Houdini公式YouTubeは7月20日(月)、Mattéo Martinez氏によるParis HUG 2026での講演動画「APEX in Houdini: Evolving Animation Workflows for Production | Mattéo Martinez | Paris HUG 2026」を公開した。Houdiniのアニメーション&リギングアーキテクチャであるAPEX(All-Purpose EXecution)を活用した、柔軟かつ高度なプロダクションワークフローについて解説している。Alembicキャッシュとの比較による劇的なデータ軽量化や、CFX(Character FX)向けカスタムリグの構築、VEXや機械学習環境との統合など、現代のCGプロダクションが直面する課題の解決法を紹介している。

Alembicの1/745となる超軽量キャッシュアーキテクチャ

Martinez氏はまず、APEXシーン内でのラグドールシミュレーションを例に挙げ、Houdiniのキャッシング機構について解説。240フレームにわたる6体のキャラクターアニメーションを保存する際、従来のAlembic形式では27GBもの大容量を消費するが、APEXキャッシュではわずか35MB、約1/745に収まるという。これはジオメトリ形状のキャッシュではなく、アニメーションレイヤやキーフレーム、ラグドール用のパラメータ、コンストレイントといった情報を保持し、読み込み時にアニメーターの作業結果を完璧に再構築するためだ。

さらに、レジストリシステムを用いた、膨大なシーンから特定の1キャラクターとそのスケルトンのみを動的に抽出する手法の実装により、ストレージの節約と大規模パイプラインでの運用に貢献している。

スクリプトとコンポーネントを活用したプロシージャルリギング

次に、数百のノードを手作業で接続する煩雑さを解消するため、Pythonに似た記法のAPEX Scriptによる自動化手法を紹介。作成したAPEX Autorig Componentは、Autorig Builderを用いてビューポート上で直接ドラッグ&ドロップするだけでスケルトンに適用可能となる。

また、複雑なジオメトリに対するプロシージャルなスキニングアプローチも解説。細かなウロコやセルのようなディテールを持つ首のモデルに対して直接ウェイトペイントを施すのではなく、モデルを包み込む凸ハル(Convex Hull)を生成してリメッシュを行い、そこで計算した滑らかなキャプチャウェイトを元の複雑なジオメトリに転送するという手法だ。これにより、モデルのトポロジー変更の際にも自動で追従するワークフローを実現できる。

CFX向けダイナミックプロキシアニメーションと変形のベイク

CFXアーティスト向けのアプローチとして、シーンの要件に合わせて即座に構築できる衣服用のカスタムリグ環境についても解説。重要な技術として、ダイナミックプロキシアニメーションのオンザフライ処理について話している。ポニーテールやマントなど、アニメーターがすでに変形を伴うラフなアニメーションをつけているプロキシモデルに対し、Rest Positionと変形後の差分を読み取ってAPEXのスケルトンに変形をベイクするツールを紹介。CFXアーティストは、このベイクされたアニメーションレイヤーの上に、さらにFull Body IKやラグドール物理演算を重ねがけでき、根本は硬く保ちつつ先端を柔らかく動かすといったソフトフィジックスの直感的な制御が可能になる。

VEX、OpenCL、機械学習モデルとのクロス環境統合

講演の終盤では、APEXが単一の環境に留まらず他のノードネットワークとシームレスに連携するエコシステムを提示。SOP内でVEXを用いてコンストレイントを作成し、OpenCLで変形処理を行うネットワークを構築したうえで、それをAPEX環境で解釈可能なグラフにコンパイルして動作させる手法を実演した。

さらに、ONNXフォーマットの機械学習モデルとの統合事例も紹介。Blend Shapesによるフェイシャルリグでは、機械学習モデルにシワの動きを推論させることで、未学習のポーズであってもリアルタイムで自然なシワを生成しながら、アーティストによる手動のレイヤー調整も可能な、ハイブリッドワークフローを実現している。

■APEX in Houdini: Evolving Animation Workflows for Production | Mattéo Martinez | Paris HUG 2026(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=fhgP_W-OvUE

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https://cgworld.jp/flashnews/01-202607-Houdini-Troll2.html

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https://cgworld.jp/flashnews/01-202607-Houdini-3DGS.html

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https://cgworld.jp/flashnews/01-202607-Houdini-groom.html