第5位:『Dragon knight』 獲得点数:31点
林 祐希さん(東京工科大学)
ファンタジー系が好きです。
魅力的なキャラを作れるように頑張ります。
https://twitter.com/Masaki_hys3d
●作品解説
激しい戦場の中を駆け抜ける竜騎士をイメージしました。
バックボーンを考えながら、シルエットやディティールを意識して制作しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Substance Painter、Photoshop、After Effects
●受賞コメント
今回は入賞させていただきありがとうございます。10以内に入賞するのは初めてなので、自信とモチベーションに繋がりました。講評を通して、構図やポージングがまだまだだと改めて思いました。今後の作品作りで頂いた講評を活かせるように精進していこうと思います。審査員そして関係者の方々、本当にありがとうございます。
●審査員コメント 抜粋
【スパイス 本橋大史/杉本玲(ディレクター)】
細部まで作りこまれていて素晴らしい。
躍動感もあって良いです。
モデルのターンテーブル感があるので、被写界深度だけでなくブラーを入れるとシーンとしての見ごたえが上がりそう。
【StudioGOONEYS 大山萌依(モデリングスーパーバイザー)】
モデルも構図もよくできているなと思い、数ある作品の中で一番目を惹きました。よく考えて作られているのが伝わる作品だと思いました。
甲冑のデザインもとてもカッコイイと思います。ご自身の中の「このキャラの推しポイントはここだ!」っていう部分に対して、色やデザイン・細部の作り込みがより引き立つと、もっと魅力的ななキャラクターになると思います。
作品づくり頑張ってください。
【スタジオリント 伊藤龍太(代表取締役)】
全体的に情報量が多く見ごたえのある作品にまとまっています。躍動感のあるポーズと余白をもう少し活かす構図にすると、さらに良くなると思います。質感も単調なので皮、布、角、鱗の差をつけて欲しい。
【スマートエンジニア 岡本悠暉(CGディレクター)】
造形、テクスチャ、ライティング、構図、絵作り、視線誘導、すべてにおいて素晴らしいと思います。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
人物モデル、クリーチャー、ともにクオリティが高い作品だと思われます。ただ、この手の躍動感を切り取る一枚を作るうえではポージング、構図を工夫するとよいかもしれません。作ったものの全身を見せたくなる気持ちもわかりますが、そのために視線誘導が定まらないのかもしれません。人物のS字、モンスターのS字などを意識してポーズをつけるとよいかもしれません。特にこのキャラの場合、しっぽと武器の直線と曲線の対比が効果的な視線誘導の武器となりえそうです。
【コロッサス CGアーティスト一同】
全体的に色味も質感もモデルもよくできていて
ソウル系列のような武骨な甲冑にトカゲみたいなクリーチャーも素晴らしいと思う。
ただクリーチャーが進む方向をもっと見ていれば
もっと進んでいく迫力が出たのではないかと思う。
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全体に絵がまとまっていていいと感じました。惜しい点は人間の体のバランス感があまりリアルではない箇所です。
第6位:『Cause of collapse』 獲得点数:19点
三枝木 ニコさん(日本工学院八王子専門学校)
主にクリーチャーやモンスターが好きです!
今後はキャラクター作成にも挑戦していきます!
●作品解説
第一印象のかっこよさを重視しました。
●使用ツール
ZBrush、Photoshop
●受賞コメント
この度、沢山の方に講評していただきありがとうございます。受賞できると思っていなかったので本当にびっくりしました。また、今回の作品を通して自分自身の中で新たな課題などを見つける事が出来、モチベーションにも繋げる事が出来ました。今以上にスキルアップし、より良い作品を制作していきたいです。関係者の皆様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
●審査員コメント 抜粋
【小山 誠(シニアアニメーター)】
私自身、動かしてみたくなる迫力のあるクリーチャーだと思います。ただアニメーターの視点から見ると大まかなシルエット自体はいいのですが、右足のかかの角度、尻尾が本来とは逆にねじれている状態にかなり違和感を感じます。造形だけでは無く動物の骨格や構造まで意識されると、もっと説得力のある作品になると思います。
【khaki 横原大和(CGディレクター)】
凶暴さと神聖さを感じさせるドラゴンのデザインや造形が素晴らしい。大ボス感がある。今にも飛び掛かりそうなポージングも躍動感がある。ドラゴンの画面レイアウトがちょっともったいない。いまいちドラゴンの構造が良く分からなくみえてしまう。
【Luxolis 川崎 晃/中川大希(代表取締役/取締役)】
とてもかっこいいドラゴンですね。素晴らしい造形力を感じます。
最初に視線を奪われるのがオレンジのエリアになってしまうのが少しもったいなく感じます。
顔回りや毛の表現がとても良いので、そのあたりをアピールできる構図のバージョンも見てみたいですね。
今後の作品も楽しみです。応援しております。
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鱗、トゲ、毛の表現や全体のバランスが良く出来ていると思います。
動いているところが見たくなるようなとても良い作品だと思います。
全体的に固い印象なので、柔らかい質感の部分もあっても面白いかと思います。
これからのご活躍に期待しています。
【アイロリ・エンタテインメント 三谷祥也(CGディレクター/デザイナー)】
色、質感、量感、何れも素晴らしいと思います。
特に量感から来る迫力は圧倒的なものを感じます。
第7位:『大鯉』 獲得点数:18点
伊藤 史弥さん(トライデントコンピュータ専門学校)
ゲームのシネマティックアーティストを志望しています。
絵作りや演出を中心に勉強をしてきました。
映像作品で多くの人を感動させられるクリエイターになれるよう精進していきます。
●作品解説
色の配色、物の配置やライティングを何度も行い、絵が見やすくなるようにこだわりました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Houdini、Marvelous Designer、3D-Coat、Substance Painter、NUKE
●受賞コメント
私の作品を沢山の方に見ていただき、大変嬉しく思います。今回いただいた、講評コメントを今後の作品制作にも活かしていきたいです。
●審査員コメント 抜粋
【竹下優子(シニアマットぺインター・コンセプトアーティスト)】
とてもワクワク見させて頂きました。全体の構成やライティング、色のバランスなど素晴らしいと思います。そしてその努力を見せないような、とても自然な仕上がりになっています。単純に言うと、ハッとさせられる絵だと思います。CGだとか細かいことは関係なく引き寄せられました。よく見ると、舟の影が鯉に落ちていて、巨大感を出してますね。すごく好きな絵です。舟のディティールがもっとリアルで格好良かったら満点でした。大変お疲れ様でした。
【宮川英久(コンセプトアーティスト)】
とにかく構図が素晴らしい!色の配置や色の選び方も好きです。しかしながらこの作品を最初に見たときは「よく出来た模型を接写した」という文脈の作品だと思いました。理由は単純で、質感設定とライティングがそう感じさせるのです。モデリングも甘い部分はあるものの、そのアラが目立つほど近距離で観察されるものでは無いですから気にはなりませんでした。しかし、例えば水の質感はレジンを固めた様な粘度の高さを少し感じます。画面左にスペキュラのサイズは正しいでしょうか。また、ライティングは太陽光の様なある意味でフラットなライティングではなく、スタジオでスポットライトを当てた様な放射状に減衰するライティングに見えます。こういった部分を感じる事が非常に惜しいです。もしこれが「ジオラマの接写です」という事だったら自分としては最高評価でした。本当に惜しいです。
【wonderium 原野豪行(リードデザイナー)】
ミニチュアの造形物を見ているような、味わい深い質感ですね。画面や色合いの構成もバランス良く配置されていると思います。櫂が浮いて見えるため、舟と櫂の水面への影響を足したり、舟が落とす影が少しきつく感じるので、色や濃さなどを調整すると更に良くなるかな?と感じました。
【キャラバンズ 金重保貴(代表取締役)】
画づくりがとてもきれいだと思いました。色味のバランスが良く、水の美しさもとても目を引いて良いのですが、若干船が違う世界観に感じるので、船の造りをこだわってみたり、船やオールの周りにもう少しさざ波を立たせる等細かいところの描写をすると、船が画の中に馴染むのかなと思いました。
第8位:『DragonKiller』 獲得点数:16点
佐藤 直紀さん(HAL名古屋)
三度の飯よりキャラクターが好きです。特にドラゴンと人間には熱い思い入れがあります。視聴者の心を動かす作品を目指し、日々精進しています。
https://www.artstation.com/naoki_sato
●作品解説
コンセプトは「竜殺しを生業としている少女」です。竜と戦うことを想定して竜の首を一太刀で切り落とせるように長い剣を持たせました。また、返り血をつけることでキャラクターに臨場感を持たせるように工夫しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Substance Painter、MARI、Photoshop、After Effects
●受賞コメント
入賞することができ、とても嬉しいです。
学生生活の集大成ともいえる作品だけに、魂を込めて作ったので思い入れが深いです。自分自身がどんなものを作りたいのかというのは日頃から大切にしていることなので、その点を講評で言っていただけたのは私にとって大きな意味がありました。今後は、ストーリーやコンセプトが伝わる画作りを追求していきます。お忙しい中、作品を審査していただきありがとうございました。
●審査員コメント 抜粋
【小山 誠(シニアアニメーター)】
鎧の傷や模様のテクスチャーを丁寧に描かれており、バランスの良いキャラクターだと思います。ただ竜の返り血ということですが、質感がペンキを被ったように感じられる事と大剣の右側に見えているマント?を修正すればもっと良くなると思います。
【長砂ヒロ(コンセプトアーティスト)】
キャラクターの佇まいが美しいです。作りたいものへの情熱を感じて胸を打たれました。もしここから良くするとしたら、キャラの人間性を表現できるともっともっと良くなると思いました。例えば、今はカメラに向かってポーズをとっていますが、戦闘中の彼女や戦闘の後で疲れ切った様子など人間らしい瞬間があれば見る人はもっとキャラクターへの興味が湧くと思います。
【Luxolis 川崎 晃/中川大希(代表取締役/取締役)】
鎧の装飾やステッチなど、細かい部分まで作られていて好印象です。
ズボンのUVの伸びが、中央の目立つところにあるのは少しもったいない気がします。
腕と武器との前後関係にも違和感があるので(腕が柄に刺さっている)
細かい部分をチューンしたら、さらに良い作品になると思います。
今後の作品も楽しみです。応援しております。
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返り血のグロテスク感が良い雰囲気を出していると思います。
竜殺しを生業にしているということですが、全体的にキレイな印象があるので
長年働いてきた汚れや壊れた部分があるともっとストーリーが感じられると思います。
これからのご活躍に期待しています。
【StudioGOONEYS 大山萌依(モデリングスーパーバイザー)】
作りたいものがはっきりしていて、キャラクターのバランスも非常に良いと感じました。
キャラクターのボディシルエットがとても上手に出来ているのに、マントや右腕で全体のシルエットが単調になってしまっているのが惜しい点でした。
顔や布の柔らかい部分の表現がまだ堅そうに見えてしまうので、たくさん研究してみてください。
作品づくり応援しています。
【キャラバンズ 金重保貴(代表取締役)】
空気感や質感、全体のトーンのまとめ方まで素晴らしいと思います。しっかりとキャラクターがたっていて、この世界の背景(ストーリー)が見えてきそうです。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
ディティールの丁寧さ、高めの頭身など、表現したい世界観にあっていると思います。ただ、返り血が多いせいか、全体的に単調になってしまった部分はあると思います。臨場感はポージングが重要だと思いますので、台座ありで、シチュエーションを作ると、さらによい作品が出来上がると思います。
第8位:『before a date』 獲得点数:16点
木原 瑞穂さん
オンライン講座などを利用し独学でCGを始め、業界への転職を目指している社会人です。また画塾でデッサンや立体造形も勉強しています。フォトリアルな作風が好みで、人物やクリーチャー系のキャラクターにも挑戦していきたいです。
●作品解説
デート前の女の子のドレッサーをイメージして作りました。一目で女の子の部屋であることを伝えるためにとことん'ガーリー'なものを詰め込みました。また待ち合わせの時間が迫り、慌てふためく雰囲気が伝わればと思います。
●使用ツール
Maya、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
この度は受賞ありがとうございました。独学で粛々と勉強をしていたのでたくさんの方に見てもらえたこと、また講評いただけたことから得るものがとても大きく、思い切って参加して良かったなと思います。この画の中の女の子のように、あれでもないこれでもないと小物の配置や見せ方を試行錯誤しながら作ったので思い入れのある作品です。これからもスキルを磨き、表現の幅を広げモデラーとして活躍できるよう精進します。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
細かい部分まで丁寧に作っているのが伝わってくる。好きなものにまみれたい願望が絵に詰め込まれていて、なんてことは無い表現であるが、丁寧さを評価した作品だ。絵作りは面白さをあまり感じられなかったが、技術者として必要な根気よく丁寧に仕上げると言う思いが溢れていた事が評価ポイントだ。
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
すごくきれいな作品で配置感もバランスが良くていいと思います。
シュシュの柔らかい感じと化粧品の硬い感じのコントラストもいいですね。
鏡に映った椅子もフレームに入っていない周りの状況を説明していて演出的にも好きです。
よく見るとチェーン部分の自然な感じとかもこだわりを感じますね。
ただ全体的にモデルのエッジが硬すぎる印象があるので、面取りの幅など気を付けるともっとリアルになると思います。
【竹下優子(シニアマットぺインター・コンセプトアーティスト)】
文句なしに女の子の世界が広がっていて、綺麗で可愛いです。どれも素敵なアイテムばかりで、夢中で見てしまいました。CG感がまだ残っているので、ライティングを工夫すればよりリアルになると思います。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
一つ一つの小物の作り込みに愛情を感じました。鏡で画面外を少し映してみる人の想像力を掻き立てるのも 上手いと思いました。白トビが少し気になったので、ライティングや、ライトの色などを少し弄るとより良くなるのではと思います。
【RAYLINE STUDIO 平本泰三(代表取締役/プロデュサー)】
小物の質感、モデリングの精密さ、丁寧なモデリングが感じ取れる作品。ライティングも綺麗です。
設置感がちょっと弱い感じがしますので、もうちょっとAOを強めに机の上にだせてるとよりしまった絵になったかなと。
鏡のアンティークが綺麗な新しい感じの作りなので、鏡の映りがちょっとボケ過ぎている感があるので、もうちょっとだけボケ感取れてたら良いかと。
【スタジオリント 伊藤龍太(代表取締役)】
小奇麗に作品としてまとまっている総合的なセンスがとても良いと思ました。手前にある櫛に汚しが無いのと、時計の皮に質感、レースが紙に見えてしまうのが残念です。広角なのに空間の広さを感じる構図でないのも勿体ない。