ゲーム開発環境のオープン化や販路の整備によって切り開かれた、個人・小規模チームでゲームをつくって配信する「インディーゲーム開発者」という生き方。本連載は、日本でインディーゲーム開発者として活躍する人々を紹介し、どのようにしてゲームをつくり、どうしてゲームという表現を選んだのかを聞くシリーズである。今回は第3回として、ホラーゲーム『真砂楼(まさごろう)』『米砂原醫院(よねさわらいいん)』を制作したDorsalFin Studioに話を聞いた。

記事の目次
    ホラーゲーム『米砂原醫院』ローンチトレーラー

    自分たちの技能を磨くことと、廃墟へのこだわりを両立したゲームプロジェクト

    あたかね氏

    担当:企画、背景3DCG制作全般

    ぶっさん氏

    担当:Unreal Engineでのゲームシステム開発、ギミック作成

    tekktekk氏

    担当:ライティング、サウンドデザイン、最適化

    ゲーム業界に所属する3人が、週1日開発する日を決めて開発を進めているDorsalFin Studio。3年間で2作を開発し、さらに新作もUnreal Engineで開発を進めています。ホラーゲームとして廃墟化した昭和中期の建物表現をするために、どのようなツールを使って制作したのかを聞いてみました。


    CGWORLD(以下、CGW):インディーゲーム連載第3回は、ホラーゲーム制作チームのDorsalFin Studioのみなさまにお越しいただきました。どうぞよろしくお願いいたします!まずは、チームの皆様の自己紹介をお願いします。

    あたかね:よろしくお願いいたします。私は代表者のあたかねと申します。今まで発売したゲームは、『真砂楼』、『米砂原醫院』です。先日開催されたUnreal Fest Tokyo 2023では、『米砂原醫院』のUnreal Engine 5リマスター版を展示しました。さらに、現在は別の新作ゲームを開発中です。担当の範囲は企画と背景3DCG制作の全般です。

    ぶっさん:ぶっさんといいます。よろしくお願いします。『真砂楼』から参加して、担当はゲームのギミックをつくったり、Unreal Engineを使ったゲームシステム開発全体を見ています。

    tekktekk(テックテック):tekktekkと言います。よろしくお願いします。私の担当範囲はビジュアル面におけるライティングと最適化、それとサウンドのデザインです。
     
    CGW:ほかにも開発に参加されている方はおられますか? 
     
    あたかね:はい、シナリオライターや敵キャラのモデリング担当の方もいます。その担当者はどちらかというとスポットで手伝ってもらっている人たちで、チームのコアメンバーはこの3人です。

    CGW:これまで開発したタイトルの内容をお教えください。
     
    あたかね:ひとつめの『真砂楼』はチームとして制作した初の作品です。廃旅館を舞台に、閉じ込められた主人公が廃旅館を探索するうちに真相に迫っていくという内容した。今作『米砂原醫院』も主人公が廃医院へ赴き探索する際、様々な怪現象が起き恐怖を味わいながら進めていくホラーゲームとなっており、徐々に失踪した米砂原院長の謎が明かになっていき、起きている怪現象の真相に近づいていくという内容です。

    『真砂楼』は1年という期限でまずはリリースしようとつくったもので、次の作品の『米砂原醫院』は、『真砂楼』を遊んでくれたプレイヤーからのフィードバックや、制作時間の関係でできなかったことを盛り込んで、より進化したゲームをつくろうと考えたものです。制作期間は少し伸びて、1年2カ月~3か月くらいでした。
     
    CGW:『米砂原醫院』はSteamのほか、Nintendo Switch版も発売されました。こちらもチームで移植をされたのでしょうか?
     
    あたかね:そうです。自分たちで調整しました。特に移植をどこか外部の会社にお願いしたということはないですね。販売も自分でパブリッシングしているので、他ハードはまだ考えていません。

    あたかね:今後もできれば同じくらいのスパンで制作したいのですが、次回作は少し長くなるかなと思っています。それでも2年や3年とはならないと思っています。
     
    CGW:ひとつの作品を1年から1年半で完成させられるのはすごいと思います。開発メンバーについてですが、他の仕事もしながら開発をされているのですか?
     
    あたかね:そうですね。実は3人ともゲーム関係の仕事をしているのですが、職場や内容はバラバラです。インディースタジオとしての専業の人はいません。そしてチームの方針として、「週1日作業する」というルールを決めています。例えば、土日のどちらか1日を使うとして、1ヶ月4~5日を使ってどのくらい作業ができるのか?を見積もって開発をしています。

    CGW:皆さんはどこで知り合ったのでしょう。
     
    あたかね:ぶっちゃけた話、業界飲み会ですね。私はもともとは映像系の会社で働いていたのですが、途中でゲーム業界に移りました。いろいろなゲーム開発者が来ている飲み会で仲良くなった人に「ホラーゲームつくりたいけど、誰か一緒にやってくれる人っていないですかね〜」って言っていたら「じゃあ、この人どう?」と、ぶっさんを紹介してもらいました。

    それで、ぶっさんに「私は背景CGがつくれるから、ホラーゲーム一緒につくらない?」と誘いました。その後、ぶっさんの知り合いとしてtekktekkにも参加してもらいました。1作目の『真砂楼』の開発規模は、我々3人とモデルやキャラデザなどの方を入れて10人くらいが関わっていました。

    CGW:背景制作の環境やゲームエンジンについて教えてください。

    あたかね:背景のモデリングはMODOというソフトを使っています。その後、Substance 3Dでテクスチャやマテリアルを制作し、Unreal Engineにインポートしています。キャラの人はMayaを使っています。DCCツールは特にこれというのを決めていなくて、制作者がつくりたいものでやってもらっています。データはFBXでもらうようにしています。
     
    CGW:制作のなかで、なぜMODOを選んだのでしょうか。
     
    あたかね:あたかね:私が手慣れているから、が一番大きいかと思います。元々LightWaveでモデリングしていたのですが、10年以上前はMayaや3ds Maxへのエクスポート機能が弱かったんですよ。

    ちょうどその頃、元LightWaveスタッフが関わってるMODOというソフトがあると知って使用してみました。モデルデータのエクスポートなども問題なかったので、その頃からMODOを使っています。
     
    私の場合はMODOだとモデリング速度が全然違うんです。仕事ではMayaと3ds Maxになる事が多いので、両ツールでのモデリングも試してみたんですが、MayaはMELでカスタマイズすることで本領発揮するソフトですし、3ds Maxの手続型のモデリングは便利とは思うのですが自分の肌に合わず苦戦してしまいました。

    MODOは直感的にモデリングができるので、自分のスタイルでは最速でモデリングができるソフトだと感じていますが、最終的にはFBXで出すのでツールはあんまり関係ないかもしれないですね。最近はBlenderを使っていて、便利なアドオンがあることや、Unreal Engineに持って行く親和性はMODOより高いかなと思いました。
     
    他にはSubstance 3D Painterを使っています。工夫していることとしては、質感を統一するため、スマートマテリアルを最初につくって、後からできたものを提供しています。

    CGW:あたかねさんはどのような3Dモデルをつくっているのでしょうか
     
    あたかね:基本は本作の背景に関わるもの全てですね。Webで販売されている3D素材のアセットでは、どうしても世界観に合わないものが多いので多くは使用していません。たとえば古い電子レンジなどの家電や、家の中の壁まわりや床、階段などですね。Unreal Engine マーケットプレイスで購入したモデルデータも使用していますが、使用率は全体の3割くらいかなと思います。
     
    CGW:独特の質感や、荒廃感が出ているのはそのためなのでしょうね。ぶっさんさんは、実装が中心に作業されているのでしょうか。
     
    ぶっさん:はい、ゲームのギミックなどの実装を中心に担当しています。

    CGWtekktekkさんは先ほど「最適化を担当されている」とおっしゃっていましたが、チーム制作で最適化の専任がいるのは珍しい構成だと思います。それはビジュアルの最適化でしょうか、それともゲームの処理の最適化ですか?
     
    tekktekk:実は両方やっています。ビジュアルの部分も行いますし、CPU関連の最適化も行っています。2作目の『米砂原醫院』では敵の追跡が『真砂楼』より進化していて、その処理を担う部分のCPU負荷が大きくなっていましたので、最適化を行って負荷の上昇を抑えました。

    両作品ともUnreal Engineのビジュアルスクリプティングシステムであるブループリントでつくっていますが、まずはゲームの実装をぶっさんがやってくれて、その後、私が重くなっている箇所などを突き止めて最適化を行う分担をしています。

    Nintendo Switch版だと、重くなっている箇所を開発中盤以降に突き止めたりして、実際のブループリントの修正はぶっさんさんにやってもらう、ということもありました。

    CGW:ライティングもホラーでは大事な要素ですが、どのように作業をされたのでしょう?
     
    tekktekk:『真砂楼』では夜の世界しかないのですが、屋内に月の灯りが差し込むという表現にはシンプルにDirectionalLightを使っていました。あと、プレイヤーが持っている懐中電灯の明かりもあるのですが、光がリッチに見えるように調整をしました。

    『米砂原醫院』では、廃墟探索モードが加わりました。他のゲームで言うところのフォトモードに近いもので、朝や昼のライティングも必要になったため、その調整も行っています。基本的にはエンジン改造をしていないので、基本機能で進めました。

    CGW:他に制作で使っているツールはありますか?
     
    あたかね:『米砂原醫院』では、MetaHumanを使っています。ところどころ驚かせ要素として人間の顔が出てくるのですが、MetaHumanで日本人的な顔をつくって、FaceLinkで表情をつくってループさせるアニメーションをつくり、板ポリゴンに貼って使っています。

    『米砂原醫院』では登場人物として看護婦と院長が出てくるのですが、こちらもMetaHumanを使っています。
     
    https://www.unrealengine.com/ja/metahuman
     
    CGW:MetaHumanをレンダリング結果ではなく、リアルタイムで動かそうとすると少し動作が重くなるイメージがありますが、いかがですか。
     
    あたかね:そのままの出力では、髪の毛をかなり細かく描画するため、リアルタイムでは重くて使いづらかったので苦労しました。幸い、LOD(Level of Detail、カメラ距離に応じてポリゴン数が小さなモデルに差し替える)のためのメッシュ化された髪の毛データがあったので、デフォルトでそちらを使うように差し替えました。
     
    tekktekk:それでもデータが大きかったので、ロード中のカクツキが問題になってしまい解消に苦労しました。看護師が登場するシーンではそのあたりの調整を頑張っています。

    ただ、このゲームは途中で大量のデータを読み込むことはあまりないため、ゲーム開始時にメモリがオーバーしていなければ、そこまで問題はありませんでした。途中でテクスチャをストリーミングしているところは注意が必要でした。
     
    CGW:今作のビジュアル表現でこだわっているところを教えてください。
     
    あたかね:『米砂原醫院』は廃病院が舞台なのですが、廃墟に詳しい廃墟アドバイザーの方にアドバイスをもらいながらつくっています。

    自分はもとから廃墟が好きで、某所の廃医院の所有者と知り合う機会に恵まれ、ロケにいったこともあります。写真も撮ったりして、このゲームでも実際に廃墟を歩いている感じをもってもらえるようにこだわりました。室内の苔とか物の壊れ具合とか、細部もこだわってつくっています。

    あたかね:廃墟が好きな人からすると、『米砂原醫院』は「ああ、あそこだな」って元ネタの建物がわかるくらいにクオリティを高めています。リアルに見えるように、アドバイザーがいるのも強みだと思います。
     
    CGW:廃墟らしい表現とはどういったものなのでしょうか?
     
    あたかね:たとえば部屋の中に木が生えている表現とか、ドアとかが壊れたところから自然に侵食された部分です。さらに詳しくいうと、雨漏りをするとそこから木造建築は腐っていくので、木造建築だとそういう点を表現したり、廃墟になっていても意外にモノが残っているところもあって、それを参考にゲームの厨房でもモノを残して表現しています。
     
    CGW:ホラーゲームをつくっていく中で、どういった背景やライティングが人を怖がらせるのか、気づいた点をお聞きできないでしょうか。
     
    あたかね:実は、このゲームには実体験も入れているんですよ!あるとき廃墟の撮影に行って、建物の1階を歩いていたら、2階から足音がしたりとか。こういった経験は結構あるのですが、何年も「霊とは何か?」と考えていて、自分なりの定義を反映させています。
     
    一作目の『真砂楼』はジャンプスケア系(前触れなく大きな音や画面いっぱいに恐怖映像が出る法)で怖がらせることが多かったのですが、『米砂原醫院』では違ったアプローチのこわさを取り入れました。

    音もなく窓に顔が出てきたりとかですね。こうした意地の悪い怖がらせ方はぶっさんさんが工夫していて、デバッグの時に私が知らされていない要素を仕込まれていて、本当にびっくりしたりしました。私、実はホラーゲームがすごく苦手なんですよ。
     
    ぶっさん:音が出ない怖さをつくりました。振り返ったら突然人がこっちを見ているとかですね。一例でいうと、何もない部屋なんですが、ユーザーが「何もないな」って不思議に思っていて振り向くとナースが立っているとか。

    私の場合は心霊とか一切信じてないので、こういうのがいいかな?と思って入れたりしていました。逆に音の怖さはtekktekkさんが頑張ってくれました。
     
    tekktekk:音素材の波形加工は主にAudacityというツールでやっています。音の再生はUnreal Engineの標準機能を使っています。

    『真砂楼』では、音響効果を強化するためにSteam Audioという拡張機能を使っていたのですが、これがNintendo Switchに対応していなかったので、以降は標準ツールで開発をするようにしました。

    あたかね:音素材は買ってきたものだけでなく、自分たちの声を録音したものも入っています。全員でうなり声を入れたりもしました。
     
    CGW:タイトルによって怖がらせ方も変えているわけですね。両作のモデリングにおいて、つくっていて面白かったものはありますか?
     
    あたかね:『真砂楼』、『米砂原醫院』も昭和中期の廃墟が舞台のゲームなので、その時代らしく見える物をモデリングすることがとても楽しかったです。冷蔵庫とか昭和中期っぽいアセットをつくったり。
     
    CGW:ポットとかもクリーム色でお花が書いてある、みたいなテイストですね!


    [(昭和っぽいデザインの参照)1970年代は花柄全盛時代であり、花柄のよしあしで売上が変わっていた時代に、明るく鮮やかなポピーは大変人気があり、当社はポットや電気ジャーなどに採用していました。(タイガー魔法瓶サイトより)]
    https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/feature/retro-series/
     

    あたかね:まさにそのとおりです。家電の企業名をもじっていれていたりします。『真砂楼』の時に、当時存在した家電メーカーのロゴをもじったり、『米砂原醫院』でも、●●県医療連盟の県名をもじったりして遊んだりもしましたね。

    あと、外部の方に発注ベースでモデリングを依頼しているところもあります。『米砂原醫院』にオルゴールが出てくるのですが、それはイラストレーターさんに「こういう感じでつくってください」と指定書を出して描いてもらいました。

    CGW:ゲームの制作で特に時間がかかったものはなんでしょうか?
     
    あたかね:モデリングについては特に何もなかったのですが、ゲーム部分にはいくつかありました。まず、小規模でつくるゲームの企画が初めてだったので、ゲーム開発でよくある「ドア問題」にまずは直面しました。『真砂楼』では、敵が出現して数秒すると消えるという処理だったので、ドアや窓はプレイヤーが開けたら開けっ放しにしていました。

    でも、『米砂原醫院』では、敵が追いかけてくるので、ドアが閉じているのか開いているのか、どういう向きで開いているのかといった状況への対処が必要になります。たとえば、ドアが廊下側に開いていると、敵の動きがそこで詰まってしまうことがあったりするので、時間が経つと勝手に閉まるようにしました。
     
    ぶっさん:追いかけてくる敵の挙動の実装も大変でしたが、ギミックやイベント機能もこだわっています。『米砂原醫院』ではドアがたくさんあるので、敵がプレイヤーに向かうまでにドアがいくつあって、そのドアは開いているのか?などをシステムがチェックして敵の動きを決めています。部屋側に扉が開くように変更したり、敵の動きに違和感のないようにしました。

    全体的なシステムつくりが簡単になるように、システムの7割を汎用的なつくりにして、3割を特定の演出にしか使わない表現専用の処理にしていました。

    tekktekk:サウンド演出の制作においては、プレイヤーをどうやって驚かせるのかを常に考えてつくっていたのですが、あたかねさんやぶっさんさんから「こういう音がほしい」という相談をくみ取って実装するのが難しかったですね。

    「ハッキリした音」とか「くぐもった音」とか、言葉で音の雰囲気を伝えてもらうのは難しかったです。サウンドの素材は先ほどお話ししたように自分たちの声も使っていますが、音源ライブラリも購入して使っています。
     
    CGW:ゲームならではの制作の難しさはどこにあると思いますか?

    あたかね:私はもともと映像分野で仕事をしていたのですが、モデリングデータがゲームでリアルタイムに動くことを意識してつくっていかないと、すぐに重くなってしまうことだと思います。特にインディーゲームの場合は、プレイヤーのPCのスペックも様々です。

    なるべく軽量に、ただしクオリティを落とさないギリギリの範囲でモデルをつくる意識をしました。ターゲットとなるPCスペックについては、チーム内で一番スペックの低いPCにあわせてつくっていきました。あとに最適化の作業もあるので、モデルデータはできるだけ軽くしておく方がいいなと思っています。
     
    ぶっさん:私は今のチーム以外でも小規模な作品をつくっていたいのですが、何回もつくってはあきらめたこともありました。今のチームで大きかったのは、完成までの期日を明確に決めていたことですね。なので、何を残して何を諦めるかをバッサリ決められたことは大きいと思います。これまでの断念したプロジェクトとはそこが違うなって思いました。

    CGW:リリース日も決めていたのでしょうか?
     
    あたかね:はい、冒頭にお話したように私達は基本週1の活動で開発をしているのですが、その開発期間から逆算をして開発の期限を決めていました。リリース日についてはホラーゲームなので、夏前に出そうと考えて進めていました。ホラーと関係するイベントって夏の次はハロウィンになるんですが、そこを過ぎると何もないので…
     
    CGW:既に2作つくっておられますが、次回作の構想はいかがでしょう?
     
    あたかね:次回作はもうつくっています。今回も夏前を想定していて、同じく廃墟を探索するホラーゲームをつくっています。なんの廃墟になるのかは楽しみにしてください!これまでの2作は屋内だったのですが、新作は屋内から外に出られるようになっていて、新しい要素になっています。
     
    CGW:今後の目標はありますか?
     
    あたかね:自分たちは本業でもゲーム業界にいるのですが、開発のきっかけは「他の職種の人が何をやっているのかがわからない」という悩みがスタートでした。実際に自分でゲームをつくったらわかるんじゃないかっておもったりして、『真砂楼』のプロジェクトが始まりました。

    今後は本業に役立つ技術を先行して取り入れてみるなど、個人個人の技術力アップを目標にしています。それと、インディーですので今後も自分たちのつくりたいものをつくっていきたいですね。

    CGW:これからゲーム開発に挑戦しようとしている読者の方へ、メッセージをお願いします。

    ぶっさん:まずは小さな作品を完成させることが大事ですね。ゲームは長年つくって失敗もしてきたので、小さなゲームをつくって完成させていくことが一番いいのかもしれないですね。ホラーゲームというジャンルは、短いサイクルでつくることに適してるかもしれないなと思います。
     
    tekktekk:ゲームをつくっていく中で3DCGやゲーム制作について、ネットの記事などを参照していました。昔に比べるとネット上にゲーム開発の情報が増えてきた印象があって、すごく実践的な内容も掲載されていると思います。最初は読んでもわからないことであっても、経験を積んでいくと後から意味がわかってきます。

    ですので、いろいろな情報を吸収すると良いと思っています。
     
    あたかね:現代において、ゲームつくりを始める入り口はUnreal EngineやUnityなどのゲームエンジンの登場で敷居がすごく下がっていて、結構手が出しやすくなっていると思います。

    なので、まずはチャレンジをすることが重要なのかなと思っています。それから、完成させずお蔵入りをするよりは、いろいろなものを削ったり諦めたりしつつ完成させて世に出す楽しさがわかると、どんどんスキルアップしながらゲームをつくっていけるのかなと思っています。
     
    CGW:ありがとうございました。