプロデューサー)
    学生を対象としたコンテストにも関わらず、どの作品も非常に高いクオリティだと思いました。 なかにはCG制作を始めてまだ1年も経っていない方の作品も見受けられ、恐ろしくも頼もしく感じました。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/インターン募集
     

    ジェットスタジオ

    【Don't stop exploring and Go on creating the future.】 ジェットスタジオは2001年にスタートしたCGプロダクションです。設立以来、ゲーム、パチンコ、映画、CM等で使用される様々な3DCGコンテンツを時代に先駆けた新しい技術や表現方法を用いて受託開発して参りました。
    https://cgworld.jp/jobs/46.html

    【総評】:赤崎弘幸(CGディレクター)
    近年はツールも情報も溢れており、物量や単純なリアルさと言った、時間をかければ到達しうる項目で勝負するにはなかなか厳しい世界になってきました。だからこそ、どれだけ1枚の画に想いを込められるか、ストーリーを伝えられるか、目を引く構成を作り出せるか、などが重要なポイントかと思っております。あくまで私の場合ですが、まず俯瞰で見たときに第一印象で惹きこまれるか、次にじっくり1枚を見てみてストーリーなどを感じるか、最後にCGのモデリング技術など、という順で見させていただいております。今回もこのような観点で講評させていただきましたが、魅力的な作品が多く採点にとても悩まされました。最近の学生さんは非常にレベルが高いですね・・・!皆さんとお仕事をご一緒できる日を楽しみにしております。これからもよろしくお願いいたします!

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用
     

    KASSEN

    2020年12月に設立したVFXスタジオ。たくさんの人々が共通の目的を持って戦う様をイメージして合戦(カッセン)と名付けました。様々なアーティストとのコラボレーション、複数のセクションを横断したワークフローの提案を武器に、最高の作品作りを日々追求しています。
    https://cgworld.jp/jobs/30687.html

    【総評】:太田貴寛(VFX Supervisor / Director)
    去年に引き続き審査を担当させていただきました。志望業種の一致、講評希望の方に優先的にコメントさせていただきました。 去年と比較して、時間をかけて丁寧に取り組まれた作品が多かったので、見応えがありました。 完成度はもちろんですが、自分は真摯に作品作りに向き合っているかどうかも重視しており、そのような作品がたくさんあって嬉しいです!

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト/インターン募集
     

    Integral Vision Graphics

    弊社は2012年5月にCGプロダクションとして発足。2020年現在、発足当時とはメンバーもだいぶ入れ替わり、第2創業期を迎えております。現在はゲーム案件やARなどのエンターテインメントコンテンツに軸足を置き、そこで得たリアルタイム技術の知見を活かしながら、これまで以上に幅広いコンテンツのCG制作・企画・演出を行っております。
    https://cgworld.jp/jobs/30125.html

    【総評】:ディレクター一同
    今回、全体的なCGの技術レベルは上がってきている中、飛びぬけて輝きを放つ作品は少なかったように感じました。
    ツールの進歩や、技術共有が進む中、CGの裾野は広がり、多くの人が作品を生み出していきます。
    その中でも、「どう見せたいか」「どう感じてほしいか」など絵作りの部分での掘り下げが出来ている作品は他と違った印象となり、惹きつけられます。
    ツールの勉強と並行して、絵作りについても掘り下げを進めていき、魅力的な作品を作ってほしいと思います。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集/インターン募集/CG未経験可
     

    Spade&Co.

    わたしたちは映画を中心にドラマやCM・PVなどのハイエンドなVFX・CG制作を行うプロダクションです。 撮影現場における立ち合いから仕上げまでトータルでプロデュースいたします。
    https://cgworld.jp/jobs/30496.html

    【総評】:Spade&Co.一同
    皆さんアセットを作って終わり、ではなく、一枚画としての画作りをしっかり意識されて取り組んでいらしたので、どの作品もクオリティが高く素晴らしかったです。 特に点数を入れさせていただいた方々は、画の見せ方を細かい部分まで工夫されていて好印象でした。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集/インターン募集
     

    グラフィニカ

    私たちグラフィニカは、アニメーションを中心に、ゲーム・遊技機、実写ミュージッククリップ、CM、Webなど、幅広いジャンルで様々な映像制作を請け負っています。 一番の特徴はアニメーション映像制作のほぼ全ての制作プロセスを社内でカバーできること。元請制作も可能な「総合デジタルスタジオ」です。
    https://cgworld.jp/jobs/10159.html

    【総評】:3DCG部スタッフ一同(京都スタジオ) 
    どの作品もこれまで培ってきた力を発揮して作成された印象でした。作品のジャンルも使用するツールも皆様それぞれ異なる中で、どのように印象的な作品に仕上げるか大変苦労したことと思います。
    皆様の今後のご活躍を期待するとともに、機会があれば一緒に作品に参加して業界を盛り上げていけることを楽しみにしております。
    どの作品も魅力的で迷うところがありますので「フォトリアル部門」「非フォトリアル部門」というようにテーマを分けて選考できる様になると嬉しいですね。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/インターン募集/CG未経験可(一部スタジオのみ)
     

    ポリゴン・ピクチュアズ

    世界でもトップレベルの品質・技術力とブランド力を武器に、世界に向けて発信し続けているデジタルアニメーションスタジオです。 『誰もやっていないことを 圧倒的なクオリティで 世界に向けて発信していく』という創業時からのミッションを元に、常にアニメーション制作業界をリードしてきました。
    https://cgworld.jp/jobs/10101.html

    【総評】:石橋拓馬(CG Supervisor)
    全体を通して
    ・ミクロなディテールへのこだわり
    ・レンズや照明の光学的な座学やshader/Rendererへの理解度
    ・基礎的なデッサン力やスケールの統一性
    その辺に対する意識があと少し高まれば化ける作品があるなという印象です。
    とはいえ熱量を感じる作品も多く、皆様の今後がとても楽しみです。
    ご一緒できる日が来ることを期待しています。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集(△)/インターン募集/CG未経験可
     

    100studio(株式会社CREST)

    100studioは、昨年5月に発足したデジタルアニメスタジオです。「才能あるクリエイターを地理にとらわれず⽀援する」ため、各地に拠点を立ち上げ、今後世界に向けて高品質なクリエイティブを生み出していきます。
    https://cgworld.jp/jobs/30645.html

    【総評】:平山貴浩(CGディレクター)/竹山良一(CGスーパーバイザー)
    素晴らしい才能をもった方々の熱い作品を見ることが出来とても刺激的でした。
    ハイクオリティな作品も多く、終始緊張感の中で審査を行わせて頂きました。
    全体的にレベルが高いので、審査基準も自然と高まり、作品テーマの再現性やデザインのアプローチの仕方なども考慮していきました。
    自身で表現したいことだけではなく、どう見せるかという工夫が多くの作品から見受けれられたことに深く感心しました。
    皆様の今後のご活躍を楽しみにしております。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集
     

    CyberHuman Productions

    CyberHuman Productionsは、「技術(Cyber)」と「人間(Human)」の融合を目指すクリエイター集団です。 AI・CG等の技術とクリエイターの力で、クリエイティブの新しいステージを切り拓き、インターネットを通じて、渋谷から世界を震撼させます。
    https://cgworld.jp/jobs/30372.html

    【総評】:CGディレクター/3DCGアーティスト 一同
    社員総動員で審査をさせていただきましたが、皆さんのこだわり抜いた作品を拝見することができて、一同刺激を受けながら審査をさせて頂きました。「こんなに表現できるの?」と驚く事も多々あり、表現力・想像力の高さを感じました。自分自身の作品の意図を相手に伝える機会はとても貴重です。この機会に自ら挑戦している皆さんは大変素晴らしいと思います。
    CyberHuman Productionsはフォトリアルな作品を主軸に制作しているクリエイター集団です。今後アーティストとして活躍されていくであろう皆様とお仕事をご一緒できることを楽しみにしています。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集/インターン募集
     

    WACHAJACK

    映画、ゲーム、コマーシャル、メタバースなどの分野でハイクオリティなデジタル表現・空間の需要が急速に高まっています。また、それに加えて、都市開発、工業製品、宇宙開発などの分野でも従来とは異なる発想で新しいコンセプトが求められています。 WACHAJACKはあらゆるジャンルにコンセプトアートを活用できると考えています。
    https://cgworld.jp/jobs/30686.html

    【総評】:澤井富士彦(CEO/Art Director)
    今回もとても悩みながら真剣に作品と向き合い、選出させて頂きました。
    例年に比べ、デザインやコンセプトアート系の作品が少ないイメージを持ったので、もっと独自の世界観やコンセプトを打ち出した作品があると個人的には良かったと感じました。
    今後、一緒に業界を盛り上げていく、若い才能溢れる学生作品に触れる事が出来とても刺激をもらえました。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集/インターン募集
     

    メタサイト

    札幌にあるCGプロダクションです。主にBlenderを利用した3DCGを中心に映像コンテンツ制作を行っておりますが、特にジャンルを決めずに楽しい事を追求して行きたいと考えています。Live2Dなどの2Dアニメーション制作からハイエンド3DCGまで。トリックアートやウェデイングムービーなど多様なコンテンツ制作を手掛けています。
    https://cgworld.jp/jobs/30529.html

    【総評】:菅原一敏(CEO/CGIディレクター)
    背景作品が多かった為、見応えがありました。印象が良い作品も多くクォリティも高いです。背景モデラー志望の方が多いのですが、気になったのはアングルが近いものが多かったのが惜しいと思います。見せ方やスケール感なども練り込むともっと良い作品が出来ると思いますので、その点を考慮して見ても良さそうです。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用/インターン募集/CG未経験可
     

    LIT design

    2019年に本格始動した少数精鋭の3DCGプロダクションです。 ナショナルクライアントから世界で活躍するグローバル企業のブランディングやコマーシャルに特化したコンテンツを制作しています。表現方法はフォトリアルの静止画・動画をベースに、質の高いクリエイティブを追求し続けています。 
    https://cgworld.jp/jobs/30664.html

    【総評】:LIT design 一同
    CGといえばリアルさをまず求められることが多いですが、単純にリアルなCGというだけではなく、構図、アイデア、ストーリー性、エフェクト、など一枚のビジュアルとして魅力的になるような工夫が各作品に見られ、とてもレベルが高い作品が多いと感じました。
    フォトリアルという視点でも年々レベルが上がってきており質感を詰められてる作品が多く、今回のwho's nextではそれが顕著に感じられました。

    【採用対象】
    2023年度採用/2024年度採用