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スクウェア・エニックス ヴィジュアルワークス部(以降、ヴィジュアルワークス)は、ゲームのオープニングやエンディング、ゲーム中のイベントなどで使用されるハイエンドCGムービーを中心に手がける映像制作集団だ。最新作である『DISSIDIA FINAL FANTASY NT』のオープニングムービーは、2017年12月5日のYouTubeでの公開後、1ヶ月未満で50万回以上視聴され国内外のファンを魅了している。そんなヴィジュアルワークスでは、共に世界最高水準の映像制作に挑戦してくれるエンジニアとアーティストを募集中だ。 本記事では、ヴィジュアルワークスのスタッフ4名へのインタビューを通して、その仕事の魅力をお伝えする。

▲『DISSIDIA FINAL FANTASY NT』オープニングムービー。2018年1月11日発売の本作は、歴代『ファイナルファンタジー』シリーズのキャラクターが登場するアーケード版『DISSIDIA FINAL FANTASY』をベースに、 PlayStation®4用のオリジナル要素を追加したパーティ対戦型アクションゲームだ

若手エンジニアの提案を受け、新規パイプラインの構築を決定

CGWORLD(以降、C):手はじめに、ヴィジュアルワークスの大まかな組織構成を教えていただけますか?

関 真吾氏(以降、関):まず、エンジニアが所属するチームは大きく2つに分かれています。1つはディビジョンサポートチームで、ハードウェアとソフトウェアのサポート、パイプラインツールの開発や保守といった業務環境整備を請け負います。もう1つは新規開発を担うR&Dチームです。最近ですと、フォトグラメトリなどの研究開発をしています。一方で、アーティストが所属するチームは大きく3つに分かれます。1つはキャラクターや背景のモデルをつくるアセットチーム、もう1つはプリビズやレイアウト、アニメーションを担当するチーム、もう1つはライティングやコンポジットを担当するチームです。なお、ヴィジュアルワークスの約7割はアーティストで構成されています。

C:関さん自身は、どのチームの所属ですか?

:私はディビジョンサポートチームのリーダーとして、マネジメントやコーディネートを担当しています。若い頃はソフトウェア開発企業などでクリエイティブ業務に従事していましたが、自分のイメージを1人で広げることに限界を感じ、チームワークが重要だと思ったのです。それ以降、プロデュースやディレクション、マネジメントをする側へと移行し、今にいたります。








  • 関 真吾氏(プロダクション コーディネーター)

    桑沢デザイン研究所を卒業後、ソフトウェア開発企業、IT企業などでクリエイティブ業務、プロモーション業務、マネジメント業務に携わる。その後、スクウェア・エニックスに入社。ヴィジュアルワークス部 ディビジョンサポートチームのリーダーとして、ハードウェア、およびソフトウェアサポートをはじめ、様々な面から部内の業務環境整備を請け負っている。

三間大輔氏(以降、三間):私も関と同じディビジョンサポートチームに所属し、現在はエンジニアとして新規パイプラインの構築に取り組んでいます。ただ、過去に1年間ほど、アーティストのチームでキャラクターのセットアップやクロスシミュレーションを担当したこともありました。








  • 三間大輔氏(エンジニア)

    2013年に早稲田大学理工学術院を卒業。同年4月からスクウェア・エニックスに入社。ヴィジュアルワークス部 ディビジョンサポートチームへ配属され、パイプラインツールの開発・保守などに従事。「エンジニアにもアーティスト業務を経験させたい」という部長の意向から、キャラクターのセットアップ、クロスシミュレーションにも約1年間携わる。現在はエンジニアとして新規パイプライン構築に取り組んでいる。

:「何をすればアーティストは喜ぶのか、あるいは困るのか」を理解してもらうため、ヴィジュアルワークスのエンジニアには、なるべくアーティスト業務も経験してもらうようにしています。ただ、アーティストの視点から見れば「本職ではない人間に担当させることで、余計なコストを割いている」とも言えますから、一定期間が経過したら、経験した業務に特化した開発を担うエンジニアとして復帰してもらうことでリターンを返す仕組みになっています。

三間:例えば「ポストプロダクションに強いエンジニアにはライティングを経験してもらう」「アニメーションに強いエンジニアにはレイアウトを経験してもらう」といったように、得意分野に近いアーティスト業務を経験することになっています。私の場合はセットアップを経験したことで、アセットの命名規則やデータ構造を細部まで把握できました。おかげでアーティストから相談を受けたときに、作業者の目線で「困っていること」を想像できるようになれました。

横部美香氏(以降、横部):ヴィジュアルワークスはエンジニアのサポートがしっかりしているので、私たちアーティストはストレスなく作業に集中できます。何かトラブルが起こった場合には、それを報告する専用フォームに書き込めばすぐ対応してもらえるので、作業が止まることはほとんどありません。








  • 横部美香氏(リード デジタル アーティスト)

    独学でMayaによる3DCG制作を習得し、5年前にスクウェア・エニックスへ入社。ヴィジュアルワークス部にて、背景・プロップ・マットペイントのチームリーダーとしてメンバーをまとめている。

三間:トラブルに対して、すぐ対応できるよう努めております!

:IT企業でエンジニアのマネジメントをやっていた前職時代と比べると、ヴィジュアルワークスのサポート体制は「すごく過保護だなぁ」と思います(苦笑)。エンジニアの場合は、たいていのトラブルは自分で解決しますからね。ただ「アーティストはものづくりに集中してもらう」というのがヴィジュアルワークスの方針なので、些細なことでもサポートするよう努めています。

三間:そうやって制作現場の近くに身を置いてきたからこそ、現行パイプラインの根本的な問題も徐々に見えてきました。我々のパイプラインはヴィジュアルワークスの長い歴史を通して受け継がれてきたものなので、今の時代に合わない部分も多くあります。そこで、私ともう1人のエンジニアとで「パイプラインを一新しませんか?」という提案をしてみたら、プロジェクトチームを発足する運びとなりました。こんな大それた提案は通らないだろうと思っていたので、すごく驚きましたね。

:プロダクションにとって、パイプラインの一新は大きなリスクです。それでも「若い人がやる気になっているから、やってもらおう」と部長が判断したのです。もちろん若手だけに任せるのではなく、プロジェクトチームにはベテランも入っています。そんな調子ですから、ヴィジュアルワークスは若いエンジニアにとってチャンスの多い職場だと思いますよ。

三間:私はヴィジュアルワークス全体の中では若い世代ですが、エンジニアは新卒採用者が多いので、エンジニアの中では中堅に位置しています。私自身、新人の先入観のない意見に気付かされることも多いので、新人、中堅、ベテランに関わらず、全員が気兼ねなく意見を交わせるチームを維持したいと願っています。

能力と意欲のある人には、年齢にこだわらず成長の機会を提供

C:続いて、アーティストの仕事についてもお伺いします。横部さんは独学で3DCGを勉強し、ヴィジュアルワークスに採用されたという異色の経歴をお持ちだそうですね。

横部:私はヴィジュアルワークスが手がけた映像を見て「CGをつくりたい」と思うようになり、仕事をしながら独学でMayaを勉強しました。背景をつくりたかったので、フォトリアルな背景作品が中心のポートフォリオを制作し、5年前にヴィジュアルワークスへ採用されたのです。志望通り背景チームに配属され、主にフォトリアルな背景やアセット、マットペイントを担当してきました。一方で『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』(2017)ではデフォルメ調の背景にも挑戦しましたが、難しいなと感じました。

C:『ファイナルファンタジー』シリーズと『ドラゴンクエスト』シリーズでは世界観がまったく違いますから、表現力の幅が求められそうですね。

松原健太氏(以降、松原):私も横部と同じく、5年前からヴィジュアルワークスの所属となりました。それ以前はゲーム開発のモーションチームに所属しており『キングダム ハーツ』シリーズや、『DISSIDIA FINAL FANTASY』シリーズを手がけていました。








  • 松原健太氏(リード デジタル アーティスト)

    専門学校を卒業後、アルバイトとして『キングダム ハーツII』のモーションチームに所属。ゲーム開発に9年間携わった後、5年前にヴィジュアルワークス部へ異動。アニメーションチームのリーダーとして、タスク管理、スケジュール管理、クオリティ管理などを担う一方、自らデータ制作も行なっている。

▲『DISSIDIA FINAL FANTASY NT』オープニングムービー。横部氏は背景制作、松原氏はアニメーションのリードを担当している ©KOEI TECMO GAMES/SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA

▲【左】『DISSIDIA FINAL FANTASY NT』オープニングムービー © KOEI TECMO GAMES/SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA/【右】『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』のムービーでも、横部氏は背景制作、松原氏はアニメーションのリードを担当している © 2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

C:ヴィジュアルワークスのアーティストは、細かく専門分野が分かれているのでしょうか?

松原:はい。アニメーション関連の工程を例にあげると、レイアウト、セットアップ、モーションキャプチャ、シミュレーションはそれぞれ専門のアーティストが担当します。そのためアニメーターは、キャラクターのボディとフェイシャルのアニメーションに集中できます。とはいえ、レイアウトチームからデータを引き継いだ後のカメラ修正、仮エフェクトのタイミング調整などはアニメーターの仕事です。文字通り「キャラクターの動きだけしかつけられない」ようでは、ヴィジュアルワークスのアニメーターは務まりません。常に画面全体の見映えを意識し、「状態」ではなく「状況」を表現するよう努めなければ、映像として完成されたものにはならないのです。

C:スペシャリスト集団ではあるけれど、最終形を想像した上で、最適解を選択できる力も求められるわけですね。

松原:現在、フィニッシュワークまで担当できるヴィジュアルワークスのアニメーターは10人未満ですが、基本的に全てのアニメーションを部内で制作しています。自社タイトルの映像制作が多いからこそ、なるべく自分たちの開発力でタイトルの魅力を維持したいという気持ちが強いのです。そのため制作の効率化に努める一方で、リードクラスのアーティストもデータを制作しています。

横部:背景チームのリードも自らデータを制作します。ヴィジュアルワークスのアーティストは「どこまで立場が上がっても制作を続けたい」という人が多いですね。その環境が約束されていることは、アーティストにとってすごく魅力的だと思います。

松原:アニメーションチームの場合、長らくリードは私だけでしたが、先日、有望な若手をリードに抜擢しました。やがてはヴィジュアルワークスをしょって立つ人になってほしいので、能力と意欲のある人には、年齢にこだわらず成長の機会を提供しています。この考え方は、採用の場においても変わりません。「将来、ヴィジュアルワークスをしょって立つ人になってくれるかどうか」という基準で判断するようにしています。

:当社のタイトルは、国内外の幅広い世代のファンに愛されています。YouTubeなどにアップロードした映像に対する各国ファンの喜びの声を聞くたびに「がんばったかいがあった」と感じますね。だからこそヴィジュアルワークスの人たちは「そのブランドを守りたい」という気持ちが強いのだと思います。

▲【左】『FINAL FANTASY XIV』© 2010 - 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved./【右】『電車でGO!!』。ヴィジュアルワークスでは、他社の映像制作も手がけている © TAITO CORPORATION 1996, 2017 ALL RIGHTS RESERVED. JR東日本商品化許諾済

俯瞰的な視点をもちつつ、ものづくりに情熱を注げる人を募集

C:最後に「どんな人と一緒に働きたいか」を語っていただけますか?

松原:アニメーションチームでは、フェイシャルアニメーションに強い方を探しています。フェイシャルキャプチャのシステムを根幹から理解している方だと嬉しいですね。

横部:個人的には、背景やプロップ制作が大好きな方と一緒に働きたいです。加えて、責任感、チャレンジ精神、柔軟性のある方であれば、いい仕事ができると思います。私たちの仕事は、一度手を離れたら終わりではありません。例えばライティングのチームから「背景のこの部分を直してほしい」と言われたときに、相手の話に耳を傾け、しっかり対応できる責任感や柔軟性が必要不可欠です。

三間:俯瞰的な視点でプロジェクトやパイプラインを見渡し、ものごとの必要性を判断できる方に来ていただけると、すごく助かりますね。高いスキルがあっても、狭い視野で問題を見てしまうと、いい結果にはつながらないのです。広い視野、俯瞰的な視点でもって、色々な人の意見を聞いて判断できる方が加わってくれたら、現在構築中の新規パイプラインの開発効率がさらにアップすると思います。

:横部や三間の話と重複しますが、ものづくりへのこだわりが強すぎて、柔軟性が欠けてしまったり、視野が狭くなったりするのは問題ですね。「我々がやっていることは、ビジネスでもある」という考えを頭の片隅に置いた上で、ものづくりに情熱を注いでくれる方を求めています。自分だけの満足で終わらせるのではなく、自分の仕事がヴィジュアルワークスにどんな影響を与えるのか、会社にどんな影響を与えるのか、ゲーム業界及び映像業界にどんな影響を与えるのか......といったことまで考えた上で、ものづくりができる方。そういう俯瞰的な視点をもつ方が入ってくだされば、ヴィジュアルワークスの映像は今以上に素晴らしいものになると思います。

▲【左】スクウェア・エニックス社内にあるモーションキャプチャスタジオ。「アニメーター自身がキャプチャスーツを着て、ほしい動きを撮影することもあります。刀や槍などの長物を思い切り振り回すこともできるので、リファレンス映像を撮影したいときにも重宝しています」(松原氏)/【右】同じく社内にあるLounge(ラウンジ:社員食堂)。20階にあるため都心部を一望でき、座席は230席ある。グループ企業を含めると1日に約1,300食が提供されている。「組み合わせを選べる日替わりプレートランチ、丼、ラーメンなどがあり1食500円程度で食べられるので、こちらも重宝しています」(関氏)






TEXT_尾形美幸(CGWORLD)
PHOTO_弘田 充

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