2020年度、第2回の開催となる本コンテスト。テーマは今回も「3DCGを用いた静止画作品」だ。3DCG業界をリードする審査員計29名による厳正な採点の結果、優秀賞を勝ちとった27作品を一挙に紹介しよう。
※本記事はフリーペーパー「CGWORLD Entry vol.25」内「WHO'S NEXT?」掲載の内容に審査員講評結果など追加したものです
※講評コメントは全て原文ママ
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CGWORLD Entry vol.25
特集:ライブで会おう!
価格:無料(フリーペーパー)
判型:A4ワイド
発行日:2020年8月26日(電子版)、8月26日(ペーパー版)
URL:https://www.catapoke.com/viewer/?open=c7925&lang=ja
作品応募条件・審査方法について
応募作品テーマは「3DCGを用いた静止画作品」。作品審査はCGWORLD連載陣など特別審査員が12名、CGプロダクションの審査員17名によって行われた。審査員はいずれも全作品の中からお気に入りの作品を選び、持ち点20の中から配点する。合計得点の高い作品から表彰。参加対象は高校生から専門学校生、大学、大学院生など教育機関在学中の方を対象。通学中でなくても、クリエイティブ分野における就業経験のない方であれば応募OK。
CGWORLD Entry vol.25 電子版はこちらから
第1位:『日本庭園』 獲得点数:88点
留目 貴央さん(日本工学院専門学校)
今後もinput、outputを大切に、作品の質を上げていきたいと思っています。
●作品解説
自身の好きな「和」をコンセプトに、日本庭園の美しさを表現しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Substance Painter、Photoshop、SpeedTree、Megascans
●受賞コメント
この度は一位を頂くことができ、大変うれしく思います。作品の説明にもありますが、自分が好きなものをコンセプトにして制作したからこそ、モデルやテクスチャ一つ一つに真摯に向き合うことができたと思います。審査員の方々の講評を読ませていただき、自分が表現したかった日本庭園を伝えることができたと同時に、まだまだ絵を面白くしたり、説得力を持たせることができるということを痛感したので、今後の制作での課題にしたいです。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
全体的な質感のクオリティが高く、アセット一つ一つ手を抜いておらず、細やかな調整が入れられている。構図も非常に素晴らしく、手前から奥の抜けまで無駄が無い。すだれの乱れ方や、建具の開け具合まで、現実世界の様にエラー(ランダムさ)を入れ込んでおり、リアリティがある。植栽も非常に凝っていて、違和感がない。特筆すべきは、屋根の上にまで配置された枯れ葉だ。こういった気配りが写実表現には欠かせない。あまり欠点を見つけられないが、言及するとすれば、季節感だろうか。色づいた葉もあり秋の様にも感じるが、緑色の植栽が多いことから、その雰囲気を紛らわしてしまっている。情景の表現としては十分ハイレベルだが、もっとコントラストをつけて、手前を更に暗く落として額縁のように使うことで、見せたい日本庭園に視線が行くのではないか。
【モデリングブロス 今泉隼介(代表取締役)】
置かれている植物の種類やパターンの豊富さ、建築資材の多さからバラバラになりがちな要素を1枚の絵としてとても綺麗にまとめていると思います。これは影の使い方の上手さ、色の合わせ方の巧妙さ、フレーミングの取り方の合わせ技であると思います。細かく見ていくと、柱、梁などもまっすぐに作らず、微妙に湾曲させながら作っている所にも、製作者の観察力、手間を惜しまない努力が窺えました。一方で、全体的にラフネスの調子が一定なので、そこに変化を入れられる要素を追加すると、さら良くなるのではないかと思います。
【小山 誠(シニアアニメーター)】
夏の暑い日に畳の間でのんびり座りながら日本庭園を眺めている瞬間を切り取った様な、光と影が印象的な素晴らしい作品だと思います。特にシェーディング、テクスチャーの質感が素晴らしく作者の可能性を強く感じます。強いて言えば、軒先が明るすぎるので、もう少し影を落として明暗をはっきりさせた方が視線を中央に集中できるかと思います。作者の将来がとても楽しみです!
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
一つ一つのオブジェクトが高いクオリティーで作られていて、モデルとテクスチャーのバランスがとてもいいです。
モデルの配置バランスも好きですね。手前はシンメトリー構造なのに対して、その奥の構造はアシンメトリーなのですが、質量がシンメトリーバランスになっているので空間全体に目線が行くように設計されている感じがします。
雰囲気も日本庭園の静かな感じが出ていてテーマも表現てきていると思います。
もう少し風鈴が見えるようになると、音が聞こえてきて伝わる情報が増えるのと、植物のスケール感にバラつきがあるので、それを合わせてあげるともっと良くなると思います。
【竹下優子(シニアマットぺインター・コンセプトアーティスト)】
とても綺麗で穏やかな絵です。家屋の作りや庭園の木々まで、細やかな造りをされていて、見事です。風の音が聞こえてきそうな気がします。CGとしては十分リアルなライティングなのですが、一枚の絵としてより完成度を上げたければ、ライティングの色や影の色を誇張したりなどが可能だと思います。とても綺麗で癒される絵です。大変お疲れ様でした。
【友野るい(イラストレーター)】
描写的な意味でのリアルさや完成度があって、大変すばらしい作品かと思います。日本庭園に関して私は造詣が深くないので絵的な部分からの講評となりますが、庭園部分の面積が少ないのが少し見え方として不利かなと思いました。勿論建物の中から鑑賞する前提や、あえて見ている人の視点を屋内に置く利点はあると思うのですが、規則正しい直線で構成された建物に対して、もっと庭園部分の有機的なシルエットや色彩を見せて、対比としてよく見せることができるのかなと思うのですが、それには構図の調整が必要かと思いました。あと端的に、庭の植物の粗密不足や植物の高さが上下ラインでそろっている、背の高い植物の間隔が均等にそろってしまっているなど、メイン部分に大きな改善の予知がありそうです。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
リアリティという点でいえば申し分ないクオリティだと思います。素晴らしいです。絵として少し整いすぎているというか、平凡な印象も受けてしまったのでなにかクセを作ると魅力的に見えるのではないかなと思います。
【khaki 横原大和(CGディレクター)】
モデル、質感共に細部までとても精巧に作られていて絵に説得力を感じる。畳や木の床も軋む音を想像させるくらい作り込まれている。静寂さや重厚さを感じさせるレイアウトとライティングも「和」をとても上手く表現している。作品を見ていると、まるで自分が実際にその場に座って、美しい日本庭園を眺めている感覚に襲われてきた。
【宮川英久(コンセプトアーティスト)】
完成度が頭一つ抜けて高いと感じました。ライティングも自然ですし、モデリング、テクスチャ、色味の配置もうまく機能しています。あえて言うならば(静かな雰囲気を演出する為に意識的に選んだのは分かりますが)2点透視図法的なカメラアングル以外に何か選択肢があったのかもしれません。1点透視図法的なカメラアングル「でなくてはならない」という程の説得力が感じられない、というだけで、不適切なアングルでは決してありません。また、この作品の主題や構図的に難しい所ではありますが、手前に(最前景に)オブジェクトが何か欲しかったです。とはいえ、これらは「重箱の隅」です。素晴らしい作品です。
【wonderium 原野豪行(リードデザイナー)】
構成がとても良く考えられていると思います。画面奥へのパースを強調する廊下や、日向と日陰のバランスの良い配置で、奥行きのある空間が表現できていると思います。奥行き表現で使いがちな奥行きのブラーがないおかげで隅々まではっきり見え、奥の部屋がどうなっているか、先の見えない廊下の先もどんな景色だろうかとついつい想像してしまいます。植物や建物の作り込みや丁寧な配置も没入感を邪魔しない要因になっていると思います。敢えて言うのであれば、屋根瓦の形状や並びの規則正しさ、奥の建物の障子のテクスチャや質感にCGっぽさが出て少し気になりました。
【ポイント・ピクチャーズ CG部一同】
物量系の背景作品は毎回受賞傾向が強く、ハードルが上がっていますが、そんな状況の中でも見事だと思いました。
フォトリアルを突き詰めた作風で、植物も種類があったり1つ1つ違うなど、詳細に造り込んである為、安定感のある構図の中で季節感、空気感、天候の感じやおおよその場所までじっくり伝わって来るような作品になっています。
全体は良くても細部が惜しい作品も多い中、この作品は造り切れている印象が大きかったです。
演出面についてですが、一般的に空を入れると開放感が出ますが、その分画面のディテールは減ってしまいます。
この作品の場合では空の描写は最小限に抑え、自然光が差し込んでいる状況によって主に画作りしている点も成功しているように思いました。
光と影、人工物と自然物の対比もきちんと入っていて、非常に見応えのある1枚になっています。
【スマートエンジニア 岡本悠暉(CGディレクター)】
写真のような高精細さを感じます。3Dモデルの完成度も素晴らしいと思います。構図と見せ方も良いですね。
【MAPPA 淡輪雄介(取締役/CGI部部長)】
雰囲気のある良い絵です。細部の造形が緻密でありつつ、奥→手前→奥と視線誘導される構図により奥行きと空気感も出ています。石や砂がもっと見えるように構成すれば、日本庭園の美しさが更に出たように思います。
【メタサイト 菅原一敏(CGIディレクター)】
細部まで作り込まれている為、画の情報量が豊富でリアリティがあります。軒の板目が同じであるのも気にさせない圧倒的なクォリティだと思います。
【exsa 海老澤広樹(部長/プロデューサー)】
全体的に各オブジェクトのスケール感のバランスが取れていて、とてもリアリティのある仕上がりになっていると思います。レイアウト的にも見せたいところに視線が行くようになっています。庭園の中でも主役となる草木を決めて作れば、もっと絵としての力が出て良いものになると思います。
【コロッサス CGアーティスト一同】
オブジェクト一つ一つが細部まで作られていて、
それでもって喧嘩せずに全てが仲良く纏まっていて感動しました。
小さな風鈴や、曲がりくねった盆栽の辺りも配置が上手いなあと思った。
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絵の構図、植物の密度感や光の入り方がきれいだったので一番に選びました。
屋根瓦にある落ち葉や壁のよごれ床のシミなどのよく観察して作っているように思いました。
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写真っぽくいい出来に仕上がっていると思います。ただ人が住んでいるようにみは見えないのが惜しいと感じました。
背景としてはとてもいいと感じましたが、生活感を出せればよりいい作品になると思います。
第2位:『脱け殻の街』 獲得点数:42点
小濵 行秀さん(九州大学芸術工学部芸術情報設計学科)
CGはちょうど始めて2年ほどになります。普段はxRアプリの開発や音楽制作、それに伴った映像制作などを主体に活動しています。将来的にはゲームや映画、メディアアートなどの制作に携わり、表現の追求をしていきたいと思っています。
●作品解説
非日常だけど懐かしい夏を目指しました。
女性の梅雨明けのような爽やかさからメカの重厚で夏のような暑さに向かっていく季節の移り変わりやこの季節の懐かしさ、温かみを田舎の古い建物や奥の住宅街から感じてもらえるようこだわりました。
●使用ツール
Blender、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
ありがとうございます!非常に嬉しいです!頂いた講評も今後の制作の励みにしたいと思います。そして、他の応募作品もとても素敵でした...自分に無いものが沢山あり、とても勉強になりました。また、少しでもこの機会を還元できたらと思い、受賞作品のCGの制作過程をnoteで執筆致しました。ほんの少しでも参考になれば幸いです。非常に素晴らしい体験をさせて頂きました!これからも制作頑張りたいと思います。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
もう何が何やら、、という状況が心をくすぐる作品になっていると思う。正直、CG的なクオリティラインとしては、もう少し頑張りたい細部が多い作品だが、画面が色々忙しく、構図も面白く、思わず点数を入れさせられた感じだ。雨上がりの後だろうか、かなり破滅的な状況の中、やたらと落ち着いた女性が少し高台から見下ろすように、佇んでいて、飛び立つ鳥や、向かうヘリ。手前にはフォーカスアウトしたセミ。古びた階段と新しすぎる階段。色々な対比を見せつけられて、思わず見入ってしまう構造になっている。恐らくタイトルから察するに、この街にはもはや人はいないのかもしれない。もしくは、飛び出したのは目の前の機械で、街自体を抜け殻として表しているのか、、画面手前のセミはそのメタファーなのか。状況を理解させないという手口にまんまとハマってしまった。映画を思わせる画面のサイズ感も、構図の上で成功している。
【小山 誠(シニアアニメーター)】
アニメ映画の1シーンの様な迫力のある作品ですね。電線のライン、建物の手すりを使って自然と画の中心に視点を誘導するような構図はとても良く出来ていると思います。巨大ロボットは重機などを参考に光沢を下げて重厚感を出した方が良いと思います。女の子の足元の水溜まりの反射が強すぎるのが気になりました。カメラ前のセミがピンぼけしているとはいえ視線を遮るので無くした方が良くなると思います。
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
画のバランスが好きですね。
すごく雰囲気の出ている作品になっていると思います。
近景中景遠景がわかりやすいので奥行きがシンプルに表現されています。
意外に手前に飛んでるセミによって物語に緊迫感がでていて好きですね。
奥に見えるセミロボットのパーツの一つ一つが大きく、ほかのオブジェクトとの対比でしかスケール感がでなくなってしまっているのがもったいないですね。
一つ一つのモデルを見るとまだ荒いところはありますが、全体のまとめ方が好きな作品です。
【スパイス 本橋大史/杉本玲(ディレクター)】
ストーリーを想像できるのが楽しい。やりたいことが詰め込まれてる。
コンセプトアートとして素晴らしいと思います。
危機感のあるシチュエーションに爽やかさを感じるキャラクターと色使い。
ミスマッチに違和感を覚えるも独特の世界観作りに一役買って良いと思います。
【RAYLINE STUDIO 平本泰三(代表取締役/プロデュサー)】
物語を感じる作品です。
キャラ、背景、ストーリーすべてが入っている作品。
制作物の密度、種類 質感の種類の多さは群を抜いていると思います。
マシンは素晴らしいと。機械系が好きだと思える精密さ、質感になっていると思います。
近景の階段手摺の曲げ方にもうちょっとストーリー性が欲しかったです。
また中景のビル群の高さがマシンとの比較で使用していると思いますが、近景との距離が近く見えるので、もう少しぼかしをいれて距離をみせるとよりよくなると思います。
【wonderium 原野豪行(リードデザイナー)】
情報量が多く見ていて飽きないです。季節感や雨上がりの状況も伝わってきます。
傾いたレイアウトも動きがあり、場面にもあっていて良い効果を生んでいるとおもいます。
蝉の幼虫型の巨大メカ(でしょうか?)のちゃんと稼働しそうな関節のデザインや重機のようなパーツを組み合わせた作りが良いですね。ポーズが落ち着いてしまってる印象なので、もう少し動きのあるところを捉えたようにしても良いかと思います。
少し気になったのは鳥のコピペ感、山の質感、ヘリコプターの質感といったところでしょうか。
【StudioGOONEYS 大山萌依(モデリングスーパーバイザー)】
さわやかなコンセプトとあった色使いで、絵としてよくまとまっていると思いました。
建物や手すりなどのプリミティブ感が惜しいです。一つ一つのテクスチャだけでなく、モデルの形状そのものでの情報量をもっと入れてあげると、グッとクオリティが上がると思います。
これからも作品作り頑張ってください。
【ポイント・ピクチャーズ CG部一同】
"今年は長い梅雨でしたが、それを吹き飛ばす清涼感に溢れた夏を感じるいい作品ですね!
メタリックなメカと傘を持つ少女が作品にストーリー性を持たせており、作品の味を際立たせて引き込まれる画面構成になっているのだと思います。
建物の塗装剥がれや、階段のサビや壁の落書きなどが自然に馴染んでいることで、情景に説得力が出ています。奥の雲や山のディティールが手前のオブジェクトと比べて少しもったいないと感じました。
山の高さをもう少し低めに配置することで空の広さを強調し、ボケやフォグの追加で山自体を目立たなくさせたり、雲や青空の彩度を少し上げたり等加工すると写真素材感が消えてさらに良くなると思います!"
【MAPPA 淡輪雄介(取締役/CGI部部長)】
梅雨明けの日常風景と巨大メカの組み合わせに、一目見てワクワクしました。全体的にイラスト調の仕上がりなので、画面左半分や空に実写感が残っているのでグレーディングで整えたかったですね。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
世界観に奥行きがあって、面白い作品だと思います。ただ、一つ一つのディティールがやや単調なのがもったいないですね。また、ホワイトバランスがややばらけてしまっているので、視線誘導が安定しないかもしれません。土台からしっかりと丁寧に組み上げなおすと、さらに課題が見えるかもしれません。
【クリープ 山田太郎(クリエイティブチームリーダー)】
細部にわたって作り込まれており情報量も多く良いと思いました。
奥の怪獣?が若干周りから浮いて見えるので、環境やライティングを詰めて表現すればもっとなじむかな?と思いました。
第3位:『戯猫(ネズミが猫をからかう)』 獲得点数:37点
伍 世基さん(宝塚大学)
卒業後、ゲームCGデザインとエフェクト制作、5-6年後にはVFXのテクニカルアーティストになりたいです。いつか自分の名前をスタッフロールに載せます!
https://www.artstation.com/wushiji
●作品解説
年明けのために作った作品です、2020年はネズミの年ですから、ネズミをテーマとして作品を作りました、ネズミがネコをからかうシーン,二年生の時に自分なりの芸術様式を模索しながら作りました最も良い作品です、Zhelong Xuや竹谷隆之が私の1番好きなアーティストであり、彼らの影響で造形に興味を持ちました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Substance Painter
●受賞コメント
三位で受賞できて、自分も驚きました、ありがとうございました。審査員から講評をいただいけてとても感謝しています。プロたちから評価されて、いろんなことを学びました。自分が足りない部分が、今後の課題として頑張りたいと思います。いつか他人にも影響を与えることができるようなアーティストになりたいです、この度とても貴重な経験になりました。
●審査員コメント 抜粋
【モデリングブロス 今泉隼介(代表取締役)】
さすがZhelong Xu氏や竹谷隆之氏に影響を受けただけあって、流れのある作品になっていると思います。動物だけでなく、纏っている布や雲、釣り糸などの小道具に動きがあり躍動感を感じました。敢えて指摘するのであれば猫に載っているネズミのキャラクターに「スピードの中で竿を引っ張っている」など、力の表現があると更によくなるのではないかと思いました。全体的なカラーパレットのチョイスもまとまりがあり、キャラクターのデザイン力が素晴らしいと思います、次回作楽しみにしております!
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
デザインセンスが素晴らしいと思います。
特に造形が素晴らしく今にも動き出しそうな躍動感がありますね。
ネズミや猫にも表情がありそれぞれのキャラクター感情が伝わってきます。
煙なのか水なのかわかりませんが地面の造形が猫の疾走感を強調していて、キャラの動きに対して背景のモデルが状況を説明していてとてもバランスがいいです。
ちょっと主役の顔が見えづらいのが残念ですが全体の完成度は高いと思いました。
【東條あずさ(ILM アートアシスタント)】
自分でデザインして彫ったということで素晴らしいと思います。
猫の表情やねずみの衣装などとても魅力的にデザインされています:)
こうしたらいいかもと思ったこと
台に乗っていることから、伍さんのあこがれのアーティストの方のように実際にある彫刻風に作ろうとされていると想定しました。
なのでつい細い糸の先に鯉がうかんでいるという状態が、実際の彫刻で物理的に可能なのか、無駄な考えがよぎってしまいました。
台を置いて本物の彫刻をイメージして作られるときは、実際の物理的なことも気にするといいかもしれません。
ただ、とっても生き生きとしたキャラクターで今にも動き出しそうなデザインなので、台がなくていいのになーと思ってしまいました。
また、釣り糸のいびつな線の形に目が行ってしまうので、そこはもっとファンタジーとおもって気持ちいいきれいな形にしたらいいかなと思います。フォトショでちゃちゃっとなおせます:)
初心者とは思えないスカルプティング力なので、
これからの活躍をとっても楽しみにしています!
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
猫の表情や煙、衣服の流れなどがとても素敵だと思いました。要素が多すぎず少なすぎず、かわいくまとめられている点もとても良きです。
【khaki 横原大和(CGディレクター)】
躍動感のある造形が素晴らしい。上に載って猫をからかうネズミというシチュエーションも面白い。鯉を夢中で追いかける猫の表情やポーズが今にも動き出しそうでとても魅力的で可愛い。
【デイジー 太田修司(シニアCGディレクター)】
籔内佐斗司先生の作品を彷彿彷彿させる、生き生きとした躍動感が素晴らしいです。思わずフィギュアとして手元に置きたい作品。
是非3Dプリンターで出力してください!
【Luxolis 川崎 晃/中川大希(代表取締役/取締役)】
フィギュアのような造形と質感が素敵ですね。
躍動感やストーリーを感じるところもGoodです。
モデリングもとてもお上手ですがVFXのTAを目指されているんですね。
将来、幅広い範囲でご活躍されるのを楽しみにしております。
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魚が波に乗っているのが世界観があって素敵な表現ですね。
猫の魚しか見えていない表情も出ていてとても楽しい作品になっていると思います。
これからのご活躍に期待しています。
【アイロリ・エンタテインメント 三谷祥也(CGディレクター/デザイナー)】
それぞれのキャラクターの細かい表情やアクションから、物語を上手に表現しています。
ネコの視線と舌、鼠の我が意を得たりと言った表情など。陶器の工芸品のようで良いですね。
第4位:『King』 獲得点数:35点
山﨑 遼さん(大阪情報コンピュータ専門学校)
コンセプトアートとモデリングを主に制作しています。将来は、一線で活躍できるクリエイターになりたいです。
●作品解説
映画のワンシーンのようなポートレートをコンセプトに制作しました。フォトリアルな人体造形、質感表現と、プロップの生々しい使用感が感じられるモデル作りを目指しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Substance Painter、Marvelous Designer、Photoshop
●受賞コメント
この度は、賞を頂き大変光栄です!「WHO'S NEXT?」の参加はこれで3度目になるのですが、やっと結果を残すことができ、とても嬉しく思っています。審査員の皆様には毎度のことですが、これからの制作活動において重要なアドバイスや講評を頂くことができますが、今回も入賞出来たとはいえ、次のステップに繋がるお言葉をたくさん頂き、さらに精進しなければと改めて思いました。今後もさらなる飛躍が出来るよう尽力していきます。
●審査員コメント 抜粋
【モデリングブロス 今泉隼介(代表取締役)】
割れた鼻、高い頬骨、広い顎、太い首が強調されており、力強い西洋人キャラクターの造形であることが窺えます。またキャラクターとしての造形もさることながら、背後の椅子や身に着けている装飾品のディテールの作り込みも丁寧に行われている所が素晴らしいと思います。テクスチャのディテールに関しては、傷、汚れがつきやすい場所とそうでない場所を観察し、ランダムではなくなぜそこにその種類の傷(または汚れ)がつくのかを考えて作って行くとストーリー性を持った自然な表現が出来ますので、次回製作に生かしてみて下さい!
【スパイス 本橋大史/杉本玲(ディレクター)】
細部まで作りこまれていて素晴らしい。
人物の表情があるとリアルになると思います。
牢獄のような背景とキャラクターがミスマッチなのが残念。
広角上げてニヤリと笑えば拷問を見るのが趣味のサディスティックな国王に見えなくもない。
【Luxolis 川崎 晃/中川大希(代表取締役/取締役)】
造形、質感、ライティング、どれも素晴らしいです。
将来一線で活躍されるクリエイターになられるのではないでしょうか。
今後の作品も楽しみです。応援しております。
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使用感など細部までこだわって作られていて、とても良い作品になっていると思います。
これからのご活躍に期待しています。
【スタジオリント 伊藤龍太(代表取締役)】
応募作品の中では一番の人物作品です。SSSの質感が良い感じです。髪、髭、背景の石が一段クオリティが落ちて見えてしまう事と、椅子と最奥背景がマッチしていないのが残念です。
【キャラバンズ 金重保貴(代表取締役)】
とても雰囲気のある、すばらしい作品だと思います。細かいところまで作り込まれたキャラクターと椅子がストーリーを感じさせますね。王様ならではの気品も感じられて素晴らしいのですが、後ろの壁の印象が王様の雰囲気と合っていないのかなとも思うので、違うパターンも見てみたいです。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
人物を正攻法で作ろうとする姿勢に好感が持てました。瞬間を切り取るのであれば、人物の表情(人物の性格がわかりやすい表情)を決めると、そこから世界観が広がり、構図、ポージング、ライティングなど別アプローチが生まれるのでは、と思います。
第5位:『Dragon knight』 獲得点数:31点
林 祐希さん(東京工科大学)
ファンタジー系が好きです。
魅力的なキャラを作れるように頑張ります。
https://twitter.com/Masaki_hys3d
●作品解説
激しい戦場の中を駆け抜ける竜騎士をイメージしました。
バックボーンを考えながら、シルエットやディティールを意識して制作しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Substance Painter、Photoshop、After Effects
●受賞コメント
今回は入賞させていただきありがとうございます。10以内に入賞するのは初めてなので、自信とモチベーションに繋がりました。講評を通して、構図やポージングがまだまだだと改めて思いました。今後の作品作りで頂いた講評を活かせるように精進していこうと思います。審査員そして関係者の方々、本当にありがとうございます。
●審査員コメント 抜粋
【スパイス 本橋大史/杉本玲(ディレクター)】
細部まで作りこまれていて素晴らしい。
躍動感もあって良いです。
モデルのターンテーブル感があるので、被写界深度だけでなくブラーを入れるとシーンとしての見ごたえが上がりそう。
【StudioGOONEYS 大山萌依(モデリングスーパーバイザー)】
モデルも構図もよくできているなと思い、数ある作品の中で一番目を惹きました。よく考えて作られているのが伝わる作品だと思いました。
甲冑のデザインもとてもカッコイイと思います。ご自身の中の「このキャラの推しポイントはここだ!」っていう部分に対して、色やデザイン・細部の作り込みがより引き立つと、もっと魅力的ななキャラクターになると思います。
作品づくり頑張ってください。
【スタジオリント 伊藤龍太(代表取締役)】
全体的に情報量が多く見ごたえのある作品にまとまっています。躍動感のあるポーズと余白をもう少し活かす構図にすると、さらに良くなると思います。質感も単調なので皮、布、角、鱗の差をつけて欲しい。
【スマートエンジニア 岡本悠暉(CGディレクター)】
造形、テクスチャ、ライティング、構図、絵作り、視線誘導、すべてにおいて素晴らしいと思います。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
人物モデル、クリーチャー、ともにクオリティが高い作品だと思われます。ただ、この手の躍動感を切り取る一枚を作るうえではポージング、構図を工夫するとよいかもしれません。作ったものの全身を見せたくなる気持ちもわかりますが、そのために視線誘導が定まらないのかもしれません。人物のS字、モンスターのS字などを意識してポーズをつけるとよいかもしれません。特にこのキャラの場合、しっぽと武器の直線と曲線の対比が効果的な視線誘導の武器となりえそうです。
【コロッサス CGアーティスト一同】
全体的に色味も質感もモデルもよくできていて
ソウル系列のような武骨な甲冑にトカゲみたいなクリーチャーも素晴らしいと思う。
ただクリーチャーが進む方向をもっと見ていれば
もっと進んでいく迫力が出たのではないかと思う。
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全体に絵がまとまっていていいと感じました。惜しい点は人間の体のバランス感があまりリアルではない箇所です。
第6位:『Cause of collapse』 獲得点数:19点
三枝木 ニコさん(日本工学院八王子専門学校)
主にクリーチャーやモンスターが好きです!
今後はキャラクター作成にも挑戦していきます!
●作品解説
第一印象のかっこよさを重視しました。
●使用ツール
ZBrush、Photoshop
●受賞コメント
この度、沢山の方に講評していただきありがとうございます。受賞できると思っていなかったので本当にびっくりしました。また、今回の作品を通して自分自身の中で新たな課題などを見つける事が出来、モチベーションにも繋げる事が出来ました。今以上にスキルアップし、より良い作品を制作していきたいです。関係者の皆様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
●審査員コメント 抜粋
【小山 誠(シニアアニメーター)】
私自身、動かしてみたくなる迫力のあるクリーチャーだと思います。ただアニメーターの視点から見ると大まかなシルエット自体はいいのですが、右足のかかの角度、尻尾が本来とは逆にねじれている状態にかなり違和感を感じます。造形だけでは無く動物の骨格や構造まで意識されると、もっと説得力のある作品になると思います。
【khaki 横原大和(CGディレクター)】
凶暴さと神聖さを感じさせるドラゴンのデザインや造形が素晴らしい。大ボス感がある。今にも飛び掛かりそうなポージングも躍動感がある。ドラゴンの画面レイアウトがちょっともったいない。いまいちドラゴンの構造が良く分からなくみえてしまう。
【Luxolis 川崎 晃/中川大希(代表取締役/取締役)】
とてもかっこいいドラゴンですね。素晴らしい造形力を感じます。
最初に視線を奪われるのがオレンジのエリアになってしまうのが少しもったいなく感じます。
顔回りや毛の表現がとても良いので、そのあたりをアピールできる構図のバージョンも見てみたいですね。
今後の作品も楽しみです。応援しております。
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鱗、トゲ、毛の表現や全体のバランスが良く出来ていると思います。
動いているところが見たくなるようなとても良い作品だと思います。
全体的に固い印象なので、柔らかい質感の部分もあっても面白いかと思います。
これからのご活躍に期待しています。
【アイロリ・エンタテインメント 三谷祥也(CGディレクター/デザイナー)】
色、質感、量感、何れも素晴らしいと思います。
特に量感から来る迫力は圧倒的なものを感じます。
第7位:『大鯉』 獲得点数:18点
伊藤 史弥さん(トライデントコンピュータ専門学校)
ゲームのシネマティックアーティストを志望しています。
絵作りや演出を中心に勉強をしてきました。
映像作品で多くの人を感動させられるクリエイターになれるよう精進していきます。
●作品解説
色の配色、物の配置やライティングを何度も行い、絵が見やすくなるようにこだわりました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Houdini、Marvelous Designer、3D-Coat、Substance Painter、NUKE
●受賞コメント
私の作品を沢山の方に見ていただき、大変嬉しく思います。今回いただいた、講評コメントを今後の作品制作にも活かしていきたいです。
●審査員コメント 抜粋
【竹下優子(シニアマットぺインター・コンセプトアーティスト)】
とてもワクワク見させて頂きました。全体の構成やライティング、色のバランスなど素晴らしいと思います。そしてその努力を見せないような、とても自然な仕上がりになっています。単純に言うと、ハッとさせられる絵だと思います。CGだとか細かいことは関係なく引き寄せられました。よく見ると、舟の影が鯉に落ちていて、巨大感を出してますね。すごく好きな絵です。舟のディティールがもっとリアルで格好良かったら満点でした。大変お疲れ様でした。
【宮川英久(コンセプトアーティスト)】
とにかく構図が素晴らしい!色の配置や色の選び方も好きです。しかしながらこの作品を最初に見たときは「よく出来た模型を接写した」という文脈の作品だと思いました。理由は単純で、質感設定とライティングがそう感じさせるのです。モデリングも甘い部分はあるものの、そのアラが目立つほど近距離で観察されるものでは無いですから気にはなりませんでした。しかし、例えば水の質感はレジンを固めた様な粘度の高さを少し感じます。画面左にスペキュラのサイズは正しいでしょうか。また、ライティングは太陽光の様なある意味でフラットなライティングではなく、スタジオでスポットライトを当てた様な放射状に減衰するライティングに見えます。こういった部分を感じる事が非常に惜しいです。もしこれが「ジオラマの接写です」という事だったら自分としては最高評価でした。本当に惜しいです。
【wonderium 原野豪行(リードデザイナー)】
ミニチュアの造形物を見ているような、味わい深い質感ですね。画面や色合いの構成もバランス良く配置されていると思います。櫂が浮いて見えるため、舟と櫂の水面への影響を足したり、舟が落とす影が少しきつく感じるので、色や濃さなどを調整すると更に良くなるかな?と感じました。
【キャラバンズ 金重保貴(代表取締役)】
画づくりがとてもきれいだと思いました。色味のバランスが良く、水の美しさもとても目を引いて良いのですが、若干船が違う世界観に感じるので、船の造りをこだわってみたり、船やオールの周りにもう少しさざ波を立たせる等細かいところの描写をすると、船が画の中に馴染むのかなと思いました。
第8位:『DragonKiller』 獲得点数:16点
佐藤 直紀さん(HAL名古屋)
三度の飯よりキャラクターが好きです。特にドラゴンと人間には熱い思い入れがあります。視聴者の心を動かす作品を目指し、日々精進しています。
https://www.artstation.com/naoki_sato
●作品解説
コンセプトは「竜殺しを生業としている少女」です。竜と戦うことを想定して竜の首を一太刀で切り落とせるように長い剣を持たせました。また、返り血をつけることでキャラクターに臨場感を持たせるように工夫しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Substance Painter、MARI、Photoshop、After Effects
●受賞コメント
入賞することができ、とても嬉しいです。
学生生活の集大成ともいえる作品だけに、魂を込めて作ったので思い入れが深いです。自分自身がどんなものを作りたいのかというのは日頃から大切にしていることなので、その点を講評で言っていただけたのは私にとって大きな意味がありました。今後は、ストーリーやコンセプトが伝わる画作りを追求していきます。お忙しい中、作品を審査していただきありがとうございました。
●審査員コメント 抜粋
【小山 誠(シニアアニメーター)】
鎧の傷や模様のテクスチャーを丁寧に描かれており、バランスの良いキャラクターだと思います。ただ竜の返り血ということですが、質感がペンキを被ったように感じられる事と大剣の右側に見えているマント?を修正すればもっと良くなると思います。
【長砂ヒロ(コンセプトアーティスト)】
キャラクターの佇まいが美しいです。作りたいものへの情熱を感じて胸を打たれました。もしここから良くするとしたら、キャラの人間性を表現できるともっともっと良くなると思いました。例えば、今はカメラに向かってポーズをとっていますが、戦闘中の彼女や戦闘の後で疲れ切った様子など人間らしい瞬間があれば見る人はもっとキャラクターへの興味が湧くと思います。
【Luxolis 川崎 晃/中川大希(代表取締役/取締役)】
鎧の装飾やステッチなど、細かい部分まで作られていて好印象です。
ズボンのUVの伸びが、中央の目立つところにあるのは少しもったいない気がします。
腕と武器との前後関係にも違和感があるので(腕が柄に刺さっている)
細かい部分をチューンしたら、さらに良い作品になると思います。
今後の作品も楽しみです。応援しております。
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返り血のグロテスク感が良い雰囲気を出していると思います。
竜殺しを生業にしているということですが、全体的にキレイな印象があるので
長年働いてきた汚れや壊れた部分があるともっとストーリーが感じられると思います。
これからのご活躍に期待しています。
【StudioGOONEYS 大山萌依(モデリングスーパーバイザー)】
作りたいものがはっきりしていて、キャラクターのバランスも非常に良いと感じました。
キャラクターのボディシルエットがとても上手に出来ているのに、マントや右腕で全体のシルエットが単調になってしまっているのが惜しい点でした。
顔や布の柔らかい部分の表現がまだ堅そうに見えてしまうので、たくさん研究してみてください。
作品づくり応援しています。
【キャラバンズ 金重保貴(代表取締役)】
空気感や質感、全体のトーンのまとめ方まで素晴らしいと思います。しっかりとキャラクターがたっていて、この世界の背景(ストーリー)が見えてきそうです。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
ディティールの丁寧さ、高めの頭身など、表現したい世界観にあっていると思います。ただ、返り血が多いせいか、全体的に単調になってしまった部分はあると思います。臨場感はポージングが重要だと思いますので、台座ありで、シチュエーションを作ると、さらによい作品が出来上がると思います。
第8位:『before a date』 獲得点数:16点
木原 瑞穂さん
オンライン講座などを利用し独学でCGを始め、業界への転職を目指している社会人です。また画塾でデッサンや立体造形も勉強しています。フォトリアルな作風が好みで、人物やクリーチャー系のキャラクターにも挑戦していきたいです。
●作品解説
デート前の女の子のドレッサーをイメージして作りました。一目で女の子の部屋であることを伝えるためにとことん'ガーリー'なものを詰め込みました。また待ち合わせの時間が迫り、慌てふためく雰囲気が伝わればと思います。
●使用ツール
Maya、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
この度は受賞ありがとうございました。独学で粛々と勉強をしていたのでたくさんの方に見てもらえたこと、また講評いただけたことから得るものがとても大きく、思い切って参加して良かったなと思います。この画の中の女の子のように、あれでもないこれでもないと小物の配置や見せ方を試行錯誤しながら作ったので思い入れのある作品です。これからもスキルを磨き、表現の幅を広げモデラーとして活躍できるよう精進します。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
細かい部分まで丁寧に作っているのが伝わってくる。好きなものにまみれたい願望が絵に詰め込まれていて、なんてことは無い表現であるが、丁寧さを評価した作品だ。絵作りは面白さをあまり感じられなかったが、技術者として必要な根気よく丁寧に仕上げると言う思いが溢れていた事が評価ポイントだ。
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
すごくきれいな作品で配置感もバランスが良くていいと思います。
シュシュの柔らかい感じと化粧品の硬い感じのコントラストもいいですね。
鏡に映った椅子もフレームに入っていない周りの状況を説明していて演出的にも好きです。
よく見るとチェーン部分の自然な感じとかもこだわりを感じますね。
ただ全体的にモデルのエッジが硬すぎる印象があるので、面取りの幅など気を付けるともっとリアルになると思います。
【竹下優子(シニアマットぺインター・コンセプトアーティスト)】
文句なしに女の子の世界が広がっていて、綺麗で可愛いです。どれも素敵なアイテムばかりで、夢中で見てしまいました。CG感がまだ残っているので、ライティングを工夫すればよりリアルになると思います。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
一つ一つの小物の作り込みに愛情を感じました。鏡で画面外を少し映してみる人の想像力を掻き立てるのも 上手いと思いました。白トビが少し気になったので、ライティングや、ライトの色などを少し弄るとより良くなるのではと思います。
【RAYLINE STUDIO 平本泰三(代表取締役/プロデュサー)】
小物の質感、モデリングの精密さ、丁寧なモデリングが感じ取れる作品。ライティングも綺麗です。
設置感がちょっと弱い感じがしますので、もうちょっとAOを強めに机の上にだせてるとよりしまった絵になったかなと。
鏡のアンティークが綺麗な新しい感じの作りなので、鏡の映りがちょっとボケ過ぎている感があるので、もうちょっとだけボケ感取れてたら良いかと。
【スタジオリント 伊藤龍太(代表取締役)】
小奇麗に作品としてまとまっている総合的なセンスがとても良いと思ました。手前にある櫛に汚しが無いのと、時計の皮に質感、レースが紙に見えてしまうのが残念です。広角なのに空間の広さを感じる構図でないのも勿体ない。
第10位:『台所』 獲得点数:14点
岩佐 一輝さん(日本電子専門学校)
専門学校では3DCGを用いた映像作品を制作しながら、モデラ--をを目指して勉強しています。沢山の心に届くような作品を作れるクリエイターになりたいです。
●作品解説
コンセプトは日本の昔ながらの台所です。配色やライティングを工夫し、日本の文化が持つ温かさを表現しました。
●使用ツール
Maya、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
人の心に届くような作品を作ることを目標に頑張っています。また、背景以外にも力を入れて、技術の幅を増やしていきたいです!
●審査員コメント 抜粋
【東條あずさ(ILM アートアシスタント)】
パット見たときにいい色、とムードだなーって思ったので、イメージとしてライティングなどの雰囲気のセンスがとてもいいと思います。
これから頑張ってほしいこと
どうしても3D感を強くかんじてしまう点を直したらとても素敵なアーティストになれるきがします。
小さなテクニカルなことを直せば改善できます。
一つはオクルージョンに気を付ける。
壁やパイプのところ、あと流し台の中が真っ暗なとこを見ると
わかりやすいんですが現実はここまでオクルージョンは強くなくて
あまり強調しすぎると3D感は出てしまいます。
もう一つの理由にマテリアルとテキスチャ。
こだわってるところとささっとやったとこの差が目につきます。
リアルでいいなと思う鍋とかある一方で、
パイプとか、砂糖入れとかかっている布巾などはまだ改善ができそうな気がします。
あと、うっかり洗剤がフォーカルポイントになっているので、それでもよいならいいのですが、あまりにも目立って少し違和感を覚えるので一部を隠してみたりとかしてみるといいかもです。
とてもセンスがいいのでこれからの作品も楽しみにしています:)!
【宮川英久(コンセプトアーティスト)】
とてもよく出来ている作品です。ライティングが若干強すぎるかなという印象は抱くものの、これも暗所から出てきてこの風景を見れば光がとりわけ強く感じる、という演出と取れてしまう位には「それらしく」見えます。ただ、本当に自然なライティングを目指すのならば、やはり光が強すぎると言わざるを得ません。今のライティングの80?90パーセントくらいで良いのでは無いでしょうか。また、シンクから伸びるパイプの質感が少し違和感があります。止め具などがあっても良いかもしれません。とはいえ、そういう重箱の隅をつつく事くらいしか言うことが無い程度に完成度の高い作品だと感じます。
【スパイス 本橋大史/杉本玲(ディレクター)】
一つ一つのオブジェクトを良く観察して質感付けしてあると思います。
かなりローポリなモデルが混じっているのが残念。クオリティが悪い方に引っ張られてしまいます。
カメラの横振りもスナップショット感が出ているというよりか中途半端な印象があるので正対でいいのかも。
ブラッシュアップすればかなりリアルに見えるので頑張ってください。
【メタサイト 菅原一敏(CGIディレクター)】
何か懐かしさの感じる台所です。質感も素晴らしいと思います。ボールやフライパン、ケトルなどに傷や凹みがあると尚、昭和感が出てくると思います。
第10位:『雪子』 獲得点数:14点
中野 凌さん(ECCコンピュータ専門学校)
人を感動させる作品を作れるように頑張っています。
●作品解説
寂しそうな、儚い雰囲気をコンセプトに制作しました。特に全体的な雰囲気を大切にするためにライティングに拘って制作しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
作品を選んでいただきありがとうございます。これは自分自身の努力もありますが、先生方のご指導や友人たちからのアドバイスのおかげで受賞することができたと思います。これからも怠ることなく日々、技術を磨いていきます。
●審査員コメント 抜粋
【StudioGOONEYS 大山萌依(モデリングスーパーバイザー)】
ライティングや全体の雰囲気がきれいだなと感じました。寒さで鼻が赤くなっていたりと制作者のこだわりを感じました。
その分、傘を持つ手や着物のしわが不自然になってしまっていたる部分がとても惜しいと思います。色使いや全体的な絵のまとめ方がとても上手な方だと思うので、こだわりポイントを引き立たせるためにも細部まで気を配れるともっと絵としてよくなると思います。
これからも作品作り頑張ってください!
【ポイント・ピクチャーズ CG部一同】
まず女の子が可愛いですよね。3DCGで人物を魅力的に見せるはとても大変なので素直に脱帽しました。
和の魅力や儚さなどもよく表現されており、明暗のバランスや配色も良いです。
欲を言えば、手の表情を突き詰めればさらに良くなると思います。
「風情がある」という言葉がひったりな作品だと思います。
【コロッサス CGアーティスト一同】
人を作る作品は学生ではかなり少ないイメージでしたが、意図して赤くしたかわからいにしても寒くて悴んでいるような肌の褐色などに引き込まれました。
傘が半透明に見えるのが少しだけもったいないなとも思いました。
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服のしわや、顔の造形がうまいと思います。1点惜しいと思ったのが手の造形です。手首の骨の出っ張り、指の曲がり方など突き詰めればもっといい作品になると思います。
第12位:『達磨落とし』 獲得点数:13点
平田 翼さん(デジタルハリウッド大学)
Twitter=Lapwv
●作品解説
だるま落としの崩れる一瞬を作りました。
●使用ツール
Maya、Redshift、Substance Painter
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
正直、加点しようか非常に悩んだ作品だ。今回は惜しくも入れることが出来なかったが、非常に面白い、ハイセンスな作品だと感じた。主観でなおかつ主役であるだるま落としが、ブラーでよく見えない所など、かなり評価したい。実際に、止まっているだるま落としは意味がなく、この刹那が一番活かされているのだ。そこを切り取った大胆なセンスは非常に素晴らしいと思う。シンプルだけど納得の行く精度で作られている背景も良い。
【モデリングブロス 今泉隼介(代表取締役)】
製作する題材をシンプルに絞る事で細かな所までキッチリ作り込めている作品だと思います。一つ一つの輪っかの傷の描き分けやライティング、モーションブラーの設定など完成度が高いと思います。また、絵的にはだるまの目線をハンマーのある下に向けることで、こちらの視線にうまく流れを作りつつ、コミカルな表現になっている所が素晴らしいと思います。全体的なフォトリアル表現が素晴らしいので、これからもこのクオリティで作り続けて欲しいと思います。
【東條あずさ(ILM アートアシスタント)】
ぱっと見たとき写真と思ったので、CGの作品のレンダーとしては大成功です。
きっと何によって写真と思えるのかという観察眼がある方なのかなあと思いました。
ただ平田さんが、これから物語を伝える要素などを入れた作品を見てみたいなと思いました。
これからを応援しています:)
【khaki 横原大和(CGディレクター)】
ダルマ落としの一瞬をカメラで切り取ったかのような絵が面白い。モーションブラーを絵の見せ方に効果的に使用している。質感も所々表面が剥げていたりしてダルマ落としの使用感がしっかりと出ている。
【ポイント・ピクチャーズ CG部一同】
シンプルな構造物に「動き」を与えることで、複雑な構造物のリアリティ感とは一味違ったリアリティ感を醸し出している点がとても印象的でした。
また「動き」だけに頼らず、極めてシンプルな形状の達磨の下の段に、木の塗装の剥げ方や光沢感の差を細かく表現することで、実際に使い込まれている雰囲気を出せている点も素晴らしかったです。
第13位:『中国茶館』 獲得点数:12点
鎌田 明さん(デジタルハリウッド 東京本校)
3DCGの他、2Dアニメーションや、書道や水墨画イラストレーションなども作っています。
●作品解説
昼下がり、緩やかな時間が流れる中国茶館のひと時を描きました。書や水墨画も作成しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
入選でき嬉しいです。
審査してくださった皆様、ありがとうございました!CGを始めて1年目ということもあり、制作手順に慣れるために、じっくりと時間をかけて取り組みました。細かな作りこみを評価してもらえて嬉しかったです。また、今回で反省点も見えましたので、内容を気に留め、今後の制作に活かしたいと思います。そして、学校の先生方や、共に励ましあいながら学んできた同級生にも感謝です!ありがとうございました!
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
全体のクオリティに統制の取れた仕上がりになっていると感じた。細部まで手を抜いておらず、ディテールの付け方に統一感を感じ、うまくまとまっている。小物一つ一つ世界観を崩さない様なもので彩られていて気持ちが良い。構図としてはシンプルな視点だが、画面の情報量が多く、見るものを飽きさせない説得力がある。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
掛け軸や右の棚にある時計など中国の豪華絢爛さが全面に出ていてとても素敵ですね。置物や時計のフレームなどの造形もとても細かく、ZBrushのスキルも高いことが見受けられます。掛け軸の絵もご自身で描かれたのかどうか気になるところです。
【exsa 海老澤広樹(部長/プロデューサー)】
色々なオブジェクトがバランスよく作られていて、センスの良さを感じます。絵の主役になる物をもう少し分り易いレイアウトにしたり、ライティングで際立出せる事が出来れば、ワンランク上のクオリティの絵になると思います。
【竹下優子(シニアマットぺインター・コンセプトアーティスト)】
落ち着いた風景と細かい作り込みが素敵です。今のままでも十分見ごたえがあるのですが、窓から入る光などにさらに工夫をすると臨場感が出てよりリッチなライティングになると思います。大変お疲れさまでした。
第14位:『森の中の祠』 獲得点数:11点
福島 優さん(東洋大学)
私は現在大学4年生なのですが、CGの技術をもっと身につけたいと思って大学3年生の夏から専門学校にも通っています。大学は来年卒業なのですが、専門学校は来年まで続くのでこれからもいろいろと勉強していきたいです。
●作品解説
森の中にひっそりと建っている祠をイメージして作成しました。Unreal Engine 4は触り始めたばかりで難しかったですが、ライティングで祠のほうに視線が向くように工夫しました。
●使用ツール
Maya、Substance Painter、ZBrush、Unreal Engine 4、SpeedTree、CLIP STUDIO PAINT
●受賞コメント
今回自分の作品をたくさんの人に見てもらうことができて、とても嬉しく思っています。審査員の皆様に指摘していただいたことを見て、まだまだ修正していかなければならない箇所が多くあることに気が付けました。今後はより一層努力をして、より良い作品を作れるように頑張りたいと思います。次にまた「WHO'S NEXT」に応募する機会があったなら今度は1位を目指したいです。
●審査員コメント 抜粋
【デイジー 太田修司(シニアCGディレクター)】
鬱蒼と葉が茂った感じがGood。鳥居も色剥げてるとことか古めかしい雰囲気で見せ方も良いですね。
【アイロリ・エンタテインメント 三谷祥也(CGディレクター/デザイナー)】
真夏の情景でしょうか、ハイキーなライティングと場所場所の影の濃さが、良い効果を出していると思います。
【クリープ 山田太郎(クリエイティブチームリーダー)】
ライティング雰囲気出ていると思いました。
植栽の情報量もあり密度感あります。
木々から差し込む木漏れ日感を増すと表現的により良くなると思いました。
第14位:『8/27』 獲得点数:11点
飯田 葉月さん(東京国際工科専門職大学)
CGの世界に触れて約2か月、すべてが新しい経験でこの期間に何度も感動を覚えました。
この春に東京国際工科専門職大学に入学したことは私に大きな道しるべを与えてくれました。まだ道のりは長いですが、将来はたくさんの人に求められるような作品を創りたいです。
●作品解説
1980年代、夏の終わりをイメージしました。主人公は夏休みの終わりを目前にした小学生の女の子をイメージしています。こだわりは、当時を知る両親や先生の話を楽しく聞きながら、どこの家庭にもあった昭和の家電や小物などを再現したことです。
●使用ツール
Maya、Substance Painter、Illustrator、Photoshop
●受賞コメント
たくさんの素晴らしい作品がある中、私の作品を少しでも見てくれた人がいることがとても嬉しいです。自分の作品への講評だけでなく他の受賞者の方々の作品と講評を通して、自分はまだまだだと感じたと同時にCGの奥深さに感動しました。このコンテストは一生私の記憶に残ると思います。今回講評の中で特に注目された"ストーリー性"。これをさらに追求しつつ、技術面においても大きく成長して私はまたこの舞台に立ちたいです。たくさんの素晴らしい作品がある中、私の作品を少しでも見てくれた人がいることがとても嬉しいです。自分の作品への講評だけでなく他の受賞者の方々の作品と講評を通して、自分はまだまだだと感じたと同時にCGの奥深さに感動しました。このコンテストは一生私の記憶に残ると思います。今回講評の中で特に注目された"ストーリー性"。これをさらに追求しつつ、技術面においても大きく成長して私はまたこの舞台に立ちたいです。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
一枚の絵で物語を表現することは難しい事だが、これは季節感もよく表現出来ており、てんこ盛りの欲張りな仕上がりになっていると思う。ここまで散らかしていては怒られそうなものだが、夏休みの終わり頃を迎えるまでに、少し両親も散らかされる事に慣れてきたのだろうか。もしくは甘やかしてくれる祖父母の家だろうか。非常に想像力を掻き立てられる。モデリング力が及ばない部分も多くあるが、全体的な表現力がそれをカバーしている。そこには見えない女の子の存在を十分に想像できる作品だと感じた。
【RAYLINE STUDIO 平本泰三(代表取締役/プロデュサー)】
物語を感じる絵。
物の雑多感も密度も高いと思います。
台所の壁、物が散らかっている様子だともう少し 畳の表面が剥げていても良い気がしました
ライティングも綺麗ですが、もう少し暗い部分が暗く落ちていても良かったと思います。
台所の壁の光は窓なのかな?もう少し説得感が欲しい。
座布団、ランドセルの質感はテカりを抑えて。
【exsa 海老澤広樹(部長/プロデューサー)】
細かな部分にもこだわりを感じ、楽しんで制作してたであろう事が伝わってきました。多少質感が弱い部分もありますが、モデルの要素が多く、絵としての密度が高いので、総合的に良い仕上がりになっていると思います。作品コンセプトやこだわりが上手く表現出来ている点もとても良いと思います。
第16位:『路地裏のラーメン屋』 獲得点数:10点
坂田 大河さん(日本電子専門学校)
就活中の専門学生です。ファンタジーとリアルを組み合わせるのが好きで、空想にリアリティーを持たせる3DCGが大好きです。モデラ--を目指すうえでまだまだではありますが、もっと説得力のある作品を作るべくがんばります。
●作品解説
ロボットがラーメンを提供するというシチュエーションが好きで制作しました。テイクアウトのステッカーが壁に乱雑に張ってあったり、鍋が汚かったり、皿を片付けていなかったりなど、ロボットが経営下手なことを表すような汚さを目指しました。それでも通うお客さんは心が広い人なのだと思います。
●使用ツール
ZBrush、Photoshop、Maya、Substance Painter
●審査員コメント 抜粋
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
雰囲気や設定はすごくいいと思います。
ただテーブルの高さだったりどんぶりの大きさだったり、ドアの大きさだったり、モデル一個一個のスケール感がバラバラなので、画のまとまりがないように思えます。
そこだけでもよくなるともっとリアリティーのある画になると思います。
【東條あずさ(ILM アートアシスタント)】
ちゃんとストーリーのバックグラウンドを考えてデザインをしていること、
あとイメージ全体のムードが大変気に入りました:)
改善できる点としては、実は見たときにロボットが店長ということがわからなかったので、ロボットということが伝わりやすいデザインにしたらいいかなとおもいました。
またテイクアウトのスティッカーをわざとたくさんはられたということですが、作品のポイントを読むまで、ロボットがやったんではなく、坂田さんがあまり考えずに適当に同じテキスチャたくさんつかったんかなーって思ってしまったので、違う方法でロボットの不器用さを出せたらなーと思いました。
スープを飲んでいるキャラクターのデザインや、ミステリアスな店の雰囲気は本当に素敵で坂田さんのセンスを感じました。
自分の空想からストーリーを作ってモデルされる方が少なく思うので、これからも続けてほしいです!これからの活躍を楽しみにしています。
【長砂ヒロ(コンセプトアーティスト)】
独特なセンスでとてもいいです。他の作品も見てみたいと思いました。ご自身の世界観をどんどん広げていってたくさん作っていってくださいね。
【MAPPA 淡輪雄介(取締役/CGI部部長)】
世界観やモチーフの組み合わせが楽しくて良いですね。設定は分かりませんが、ドア奥の通りに光や人影を足して、お店の中と外の差がもっと出ると良かったです。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
シチュエーションの面白さがよいと思います。「未知のもの」をつくる、というゴール設定がよいですね。構図、ライティング、オブジェクトのリアリティともにまだまだ抑えるべきポイントはあると思われますが、そのあたりをベースアップできれば、さらに多くの人に伝わる作品が作れると思います。
第16位:『Wait for down.』 獲得点数:10点
上妻 由奈さん(東日本デザイン&コンピュータ専門学校)
雰囲気や趣を深く追求し、表現することが大好きです。
背景モデリングに興味があるので、その点を活かしつつモデリング技術も高められるよう、これからも様々なものを取り込んで自分の力にしていきたいです。
●作品解説
雨に因る少しの肌寒さや、アンニュイな雰囲気をコンセプトに制作しました。
特に何をするでもなく、なんとなくネットを開いてしまうような、なんとも言えない倦怠感を表現することにこだわりました。
●使用ツール
Maya、Photoshop
●受賞コメント
この度は数多くの素晴らしい作品の中から16位という結果をいただき、誠にありがとうございます。初めての応募でしたが入賞という結果をいただけたことを心より光栄に存じます。また、ライティングやディティール(ラップトップの手垢等)のこだわりにも多くの方に気づいていただけて大変嬉しい限りです。今回は貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございました。審査員の方々、関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。
●審査員コメント 抜粋
【小山 誠(シニアアニメーター)】
設定はとてもシンプルなのですが、窓から差し込む寒色の自然光、窓の水滴、コーヒーから立ち上る湯気などで少し肌寒い空気感を感じられます。ラップトップの手垢や使い古した消しゴムのディテールなどにもこだわりを感じられました。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
なぜかとても目を引いた作品です。絵として派手でもなく、作りがほかの作品と比べとても細かいわけでもないのですが、とても情緒的で自己投影しやすい作品だと思いました。パソコンのパットについている指紋もかなり効いてて素晴らしいです。
【キャラバンズ 金重保貴(代表取締役)】
雨の日の陰気な感じがとても良く出ていて、説得力のある作品だと思いました。
手前のカップ見せ方を工夫して、ドリンクの暖かさ(ほっとする感じ)を出してもいいのかなと思いました。
第18位:『父と娘の洗面台』 獲得点数:9点
加藤 早紀さん(デジタルハリウッド)
提出作品はCG未経験だった私が、初めてMayaとPhotoshopを使用して試行錯誤しながら制作したものです。まだまだ未熟ですが、今後も様々な家庭のそれぞれ異なる洗面所を作っていきたいと思っております。
●作品解説
コンセプトは"父の愛"です。
シングルファーザーの父親が娘を大事に育てている様子を表現したかったので、色合いや小物制作にこだわりました。小物のラベルも自分で作成しています。汚れや水垢の表現もポイントです。
●使用ツール
Maya,Photoshop
●受賞コメント
この度は入賞作品に選んでいただき誠にありがとうございます。昨年CGを学び始めたばかりで今まで自分に自信が持てずにいましたが、初めて制作した作品を審査員の皆様から評価していただき、お陰様で少し希望を持つことができました。まだまだ未熟ですが、今回の受賞を糧にこれからも精進して参ります。ありがとうございました。
●審査員コメント 抜粋
【モデリングブロス 今泉隼介(代表取締役)】
暖色系のライティングにする事で、製作者の主題である「愛情」が2本の歯ブラシを通して良く伝わって来る作品です。画面の外にある家庭を想像させる、よても良い絵だと思います。一方で、モデリングの技術の甘さが非常にもったいなく感じました。蛇口の太さ、洗面台の厚み、白いスイッチ類、そして主役である歯ブラシもサイズや形状の作りが実寸と合っていない為、どこかおもちゃの様な印象を与えてしまっています。身の回り一つ一つのオブジェクトをメジャーで測り、観察し、大きさを確認しながら製作するとこういった問題は是正できると思うので、さらなるスキルアップを目指して頑張ってください!
【東條あずさ(ILM アートアシスタント)】
初めての作品とは思えないくらい素敵なイメージです。
ぱっとこの画像を見たときにその場の空気間とか湿気とかそういうのが伝わってきて、よく見たら大人用と子供用の歯ブラシがあって、掃除が行き届いてないけれどもきちんと整頓してある様子からも加藤さんが伝えたかったストーリーをなんとなく想像することができました。
ただ、よく見るまでストーリーはすぐに読めませんでした。
まず伝えたいのは父と子が暮らしてることだと思うのでそれを伝えるためのフォーカルポイントを考えてみてください。何も考えずに見るとコップが私の目にとびこみます。そしてコップが浮いてるのはなんでだろうとかキャラクターがつぶれてないか?とか違うことを考えてしまいました。
単純に歯ブラシがフォーカルポイントになるといいと思います。
・ぱっとみたときに歯ブラシに目がいくようにシルエットをはっきりさせる
(鏡に映った白い洗濯機を後ろにもってくるなど)
・親子のっていうのに気づくまで時間がかかったので子供用の歯ブラシにキャラクターの絵を入れるなどしてもっと差を出すなど。
どうしてもタンジェントに目がいってしまったので気を付けてください。
とってもレベルの高い作品だと思います。これからも頑張ってください:)
【友野るい(イラストレーター)】
何がしたいのか、何を表現したいのか明確に見える作品で素晴らしいです。
描かずして最小限の手数でキャラクターそのものと関係性を示唆できていて、これぞ表現という感じです。制作時はCG未経験ということで驚きですが、これから
作り込む技術を手に入れたら、例えば歯ブラシの劣化具合でキャラクター性をさらにだしたり、散らばった髪の毛の長さの違いを出してみたりとより、物自体を描かずして最小限に伝える部分を増やしていけると楽しいのかなと思いました。
【長砂ヒロ(コンセプトアーティスト)】
ストーリーも描写も本当に素晴らしいです!!もっと良くするとしたら2人の関係性を表現したライティングができるともっと良いと思いました。仲良しなら暖色の暖かさとか木漏れ日とか。
【宮川英久(コンセプトアーティスト)】
小物を通じて物語を伝えようとする姿勢はとても良いと思います。ですが、その要素が歯ブラシと歯磨き粉のみでは少々物足りないです。説明文を拝見するまでストーリーに気づきませんでした。説明文を見て「ああ、なるほどな」となりましたので、ちょっと惜しいです。理想は説明文を見ずともそのストーリーが伝わる事です。ラベルの「それらしさ」は好感が持てます。汚れに関しては正直今ひとつという印象です。ここまでの物が作れる人ならば「もっと出来るのでは」という感想です。もっと現物を観察してみてください。掃除を頑張っているであろうお父さんの愛は感じるのですが、このままだとちょっと完璧すぎるお父さんという印象を抱きます。少し抜けている所がある位でも良いのかも知れませんね。でも作品としては加藤さんのひたむきさが伝わってきます。今後がとても楽しみです。
【デイジー 太田修司(シニアCGディレクター)】
雰囲気が出ていて良いです。
複製感やライティング等細かい所を詰めて更なるクオリティアップに挑戦してください。
第18位:『夕暮れが照らす町』 獲得点数:9点
松永 倖汰さん(日本工学院専門学校)
ゲーム業界の背景アーティストを目指しています。
常に美術から培った重量感やライティングを意識しながら制作しています。
●作品解説
昭和を感じさせる背景を意識しました。
閉店した飲食店をメインとし、空気感や色彩、光に拘りました。
フォトリアルを目指したので、カメラの知識を活かし構図やレンズの歪み、色収差なども追加してあります。
●使用ツール
Maya、Substance Painter、Photoshop、After Effects
●受賞コメント
優秀作品に選出頂き、誠にありがとうございます。今回の反省点を今後の作品制作に活かしていきたいと思います。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
全体的に非常に良く出来ていると思う。構図やライティング、寂れた質感など、非常に優れた表現力を持っていると思う。何気ない、まず気にもとめない様な情景を浮き彫りにして、ノスタルジックで、淋しげな雰囲気が伝わってくる。モチーフとしては逆に難しい題材だが、丁寧に作り込むことで、リアリティを感じさせる作品に仕上がっている。水の入ったペットボトルが倒れている様子から、余り人の手が入っていない、時間の経過も感じ取れる。よく出来た作品だからこそ言える事だが、アスファルトやコンクリートの微妙な質感の粗が目立ってしまうのが惜しい。BumpやNormalの微妙な眠さなど、フィルターレベルまでこだわれれば、更にぐっとしまった作品になることは間違いない。
【長砂ヒロ(コンセプトアーティスト)】
空気感を表現されたい方なんだと思いますし、制作されたものに、ある種の空気感があってとても良いと思いました。この作った風景画像で松永さんが何を表現したいのか具体的に考えるとより良くなると思いました。素晴らしい技術をお持ちなので何を表現したいか自覚された瞬間に、一気に伸びると思います。頑張ってくださいね。
【キャラバンズ 金重保貴(代表取締役)】
実際にそこに存在している説得力が素晴らしい画だと思いました。このままでも良いのですが、何か手前に被写体があると、より空間感が増して、よくなるのかなと思いました。
【クリープ 山田太郎(クリエイティブチームリーダー)】
全体的にライティング、質感も良くまとまっておりクォリティーが高いなと思いました。他の背景も是非見てみたいですね。
第18位:『シャワーの音が響いている』 獲得点数:9点
森重 光さん(武蔵野美術大学映像学科)
ゲームエンジンを用いたインスタレーション・3DCGアニメーションを制作しています。
hikarumorishige.com
●作品解説
冬の朝、古びたラブホテルでの私の記憶の一片を再構成しました。
その瞬間に私を包んでいた眠気、空気の温度、湿度を画像の中の事象として落とし込むことを目標に制作しました。
●使用ツール
Blender、Photoshop
●受賞コメント
講評いただきありがとうございます。細かな指摘や参考作品の紹介など、大変ありがたいです。自分自身でも思考を回しながら制作していた点、またはそうでない点においてもコメントを頂き、大変勉強になりました。静止画1枚で成立する作品の制作において、重要な点を改めて思い知らされました。
●審査員コメント 抜粋
【友野るい(イラストレーター)】
モチーフとして描いたもの以上のものが表現されています。その時のその場の雰囲気が伝わってきます。まさに無形の「雰囲気」を表現できていて素晴らしいと思います。タイトルと備品的なモチーフでなんとなくロケーションは察することができますが、モチーフに演技をさせて描かずして前後のシーンを示唆できたりするとさらに魅力的になるのかと思います。有名な作品なのでご存じかと思いますが高村光雲氏作 「老猿」という作品を見て頂きたいです。描かれた場面以外を見ることができます。
【khaki 横原大和(CGディレクター)】
何気ないシンプルな写真のようでそれでいてドラマを感じさせる情緒をこの絵から感じる。古びたラブホテルというロケーションや「シャワーの音が響いている」というタイトルも想像を掻き立てられる。湿度や時間帯まで感じられるライティングと質感も美しく素晴らしい。窓のゴムパッキンやたばこの吸い殻など細かなところまでリアルに作られているのが絵にさらに説得力を与えている。
第18位:『Street parking』 獲得点数:9点
尾崎 晶一さん(トライデントコンピュータ専門学校)
カーモデリングいっぱいしてます
他のも作ります
そして動かします!!
twitter.com/hamukun7arupaka
●作品解説
今より少し先の世界をイメージしました。
●使用ツール
Blender、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
入賞できてとてもうれしいです!!入賞することは目標の一つでした車のモデリングにはとても自信があってその点を評価していただけたのは特にうれしいです!背景や構図、ライティングについては自分でもまだ改善点が見つかるので、次回に向けてもっと磨いていきたいと思います。アドバイスを活かしてつつこれから創作にはげんでいきます!
●審査員コメント 抜粋
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
車がすごくかっこいいですね。
すごく難しい形をしているかと思いますがきれいに作れていると思います。
細かい部分も丁寧に作られていて車好きという感じがうかがえますね。
背景との雰囲気もあっていると思います。
ただ車と背景のクオリティーのバランスが悪いので
例えば車をかっこよく見せるのであれば、走っているところとかもっと違った見せ方もあるかなと思いました。
【スマートエンジニア 岡本悠暉(CGディレクター)】
車も背景も3Dモデルが良く出来ていると思います。
気になる点は、車を主役として引き立てるために、もう少しライティング等を調整+奥のドアが開いてるのは分かり辛いので閉じるか両方開く+車の地面影をはっきりさせる+BGは見せどころを意識して強弱をつける ともっとかっこよくなると思うので見てみたいです。
第18位:『準備完了』 獲得点数:9点
實重 成倫さん(大分県立芸術文化短期大学)
ZBrushを使用しキャラクターのモデリングを行なっています。まだまだ知らないたくさんの知識を吸収し、表現力を高めていきたいです。
●作品解説
人の住めない荒廃した惑星で次の居住地を探すため、自作したロケットで飛ぶための準備を行なっています。
●使用ツール
ZBrush、KeyShot、Photoshop
●受賞コメント
この度は、入賞を頂きありがとうございます。今回は2回目の応募で、入賞することができ、大変嬉しく思います。前回応募した際に、様々な方面で活躍している方々からの講評を頂き、色々な角度から自分の課題を見つけ、成長に繋げることができたので今回も応募しました。今回も的確な講評を頂き、ありがとうございました。ディティールやコンセプトをもっと突き詰めてより良い作品を制作できるよう努力していきたいと思います。
●審査員コメント 抜粋
【友野るい(イラストレーター)】
完成度が高く、個人的にデザインも素敵に思います。画面の出来が良い分、何をしている場面なのか?というのが少し判然としなかったので、そういった部分が絵だけで伝わるとより魅力的になるのではないかと思います。
モチーフの描写ではなく、それでどういう「状況」を表現したいのか
という部分をご自身の中で強く意識されるとより良いご制作ができる
かもしれません。具体的には人が住めない惑星というロケーションは自然
にはない空の色にしてみたり、ロケットの準備はもっとキャラクターの
アクションを大きくして「状況」をわかりやすくするなどの手があるかと
思います。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
ミニチュア感や、オブジェクトの独特のゆがみ方がかわいい作品だと思います。火星のような地球ではない惑星というのも、空や大気の色ですぐわかりました。コードがつながっている2本の柱のようなものの材質が少し曖昧なので、質感設定を少し変えるとメリハリが出て良くなるのではと思います。
【宮川英久(コンセプトアーティスト)】
いやー、本当に大好きな作品です。ですが一点非常に気になった点があります。これはジオラマでしょうか?説明を見る限りそうでは無いですよね?キャラクターの各パーツの質感が似てしまっていて、更にロケットの質感とも似てしまっている。また、被写界深度を強く使い過ぎた結果、ジオラマの接写のような印象を産んでしまっている。これらが原因だと思います。本当に惜しい作品です。
【MAPPA 淡輪雄介(取締役/CGI部部長)】
このまま広告に使えそうなキャッチーさがあり、よくできていますね。ちゃんとキャラクターに目がいくカラーバランスがグッドです。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
ディフォルメ的表現がよいですね。また、スイッチに指がかかってる仕草も細かくて良いですね。ここまで見せたいことがはっきりしているならば、構図的にはむしろもっと寄って(かつやや煽り)しまってもよいかもしれません。そうすれば、ディティールのさらなるツメ作業もしつつ、表現したい世界がもっと広がるかもしれませんね。
第23位:『放課後』 獲得点数:8点
松浦 優太さん(吉田学園情報ビジネス専門学校)
背景の傷や汚れ、おいてある小物などから様々なストーリーが連想できるような背景を作り上げたいことを目標にしています。
substansdesignerでマテリアルを作ることやUE4で自作した背景をゲームに組み込むことに興味があります。
●作品解説
自分が通っていた学校をモデルに色々な人が懐かしいと思えるような作品を作るというコンセプトで作成しました。
自分以外誰もいない教室なんですが鞄と置いたりしてまだ人が学校に居て人を待っているような雰囲気を出すのをこだわりました。
●使用ツール
Maya、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
この度は、素晴らしい賞をいただきありがとうございました。モデリングやテクスチャ作りなどの授業が少なく独学でやっていたため、あまり自信がなかったのですが、今回の結果ですごく自信に繋がりました!自分の作品を客観的に見ることができて、作りこめてなかった部分や設定と作品の矛盾があったりと色々気づくことができました。今回の経験を活かし今後の作品つくりも頑張っていきたいと思います。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
非常にノスタルジーを感じる作品に仕上がっている。グレーディングがうまく、空気感をよく表現している。色味から感じる時間帯とはズレが有るようだが、そこはご愛嬌だろう。テクスチャの表現なども非常に丁寧で、机なども木の面と木口で表現を変えているように見受けられる。後ろから目立ってしまう椅子のステッカーや傷などにもリピート感が出ない様にまで気を配っているレベルであれば、もはやプロ級だろう。
【東條あずさ(ILM アートアシスタント)】
見た瞬間こんな教室になつかしいなあってなりました。
黒板の汚れや、機械的にパーフェクトにものを配置しないのがとてもよかったです。
ただほとんどの部分が工夫されて作りこまれているけれど廊下側の上の窓の作りが、ただの穴のようにみえてあれーこんな感じだったかなーって
疑問をもってしまったので、しっかり窓を付けたらよかったかなと思いました。
あとタンジェントに気を付けてください。
初心者には見えないくらいのレベルの作品です:)
これからの作品も楽しみにしています。
【長砂ヒロ(コンセプトアーティスト)】
懐かしい雰囲気の再現に成功していてとても素晴らしいですね!カバンのこだわりも素敵です。できたら椅子もずらして置いたりしたらもっと生徒がいた感じが出ると思いました。
【宮川英久(コンセプトアーティスト)】
懐かしさを演出するためなのかもしれませんが、ライティングとフォグが強すぎると思います。時計を見る限り時間は朝の8時5分のようですが、朝の時間帯を表現するのに適した選択なのでしょうか(説明文にあるストーリーとも矛盾しているような・・)。黒板の汚れ具合はとても良いと思うのですが、机と椅子の金属部分の質感が違和感があります。教室内にはもっと汚れていて良い部分が散見されます。例えば机の並びを微妙にずらしていたりなど、そういう細かい部分に手を入れている点はとても良いと思います。
【メタサイト 菅原一敏(CGIディレクター)】
ノスタルジックな教室ですね。ルックも良く出来ていると思いますが、画像的に眠い感じがしますので、若干黒を締めると良いと思います。シフトレンズを使っていて見やすいイメージになっていますね。
第23位:『廃墟』 獲得点数:8点
野口 陽翔さん(デジタルハリウッド大学)
大学2年の19歳です。背景を作るのが好きです。背景モデラ--を目指しています。
www.artstation.com/noguharu
●作品解説
ライティングにこだわりました。また、廃墟の寂びれた感じが出るようにプロップの配置もこだわりました。
●使用ツール
Maya、Substance Painter、Redshift、Photoshop
●受賞コメント
この作品は廃墟の荒廃した空気感を大切に作りました。プロップの置き方やライティングにかなり悩みましたが、自分でこだわって作った作品が順位をいただけたのでとても嬉しく思っています。こうして選ばれることは初めての経験なのでいまだに驚いていますが、審査員の方から貴重な改善点を頂いたので今回の順位に満足することなくさらに上位を目指して次回も頑張ります。審査をしていただきありがとうございました。
●審査員コメント 抜粋
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
テーマにしている廃墟のさびれた感じが出ていると思います。
モデルの崩しに気を使っているので非日常感が出ています。
蜘蛛の巣やツタの生い茂っている感じが廃墟感を強調していていいと思います。
テレビやパイプの質感をもう少し埃っぽい感じにしたり、植物が成長する元となる地面の湿った感じやちょっとした水たまりがあったりするともっと状況説明をわかりやすく表現できるかなと思いました。
【スマートエンジニア 岡本悠暉(CGディレクター)】
構図、ライティング、プロップの配置などが決まっていて良いと思います。
【メタサイト 菅原一敏(CGIディレクター)】
廃墟の感じが良く出ています。入射光とのコントラストも素晴らしいです。左上にあるケーブル3本が妙にくっきり見えるのが残念に感じます。
第25位:『Witcher』 獲得点数:7点
陳 思羽さん(ECCコンピュータ専門学校)
自分の考えた物語やメッセージを映像化して、人々に伝えることが好きです。人の心に印象を強く残れるようなCG作品制作が目標です。
joancsy.artstation.com
●作品解説
本から豊かな知識を受け、知性が見える魔法使いを制作しました。
年を取った男性の肌を意識し、リアルな質感表現をさせるように工夫しました。
●使用ツール
ZBrush、Maya、Substance Painter、Photoshop
●受賞コメント
たくさんの素晴らしい作品の中から私の作品を選んでいただき、本当にありがとうございました。貴重な経歴になりました。色々アドバイスを頂いた学校の先生たちにはとても感謝しています。審査員の方々から頂いた講評は物凄く役に立ち、今後の作品に活かしていきたいと思います。人々の心に惹かれる作品を制作できるように、今後も頑張り続けます!
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
デザイン性や質感の表現など、よく仕上がっていると思う。エフェクトによる作品への動きの付け方なども、非常に優れている。グレーディングとしてのトーンの甘さが勿体なく感じており、エフェクトを光源にして、もう少しコントラストをつける事で、より引き締まった画作りが出来ると感じた。せっかく作った質感が潰れてしまう事は、モデリングした過程を踏まえると非常に躊躇してしまうのは理解できるが、作品を見る際は、基本的に過程では無いので、思い切りも必要だろう。
【wonderium 原野豪行(リードデザイナー)】
キャラモデルの作り込み、よくできています。キャラクターをもう少し目立たせるため、本からのエフェクトの影響をキャラクターには少し強くあて、そちらに露出をあわせるため周囲を少し暗くするなど如何でしょうか?その際、背景とキャラの背中側が分離できるように燭台や窓明かりのライトでキャラクターのシルエットを強調してもよいかと思います。
【Luxolis 川崎 晃/中川大希(代表取締役/取締役)】
映画の1シーンのような雰囲気があって良いですね。
キャラクターだけでなく背景もしっかり作られていて技術の幅広さを感じます。
金の装飾が艶々していて平坦な印象なので、刺繍のようなディティールを入れると
よりリッチな印象の作品に仕上がりそうです。
今後の作品も楽しみです。応援しております。
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魔法のエフェクトが本と瓶から出ているのが世界観があって良いと思います。
室内の明るさを暗くしたり、フードの影を深めに入れてあげるなど
ライティングにメリハリがあると妖しい感じが出てより良い作品になると思います。
これからのご活躍に期待しています。
【スマートエンジニア 岡本悠暉(CGディレクター)】
3Dモデルも素晴らしく、また、効果的な青い光の使い方と、全体とキャラと背景の明暗バランスが良くて、絵としての見せ方も良いと思いました。
第25位:『Growth』 獲得点数:7点
伊澤 賢人さん(和歌山大学大学院)
ゲームのCG表現に興味があり、テクニカルアーティストを目指しております。学部時代はゲーム制作団体に所属し、ゲームプログラマー・3Dグラフィッカーとして活動していました。
twitter.com/green071_
●作品解説
架空の植物と苔が共生しているという設定で「森で感じる圧倒的な生命感」をコンセプトとして制作しました。植物の成長を感じられるように、成長に伴う質感・形の変化にこだわりました。プロシージャルモデリングを用いて制作しました。
●使用ツール
Blender、Houdini
●受賞コメント
この度は優秀賞をいただき、誠にありがとうございます。今回はプロシージャルモデリングで樹木の成長の表現を目指しました。審査員の方々から頂いた講評から、自分の意図が裏目に出てしまった点、気づけなかった点が明確になりました。今後も見た人の気持ちを動かせるような作品作りを目指していきたいです。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
森の湿度が伝わってくる様な作品に仕上がっていると思う。苔の表現など、非常に良く出来ている。構図のとり方は難しいモチーフだと思う。今回、ぱっと見の印象としては、生命力を感じさせる為に、もう少し彩度を上げても良かったのでは?と感じた。苔生す環境としては、光量が少なく、今回のような雰囲気が写実的で良いとも思うが、絵的にはもう少し彩度と光量を足して、生き生きとした雰囲気と、濡れたツヤ感が少し感じられると、より生命力を感じられると思う。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
質感、空気感ともに素晴らしいと思います。このような自然物のみの背景作品だと主役となるものがあいまいになりがちですが、ライティングでしっかりと中央の成長途中の樹が引き立っています。
【khaki 横原大和(CGディレクター)】
鬱蒼とした神秘的な森が上手く表現されている。苔の質感やフォグによって森の湿度や生命感をしっかりと感じることが出来る。
【クリープ 山田太郎(クリエイティブチームリーダー)】
3DCGの鬼門(植栽系!!)をうまく表現していると思いました。
雰囲気出ていると思います。
一点、前後関係に表現の差を付けるともっと奥行き感出るのではと思いました。
第25位:『Walled City』 獲得点数:6点
藤原 直登さん(近畿大学大学院)
普段は大学院で建築の研究をしています。
CGは初心者ですが、背景モデラーを目指して、リアルに作るだけでなく、見る人の心に残る空間や空間体験のデザインまでできるようになることを目標に頑張っています。
●作品解説
塔のように積層された都市を想像して作りました。
全体のシルエットや建物の配置、この都市と写されていない部分の世界との関係に特に意識を向けて作りました。
●使用ツール
Maya、Substance Painter、Photoshop、V-Ray
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
過密な未来の都市部を想像させる作品に仕上がっていると思う。ダイナミックな配置や情報量の多さ、埃っぽさも悪くない。巨大なサイズ感なのはわかるが、もっとライティングにコントラストを持たせて、空気の霞を入れ、気持ちカメラを下からあおって上げると、より迫力のある絵になったと思う。細かな質感の粗はこれからいくらでも詰められると思うが、まずはレイアウトや空気感を調整してみて欲しい。欲を言えば、鉄橋に車両があると、都市に動きが出てなお良いと思う。
【竹下優子(シニアマットぺインター・コンセプトアーティスト)】
空間使いが面白く、また構造物として見ても面白いです。ワクワクするような世界観です。CG初心者ということなので、これからよりリアルなディティールや、建物の構造について学んでいくと思います。リアルさも大事ですが、それにとらわれすぎず、これからもワクワクするような空間造りを続けてください。大変お疲れ様でした。
【MAPPA 淡輪雄介(取締役/CGI部部長)】
密な部分と抜け部分のバランス、色味のまとまりが良いです。壁やパイプはサイズ感にあったテクスチャを作成しないとミニチュアに見えるので注意です。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
橋のディティール、巨大建造物に対してのフェティッシュな感じがうかがえて好感が持てます。おそらく自分なりのロジックをもとに、ブレずに作品を作っているんでしょうか。惜しむらくは、そこにリアリティを持たせるためにはパターンの繰り返しだと難しいところでしょうか。ここまで、無軌道な建築物だったら色も含めてもっと無軌道でも面白いかもしれませんよ。
▼審査参加企業・アーティスト
<<特別審査員>>
-
秋元純一
トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長
2006年に株式会社トランジスタ・スタジオ入社。専門学校時代よりHoudiniを使用し続けて現在ではCGWORLD.jpにて「Houdini Cook Book」を連載中。
http://www.transistorstudio.co.jp
【総評】
今回は、全体的にクオリティにバラツキが大きかった様に感じた。それに関しては、応募の間口が広がったという事だろう。また、似通ったモチーフが多いのも面白いと感じた。クオリティに自信がなくても、作品を人に見せるということが非常に重要だと思っている。自己評価も大事だが、他の目線からの講評を貰う事は大きな経験になると確信している。それによって自信を深めるもよし、プライドを打ち砕かれるもよし、作品は自分の世界だけで展示するのは勿体ない。実際に講評をさせてもらっている私自身、非常に勉強になることも多いし、刺激も多い。こういった機会は逃すべきでは無いだろう。講評においては、自分なりの基準を設けているが、基本的には褒めたい気持ちが先行している。今回もできる限り全員に講評をしたが、どうしても辛口になってしまった人もいた。ただ、是非とも激励として受け取って欲しいし、少しでも刺激になってくれるとありがたい。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:2点 小濵行秀さん:3点 木原瑞穂さん:1点 鎌田 明さん:2点 飯田葉月さん:3点 上妻由奈さん:1点 松永倖汰さん:2点 松浦優太さん:1点 山下晋太朗さん:2点 坂田冬士さん:3点
-
今泉隼介
モデリングブロス/代表取締役
高校卒業後に渡米、カリフォルニア州立大学を卒業後ロサンゼルスの「Sight Effects Inc.」「Zoic Studios」でモデラーとして8年の勤務を経て、2012年に帰国。帰国後はフリーランスとして様々な映画やコマーシャル製作、専門学校講師などを務める。2018年に株式会社モデリングブロスを設立、現在は代表としてモデリングチームをまとめている。
https://www.modelingbros.com/
【総評】
今回初めてWHO's NEXTの審査をさせて頂きました。正直ここまで多くの作品が投稿されているとは思わず、皆さんのチャレンジ精神の大きさに驚かされました。面白いと感じたのは、製作される作品に「トレンド」の様なものがある様に見えたことでした。過去のWHO's NEXTであったり、Twitterで回ってくる質の高い作品が色々な方に影響を与え、新しい作品が出てくるのだなぁと感じました。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:5点 伍 世基さん:3点 山﨑 遼さん:3点 三枝木ニコさん:2点 平田 翼さん:5点 加藤早紀さん:1点 坂田冬士さん:1点
-
小山 誠
Double Negative Vancouver/シニアキャラクターアニメーター
大阪府出身。1991年、19歳の時にカリフォルニア州に移住。建築設計士の仕事をする傍ら27歳の時にデジタルハリウッドのサンタモニカ校(dhima)へ入学。 卒業後、2002年にロスアンゼルスにあるBlur Studioでキャリアをスタートし、ゲームシネマティック、TVコマーシャル、ライドフィルム等にジェネラリストとして参加。 2006年にサンフランシスコのIndustrial Light & Magicに移籍し「トランスフォーマー」「アイアンマン」等の実写映画作品にアニメーターとして携わる。 2010年、ニュージーランドのWeta Digitalへ移籍し「ホビット」「サルの惑星」「ジャングル・ブック」などの作品に携わった後、2016年からバンクーバーに移り現在はDNEGに所属。これまでに参加したハリウッド映画は大小含めて40作品に上る。
https://www.dneg.com/
【総評】
こういったCGコンテストには初参加でしたがアニメーター目線で楽しく審査させてもらいました。今回は一枚絵ということで多くの時間をモデリングやライティングに時間を割くと思うのですが、アイデア次第では同じモデルでも構図や視点を少し変えるだけでストーリーを持った面白い作品になります。自分にしか出来ない表現方法を模索してみるのも良いかもしれませんね。全体的に背景が多い印象だったので個人的にはもっとオリジナルキャラクターにも挑戦して欲しいです。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:5点 小濵行秀さん:4点 伍 世基さん:1点 山﨑 遼さん:2点 三枝木ニコさん:2点 伊藤史弥さん:1点 佐藤直紀さん:1点 鎌田 明さん:1点 上妻由奈さん:3点
-
鈴木卓矢
SAFEHOUSE / 取締役・背景モデリングSV
大学卒業後、Square-EnixのVisualWorksに入社。その後アメリカに渡り、BlizzardEntertainment のCinematics 部署でSeniorArtistとして背景のデザインからモデリングまでを担当。2019年初めにドイツのArtDirectorとタッグを組んで、日本にSAFEHOUSE inc.を設立。自身の経験をもとにBlizzardと同じ環境レベルでのアーティスト教育を心掛けている。
http://safehouse.co.jp/
【総評】
毎回審査をしていて思うことは、背景モデラーの認知度が高くなって背景作品が多くなったことがまず単純に嬉しいですね。
その中でも今年はコロナで自粛が求められた影響なのか、身近な物を題材を作品にしたものが多かったように思えます。
全体的に言えるのは、ソフトウェアが進化したおかげでテクスチャーや質感などはリアルに表現できるようになってきてます。
なのでパっと見の印象は全体を通していいですね。
ただ、そこから一歩抜け出せてる人は少ないように思えました。
テクスチャーの本質は素材の質感付けだけじゃなく、ストーリーを描くものなのでそこをどこまで深く掘り下げて表現できているかというところを意識していくと、もう一段感高いレベルで作品が作れると思います。
今後はそういったストーリーを描けているかというところもポイントになってくると思うので、ぜひ頑張ってほしいと思います。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:5点 小濵行秀さん:3点 伍 世基さん:4点 山﨑 遼さん:2点 林 祐希さん:1点 三枝木ニコさん:1点 木原瑞穂さん:1点 尾崎晶一:1点 實重成倫さん:1点 野口陽翔さん:1点
-
竹下 優子
コンセプトアーティスト・マットペインター
Otis College of Art & Design 卒業後、ILM Singapore、Method Studios、MPC、Animal Logicで勤務。帰国後フリーのコンセプトアーティスト・マットペインターとして映画、テレビ、ゲームを中心に活動。
https://yukotake.artstation.com/
【総評】
CGに対する熱意が伝わる作品が多く見られました。今持っている情熱を大切に、これからどんどん技術を磨いて頂きたいです。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:3点 伊藤史弥さん:4点 木原瑞穂さん:3点 鎌田 明さん:1点 藤原直登さん:2点 鄒 新晨さん:3点 北村祐樹さん:3点 平井未歩さん:1点
-
東條あずさ
Industrial Light & Magic / Art Assitant
同志社大学経済学部を卒業後、バンクーバーフィルムスクールにて3Dアニメーションを専攻、卒業後、Hydraulxで3Dアニメーター、ILMでデジタルペイントアーティストなどの職を経て、現在はコンセプトアーティストになるべくアート部門でアシスタントとして修行中。参加作品『Stranger Things 2』、『Rampage』、『Aladdin』、『Terminator Dark Fate』、『Star Wars Episode 9』、『Irishman』など。
【総評】
私が3Dをはじめたころよりもレベルの高い作品がたくさんがあり講評するのが楽しかったです。
また自分でストーリーをしっかり考えて伝えようとデザインをしている方がたくさんいらっしゃったのが素晴らしいと思いました。今後の皆様の活躍を楽しみにしています。今後この中の人とお仕事をご一緒できることが楽しみです。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:3点 伍 世基さん:1点 伊藤史弥さん:2点 岩佐一輝さん:3点
平田 翼さん:2点 坂田大河さん:3点 加藤早紀さん:1点 森重 光さん:2点 松浦優太さん:2点
-
友野るい
イラストレーター/コンセプトアーティスト
関東の美大を卒業後にフリーでイラストレーター、コンセプトアーティストとして活動。ソーシャルゲームやコンシューマーゲームにおけるキャラクターデザインやコンセプトアート、アニメーション作品におけるイメージボードなどを手がける。参加作品に『ソウタイセカイ』(2017/コンセプトアート)、『死印』(2017/コンセプトアート、怪異デザイン)、『ZERO ESCAPE 刻のジレンマ』(2016/キャラクターデザイン)など
Twitter:@kyame
【総評】
どの作品も広い意味での描写的リアルさは担保されていてとても素晴らしいなと思いました。
それとともに、目的と手段とは何かというところを再検討するのも面白いのではないかと思いました。
描写力を使ってモチーフを描く...描くことに一生懸命で何を表現するか...私も毎回の制作で見失いますが
その都度、見直して制作に挑みます。
言葉に置き換えると、描く(描写力)...というのは語彙でどれだけ単語を知っているか...というようなものかと
思っています。そして表現する...というのはその語彙(描写力)を使って意図を伝えることかと思います。
モチーフをリアルに描くことが目的として求められる媒体やお仕事も沢山あるかと思いますが、こういった
考え方も多くの中の一つの価値観として存在すると時折思い出してもらえると嬉しいですね。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:1点 加藤早紀さん:3点 森重光さん:5点 實重成倫さん:1点
-
長砂ヒロ
コンセプトアーティスト
鳥取県出身。京都精華大学テキスタイルデザインコース卒業。アニメ美術背景スタッフとして多数の作品に携わった後、渡米。トンコハウスの堤大介、ロバート・コンドウ監督作品『ダム・キーパー』ペイントリード、『ムーム』アートディレクター、ネットフリックス『GO!GO!コリー・カーソン』カラーリードを務める。
【総評】
映像表現よりもコンセプトを表現されている方が多くて、CGも画材の一つになったのだと実感しました。CGは現実世界の模倣が主な表現方法だと思うのですが、記号的表現をCGでしていくとどういうことが起こるのか見てみたいと個人的には思っています。
[ 採点結果 ]
小濵行秀さん:1点 佐藤直紀さん:1点 福島 優さん:1点 坂田大河さん:1点 加藤早紀さん:1点 松
浦優太さん:1点 陳 思羽さん:1点
-
森田悠揮
フリーランス / 造形作家・キャラクターデザイナー
国内外の映画・CM・ゲーム等幅広いジャンルでのキャラクターデザインやクリーチャーのCGアセット、デジタル原型を手掛ける一方、自然や動物をモチーフとした造形作家として国外の展示会にも数多く参加している。
https://twitter.com/YuukiM0rita
【総評】
今回はいつもよりも審査に時間がかかってしまうほどに、どの作品もクオリティが高く、かつ作者が表現したいことにも多様性が出てきたような気がしています。特にキャラクター作品の量とクオリティが前回前々回よりも飛躍的に上回ってきたなという印象で、見ていてとても楽しかったです。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:4点 伍 世基さん:3点 木原瑞穂さん:2点 鎌田 明さん:2点 上妻由奈さん:2点 實重成倫さん:2点 伊澤賢人さん:3点
-
横原大和
khaki / Co-Founder・CG Director・Art Director
CGプロダクションkhaki所属。3Dジェネラリストとしてジャンル問わずバラエティに富んだ多くのハイエンド映像作品に携わる。3Dアニメーションのディレクション、コンセプトデザイン、アートディレクションなど。
https://www.artstation.com/yokohara
【総評】
キャラクターや背景問わずどの作品も基本的な技量が高くとても高クオリティで印象的でした。今回、街角や夕方といったモチーフの作品が偶然多く票がバラけてしまいそうなのが少しかわいそうな気もしました。個人的にはリアルな背景や幻想的なファンタジーであってもジャンルに問わずCG技術を巧みに駆使してその絵からストーリーやバックグラウンドを想像できインスピレーションをあたえてくれるものが好きなのですが、今回そういった作品がいくつもあったので拝見するのがとても楽しかったです。映像業界やゲーム業界問わず皆様の将来の活躍や一緒に仕事する日を楽しみにしています。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:5点 小濵行秀さん:1点 伍 世基さん:4点 山﨑 遼さん:2点 三枝木ニコさん:1点 佐藤直紀さん:1点 岩佐一輝さん:1点 平田 翼さん:1点 森重 光さん:2点 伊澤賢人さん:1点
-
宮川英久
コンセプトアーティスト
熊本県出身。リードシネマティクスコンセプトアーティストとして携わった『Disneyland Resort: Guardians of the Galaxy - Mission Breakout!』(2017)をはじめ、『The Marvel Experience』(2014)、 映画『A Wrinkle in Time』(2018)、インドネシア最大級のテーマパーク『MNC Park』などを中心に、世界的なプロジェクトの第一線で活動しています。2019年7月下旬からは、マイクロソフトの343 Industriesに所属し、ゲーム『HALO Infinite』のコンセプトアートを手がけています。
www.artstation.com/supratio twitter.com/HidehisaM
【総評】
意欲的で完成度の高い作品から、cg始めたてで純粋に楽しんでいる姿勢が伝わってくる作品まで、様々な作品を拝見できた事は光栄です。一部の例外を除き今回の作品に対しては完成度を基準に採点させて頂きました。3dcgは単一の作業を一貫して行う物ではなく、モデリング、テクスチャ、ライティングと複数の工程を経る物ですから時間配分が特に重要になってきます。また、ライティングが演出がかりすぎて自然さの欠けた作品が多かったのも全体的な傾向だったのでは無いかと思います。どんなに頑張って丁寧に作り込んだとしても、最後のツメを見誤れば台無しです。モデリングの微調整の為に消える5時間と、レンダリング前後の微調整の5時間では後者の方が意味のある事が多いのではないでしょうか。
[ 採点結果 ]
留目貴央さん:3点 伍 世基さん:1点 山﨑 遼さん:1点 林 祐希さん:1点 伊藤史弥さん:2点 岩佐一輝さん:2点 中野 凌さん:1点 鎌田 明さん:1点 上妻由奈さん:1点 加藤早紀さん:1点 松永倖汰さん:1点
-
沼倉有人
CGWORLD
2000年4月より(株)東北新社所属のオフライン・エディターとして、CMやVPの編集を手がける。主な参加作品は、YKK ap『EVOLUTION』VP、第一生命『第一でナイト(2代目ファミリー)』シリーズなど。2005年10月にCGWORLD編集部に加わり、2012年7月より現職。
cgworld.jp
[ 採点結果 ]
小濵行秀さん:5点 林 祐希さん:3点 伊藤史弥さん:3点 平田 翼さん:1点 福島 優さん:1点 松浦優太さん:3点 藤原直登さん:3点
<<企業審査(求人企業)>>
続いて採点に加わった審査員企業の総評を紹介しよう。いずれの企業も現在 CGWORLD.jp JOBSで求人を掲載している。 あわせてチェックしてもらいたい。
-
デイジー
弊社は2004年に3DCG・ビデオゲーム等のデジタルコンテンツ制作会社として発足、VFX・アニメ・ゲームだけにとどまらずアプリの企画・制作、大手電機、自動車メーカー等とのプロトタイピングの開発も行ってきました。また、近年では現代美術作品として美術館に招待展示しNHKで紹介されるなど、受注のコンテンツ制作と共にアート作品製作にも力を入れています。
https://cgworld.jp/jobs/21110.html
【総評】:太田修司(シニアCGディレクター)
今回もたくさんの作品を楽しく拝見させて頂きました。ハッとさせれられたり、見入ってしまったり我々もとても刺激になりました、ありがとうございます。
コンテストの回数を重ねる度に全体的にクオリティが上がっていると感じています。
静止画を作成する際にテーマがあると思うのですが、それを活かす為にレイアウト(ライティングを含む)を熟慮して下さい。
作品を見た人がまず最初に目が行く所、その近くに何を配置するのか、どう視線を誘導して一番見せたいテーマに気づきを与えるのか?
動かない世界でもストーリや妄想を掻き立てる事ができると素晴らしいと思います!
今後ぜひ短編アニメーションのコンテストも開催お願いします!(私欲)
【募集対象】
2020年度採用
2021年度採用
アルバイト募集
インターン募集
CG未経験可(エンジニアなど希望職種により可)
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スパイス
広告代理店の制作を行うスパイスグループの中でCG制作に特化したプロダクションです。ゲーム、遊技機、TVCM、映画などのCG映像の制作を行います。赤坂にオフィスとモーションキャプチャスタジオがあります。アニメーションからコンポジットまでの部分の制作業務が多く、あらゆるジャンルの仕事を日々行っています。常に最新のソフトウエア環境を提供し、スタッフ全員がスキルアップの出来る会社を目指しています。
https://cgworld.jp/jobs/10222.html
【総評】:本橋大史/杉本玲(ディレクター)
それぞれの感性が発揮された素晴らしい作品を拝見させていただき、我々にとっても刺激的な時間となりました。皆様と共に研鑽を積み重ねCG業界を盛り立てていきたいと考えております。また一日も早くお仕事でご一緒できる日を楽しみにしております!
【募集対象】
2020年度採用
2021年度採用
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レイラインスタジオ
管理部1名を除き全社員がデザイナーというクリエイティブに特化した体制によって、大手クライアントから"ご指名"をいただき、数々のビッグタイトルを手掛けてきた当社。クオリティの高さがリピートにつながり、ゲーム系(コンシューマ、モバイル)を中心に多くのオファーをいただいております。2015年に大阪支店を展開。2018年には新オフィスへと移転し、新しいデザイナーを東京と大阪に迎え入れ、さらなるクオリティの追求を目指しております!
https://cgworld.jp/jobs/30480.html
【総評】:平本泰三(代表取締役/プロデューサー)
昨今の大変な中で、優秀な作品が多く、私自身良い刺激を受けました。
魅力的な作品が多く、また様々なツールを使用しクオリティを上げ、独創的な物語を感じる作品も多く見られ、
日本のCG業界の行く末が明るいと感じ取れました。
皆さんがプロのデザイナーになり、どこかでお会いできる事を楽しみにしております。
【募集対象】
2020年度採用
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ワンダリウム
wonderium = 「不思議な生態系」を意味する造語。2004年、オリジナル作品の創作を目標に、代表の河田と2人のデザイナーで立ち上げ、現在まで個性豊かな仲間達を集めながら育ってきたCGプロダクションです。各種メディア、ジャンルでのCG映像制作に於いて、セルルックからハイエンドまで幅広いルックスタイルに対応。モデリング、アニメーション、コンポジットまでのトータルな画創りを行い、中でもキャラやメカ等のモデリング、手付けアニメーションには定評を頂いております。 企画・コンテ・演出・監督等の業務も行いながら、現在いくつかのオリジナルコンテンツが進行中です。
https://cgworld.jp/jobs/30084.html
【総評】:原野豪行(リードデザイナー)
数ある作品の中から限られた数点を選ばせていただくのにあたり、CGWORLDの募集作品という点を考慮して、3DCG作品として成立しているか、CGの技術をどれだけ駆使しているか、制作にどれだけの時間をかけたか、を念頭にふるいをかけて選んだ作品と、独創性があるか、何かしらの魅力を感じるか、というふるいをかけて好みで選んだ作品とに分かれました。技術を駆使して時間をかけていればよい作品か?といわれれば必ずしもそうではないのですが、表現したいものを形にする為にスキルは必要で、スキルの習得と実践が日頃から出来ている方が評価されたと思います。今回選ばれなかった方も、スキルを磨き、いろいろな作品を見て、様々な体験を反映して、新たな作品制作にチャレンジしていただきたいと思います。最後に、大変興味深く皆様の作品を拝見させて頂き、自身の制作のモチベーションになりました。いい機会をいただき、ありがとうございました。
【募集対象】
2020年度採用
2021年度採用
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インターン募集
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Luxolis
株式会社Luxolisは、キャラクターモデリングに特化した会社です。Mayaや3dsMaxを用いてリアルタイム用途のキャラクターモデルやプリレンダー用途のキャラクターモデルを作成しております。
https://cgworld.jp/jobs/30589.html
【総評】:川崎 晃/中川大希(代表取締役/取締役)
キャラクター特化の会社で御座いますので、講評はキャラクター作品を軸にコメントさせていただきました。どの作品も伸びしろを感じるものでしたので、皆様の更なるご活躍を楽しみにしています。
【募集対象】
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アイロリ・エンタテインメント
社員が主役。社長は裏方。業界人脈豊富な代表(プロデューサー)が、社員の希望するプロジェクトへのアサインに奔走します。 いつも、社員の「やりたい!」「なりたい!」モチベーションが会社の原動力です。 好奇心旺盛なクリエイターを歓迎します。
https://cgworld.jp/jobs/30530.html
【総評】:三谷祥也(CGディレクター/デザイナー)
美術や映像の理論と実践も忘れず勉強しましょう。手で描いたりカメラのファインダーを覗いたりする事も大事ですよ。
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StudioGOONEYS
『GOONEYS』には「冒険者による宝探し」「天高く飛翔するalbatross」という二つの意味が込められています。 私たちは、冒険者の如く、まだ見ぬ宝物「完成された絵」を探し求め、日々探究を続けています。そして、albatross(アホウドリ)の如く、空高い理想を追い求める一方で、それだけではなく、誰にでも簡単に捕まってしまうアホウドリの持つ人懐こさ、そうした人間味も持ち続けます。 どんな「映像演出」もはじめは暗中模索。そうした中から、光り輝く宝物を見つけるため、その道中を楽しみながら、妥協することなく、人間としての温かみも忘れずに、最高のコンテンツを産み出していきます。 StudioGOONEYSは、実写映画のVFX、コンシューマゲームのムービー、CMの映像、TVアニメ作品・番組タイトルやロゴデザインなど、どんなコンテンツであっても、ユーザーの皆様に、素敵な印象を持ってもらえる絵作りを心がけ、全力を尽くす3DCGプロダクションです。
https://cgworld.jp/jobs/30043.html
【総評】:大山萌依(モデリングスーパーバイザー)
皆様作品制作お疲れ様でした!ものすごく熱量のある作品がたくさん見られて、点の割り振りにとても悩みました。
コンセプトがしっかりしている絵が強いなと思います。作りたいものがはっきりあるので、目に留まる作品が多くありました。
学生さんたちのレベルもどんどん上がってきているので、将来皆様とお仕事ができることにとても嬉しく思っています。これからも頑張ってください。
【募集対象】
2020年度採用
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インターン募集
CG未経験可
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ポイント・ピクチャーズ
ポイント・ピクチャーズは、作画アニメーションをベースに、デザイン感覚を多く取り入れたショートムービー制作を得意とする映像会社です。 特に音楽と映像の仕掛けを、フレーム単位で合わせる事で、より表現効果の高い魅惑的な映像になるように注力してまいりました。 おかげさまで業界内から高い評価を受け、弊社の顔となる「ゲーム」や「TVアニメ」のOPムービー、最も得意とするモーショングラフィックスを駆使したプロモーションムービーなど、数多くのクライアント様からご依頼を頂いております。
https://cgworld.jp/jobs/20040.html
【総評】:CG部一同
これまでよりさらに応募作品が増えて、良い意味でさらに採点が難しくなりました。「Aの作品を選んだのに、Bの作品は選ばない理由」等、採点にも理由付けが必要です。それでも毎回楽しく審査させて頂いてます。
今回は、採点上位の作品はますます拮抗した印象の一方、最近CGを始めた方も、多く参加してくださっていて、CG業界に身を置く者としては、とても喜ばしい事と感じています。一人でも多くの方が新たにCGに興味を持ち、慣れ親しんでもらう事が、なによりCG制作全般の未来を明るくすると思うのです。
皆様の将来の活躍を応援しています!
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スタジオリント
3DCGのクリエイターが定年まで安定して働き続けられる会社を作りたい。 本当に「好き」と思えるからこそ、「もっとうまくなりたい」と情熱を持って貪欲に制作をしたい。 当社はそんなクリエイターのために誕生した会社です。 新しいソフトウエア、機材はいち早く取り入れており、技術&アートにおけるスキルアップには最適な環境です。
https://cgworld.jp/jobs/30459.html
【総評】:伊藤龍太(代表取締役)
もっとライトと質感にこだわりの感じられる作品を作って欲しいと思いました。一枚絵だからこそリッチにライティングをしてコンポジットに時間を割くことが出来ます。よりクオリティの高い作品作りに頑張ってください。今後の活躍を楽しみにしています。
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アルバイト募集
インターン募集
CG未経験可
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スマートエンジニア
スマートエンジニアは、「レクサス」を初めとした幅広い車種の海外/国内のカタログや、モーターショーなどのイベント、自動車メーカー社内検討などに使われるCG画像を制作している会社です。発表前の新車のデータを使用し、設計・デザインチームと議論をしながら、静止画や動画制作を行っています。
https://cgworld.jp/jobs/30208.html
【総評】:岡本悠暉(CGディレクター)
皆さん独特の世界観があり、いろんなアイデアがあるなと感心しました。
若いころに頑張って制作した数や時間は裏切らないので、自分を信じて日々頑張って行きましょう。
【募集対象】
2020年度採用
2021年度採用
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キャラバンズ
キャラバンズはデザインワークを通して「感動体験」を届ける事を目的に2013年に設立したクリエイティブスタジオです。ゲームグラフィックス制作をメインとしつつ、自分たちのオリジナルプロダクトも制作しています。 ゲームに関する知識、制作フロー、制作物への理解の深さ、ユーザー目線の姿勢等は他に類を見ないスタジオだと自負しております。ゲームグラフィックスをベースに様々なジャンルの垣根を越えて付加価値の高いデザインワークを展開していく特別なスタジオを目指します。
https://cgworld.jp/jobs/30387.html
【総評】:金重保貴(代表取締役)
今回も素晴らしい作品が多く、採点をするのにとても迷いました。会を重ねる毎に皆さんのCGクオリティが底上げされているので、見た目のクオリティだけでなく、より作品のオリジナリティや方向性が大事になってきている気がします。
皆様と一緒にお仕事をさせて頂く日が今から楽しみです。
【募集対象】
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アルバイト募集
インターン募集
CG未経験可
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MAPPA
私たちは、アニメファンの方だけでなく、普段アニメそのものにあまり興味がない方にも、作品を通して「心を動かす」ものづくりを目指しています。 映像ビジネスがTV放送やパッケージからインターネットによる配信に移行している現在、私たちはアニメーション表現の新たな可能性を追求しなければなりません。その為には、決して品質に妥協せず、常に新しい取り組みにチャレンジしていくしかないと考えています。 世界を驚かせる作品を作りたい。アニメ業界の常識にとらわれない発想を歓迎します。
https://cgworld.jp/jobs/30441.html
【総評】:淡輪雄介(取締役/CGI部部長)
1枚画としてストーリー性や作者のやりたいことがにじみ出ている作品を講評対象とさせていただきました。
自由表現の場合は具体的なテーマを予め決めず、まずは好きなものを好きなように(+見る人に少しだけ気を遣って)制作すると学びが多いです。そしてその先の、「見た人の心を動かす」ことを意識した作品は受賞に繋がっていきます。
今回思うように表現しきれなかったとしても、チャレンジ精神を忘れずに作り続けましょう!
【募集対象】
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アルバイト募集(他部署では実績有り)
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イグニス・イメージワークス
国内大手ゲーム会社を独立したCGクリエイター達が中心となり設立しました。フォトリアルからトゥーンまで、さまざまなテイストのプリレンダームービーを手がける弊社の特徴は、質の高い映像を作り出す、その制作力だと思っています。スタッフの経験値を活かし、ハイエンドな3DCGムービーを作ることで業界内から高い評価をいただいています。
https://cgworld.jp/jobs/20019.html
【総評】:長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)
数々の優秀な応募作品を前に、たくさんの刺激をいただきました。
ディティールの探求、世界感表現、構図、ポーズ、ライティング、慣れないツールとの格闘など、多くの課題が皆さんにはあるとは思います。そのうえで何か作るうえではリファレンスを集めなきゃならない。やることが多く、なかなか険しい道ですね。
だからこそ日々の観察を忘れないことが大事だと思います。
つい観察を忘れ、自分の頭の中の理屈+画像リファレンスだけでものを作ってしまうことがあります。そうして出来上がったものは、なんだか説得力が乏しいものになりやすいです。
今回講評の部分で書かせていただいている「ディティール」は、画像リファレンスではなく自分の目で観察しなければ補強できないものかもしれません。自粛生活の中で難しいことかもしれませんが、まずは身近なところの観察から始めてみてください。
早く世情が落ち着くことを祈りつつ、皆さんもご自愛くださいませ。
【募集対象】
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アルバイト募集
インターン募集
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メタサイト
合同会社メタサイトは2014年にスタートアップした新しい会社です。現在業務拡大の為大幅な採用をします。3DCGは勿論の事、Live2Dの実力もかなり高いです。
https://cgworld.jp/jobs/30529.html
【総評】:菅原一敏(CGIディレクター)
今回の応募もレベルの高いものが多いですね。皆さんそれぞれに個性がりこだわり抜いた作品ばかりでした。CG歴が浅い人でもかなりのレベルまで作られているのを見るとCG業界も安泰ですね。
【募集対象】
2020年度採用
2021年度採用
インターン募集
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exsa
exsa株式会社は、ゲーム、アニメ、遊技機、映画、プロジェクションマッピング、AR等、 幅広く映像制作に対応しています。blenderプロジェクト始動によりノウハウの構築を行っております。ご興味をお持ちの方は、まずはご連絡ください。
https://cgworld.jp/jobs/21100.html
【総評】:海老澤広樹(部長/プロデューサー)
前回に比べて応募数が増えていて、本イベントの認知度が上がっているのを感じます。
全体的にキャラクタの作品が少な目なのは少し残念に思いますが、
魅力的でレベルの高い背景作品が多数あり、
CGでしか作れないコンセプトや設定が面白い作品が見れたことは、とても嬉しく思います。
【募集対象】
2020年度採用
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アルバイト募集
インターン募集
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コロッサス
我々はいかに依頼してくれたクライアントを喜ばせるかということに重きを置いています。映像制作のプロとして独自のエッセンスを加えつつ、最良の方法を常に模索しております。 クライアントに喜んでいただくことと同じく、制作する我々も嬉しい楽しいと思えることを大切にしております。 随時社内セミナーを行い技術研磨を行ったり、毎日デイリーミーティングを行いコミュニケーションを活発化しています。 少数精鋭の制作体制だからこそ得られる経験を積んでもらいたいと思います。
https://cgworld.jp/jobs/30000.html
【総評】:CGアーティスト一同
回を重ねるごとに、みなさまのクオリティが上がってきていて、毎回拝見しワクワクしております。
今回は弊社中堅CGアーティスト5名で講評させていただきました。
我々にとっても大変刺激になりました。
【募集対象】
2020年度採用
2021年度採用
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クリープ
私たちクリープは、創造力・想像力を活かして常に進化し続けると同時に、 人々の心を動かす『絵作り』を追求するクリエイティブカンパニーです。 業界の垣根を越えた協力体制を構築し、『当たり前』に囚われない独自の作品制作を行っています。社内で数名在籍する建築士の専門知識が活かされるクリープ独自の「背景美術」や「3DCG」は、アニメ・ゲームや遊技機などの様々な場面で活躍しております。
https://cgworld.jp/jobs/21031.html
【総評】:山田太郎(クリエイティブチームリーダー)
作品を見させていただいて、やはり最近の学生さんたちの作品レベルが
上がっているなと率直に思いました。
特に静止画の作品となりますと構図だったり世界観をいかに表現するかが大事かと思いますが、
うまく空気感を表現したり、設定等こだわりを感じる作品が見れたりと大変良い機会だったと思います。
今後が楽しみです。
ありがとうございました。
【募集対象】
2020年度採用
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アルバイト募集
インターン募集
協賛企業及び優秀賞
優秀者向けにプレゼントを提供してもらった企業も紹介。プロフェッショナルの制作現場で用いられているツール・サービスを提供している。
※掲載順は五十音順
▼EIZO
www.eizo.co.jp
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EIZO賞
ColorEdge CS2731・キャリブレーションセンサーEX4
Adobe RGB カバー率99 % の広色域、WQHD(2560×1440)の27型カラーマネジメントモニタ。ColorEdge専用の無償ソフトウェア「ColorNavigator 7」によるハードウェア・キャリブレーションや、「Quick ColorMatch」に対応
▼BRAIN MAGIC
brainmagic.tokyo
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Brain Magic賞
Brain Magic Orbital 2
クリエイティブシーンにおける、キーボード操作を無くす事を目的に開発された入力デバイス。マウスやペンタブレットの最高の相棒として、様々なクリエイティブアプリケーションに対応し、「ショートカットキーを用いる以上の作業時間の短縮」と「疲労の緩和」を実現する。
▼CGWORLD
cgworld.jp
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CGWORLD賞
CGWORLD MasterClass Online コンセプトアートコース
9/4~9/6に開催する、オンラインフェスティバル。国内外で活躍する8名のアーティストによる様々なテーマの講義を視聴することができる