ブルガリア共和国のChaos Software社は10月31日(木)、3Dレンダリングソフトウェア「V-Ray 7 for 3ds Max」をリリースした。3D Gaussian Splattingのレンダリングに対応したほか、ワークフロー改善のためのVFB(V-Ray Frame Buffer)強化、V-Ray Luminairesによる高速な照明機器のライティング表現、新しいFireFly除去アルゴリズム、Chaos Coronaでのみ利用可能だったChaos Scatterのサポート、V-Ray GPUの強化など、多数の新機能と改善が施されている。
V-Ray 7 for 3ds Max is here! Now with—
— Chaos (@ChaosGroup) October 31, 2024
Faster than ever environment creation w/ Gaussian splats support
Powered up creative control w/ enhanced VFB & Chaos Scatter
Optimized GPU rendering for speed & memory efficiency—and more!
What's new https://t.co/CYel0VnJP6 pic.twitter.com/p4pnIaDHSP
3D Gaussian Splattingのレンダリングに対応
リアルなシーンを効率良くスピーディにレンダリングできる新しい3Dグラフィックス技術のひとつ、3D Gaussian Splatting(3DGS)をサポート。V-Ray 7のレイトレーシング機能により、キャプチャされた環境のGaussian SplatsとPCで生成したオブジェクトをシームレスにブレンドできるようになった。
■3D Gaussian Splatting: A new frontier in rendering(公式ブログ記事、英語)
https://www.chaos.com/blog/3d-gaussian-splatting-new-frontier-in-rendering
複雑な照明器具のライティングをスピーディにレンダリングするV-Ray Luminaires
Chaos製品のCosmosライブラリに含まれる照明器具のオブジェクトを効率的かつ正確にレンダリングする新しい方法としてV-Ray Luminairesを搭載。これにより、モデルをCosmosライブラリからインポートした際に、ジオメトリと光源に加えて、新しいVRayLuminaireライトという光源が作成され、外から見たときの発光をエミュレートする。VRayLuminaireライトは、事前に計算されたライトフィールドを参照し、ライトカラーや強度などもコントロールできる。
■V-Ray Luminaires: dramatically faster, more accurate rendering of complex light fixtures(公式ブログ記事、英語)
https://www.chaos.com/blog/v-ray-luminaires
VFB(V-Ray Frame Buffer)の強化
ワークフロー改善のために強化されたVFB(V-Ray Frame Buffer)では、カスタムシェイプの領域を定義できるようになった。これにより、不要な箇所の再レンダリングは必要なくなり、調整が必要な箇所に集中できる。
新しいFireFly(明るいピクセル)の除去アルゴリズム
FireFly(明るいピクセルの斑点)を効率的に除去することで高品質なレンダリングを短時間で実現する、新しいFireFly除去アルゴリズムを搭載している。
GPUレンダリングの最適化による速度&メモリ効率アップ
V-Ray GPUはレンダリングスピードが大幅に高速化され、コースティクスもサポート。最初のピクセルまでの時間を短縮し、テクスチャをより効率的に処理するように最適化された。
バーチャルツアーをV-Ray環境内で作成可能に
V-Rayのインターフェイスから直接バーチャルツアーを作成可能になった。ホットスポットの自動生成により、インタラクティブなパノラマツアーをシームレスに作成したり、フロアプランやコンテキスト、カスタマイズ可能なトランジションも利用できる。
■Chaos Cloud virtual tours at your fingertips with V-Ray 7(公式ブログ記事、英語)
https://www.chaos.com/blog/chaos-cloud-virtual-tours-at-your-fingertips-with-v-ray-7
その他、全新機能についてはこちら。
■V-Ray 7 for 3ds Max: Transforming how you create(新機能紹介の公式ブログ記事、英語)
https://www.chaos.com/blog/vray7-3dsmax-transforming-workflow
■V-Ray 7リリースノート(英語)
https://docs.chaos.com/display/VMAX/V-Ray+7
■V-Ray公式ページ(英語)
https://www.chaos.com/vray
CGWORLD関連情報
●建築ビジュアライゼーションプラグイン「Chaos Enscape 4.2」リリース! ホストアプリケーションとの統合強化など
Chaos Software社がCAD/BIMツール用リアルタイムビジュアライゼーションツール「Chaos Enscape 4.2」をリリース。各ホストアプリケーションとの統合が強化されたほか、建築パフォーマンス分析アドオンの「Enscape Impact」が製品版としてリリースされている。
https://cgworld.jp/flashnews/202411-Enscape42.html
●V-Rayシーンのリアルタイムビジュアライゼーションツール「Chaos Vantage 2.6」リリース! サブサーフェス・スキャタリングのサポートや水オブジェクトの搭載など
Chaos Software社は、V-Rayシーンのリアルタイムレイトレースによるビジュアライゼーション&プリビズ制作ツール「Chaos Vantage 2.6」をリリース。サブサーフェス・スキャタリングへの対応、不透明度のサポート、水オブジェクトによるリアルな水面の作成、VRコントローラのサポートなどの新機能を搭載している。
https://cgworld.jp/flashnews/202410-ChaosVantage26.html
●建築ビジュアライゼーション向けリアルタイムレンダラ「D5 Render 2.9」リリース! 地形ツール、AI機能強化、Blender 4.2のジオメトリノードサポートなど
Dimension 5社は、建築ビジュアライゼーション向けのリアルタイムレンダリングソリューション「D5 Render 2.9」をリリース。D5 Render上で直接地形を作成する機能や建築物の構築プロセスをアニメーション化できるフェージングアニメーション機能、ランダム配置機能、アセットの拡充、バージョン2.8のAIエンハンサーツールがアップグレードしたPost-Ai機能など、多数の更新が施されている。
https://cgworld.jp/flashnews/202411-D5Render29.html