こんにちは、CGWORLD編集部です。CGWORLDの最新号、vol.309(2024年5月号)が本日4月10日(水)に発売となりました! 今月号の見どころや業界の気になるトピックを、CGWORLDアドバイザリーボードのメンバーが紹介します!

記事の目次

    ※本記事は、CGWORLD vol.309掲載の「アドバイザリーボード 今月の視点」に情報を追加して再編集したものです

    CGWORLD vol.309(2024年5月号)

    特集:『グランブルーファンタジー リリンク』

    判型:A4ワイド
    総ページ数:112
    発売日:2024年4月10日
    価格:1,540 円(税込)

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    中村 創さんインタビュー

    CGWORLD編集長・アニメーション&海外映像担当:若杉 遼

    今月は中村 創さんに海外でのお仕事から今までのキャリアについてお話をお伺いしました。僕自身海外での生活の中でネックになるのは、やはり仕事よりも私生活のもろもろだったりするので、中村さんの日本に帰国された経緯など、とても参考になりました!

    また、日本に帰国されてからのお仕事もとても良い意味でご自由にやられているのが印象的でした!

    特集『グランブルーファンタジー リリンク』を読んで、膨大なこだわりをチェック!

    ゲーム開発技術&海外ゲーム担当:榊原 寛

    今号の特集は『グランブルーファンタジー リリンク』(PS4・PS5/STEAM)です。

    取材後に提供いただいた膨大な画像に私も見惚れてしまったのですが、テクスチャの汚し、揺れものの調整からその辺に生えている雑草や茂みの種類の多様さ、配置の気の遣い方など、見れば見るほど非常に丁寧です。

    また、マップのエリアごとにどのような強さの風がどの方向から吹くのかなども詳細に設計、調整されたとか。ぜひ記事内で膨大なディテールのこだわりを見てみてください!

    特集:『グランブルーファンタジー リリンク』

    趣味性の高い創作など、やりたいことも大切に

    CGアート全般&実写VFX担当:Khaki

    私たちのチームが完全な趣味でつくっているUE5バーチャルヒューマンアバターを誌面で取り上げていただきました。

    映像や3DCGを取り巻く環境が急速に変化している昨今で、今後は仕事のための3DCGだけではなく、肩に力を入れすぎない趣味性の高い3DCGや創作というものがより大事になっていくと想像しています。

    無我夢中で仕事をやってきましたが、もう一度初心に立ち返って、3DCGを使用して本来本当にやりたかったことを考えていく1年にしたいですね。

    UE5セミリアルバーチャルヒューマンデモ

    Unreal Engineの新しい料金体系発表

    ゲームエンジン(映像・VR)&VIZ担当:スタジオブロス&モデリングブロス

    3月12日(火)Epic Gamesから 2024年以降の新しい料金体系の発表があり、今まで実質無償とされていたUnreal Engineのノンゲーム分野利用が5.4から一部年間有料サブスクリプションになります。

    昨年のUnityショックに比べると影響は限定的ですが、国内メーカーや大手CGプロダクションにとってビジネスへのハードインパクトになる可能性を否めません。

    代替ソリューションへの転向、旧アプリケーションへの回帰、UE5.3の固定使用などネガティブ要素を払拭するために、UE、TwinMotion、RealityCaptureのパッケージサブスクリプション以上の施策が期待されます。

    自動運転システムとエンタメとの関係性に注目!

    CGを活用した新領域&ビジネス担当:岸本浩一

    Teslaの自動運転システム「FSD Beta v12.3」がリリースされました。運転スタックの全面的なニューラルネット化が進み、運転中の自然さやシームレスな体験が向上しています。

    フルセルフドライビング(FSD)技術の発展により、自動運転車内での時間が「第2のレジャータイム」として変貌します。これはエンターテインメント業界にとって新しい機会を意味し、移動中に映画、音楽、ビデオゲームの消費が増加するでしょう。

    FSDは将来的にエンターテインメントの需要を増やし、コンテンツ制作の加速、新しい配信プラットフォームの出現、パーソナライズされたコンテンツ提供の重要性の増大を促します。この技術革新は消費者に新たな体験を提供し、業界に革新的な展開の機会をもたらします。

    NPU搭載CPUのながれが加速していく将来を見据えて

    レンダラ・ハードウェア担当:澤田友明

    Snapdragon X Eliteを搭載したPCが発表され、NPU搭載CPUのながれが加速していますが、まだその本格的な用途はこれからといった感じです。

    現在、生成AIに使用されるプロセッサはNVIDIA GPU一択という状況ですが、実際に生成AIの処理に一番時間がかかるのは「学習」であって、「推論」「生成」はそれほど重いタスクではないことはローカル環境で生成AIを試してみるとわかります。

    機密保持、電力効率、遅延などの観点からAIソフトウェアがエッジ志向になってくれば、NPU搭載PCやスマートフォンは当たり前になってくるでしょう。今はそのながれが始まったばかりなので、今年度のPC選びは混沌としたものになるかもしれません。