>   >  札幌が熱い! せきぐちあいみ氏によるVRイベントやゲーム制作会社のトークショーで盛り上がりを見せた「CGWORLD Entry Live 2017 in 札幌」レポート
札幌が熱い! せきぐちあいみ氏によるVRイベントやゲーム制作会社のトークショーで盛り上がりを見せた「CGWORLD Entry Live 2017 in 札幌」レポート

札幌が熱い! せきぐちあいみ氏によるVRイベントやゲーム制作会社のトークショーで盛り上がりを見せた「CGWORLD Entry Live 2017 in 札幌」レポート

ゲーム、アニメーション、CG、映像など、エンターテインメント業界を目指す学生に向けたイベント「CGWORLD Entry Live 2017 in 札幌」が、10月8日(日)に開催された。当日は、最先端のVRアートが体験できるライブや、日本を代表するゲーム制作会社のトークショーなどが開かれ、学生たちの好奇心を大いに刺激する内容となった。終日活況を呈した同イベントの様子をレポートする。

TEXT & PHOTO_水溜兼一 / Kenichi Mizutamari(Playce
EDIT_山田桃子 / Momoko Yamada

せきぐちあいみ氏による、VRライブペイント&体験会

会場内メインステージでの最初のイベントは、VRアーティスト・せきぐちあいみ氏を迎えてのVRライブペイント&体験会。メディアでも最近取り上げられることが増えつつあるVRだが、まだ黎明期。今後より身近なものになっていくであろうVRの世界を、観客はいち早く体験した。


バーチャル空間の中に立体を描く「VRアート」普及のため、様々な活動を行なっているVRアーティストのせきぐちあいみ氏。これまで、アメリカ、マレーシア、タイなどでライブパフォーマンスを行なったほか、YouTubeに様々なVRアートを投稿。総再生回数は、約3,000万回にも及ぶ。2017年2月には、世界初のVR個展を開いた

ライブでは、せきぐち氏がヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)を装着し、コントローラーを使ってバーチャル空間にダイナミックな龍や色鮮やかな金魚など、ファンタスティックな立体アートを描いていくパフォーマンスを披露。ステージ左右のモニタには、せきぐち氏の目に見えている世界が映し出され、音楽に合わせて立体アートがつくり上げられていく様子を、観客は興味深く見守っていた。

「このHMDを付けると、空間が360度キャンパスになって、自由に立体を描いていくことができます。描いた立体アートは本当に存在しているようで、手を伸ばせば触れそう。初めて体験したときは、空間に立体が描けるなんて魔法のようだと衝撃を受け、どんどんハマっていきました」(せきぐち氏)。VRとの出会いについて話しながら、せきぐち氏は、自身の作品をモニタで紹介していく。


「これは、イルミネーションの世界を描いたものなんですが、実際にこの中に入り、歩いて楽しむことができるんですよ」(せきぐち氏)。他に、既存の3DデータにVRアートを描き加えたものなども紹介。「VRなら、自分の部屋の狭いスペースでも、すごく広い空間を描くことが可能です。立体アートを描くのは難しく感じるかもしれませんが、直感的に楽しみながらできるので、チャレンジしてみると意外な才能が開花するかもしれません」(せきぐち氏)。このようなアートやゲームにとどまらず、VRは建設業や製造業など、様々な業種で注目されていて、今後ますます身近なものになっていくとのこと。ただ、VRは実際に体験してこそ、その凄さがわかるもの。そこで、浮世絵をオマージュしたせきぐち氏の作品を、観客が実際にHMDをつけ体験していた。

体験者は、しゃがんだり上からのぞき込んだり、動き回りながらVRの世界を体感。「ファンタジーの世界に入ったみたいでおもしろい」、「リアルで立体感がすごい」、「描かれたものにホントに触れそうな感じ」と、これまでにない新感覚の体験に誰もが驚き、VRアートの楽しさや可能性を感じたようだ。

Cygamesのクリエイターが語る、『Shadowverse』でのゲーム制作事例とゲーム業界の仕事紹介

日本有数のゲーム制作会社である、Cygamesのデザイナー部副部長・山邉 純氏と、UIデザイナー・金森さえら氏が登壇。ゲーム業界の仕事内容や、2016年にリリースされたスマホゲーム『Shadowverse』を例に、UIデザイナーの役割についてトークを繰り広げた。ヒット作を連発している会社だけに、二人の言葉を聞き逃すまいと熱心にメモを取る学生たちの姿も見受けられた。


デザイナー部副部長・山邉 純氏(写真左)。2012年に入社後、アニメーションデザイナーチームのマネージャーを経て、2016年10月より現職。『神撃のバハムート』『グランブルーファンタジー』などのアニメーション制作に携わる。UIデザイナーの金森さえら氏(写真右)。2015年4月よりデザイナーとして所属し、『Shadowverse』のUIデザインを担当

トークは、山邉氏がCygamesのビジョンを語るところからスタート。「弊社のコンテンツ制作の基盤となっているのは、クオリティに徹底的にこだわり、最高のコンテンツをつくるという思いです。その実現のため、特に大切にしているのが、"みんなでたくさんゲームをやる"ということ。ゲームづくりにおいて、本当におもしろいゲームを知ることや、ゲームの分析・研究は非常に重要なんです」(山邉氏)。社内には歴代のコンシューマ機がひと通り揃っていて、ゲームに関する部活動も盛ん。ゲームをプレイすることも仕事のひとつという文化が醸成されている。仕事のオンオフを問わず、ゲームに関する様々な話が自然とできるような環境が整っていることが伝わってきた。

続けて山邉氏は、プランナー、プロジェクトマネージャー、エンジニアなど、各職種の仕事内容を紹介。それを受ける形で、金森氏が『Shadowverse』の制作の様子をモニタで見せながら、UIデザイナーの仕事内容について詳しく説明した。「UIとは、User Interface(ユーザー インターフェイス)の略で、ユーザーは人、インターフェイスは接触面や境界という意味があります。UIデザインとは、"人とゲームプレイをつなげるデザイン"で、UIデザイナーは、ゲーム画面において、カードやボタンなどゲームをプレイするときに操作する部分を制作していきます」。UIデザイナーは主に、画面のレイアウト、デザイン、グラフィック、設計の4つを担当するが、いずれにおいてもユーザー目線に立って、ゲームの様々な情報をわかりやすく伝え、ユーザーがストレスなく遊べるように考えることが大切だという。金森氏の話の中でも「UIデザインとは、コミュニケーションを考える仕事」という言葉が印象的だった。

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会場内のブースやステージでは、札幌の制作会社の紹介も

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