今月は、リッチな想像の世界を特徴的な画面構成でスタイリッシュに紡ぎあげる映画監督、ウェス・アンダーソンを深掘りした1冊です! 「全作品の舞台裏と想像の世界の源泉をたどる展示」をお楽しみください!
今月の一冊

『ウェス・アンダーソンの世界展』
発売日:発売中
定価: 6,600円(本体6,000円+税10%)
総ページ数:216ページ
著者: ヨハン・キアラモンテ、カミーユ・マチュー
著者からひと言!
ウェス・アンダーソン監督全作品を横断的に分析して“紙上展示” した書籍。映画作品のメイキングとは一線を画した内容です。作品ごとに舞台を一新するアンダーソンのストーリーや設定の変遷、ディテールへのこだわり、キャラクター設定の裏話をお楽しみください。作品に散りばめられた文学・映画・音楽の影響を知ることで、アンダーソン監督の世界をより深く堪能できます。
POINT 01 コスチュームに込められた謎
《『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』の衣装の謎》現実世界では、服装は人の一側面を示すものでしかありません。しかしアンダーソンの世界では、服装はその人そのものを示します。家族、集団、あるいは職業。キャラクターの個性や属性が“ユニフォーム” という形で示される、独特の設定を深掘りします。

POINT 02 創造の世界に現実を吹き込むプロップ
《コンシェルジュのコロン「ル・パナシェ」の秘密》アンダーソン映画には、秘密や謎が詰め込まれています。架空の世界に現実味とエネルギーを与えているのが、徹底したこだわりの小道具です。『ダージリン急行』では撮影用に線路の上を実際に走る列車を仕立てた監督は、『グランド・ブダペスト・ホテル』では調香師マーク・バクストンに唯一無二の香水の開発を依頼しました。

POINT 03 文学・映画・音楽・カルチャー
《アンダーソン作品に影響を与えるもの》ニューヨーカー誌の愛読者であるアンダーソン監督。バックナンバーをほぼそっくり手に入れたいきさつや、撮影前にスタッフに視聴を勧める映画のリストを掲載。場面を盛り立てるサウンドトラック、映画に取り入れたカルチャーあるいは文学の影響も掘り下げます。


ボーンデジタル書籍 売れ筋ランキング
(集計期間:2025年1月1日~1月31日)

1位
『スコット・ロバートソンのHow to Draw』
¥4,400
スコット・ロバートソン
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2位
『スカルプターのための美術解剖学』
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アルディス・ザリンス、サンディス・コンドラッツ
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3位
『カラー&ライト』
¥4,180
ジェームス・ガーニー
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『Unreal Engine 5で極めるゲーム開発』
¥5,940 湊 和久
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『ACESワークフローが理解できるカラーマネジメントガイド』
¥5,500 ヴィクター・ペレス
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『Vision ストーリーを伝える:色、光、構』
¥4,400 ハンス・P・バッハー
- 7位
『スコット・ロバートソンのHow to Render』
¥5,060 スコット・ロバートソン
- 8位
『シャルル・バルグのドローイングコース』急上昇
¥6,200 シャルル・バルグ、ジャン・レオン=ジェローム、ジェラルド・アッカーマン
- 9位
『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』急上昇
¥3,800 マイケル・ハンプトン
- 10位
『filmmaker's eye 第2版』
¥3,960 グスタボ・メルカード
今月のふり返り
1年という期間の中で長い休みの時期に入ると、ロングセラー書籍の売上が伸びる傾向があります。その中でも『シャルル・バルグのドローイングコース』と『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』はSNSでちょっと話題になった結果、ランキングも急上昇しました。長く販売していた書籍が再評価されるのは嬉しいですね。

CGWORLD 2025年4月号 vol.320
特集:外進出ガイド 2025
判型:A4ワイド
総ページ数:112
発売日:2025年3月10日
価格:1,540 円(税込)
TEXT_平谷早苗(ボーンデジタル)
EDIT_藤井紀明 / Noriaki Fujii(CGWORLD)、山田桃子 / Momoko Yamada