>   >  学生限定投稿コーナー「WHO'S NEXT?」:2020年第1弾 結果発表!学生CGトライアル「WHO'S NEXT?」優秀賞&審査員講評コメント一挙公開
2020年第1弾 結果発表!学生CGトライアル「WHO'S NEXT?」優秀賞&審査員講評コメント一挙公開

2020年第1弾 結果発表!学生CGトライアル「WHO'S NEXT?」優秀賞&審査員講評コメント一挙公開

CGWORLD特別審査員 総評

今回の作品審査に参加していただいた特別審査員(月刊CGWORLD連載陣やCGWORLD+ONE KNOWLEDGE登壇者)の採点、総評を紹介しよう。

  • 秋元純一
    トランジスタ・スタジオ取締役副社長

    2006年に株式会社トランジスタ・スタジオ入社。専門学校時代よりHoudiniを使用し続けて現在ではCGWORLD.jpにて「Houdini Cook Book」を連載中

    http://www.transistorstudio.co.jp

【総評】
全体的にレベルも高く、コンセプトがしっかりとしていて、ストーリー性が感じられる作品が多かった印象です。また、背景モデラー志望の方が多くいらっしゃいましたが、どれも納得の物量で、感心させられました。年々CGのレベルが高くなってきているのも楽しみの一つです。全員に講評させていただきましたが、辛口な部分があったらお許しください。基本的にはいいところを見たつもりです。みなさんとCG業界でお会いできるのを楽しみにしたいと思います。

[ 採点結果 ]
小原尚子さん:2点 小松崎笑帆さん:2点 川辺悠大さん:3点 山田達紀 さん:4点 平田翼さん:4点 宮本将太さん:5点

  • 一丸敦生
    Kakela Studios 代表

    弊社では現在、プリレンダーやリアルタイムに関わらず、デジタルヒューマンやキャラクター、クリーチャーの制作を行っています。コンセプトアートからモデリングまで一貫して提案、制作し、更に制作領域を広げていく予定です。自社でのオリジナルIPの創出を目指し、現在鋭意制作中です。

    https://kakelastudios.com

【総評】
審査には初めて参加しましたが、バラエティーに富んだ作品が多く、とても刺激を受けました。学生CGコンテストということで、学生の方が多いと思いますが、ソフトの操作等の習得の先にある「作品で何を伝えるのか」を自分自身に問いかけ、自分なりの答えを出し、自身の作品に昇華して欲しいと願っています。

[ 採点結果 ]
近藤諒さん:2点 北畑勇一さん:1点 小松崎笑帆さん:2点 山﨑遼さん:1点 森野弘崇さん:3点 長浜晃さん:4点 山田達紀さん:5点 山田絢都さん:2点

  • 伊藤頼子
    プロダクションデザイナー・ビジュアルデベロップメントアーティスト

    現在パリ在住,プロダクションデザイナーとしてIllumination Entertainmentにてアニメーション長編映画を制作中。サンフランシスコAcademy of Art Universityイラストレーションを卒業。1997年からDreamWorks AnimationにてBackground Paint(背景画)を担当後、2002年以降は同社でVisual DevelopmentArtistに転向し、『Madagascar 』( 2005)でAnnieAward(アニー賞)にノミネートされる。

    https://cgworld.jp/regular/201904-yorikoito-25.html#related_Entries

【総評】
レベルの差はあるものの情熱を感じる作品が多く、今後に期待が持てました。アドバイスするなら、見せる所は見せて、見せない所はあえて見せないという工夫をするとよいでしょう。画からストーリーテリングをするためには、例えばコップひとつとっても、持ち主の性格、趣味、生活などを掘り下げ、何を伝えたいか、どういう風に見せたいか整理することで、更に奥深いイメージを作り上げることができます。いつか皆さんが世界に羽ばたいて活躍する日を待ち望んでいます。

【採点結果】
近藤諒さん:3点 林祐希さん:1点 主藤雅大さん:1点 北畑勇一さん:2点 小原尚子さん:1点 小松崎笑帆さん:1点 森野弘崇さん:1点 Khomala Amelia Chrysantiさん:1点 川辺悠大さん:3点 菊池航太朗さん:1点 菱田寛忠さん:1点 中村太一さん:1点 東直人さん:3点

  • 傘木博文
    Method Studios Montreal エフェクトアーティスト

    会津大学コンピュータ理工学部を卒業後、Academy of Art Universityに入学。卒業後、VFXスタジオAtomic Fictionに就職。2016年、新スタジオ( 現Method Studios Montreal)のオープンに伴いカナダのモントリオールに移住。主な参加作品に『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』、『トランスフォーマー 最後の騎士王』、『ゴースト・イン・ザ・シェル』など。

    http://kasagi.info

【総評】
10年前、自分が本誌のコンテストに応募していた頃を思い出しながら審査させて頂きました。学生作品ということもあり、技術的に未熟な部分も見られました。ただ、それ以上に「CGが好きでたまらない」、「CGを仕事にしたい」といった情熱にあふれる作品が多くあったのが印象的でした。時間の関係で、すべての方にレビューを残すことはできませんでしたが、もしどうしてもコメントが欲しいという場合は、SNS等を使って気軽に連絡して頂ければと思います。

【採点結果】
林祐希さん:1点 主藤雅大さん:3点 北畑勇一さん:1点 山﨑遼さん:1点 島貫瑞希さん:8点 留目貴央さん:3点 山田絢都さん:3点

  • 鈴木卓矢
    SAFEHOUSE inc. 取締役/ 背景モデリングSV

    大学卒業後、Square-EnixのVisualWorksに入社。その後アメリカに渡り、BlizzardEntertainment のCinematics 部署でSeniorArtistとして背景のデザインからモデリングまでを担当。2019年初めにドイツのArtDirectorとタッグを組んで、日本にSAFEHOUSE inc.を設立。自身の経験をもとにBlizzardと同じ環境レベルでのアーティスト教育を心掛けている。

    http://safehouse.co.jp

【総評】
毎回WHO'S NEXT?の審査員をやらせていただいてるんですが、回を重ねるごとに作品数が増えて、背景作品も多いので、審査するほうも毎回楽しみにさせてもらっています。その背景作品を通してですが、モデルやテクスチャーをしっかり見せるデモリール的な見せ方をする人と、ストーリーをテーマにした作りにした人の二つに分かれがちで、その両方を高いレベルでケアしてる作品は少ないように感じます。今後そういった作品が出てくると面白いなと思いました。

【採点結果】
林祐希さん:1点 小原尚子さん:1点 長浜晃さん:2点 石川遥平さん:2点 川辺悠大さん:3点 加藤慶典さん:1点 山田達紀さん:2点 留目貴央さん:3点 EscosoraClemhyn:2点 平田翼さん:1点 菱田寛忠さん:1点 東直人さん:1点

  • 帆足タケヒコ
    studio picapixels 代表取締役社長

    大学在学中より円谷プロダクションにてスーツアクターとして活動。その後CGと出会い、日本での勤務ののちスクウェアUSAを経て、サンフランシスコエレクトロニック・アーツ本社に入社しゲーム開発に従事。帰国後は数々の映画製作にかかわり、近年ではメカデザインの仕事も増えている。2017年より有限会社 AURAS (台湾法人 アプリ/ゲーム開発) 外部取締役就任。

    http://studiopicapixels.com

【総評】
前回を上回る138件の応募ということでかなりのボリューム感でした。首都圏以外の参加者からの応募が顕著という話で地方も元気だなという印象です。作品群も、キャラが大目かと思いきや背景が多く、みなさんクオリティーも高かった印象です。オリジナリティーに欠ける物が多いのはちょっと残念かな、という感じもしました。そういう意味では背景は作りやすいのかな?

【採点結果】
近藤諒さん:2点 久保朋さん:3点 主藤雅大さん:3点 北畑勇一さん:2点 小原尚子さん:2点 小松崎笑帆さん:3点 山田達紀さん:5点

  • 森田悠揮
    デジタルスカルプター・クリーチャーデザイナー

    1991年生まれ、名古屋市出身。映画、ゲーム、TV番組、CMなど国内外媒体問わずモンスターやクリーチャーのコンセプトデザインから造形、質感制作を専門にしている。2019年からは造形作家としても活動している。

    https://www.itisoneness.com

【総評】
今回もさまざまなジャンルの作品の応募があり、楽しませていただきました。今までと同様、背景やプロップがメインの作品が多く、クオリティもとても高いものがたくさん見受けられた気がします。キャラクターやクリーチャーの作品も少し増えてきてどれもオリジナリティを感じる素晴らしい出来だったと思います。

【採点結果】
林祐希さん:2点 主藤雅大さん:4点 北畑勇一さん:2点 小原尚子さん:5点 村井岳さん:2点 加藤慶典さん:2点 山田達紀さん:3点

  • 行弘進
    Niantic Art Director

    96年に映画『Independence Day』の製作に参加したのを皮切りに、20年以上に渡りMatte Artistとして50作品以上の映画製作に関わる。成熟した映画の世界から新しいARテクノロジーに魅力を感じ、2018年Industrial Light and Magicを退社。現在NianticでArt DirectorとしてAR開発に携わる。代表作:スターウォーズ/フォースの覚醒、パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト、ハリー・ポッターとアズカバンの囚人など。

    nianticlabs.com/ja

【総評】
レベルに大きな差があり、とても面白い作品もあれば、リサーチ不足による勉強不足という残念な印象の作品もありました。現代ではありとあらゆる情報が簡単に手に入ります。上手い人は何がすごいのか、自分に足りない部分は何なのかを理解して目標を持って勉強する事で、大きく実力を伸ばせる様になると思います。この機会をさらなるステップアップに繋げてもらい「うわ!すごい!」という、若い人たちの熱い作品にまた出会えるのを楽しみにしています。

【採点結果】
近藤諒さん:2点 主藤雅大さん:2点 小原尚子さん:2点 小松崎笑帆さん:2点 柳田響生さん:2点 東光稀さん:1点 川辺悠大さん:2点 加藤慶典さん:1点 山田達紀さん:3点 平田翼さん:1点 宮本将太さん:2点 

  • 米岡 馨
    StealthWorks. 代表取締役 FXスーパーバイザー

    ステルスワークスはエフェクト専門の会社ですが自分が元々背景モデラーだったのもあり「エフェクトは動く背景」というコンセプトのもと日々作品の世界観をよりエンハンスする高い品質のエフェクトを作成してます。何故弊社がシン・ゴジラ、鋼の錬金術師のようなハイエンドVFXの最前線に立ち続けていられるかを知りたい方は是非コンタクトしてみてください。

    www.stealthworks.jp

【総評】
全体的に室内のモデリングのクオリティが高く、九州デザイナー学院がガツっとあげたハードルが強く影響していると感じられた。そういった意味でもそれに追いつき追い越せという努力が感じられます。ここから新世代のタレントが輩出されるのを確信しています。

【採点結果】
北畑勇一さん:4点 小松崎笑帆さん:3点 森野弘崇さん:3点 長浜 晃さん:1点 加藤慶典さん:1点 山田達紀さん:2点 平田翼さん:2点 菱田寛忠さん:2点 小林峻さん:2点

  • 沼倉有人
    CGWORLD 編集長

    2000年4月より(株)東北新社所属のオフライン・エディターとして、CMやVPの編集を手がける。主な参加作品は、YKK ap『EVOLUTION』VP、第一生命『第一でナイト(2代目ファミリー)』シリーズなど。2005年10月にCGWORLD編集部に加わり、2012年7月より現職。

    cgworld.jp

【総評】
今回も楽しみながら審査をさせていただきました。景観を描いた作品が上位を占めるという結果になりましたが、審査の難しさを改めて痛感しました。実は自分の場合、まずは作品画像だけを観て採点しています。ただ、それだとCGを学び始めてからの年数や、実年齢が考慮されません。されど応募された方の詳細なプロフィールを先に知ってしまうと純粋に審査できない気がするもので......。「がんばるだけです」(貴花田(当時))←古い

【採点結果】
主藤雅大さん:1点 北畑勇一さん:1点 小原尚子さん:1点 小松崎笑帆さん:1点 鹿俣丈優さん:1点 岩田悠希さん:1点 内免穂幸さん:1点 長浜晃さん:3点 石川遥平さん:3点 山田達紀さん:6点 菊池航太朗さん:1点

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