Maxon Computer社は7月30日(木)、ZBrush公式YouTubeで、Firestorm Studioのキャラクターアーティスト・Heather Courage氏によるライブスカルプト動画「Hard Surface Details with Heather」を公開した。武器や装飾品といったハードサーフェスパーツのディテールアップ手法を中心に、トポロジーの管理や効率的な毛束の作成アプローチについて、約1時間半にわたって解説している。
ZModelerとCreaseを活用したハードサーフェスの基礎設計
Courage氏は動画の序盤から、ZBrushにおけるハードサーフェスモデリングの基本姿勢について言及。粘土のように彫り込んで形状をつくるのではなく、ZModelerを用いたポリゴンベースのモデリングを推奨している。
特に、不要なエッジループを追加してジオメトリを複雑化させることを避け、Crease機能を用いて仮想的な保持エッジを定義するアプローチを解説。PolyGroupごとに均一なExtrudeを行った後、角となる部分にのみ単一のエッジでCreaseを適用することで、少ないポリゴン数でシャープなベベル形状を維持できる。
Dynamic Subdivisionによる形状制御とCreaseレベルの調整
続いては、設定したクリースとDynamic Subdivisionを連携させ、スタイライズド表現に最適な曲面を制御する方法を解説。Geometryメニュー内のCrease Levelをあえて3程度に下げることで、鋭角になりすぎない柔らかなエッジの丸みをプロシージャルに生成している。作業中は常にショートカットでDynamic Subdivisionのオンオフを切り替え、設定したCreaseが意図通りに機能しているか、または孤立した頂点や面が存在しないかをリアルタイムに検証している。
Move TopologicalブラシとPolish設定による精密な形状補正
微細な形状補正のテクニックとして、Courage氏は標準のMoveブラシではなく、Move Topologicalブラシの利用を推奨。このブラシは、メッシュ全体の連続性やPolyGroupの境界を認識するため、隣接する無関係なパーツを歪めることなく、特定の角や面だけを正確に移動できる。
さらに、シャープな形状を保ったまま全体のメッシュを整頓する手法として、Deformationメニュー内のPolish by Featuresの活用を紹介。エッジの鮮明さを強制するPolish Crisp Edgesとは異なり、元の形状の特徴をより忠実に保持しながらサーフェスを滑らかにするため、ハードサーフェスの微調整において非常に有効だと解説している。
Curve Tubeブラシを用いた効率的な毛束の生成
動画の後半では、視聴者のリクエストに応える形で、キャラクターや武器の装飾となる毛束(Hair Strand)の作成プロセスを実演。ベースとなる曲線の生成にはCurve Tubeブラシを使用し、StrokeメニューからLock Startを有効にすることで、根本を空間に固定しながら自由にカーブを制御している。
さらに、Curve Falloffのグラフを調整して先端に向けて自然に細くなるよう太さを定義。生成されたチューブ状のメッシュに対しては、Creaseでアウトラインを保持しつつ、Clay Buildupブラシを用いてネガティブ方向へのストロークを加えることで、立体的でシャープな束感を素早くスカルプトしている。
■Hard Surface Details with Heather(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=uRm8cAhxdz8
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