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アクション主体のRPGを軸としながら、コンシューマタイトルからスマートフォンアプリまでを幅広く手がけるトライエースが人材を募集中だ。独自開発したゲームエンジンである「ASKA Engine」を核とする開発体制やワークフロー、同社で働くことの魅力についてを聞いた。

TEXT _神山大輝(NINE GATE STUDIO
PHOTO _弘田 充


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cgworld.jp/jobs/10166.html

募集職種
①3D VFX ARTIST(エフェクトデザイナー)
②3D ANIMATION ARTIST(モーションデザイナー)

自社開発エンジンによって最適化された開発体制

トライエースは、1995年3月の設立以来コンソールや携帯ゲーム機、スマートフォン、PCなどのあらゆるプラットフォームのゲーム制作を行なってきたゲーム開発会社で、『スターオーシャン』シリーズなどの歴史あるタイトルに熱狂的なファンも多い。汎用的なゲームエンジンが一般化する以前から自社エンジンによる開発を行なっており、現在はASKA Engineと呼ばれる独自開発のゲームエンジンをベースにしたワークフローが確立されている。「市販のツールは便利ですし、効率の良い面もあります。しかし自社で表現したいグラフィックや出したいサーバーのスピード、処理速度、描画速度などを実現する時にいち早く達成できるのが自社エンジンの強みだと考えています」(プロデューサー・田村裕志氏)。

スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-
© 2016 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Developed by tri-Ace Inc. CHARACTER DESIGN:akiman


スターオーシャン:アナムネシス
© 2016-2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Developed by tri-Ace Inc.

自社エンジンであれば、PlayStation 5やXbox Series Xなどの次世代機やクラウドストリーミングを用いた新たなプラットフォームへの対応に関しても、市販のゲームエンジン側の対応を待つ必要はなく、自分たちで開発してしまえばいい。

ASKA Engineの開発を担当するR&Dチームは現在十数名おり、部署の統括は代表取締役であり現役プログラマーでもある五反田義治氏が兼任しているが、この高い技術力が同社の強みと言える。現場に最適化されたワークフローは、アーティストへの恩恵も大きい。VFXアーティストユニットマネージャーの渋谷泰彦氏は、同社のワークフローについてデータ管理とイテレーションのやりやすさの2点で評価する。

「以前『エフェクトの機能拡張で、パーティクルに流体的な動きを出したいので、それを可能にする機能を付けてほしい』という要望を出したところ素早く対応してもらえました。また、エフェクトを作る上でプレイされた方にどんな効果かを分かり易く伝えようと試行錯誤を繰り返し調整をするのですが、ASKA EngineはMayaと統合されており結果がすぐにプレビューできるため、効率的にクオリティを追求できます。作成したデータもプラットフォームごとに最適化されるので、アーティスト側は、データをひとつ作れば、あとはわずかな調整だけでマルチプラットフォームへの転用が可能な点も助かっています」(渋谷氏)。

前述のような流体的な動きのパーティクル表現など、開発中のプロジェクトに必要な描画手法や新たな機能も、現場からの相談を受けてR&Dチームが素早く実装してくれるのが大きな利点となっているようだ。 もちろん、中途採用の場合もASKA Engineの習熟についての不安を感じる必要はないと渋谷氏は説明する。UnityやUnreal Engine 4などのゲームエンジンの使用経験がある人材であれば、ASKA Engineのパラメータを置き換えて理解することができるほか、実際には1、2か月の研修期間を経て実戦投入となるため、教育も含めた体制には万全を期しているかたちだ。

Mayaで作成したシーンをそのままビューアに転送できるので、確認を素早く行うことができる

なお、現在はコロナ禍の影響でリモート環境による開発体制が整備されており、自宅に業務用PCを持ち帰り、VPN接続をした上で各自がローカル環境で作業を行なっている。開発データはSVNで管理されており、セキュリティ上の問題もクリアだ。リモートワークに関しては、既に3度にわたる社員へのアンケートが実施されており、現場社員の意見をもとに今後の方針を検討しているとのこと。コミュニケーションロスがないように調整を繰り返しながら、今後はリモートワークとオフィスワークのハイブリッド型で開発を進める姿勢とのことだ。

アーティストが自由にキャリアを選び取っていく

トライエースのもうひとつの特徴は、個人の希望に沿った自由なキャリア形成が可能な点。アニメーションアーティストの山内裕太氏は新卒でトライエースに入社後、アニメーターとして『スターオーシャン:アナムネシス』の必殺技の演出を担当している。アニメーションはモーションキャプチャを使う場合もあるが、ゲームに合わせた緩急や、ゲーム的なデフォルメ表現が求められる場合は手付けの作業が主体となる。特にバトルシーンなどは手付けでないとむしろスピード感が失われてしまうことがあるため、ある種のケレン味を出すためにリアルに見せつつ、格好いいウソをつくことが重要だという。

  • 山内裕太氏
    トライエース
    3Dアニメーションユニット
    アーティスト

山内氏は現在、より優れた演出のためにアニメーションだけでなくエフェクト部分も担当しているが、その理由について「必殺技の演出はアニメーターに任されるケースもあります。私の場合は、表現したい演出の中にエフェクトの要素が必須だったため、社内でエフェクトを学びました。結果的に、自分の中でイメージを表現しやすくなって演出の幅も広がっていきました」と説明する。自分自身がこだわりを持ってつくり上げた演出に対し、ユーザーがポジティブに反応してくれることが何よりのモチベーションになるという。

実は、現在エフェクトを専門に活動する渋谷氏も、当初はアニメーターとして業務を行なっており、山内氏と同様に表現の幅を広げるためにエフェクトチームへ移籍した過去を持つ。こうした前例からも、学ぶ姿勢と結果を出す意思さえあれば、自由に自身のキャリアを掴み取ることのできる環境であると言える。

スターオーシャン:アナムネシスのモーション制作画面

学びの機会という意味では、部活動制度もユニークだ。アウトドア部や造形部だけでなく、デッサン部など間接的に業務に結びつく部活動もある。デッサン部では美術大学出身の若手社員が講師を務め、ベテランの3DCGアーティストが習う場面もあるなど業種や年齢を越えたクロスオーバーが見られることもある。

社内部活動の様子。【左】デッサン部【右】造形部

求める人材は、メインのDCCツールとなるMayaのオペレーションが可能かつリアルタイムの映像制作ないしゲーム開発の経験を持つクリエイター。アニメーターとしては、手付けによるアニメーションの作成が得意な人材を求めている。また、ゲーム開発はチームで行うものであるため、自分のイメージをきちんと相手に伝えることができ、また相手のイメージを汲み取ることのできるコミュニケーション能力があることも重要だという。

同社の今後の展望については、常に良いゲームを出し続けていくことだと田村氏は語っている。「良いゲームがなにか? という問いに対する答えは、社員ひとりひとりによって、そして立場によっても違うと思います。われわれは組織として、そういった想いをまとめながらゲームを開発していく。良いゲームは時代によっても変化するものだと思いますので、臨機応変に時代に合った良いゲームを開発し続けていく、というのが目標です」(田村氏)。

高い技術力と、開発に対する強いこだわりが生み出すビジュアル表現がふんだんに盛り込まれたタイトルは、きっとこれからも多くのファンを魅了していく。アクションを軸としたRPGの開発に興味のある方は、ぜひ応募を検討してほしい。

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募集職種
①3D VFX ARTIST(エフェクトデザイナー)
②3D ANIMATION ARTIST(モーションデザイナー)