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パース付きの絵をもっと上手に描けるようになりたい!と思う方は多いのではないでしょうか?パースを理解することで正しい遠近感を表現することができより絵にリアリティを増すことができます。
本記事では 『パースによる絵作りの秘訣 vol.1 基本と環境』より正方形の平面について特別に掲載。基礎を理解したら本書にて他のチャプターもぜひ学習してみてください。
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パースによる絵作りの秘訣 vol.1
基本と環境:ストーリーを語る人のための必須常識■空間の見方と描き方を変える一冊■
パースの技術を知識にとどめず、視線を誘導し、ストーリーを語るための道具として使いこなしましょう。
フレーミング、ライティングにパースが組み合わされば、まるで魔法を手に入れたようなものです。選択肢が増え、ビジュアルでしっかりとストーリーに引き込むことができます。
アナログ・デジタル、動画・静止画など媒体を問わず、ビジュアルでストーリーを語るために、身につけておきたい知識が詰まっています。
構図のベストセラー「クライマックスまで誘い込む絵作りの秘訣」の著者による、パースを使いこなすテクニック!
それでは、さっそく学習していきましょう!
正方形の平面
図2.1
アリアンナ(絵の女性)は、真っすぐ垂直に置かれた正方形の平面の前に立っています。ちょうど、壁に掛けた絵を見ているような状態です。正方形ですから、4 辺はいずれも同じ長さです。面は彼女の真正面に垂直に位置しているため、アリアンナはこのシェイプを正方形として知覚します。パースによる歪みはありません。
図2.2
次に、正方形を水平に倒し、床面と平行にしましょう。辺Bは図2.1と同じ位置のままで、辺Aはアリアンナから遠くに離れます。
図2.3
辺A、辺Bの長さは同じですが、アリアンナに近い辺Bの方が長いように見えます。辺Bよりも辺A の方が短く(または小さく)見えると言うこともできます。この平面は正方形なので、辺C と辺Dは平行ですが、この視点からは、遠くの1 点に収束しているように見えます。このような点を消失点(VP:vanishing point)と呼びます。
消失点を通過する水平なラインは水平線(HL:horizon line)と呼ばれ、アリアンナのアイレベルと同じ高さにあります。実世界でアイレベルより低い位置にあるものは、すべて水平線よりも下に描くことになります。同様に、実世界でアイレベルより上にあるものは、水平線よりも上に描きます。
図2.4
ラインC とラインD のように、観察者から遠ざかる方向にのびる平行線は、1 つの消失点に収束します。この正方形の面に、平行な縞模様が描かれていると想像してみましょう。
図2.5
この面を平らな床の上に置くと、平行線はすべて、アリアンナのアイレベル(水平線)にある同一の消失点に収束します。
図2.6
次に、辺「C」を軸に回転させて、再度、正方形を垂直にします。辺Cと辺Dは平行なため、垂直に立てても、同一の消失点に収束します。
図2.7
垂直にした正方形に縞模様を付けると、この視点からの見た目が分かりやすくなります。すべての平行線を奥へのばすと、水平線上の単一の消失点に収束します。これは見た目の上での錯覚だという事実を忘れないでください。2次元の面上に、3次元のオブジェクトを表現するための手段にすぎないのです。
図2.8
今度は、狭い通路に立っています。アリアンナの左右の壁には、水平の縞模様が描かれています。
図2.9
街路のような身近な風景では、この方法でアイレベルの上、下のどちらにあるかを示すことができます。たとえば窓枠などが良い例です。
アイラインより上のラインは、左から右上に向かって伸びています。水平線に近いほど、ラインの傾きは緩やかになります。
ある時点で、傾きが変化します。そこから下のラインは、左から右下に向かいます。
この変化が起こる場所は、水平線の位置です。
ごく単純なようですが、ラインの角度の変化は広い範囲に応用できます。街の景観をどのように理解するかなど、本書では例を挙げて説明しています。
図2.10
通路の上に平らな天井を加えたとしましょう。天井の面は図2.3と同じように見えるはずです。ただし、この面はアイレベルよりも上にあるため、見上げることになります。見下ろした状態の図2.3とは反対です。
図2.11
面はアイレベルよりも上で、見上げる状態になるため、アリアンナからはこのように見えます。
正方形の平面はこちらで以上です。書籍では二点透視図法、三点透視図法や傾斜面、曲線など12のチャプターで紹介されています。本記事でパースについてもっと学びたいと感じた方はぜひ本書を読んで学習してみてください。
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パースによる絵作りの秘訣 vol.1
基本と環境:ストーリーを語る人のための必須常識■空間の見方と描き方を変える一冊■
パースの技術を知識にとどめず、視線を誘導し、ストーリーを語るための道具として使いこなしましょう。
フレーミング、ライティングにパースが組み合わされば、まるで魔法を手に入れたようなものです。選択肢が増え、ビジュアルでしっかりとストーリーに引き込むことができます。
アナログ・デジタル、動画・静止画など媒体を問わず、ビジュアルでストーリーを語るために、身につけておきたい知識が詰まっています。
構図のベストセラー「クライマックスまで誘い込む絵作りの秘訣」の著者による、パースを使いこなすテクニック!