bd_氏は9月13日(土)、オープンソース(MITライセンス)のプロシージャルアバター制作用Unityエディタ拡張「Modular Avatar 1.14.0」をGitHubでリリースした。メッシュの一部を削除/非表示できる新コンポーネント「Mesh Cutter」が実装されている。そして9月24日(水)には「Modular Avatar 1.14.4-beta.1」がリリースされ、EditモードでPhysBonesの設定やめり込み、はみ出しのチェックが可能な新機能「Fit Preview」が追加された。

▲バージョン1.14.0で追加された「Mesh Cutter」
▲バージョン1.14.4-beta.1で追加された「Fit Preview」

Modular Avatarは、VRChatなどのVRプラットフォームで用いられるアバターの編集作業を簡単かつプロシージャルに行える無料のUnityエディタ拡張。アバターに服を着せたり、アクセサリを追加したりといった作業を、ドラッグ&ドロップをベースにした簡単な操作で行える。また、衣装やギミックに付属する表情メニュー(Expression Menu)は自動でアバターのメニューに統合されるほか、複数のアイテムが持つアニメーション設定(Animator Controller)を自動でひとつにまとめる機能により、アイテム同士の干渉も防ぐことができる。

▲Modular Avatarを用いた衣装の表示/非表示切り替え

バージョン1.14.0ではアバターのメッシュの一部を服からはみ出さないように消したり、非表示にしたりできるコンポーネント「Mesh Cutter」が追加。「By Bone(特定ボーンからの距離で範囲指定)」「By Blendshape(ブレンドシェイプで範囲指定)」「By Axis(XYZ軸で指定した面でカット)」「By Mask(マスク用のテクスチャで範囲指定)」の4種類の方法で消したい頂点を指定できる。

▲Mesh Cutterを複数の頂点フィルタ(By MaskとBy Axis)で使用した例

バージョン1.14.4-beta.1では、Editモードのまま、リアルタイムでPhysBonesの設定やめり込み、はみ出しのチェックが可能な新機能「Fit Preview」を実装。アバターのルートの右クリックメニューから「Modular Avatar」→「Show Fit Preview」を実行することで、アバターのプレビューが別ウインドウに表示され、アバターの関節をクリックすることにより、ポーズ変更が可能となる。ヒューマノイド以外のボーンは、追加される「MA Fit Preview」シーンで操作できる。なお、「Fit Preview」機能は現在実験的な実装で、UIなどは今後改善される予定とのこと。

▲Show Fit Previewを実行するとプレビューが別ウインドウに表示

■Modular Avatar公式ページ(ダウンロード、ドキュメント、チュートリアル)
https://modular-avatar.nadena.dev/ja

■Modular Avatar(GitHub)
https://github.com/bdunderscore/modular-avatar

■Modular Avatar & NDMF(Discord)
https://discord.com/invite/dV4cVpewmM

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