記事の目次

    ※本記事は、CGWORLD vol.311掲載の「アドバイザリーボード 今月の視点」に情報を追加して再編集したものです

    CGWORLD vol.311(2024年7月号)

    特集:「とことん深掘り! アニメの3Dレイアウト」

    判型:A4ワイド
    総ページ数:112
    発売日:2024年6月10日
    価格:1,540 円(税込)

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    今月の特集は「とことん深掘り! アニメの3Dレイアウト」!

    CGWORLD編集長・アニメーション&海外映像担当:若杉 遼

    今月はしばらく取材をやらせていただいいていたアニメの3Dレイアウト特集がついに発売です! 

    僕自身、海外でレイアウトの仕事をしているのですが、日本のCGアニメのレイアウトは共通言語もありつつ、まったく新しく勉強になることがたくさんありました。本当に濃い内容になっています!

    ▲特集「とことん深掘り! アニメの3Dレイアウト」
    ▲特集より、『進撃の巨人』The Final Season

    『FINAL FANTASY VII REBIRTH』を2号に分けて掲載!

    ゲーム開発技術&海外ゲーム担当:榊原 寛

    今号の連載「Game Graphics Studio」では話題作『FINAL FANTASY VII REBIRTH』を取り上げています。

    取材したところ、なんとボリュームが収まりきらず、来月と2号に分けてのお届けとなりました! 前作『FINAL FANTASY VII REMAKE』も過去に取材しているため、今回は共通する部分は省いて、今作のみの要素を相当深く掘り下げた情報が満載。お楽しみに!

    ▲Game Graphics Studio『FINAL FANTASY VII REBIRTH』(前編)

    今年はBlender関連のアーティスト・作品に注目

    CGアート全般&実写VFX担当:Khaki

    当社では去年からBlenderのみを使用しているアーティストの採用も始めました。数年前まで業界未経験でBlenderのみしか触れないのは大きなデメリットでしたが、若いアーティスト内や小規模案件で徐々に浸透してきており、デメリットよりもメリットが上回りつつあるように感じています。

    今年、Blenderメインの作品でどのようなものが出てくるか大変楽しみにしていますし、当社もBlenderメインの事例をいくつか公開できるかなと思っています。

    ラスベガスのドーム状エンターテインメント施設「Sphere」を視察

    ゲームエンジン(映像・VR)&VIZ担当:スタジオブロス&モデリングブロス

    4月に米ラスベガスで行われた「NAB Show 2024」に参加したのに合わせて、外壁にLEDを敷き詰めた高さ112 mのドーム状エンターテインメント施設「Sphere」の視察を行いました。

    最大2万人を収容できるこの施設の目玉はドーム内側に設置された、視野全体を覆う15,000㎡の湾曲LEDスクリーンで、16Kの映像を振動、風、香りを感じるハプティクスシートで鑑賞することができます。現在上映中の『Postcard from Earth』はNABでもBTSセッションが開かれるなど、盛り上がりを見せていました。没入タイプの新しい映像表現のひとつとして今後発展が期待できる分野だと感じます。

    動画生成AI「Veo」Googleより発表

    CGを活用した新領域&ビジネス担当:岸本浩一

    Googleはテキストプロンプトから1分以上の1,080p動画を生成できる動画生成AI 「Veo」を発表しました。「タイムラプス」や「風景の空撮」などの指定が可能で、動画編集もできます。

    Googleの自然言語処理技術の蓄積、YouTubeや検索エンジンからの膨大なデータと計算リソース、動画プラットフォームとの連携が「Veo」の開発を支えています。今後、GPUの計算リソース増加により、これまでは実現が困難だった動画生成AIや3DCG生成AIの分野でも飛躍的な進化が見込まれています。

    リアルタイム生成AIでワークフローにも改革が

    レンダラ・ハードウェア担当:澤田友明

    画像生成AIはまさに日進月歩の世界で日ごとに新しい技術が公開されています。2月に発表された「Sora」やその対抗馬となる「Veo」によって衝撃を受けた映像制作だけでなく、「SDXL Turbo」、「InstaFlow」に代表されるようなリアルタイム生成AIによってゲーム制作ワークフローも大きな変革の兆しが見えています。

    NVIDIAもゲーム用GPUからAI向けGPUにシフトする戦略を採っているため、このながれは変えられないと思われます。過渡期の現在においては既存の3D技術と画像生成AIを結びつける「ControlNet」などの使い方がカギになってくるでしょう。