Aziel Artsは7月8日(水)、自身のYouTubeで動画「Unreal Engine 5.8 Mesh Terrain — Full Deep Dive」を公開した。Unreal Engine 5.8で新たに導入された地形生成システム「メッシュ テレイン(Mesh Terrain)」の基礎から実践的なワークフローまでを約50分にわたり詳説。従来のハイトマップベースのランドスケープ機能との構造的なちがいや、モディファイアを活用した非破壊的な地形構築、NaniteやWorld Partitionとの連携などについて解説している。
従来のランドスケープとメッシュ テレインのちがい
従来のランドスケープは、地形の起伏を白黒のハイトマップとして保存し、頂点をZ軸(上下)方向にのみ移動させる二次元的な構造。そのため、切り立った崖や洞窟などの複雑な立体形状を表現する際は、地形に穴を開けてスタティックメッシュを配置する手法が一般的だった。
新機能のメッシュ テレインは、従来の仕組みを根本から見直し、地形をWorld Partition化されたNaniteメッシュとして扱うシステム。このアプローチにより、カメラからの距離に応じてメッシュが動的に細分化されるだけでなく、従来の地形ツールが抱えていたメモリ制限を突破し、より広大なオープンワールドの構築が可能になるとしている。ただし、原点から遠ざかると生じる浮動小数点精度の問題により、現状では約20kmの範囲が計算上の限界になるという。
モディファイアを活用した非破壊ワークフローとブーリアン処理
メッシュ テレインは、モディファイアを用いた非破壊な編集ワークフローとなっており、特定の領域にBrushモディファイアやNoiseモディファイアを配置し、そのスタックによって地形を構築する。各モディファイアにはサブプライオリティが設定されており、スタックの順序を入れ替えることで処理の優先度を柔軟に制御できる。
また、岩などの外部のスタティックメッシュを地形の区画に対して直接結合または減算し、メッシュのトポロジを維持したままシームレスに地形をくり抜いたり拡張したりできるBooleanモディファイアも搭載されている。
リメッシュとアダプティブなテッセレーションによる解像度最適化
地形の解像度を特定の領域でのみ最適化するための機能として、Texture PatchおよびRemeshモディファイアも用意。外部ツールで作成したハイトマップをTexture Patchモディファイアとして投影する際、Tesselation MethodをAdaptiveにすることで、プロジェクションの影響範囲だけを動的に高解像度化することが可能となる。
また、Remeshモディファイアを使用すれば、地形全体を重くすることなく、洞窟の入り口や崖などディテールが必要な箇所に絞ってTarget Edge Lengthを縮小し、局所的にリメッシュできる。ただし、複数のテッセレーション処理が重なるとパフォーマンスが低下しやすい問題も指摘されており、ベースの形状構築時はオフにし、最終的なディテールアップの段階で局所的に適用するワークフローを推奨している
チャンネル制御によるマテリアルとレイヤーの統合
マテリアルの割り当てに関しても、メッシュ テレインは従来とは異なるアプローチとなる。ランドスケープ固有の複雑なレイヤーアセットの設定はなく、代わりにData Assets内に定義されたChannelsを介してマテリアルを制御する仕組みを採用している。これにより、傾斜角度に基づくオートマテリアルの関数を容易にメッシュ上で直接機能させることができる。
また、モディファイアそのものがマテリアル情報に直接干渉できるため、例えば、ブーリアンモディファイアで地面を削った際、その影響範囲に対してWeight Channelsを土のレイヤーに指定することで、地形の形状変更と同時にマテリアルも自動で土部分にペイントされる。
■Unreal Engine 5.8 Mesh Terrain — Full Deep Dive(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=JzQrUAVPmr4
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