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機材選びはもう外さない! 8万、15万、33万円の3モデルの比較で学ぶ、初心者向け3DCG機材選びのポイント

機材選びはもう外さない! 8万、15万、33万円の3モデルの比較で学ぶ、初心者向け3DCG機材選びのポイント

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CG制作の初心者にとって、初めてのPC選びは大きな悩みのひとつだ。「値段が高ければ、そりゃあパフォーマンスがよくなるんだろうけど......」と思うのが普通だろう。
そこで今回は、「パソコン工房」ブランドで知られるユニットコムに、8万円、15万円、33万円と異なる3パターンの予算でパーツの異なる3モデルを構成してもらい、この3モデルをデジタルアーティスト朝倉 涼氏に、様々な視点から検証してもらった。
初心者に向けたPC選びのポイントをご教授いただくと共に、各パーツのグレードによって「どの程度の性能差が出るのか」も探ってもらった。

TEXT_近藤寿成(スプール)
EDIT_池田大樹(CGWORLD)

▲パソコン工房 CG・映像制作者向けブランド「CG・MOVIE GARAGE」販売サイト。本企画で朝倉 涼氏が監修したPCが紹介されている。各ラインナップともに、目的に合わせて余分な構成は省き高いコストパフォーマンスを実現している。今後さらなるラインナップが登場予定だ >>>製品紹介ページはこちら

PC選び、まずは基本の「き」

PC選びにおいて、朝倉氏がまず注目するのは「全体のバランス」だ。なぜなら、PCのパフォーマンスに大きな影響を与えるパーツとしては「CPU」、「GPU」、「メモリ」、「ストレージ」の4つが挙げられるが、どれか1つが圧倒的な高性能でも残りが貧弱な性能だと「結果的に、せっかくの高性能を発揮できない」(朝倉氏)からだ。

例えば、GPUレンダリングではGPUの性能がダイレクトに反映されやすいが、CPUやメモリの性能が低いと「シーンが開けない」、「途中で落ちる」ということが起こり得る。これが頻発するようであれば、作業効率はガタ落ちだ。またCPUレンダリングにおいても、テクスチャやジオメトリがメモリ上に展開されることをふまえれば、仮にCPUが高性能でもメモリが少ないと、そこが処理のボトルネックになってしまう。

このような点を考慮し、朝倉氏は「まずは予算に応じて、バランスの取れたパーツ構成を吟味することが重要」と指南。その上で、「自分の使用目的や予算などに応じて、利用頻度の高いパーツをランクアップさせるのが好ましい」と補足した。

もう1つ、朝倉氏が指摘するのは「グラフィックスボード選び」だ。というのも、グラフィックスボードには大きく分けてNVIDIA製とAMD製の2種類があり「GPUとソフトウェアの組み合わせによっては、一部機能が利用できないケースがある」(朝倉氏)からだ。

さらに言えば、3つある今回の検証モデルにおいて、最も安価な下位モデルはオンボードGPUのみでグラフィックスボードが搭載されていない。このような場合、CG制作に必要な多くのソフトウェアや機能が利用できないため、特に注意が必要だ。ただし、仮にグラフィックスボードが非搭載のモデルを選んだとしても後から追加すれば問題ないことから、初心者であっても「可能な限りのスペックでグラフィックスボードを搭載した方が良い」と朝倉氏はアドバイスする。

このようなPC選びのポイントを押さえつつ、今回は朝倉氏が日々のCG制作で行うワークフローを想定した様々なテストを実施。3つのモデルで各パーツごとのパフォーマンスを比較し、パーツ選びのヒントやソフトウェアごとのちがいまでをチェックした。


予算が違うとPCスペックはどれくらい変わる?
8万円、15万円、33万円の3モデルの構成を紹介

インテル Core i5搭載モデル \82,478(税込)

  • OS
  • Windows 10 Home 64ビット(DSP版)
  • CPU
  • インテル Core i5-10400 プロセッサー(2.9-4.3GHz/6コア/12スレッド)
  • GPU
  • UHD Graphics 630
  • メモリ
  • 16GB(8GB×2)
  • ストレージ
  • NVMe対応 M.2 SSD(500GB)

インテル Core i7搭載モデル \153,978 (税込)

  • OS
  • Windows 10 Home 64ビット(DSP版)
  • CPU
  • インテル Core i7-10700K プロセッサー(3.8-5.1GHz/8コア/16スレッド)
  • GPU
  • GeForce GTX 1650 SUPER(4GB)
  • メモリ
  • 32GB(16GB×2)
  • ストレージ
  • NVMe対応 M.2 SSD(500GB)

インテル Core i9搭載モデル \330,968 (税込)

  • OS
  • Windows 10 Home 64ビット(DSP版)
  • CPU
  • インテル Core i9-10900X プロセッサー(3.7-4.5GHz/10コア/20スレッド)
  • GPU
  • GeForce RTX 3070 8GB GDDR6
  • メモリ
  • 64GB(16GB×4)
  • ストレージ
  • NVMe対応 M.2 SSD(500GB)

今回は、3段階で性能の異なる3台のiiyama PC「SENSE∞」を検証機としてパソコン工房から提供してもらい、朝倉氏のCG制作に準じたテスト内容で各パーツごとのパフォーマンスを検証した。

検証機1は、CPUに6コア/12スレッドの「Core i5-10400」を搭載したエントリークラスの「インテル Core i5搭載モデル」。GPUはオンボードでメモリも16GBとなるが、ストレージにはNVMe対応のSSDを採用するなど、一定の性能を備えつつ8万2,478円という価格に収めた構成となる。

検証機2は、8コア/16スレッドのCPU「Core i7-10700K」とGPU「GeForce GTX 1650SUPER」を採用したミドルクラスの「インテルCore i7搭載モデル」。メモリも32GB搭載しており、全体的なバランスの良さが魅力だ。価格も15万3,978円とお手頃で、優れたコストパフォーマンスもポイントといえる。

検証機3は、最上位クラスの10コア/20スレッドCPU「Core i9-10900X」と上位シリーズのGPU「GeForce RTX 3070」を搭載したハイエンドクラスの「インテル Core i9搭載モデル」。スペックに準じて価格は33万968円とそれなりに高額だが、メモリは圧巻の64GBを備えるほか、ケースも高い冷却性能や拡張性を兼ね備えた製品が選ばれているなど、スペック以外の使い勝手にも優れている点は見逃せない。

インテルCore i5、インテルCore i7、インテルCore i9
それぞれの強さはどれくらい?

検証ではまず、CPUの性能を評価するベンチマークソフト「Cinebench R23」で、マルチコアの性能を比較した。結果を見ると、CPUのスペック通りに検証機1(Core i5)<検証機2(Core i7)<検証機3(Core i9)となったのは順当だが、8コアのCore i7が10コアのCore i9に見劣りしないほどのスコアを出した点は注目だ。



次に、旧ユーゴスラビアの戦争記念碑「スポメニック(Spomenik)」をモチーフにしたシーンデータを用意し、Cinema 4DのPhysical Render(CPUレンダリング)を実行。フルHD(1,920×1,080ピクセル)解像度の静止画1枚をレンダリングする際にかかった時間を計測した。こちらの結果も、検証機1(Core i5)は24分26秒、検証機2(Core i7)は12分30秒、検証機3(Corei9)は11分20秒となり、Core i5とCore i7の差が10分以上もつく一方でCore i7とCore i9の差は1分10秒と、Cinebench R23のスコアに応じたものとなった。






これらの結果をふまえて朝倉氏は、「Core i7やCorei9と比較するとCore i5は明らかに1ランク劣るが、Core i7はCore i9と比較しても極端な違いは感じなかった」とそれぞれのパフォーマンスを分析。CG制作において「Core i7で不満を感じることはないだろう」と評価し、価格も含めたCore i7のバランスの高さに好印象だった。

次ページからは、GPU・メモリ・ストレージの検証結果を見ていこう。

次ページ:
GPUの違いでパフォーマンスの違いは歴然。 メモリの違いでも、見逃せない差が

Profileプロフィール

朝倉 涼/Ryo Asakura

朝倉 涼/Ryo Asakura

「Seventhgraphics」を屋号に掲げ、フリーランスのデジタルアーティストとして活躍。フォトリアル系の表現を中心に、プロダクト系から広告系までの幅広いCGや映像制作を手がける。
seventhgraphics.info/

パソコン工房

パソコン工房

ユニットコムが運営するPCショップ。クリエイター向けには「iiyama SENSE∞(イイヤマ センスインフィニティ)」を展開している。2016年12月よりCG・映像制作者向けブランドとして「CG・MOVIE GARAGE」を立ち上げた。今後、CG制作、動画編集をはじめる初心者から、4K液晶対応PC編集のプロユーザーまで、様々なラインナップのコラボモデルが登場予定だ。
www.pc-koubou.jp/cmg/

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