VRChatクリエイターのはむんちゅ氏は3月6日(金)、VRChat向けアバターのフェイストラッキング設定を自動かつ非破壊で導入できるUnityエディタ拡張ツール「ふぇいとらでき~る」をBOOTHでリリースした。アバターを読み込ませるだけで複雑な設定を自動構築でき、追加のアドオンは不要。価格は3,500円で、生成した設定データの商用利用が可能となっている。必要環境はUnity 2022.3.22f1、VRCSDK3 (Avatars) 3.10.1、Modular Avatar 1.16.2、NDMF 2.3.2。
「ふぇいとらでき~る」は、VRヘッドセットや外部の顔認識機器に加えて、スマートフォンやWebカメラを用いたフェイストラッキングにも対応。デスクトップモードにおいては、VRChat標準機能の上半身トラッキングとフェイストラッキングを併用する場合、カメラ機能の競合を避けるためにスマートフォンを含めて2台のカメラを用意することで動作する。無料でスマートフォンやWebカメラを顔認識デバイス化できるサポートツールも同梱されている。
「ふぇいとらでき~る」 - VRChat フェイストラッキング 自動導入&顔トラ改変ツール(MA対応)
— はむんちゅ (@hamnchu_pococha) March 6, 2026
・ツールにアバター入れると顔トラセットアップ
・顔トラ改変も可能
・顔トラ改変データは商用利用可能(プロファイルのみ)
ページに操作説明動画も掲示しています…
作業は、アバターのセット、設定の調整、出力というシンプルな3ステップで完了する。ツール内蔵の辞書と空間的特徴解析によって、アバターごとに異なる表情のブレンドシェイプを自動で推論し、フェイストラッキング用のデータとして割り当てる。
設定内容は、元のアバターデータを直接改変せずに機能を追加できる非破壊セットアップツール「Modular Avatar」を経由して統合される。また、VRChatの通信仕様に合わせてデータ通信容量を抑えるバイナリパラメータ方式の採用により、アバターの軽量化が可能。
本ツールには、顔の動きに合わせて独自の表現を追加する「顔トラ改変」機能が搭載されている。極端な笑顔や泣き顔といった表情の動きを検知し、赤面や涙などの装飾エフェクトを自動的に発動できる。さらに、Unityエディタ上で実際の自分の顔の動きをリアルタイムにアバターへ反映させるライブプレビュー機能により、動作を確認しながら微調整を行うことができる。発声時のリップシンクや標準のまばたきとの二重動作を防ぐ、自動干渉防止機能も実装されている。
▲自動検出機能を利用した「おまかせ顔トラ設定」
ふぇいとらでき〜る
— はむんちゅ (@hamnchu_pococha) March 13, 2026
AIがまとめたもので申し訳ないですが
わかりやすかったので貼り付けます
・顔トラアドオン不要
・QuestPRO/viveや外部顔トラ機器も動作
・スマホ、ウェブカメラも動作
・顔トラ改変#VRChat #はむ屋 #ふぇいとらでき〜る pic.twitter.com/eR5Z8pX4zZ
3/16にはマイナーアップデートを配信。顔の破綻を防ぐため、表情の動きの大きさを調整するゲイン値の上限が400%に変更されたほか、特定のアバターで意図しない装飾用の形状データ(装飾BS)が発動してしまう不具合が修正された。また、手動での割り当て時に自動割り当てが機能しないよう変更され、顔のメッシュをユーザーが任意に指定できるよう改善されている。
ふぇいとらでき~る マイナーアップデートのお知らせ
— はむんちゅ (@hamnchu_pococha) March 16, 2026
ゲイン調整上限400%に変更。(顔の崩壊を防ぎたいためシェイプキーの上限は超えない機構)
アバターによっては意図しない装飾BSが発動してしまうことを修正
手動ブレンドシェイプ割り当て時に自動割り当てしないように変更… pic.twitter.com/Rf8CivNj5Y
BOOTHの販売ページには利用規約が記載されている。本ツールを使用して作成された生成データ(エフェクトや改変データなど)については、自らの責任において商用・非商用を問わず利用が可能。ただし、生成データそのものの配布や共有、販売は原則として禁止されている。例外として、ツール上で設定を書き出した共有用の設定ファイルに限り、他者への配布、共有、販売が許可されている。これにより、ユーザー自身が調整したフェイストラッキングの設定を販売することも可能だ(執筆時点での記載内容)。
■ 「ふぇいとらでき~る」 - VRChat フェイストラッキング 自動導入&顔トラ改変ツール(MA対応)(BOOTH)
https://hamnchu.booth.pm/items/8039526
■ ふぇいとらでき~る オンラインマニュアル
https://docs.google.com/document/d/1EIk0fkE-OkqIaEzY12DUgGhDtn9x625Eo37Ce4dsHiU/edit?tab=t.0#heading=h.3ncszsyuxqq2
CGWORLD関連情報
●VRChatアバターカスタマイズが可能な無料のAIエージェント「Unity AI Agent」リリース! Unity Editor上でAIとチャットするだけでアバター改変の操作を自動で実行するUnityエディタ拡張
朔さくパンダ氏が、Unity上でのVRChat向けアバターの改変作業をAIとの対話によって自動化する、無料のエディタ拡張ツール「Unity AI Agent 0.3.13」をBOOTHでリリース。本ツールは、Google GeminiなどのAPIを利用することで日本語の自然言語による指示を解釈し、Unityエディタ内の複雑な操作を自律的に実行できる。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202603-UnityAIAgent.html
●VRChatワールド用ツール「GPU Infinite Grass」リリース! 軽量高速GPU草描画システム、VRC Light Volumesサポート
RED_SIMがVRChatワールドなど向けの軽量かつ高速な草描画システム「GPU Infinite Grass」(Unityエディタ拡張)をBOOTHとPatreonでリリース。2月25日(水)に機能拡充となるバージョン1.1.0アップデートも配信している。GPU Infinite Grassは、モバイル環境やMeta Quest環境など、処理性能に制限のある端末にも対応しながら、地平線まで続く数百万本もの草をレンダリングできるシステム。プレイヤーや移動するオブジェクトとのインタラクション(自然な動き)を実現する。BOOTHでの価格はStandard Useが2,500円、Commercial Useが9,000円。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202603-GPUInfiniteGrass.html
●オープンソースのVRアバター軽量化ユーティリティ「AAO: Avatar Optimizer v1.9.0」リリース! Animator最適化の強化、PhysBoneの自動マージ、自動Freeze強化、Merge Materialなど
anatawa12がオープンソース(MITライセンス)のUnityエディタ拡張「AAO: Avatar Optimizer v1.9.0」をリリース。本バージョンでは、Animator最適化の強化やPhysBoneの自動マージ、自動Freeze強化、Remove MeshのBasic Mesh対応(一部)、Merge Material、Max Texture Sizeなどの機能拡張が盛り込まれている。なお、執筆現在の最新バージョンは2/19付のv1.9.6で、v1.9.0からの更新内容については、バグ報告用データ収集ウィンドウの情報拡充を除き、全てバグフィックスとなっている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202602-AvatarOptimizer.html