第13位:『中国茶館』 獲得点数:12点
鎌田 明さん(デジタルハリウッド 東京本校)
3DCGの他、2Dアニメーションや、書道や水墨画イラストレーションなども作っています。
●作品解説
昼下がり、緩やかな時間が流れる中国茶館のひと時を描きました。書や水墨画も作成しました。
●使用ツール
Maya、ZBrush、Photoshop、Substance Painter
●受賞コメント
入選でき嬉しいです。
審査してくださった皆様、ありがとうございました!CGを始めて1年目ということもあり、制作手順に慣れるために、じっくりと時間をかけて取り組みました。細かな作りこみを評価してもらえて嬉しかったです。また、今回で反省点も見えましたので、内容を気に留め、今後の制作に活かしたいと思います。そして、学校の先生方や、共に励ましあいながら学んできた同級生にも感謝です!ありがとうございました!
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
全体のクオリティに統制の取れた仕上がりになっていると感じた。細部まで手を抜いておらず、ディテールの付け方に統一感を感じ、うまくまとまっている。小物一つ一つ世界観を崩さない様なもので彩られていて気持ちが良い。構図としてはシンプルな視点だが、画面の情報量が多く、見るものを飽きさせない説得力がある。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
掛け軸や右の棚にある時計など中国の豪華絢爛さが全面に出ていてとても素敵ですね。置物や時計のフレームなどの造形もとても細かく、ZBrushのスキルも高いことが見受けられます。掛け軸の絵もご自身で描かれたのかどうか気になるところです。
【exsa 海老澤広樹(部長/プロデューサー)】
色々なオブジェクトがバランスよく作られていて、センスの良さを感じます。絵の主役になる物をもう少し分り易いレイアウトにしたり、ライティングで際立出せる事が出来れば、ワンランク上のクオリティの絵になると思います。
【竹下優子(シニアマットぺインター・コンセプトアーティスト)】
落ち着いた風景と細かい作り込みが素敵です。今のままでも十分見ごたえがあるのですが、窓から入る光などにさらに工夫をすると臨場感が出てよりリッチなライティングになると思います。大変お疲れさまでした。
第14位:『森の中の祠』 獲得点数:11点
福島 優さん(東洋大学)
私は現在大学4年生なのですが、CGの技術をもっと身につけたいと思って大学3年生の夏から専門学校にも通っています。大学は来年卒業なのですが、専門学校は来年まで続くのでこれからもいろいろと勉強していきたいです。
●作品解説
森の中にひっそりと建っている祠をイメージして作成しました。Unreal Engine 4は触り始めたばかりで難しかったですが、ライティングで祠のほうに視線が向くように工夫しました。
●使用ツール
Maya、Substance Painter、ZBrush、Unreal Engine 4、SpeedTree、CLIP STUDIO PAINT
●受賞コメント
今回自分の作品をたくさんの人に見てもらうことができて、とても嬉しく思っています。審査員の皆様に指摘していただいたことを見て、まだまだ修正していかなければならない箇所が多くあることに気が付けました。今後はより一層努力をして、より良い作品を作れるように頑張りたいと思います。次にまた「WHO'S NEXT」に応募する機会があったなら今度は1位を目指したいです。
●審査員コメント 抜粋
【デイジー 太田修司(シニアCGディレクター)】
鬱蒼と葉が茂った感じがGood。鳥居も色剥げてるとことか古めかしい雰囲気で見せ方も良いですね。
【アイロリ・エンタテインメント 三谷祥也(CGディレクター/デザイナー)】
真夏の情景でしょうか、ハイキーなライティングと場所場所の影の濃さが、良い効果を出していると思います。
【クリープ 山田太郎(クリエイティブチームリーダー)】
ライティング雰囲気出ていると思いました。
植栽の情報量もあり密度感あります。
木々から差し込む木漏れ日感を増すと表現的により良くなると思いました。
第14位:『8/27』 獲得点数:11点
飯田 葉月さん(東京国際工科専門職大学)
CGの世界に触れて約2か月、すべてが新しい経験でこの期間に何度も感動を覚えました。
この春に東京国際工科専門職大学に入学したことは私に大きな道しるべを与えてくれました。まだ道のりは長いですが、将来はたくさんの人に求められるような作品を創りたいです。
●作品解説
1980年代、夏の終わりをイメージしました。主人公は夏休みの終わりを目前にした小学生の女の子をイメージしています。こだわりは、当時を知る両親や先生の話を楽しく聞きながら、どこの家庭にもあった昭和の家電や小物などを再現したことです。
●使用ツール
Maya、Substance Painter、Illustrator、Photoshop
●受賞コメント
たくさんの素晴らしい作品がある中、私の作品を少しでも見てくれた人がいることがとても嬉しいです。自分の作品への講評だけでなく他の受賞者の方々の作品と講評を通して、自分はまだまだだと感じたと同時にCGの奥深さに感動しました。このコンテストは一生私の記憶に残ると思います。今回講評の中で特に注目された"ストーリー性"。これをさらに追求しつつ、技術面においても大きく成長して私はまたこの舞台に立ちたいです。たくさんの素晴らしい作品がある中、私の作品を少しでも見てくれた人がいることがとても嬉しいです。自分の作品への講評だけでなく他の受賞者の方々の作品と講評を通して、自分はまだまだだと感じたと同時にCGの奥深さに感動しました。このコンテストは一生私の記憶に残ると思います。今回講評の中で特に注目された"ストーリー性"。これをさらに追求しつつ、技術面においても大きく成長して私はまたこの舞台に立ちたいです。
●審査員コメント 抜粋
【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)】
一枚の絵で物語を表現することは難しい事だが、これは季節感もよく表現出来ており、てんこ盛りの欲張りな仕上がりになっていると思う。ここまで散らかしていては怒られそうなものだが、夏休みの終わり頃を迎えるまでに、少し両親も散らかされる事に慣れてきたのだろうか。もしくは甘やかしてくれる祖父母の家だろうか。非常に想像力を掻き立てられる。モデリング力が及ばない部分も多くあるが、全体的な表現力がそれをカバーしている。そこには見えない女の子の存在を十分に想像できる作品だと感じた。
【RAYLINE STUDIO 平本泰三(代表取締役/プロデュサー)】
物語を感じる絵。
物の雑多感も密度も高いと思います。
台所の壁、物が散らかっている様子だともう少し 畳の表面が剥げていても良い気がしました
ライティングも綺麗ですが、もう少し暗い部分が暗く落ちていても良かったと思います。
台所の壁の光は窓なのかな?もう少し説得感が欲しい。
座布団、ランドセルの質感はテカりを抑えて。
【exsa 海老澤広樹(部長/プロデューサー)】
細かな部分にもこだわりを感じ、楽しんで制作してたであろう事が伝わってきました。多少質感が弱い部分もありますが、モデルの要素が多く、絵としての密度が高いので、総合的に良い仕上がりになっていると思います。作品コンセプトやこだわりが上手く表現出来ている点もとても良いと思います。
第16位:『路地裏のラーメン屋』 獲得点数:10点
坂田 大河さん(日本電子専門学校)
就活中の専門学生です。ファンタジーとリアルを組み合わせるのが好きで、空想にリアリティーを持たせる3DCGが大好きです。モデラ--を目指すうえでまだまだではありますが、もっと説得力のある作品を作るべくがんばります。
●作品解説
ロボットがラーメンを提供するというシチュエーションが好きで制作しました。テイクアウトのステッカーが壁に乱雑に張ってあったり、鍋が汚かったり、皿を片付けていなかったりなど、ロボットが経営下手なことを表すような汚さを目指しました。それでも通うお客さんは心が広い人なのだと思います。
●使用ツール
ZBrush、Photoshop、Maya、Substance Painter
●審査員コメント 抜粋
【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締兼モデリングSV)】
雰囲気や設定はすごくいいと思います。
ただテーブルの高さだったりどんぶりの大きさだったり、ドアの大きさだったり、モデル一個一個のスケール感がバラバラなので、画のまとまりがないように思えます。
そこだけでもよくなるともっとリアリティーのある画になると思います。
【東條あずさ(ILM アートアシスタント)】
ちゃんとストーリーのバックグラウンドを考えてデザインをしていること、
あとイメージ全体のムードが大変気に入りました:)
改善できる点としては、実は見たときにロボットが店長ということがわからなかったので、ロボットということが伝わりやすいデザインにしたらいいかなとおもいました。
またテイクアウトのスティッカーをわざとたくさんはられたということですが、作品のポイントを読むまで、ロボットがやったんではなく、坂田さんがあまり考えずに適当に同じテキスチャたくさんつかったんかなーって思ってしまったので、違う方法でロボットの不器用さを出せたらなーと思いました。
スープを飲んでいるキャラクターのデザインや、ミステリアスな店の雰囲気は本当に素敵で坂田さんのセンスを感じました。
自分の空想からストーリーを作ってモデルされる方が少なく思うので、これからも続けてほしいです!これからの活躍を楽しみにしています。
【長砂ヒロ(コンセプトアーティスト)】
独特なセンスでとてもいいです。他の作品も見てみたいと思いました。ご自身の世界観をどんどん広げていってたくさん作っていってくださいね。
【MAPPA 淡輪雄介(取締役/CGI部部長)】
世界観やモチーフの組み合わせが楽しくて良いですね。設定は分かりませんが、ドア奥の通りに光や人影を足して、お店の中と外の差がもっと出ると良かったです。
【イグニス・イメージワークス 長谷川勝章(第一クリエイティブユニット 室長/CGディレクター)】
シチュエーションの面白さがよいと思います。「未知のもの」をつくる、というゴール設定がよいですね。構図、ライティング、オブジェクトのリアリティともにまだまだ抑えるべきポイントはあると思われますが、そのあたりをベースアップできれば、さらに多くの人に伝わる作品が作れると思います。
第16位:『Wait for down.』 獲得点数:10点
上妻 由奈さん(東日本デザイン&コンピュータ専門学校)
雰囲気や趣を深く追求し、表現することが大好きです。
背景モデリングに興味があるので、その点を活かしつつモデリング技術も高められるよう、これからも様々なものを取り込んで自分の力にしていきたいです。
●作品解説
雨に因る少しの肌寒さや、アンニュイな雰囲気をコンセプトに制作しました。
特に何をするでもなく、なんとなくネットを開いてしまうような、なんとも言えない倦怠感を表現することにこだわりました。
●使用ツール
Maya、Photoshop
●受賞コメント
この度は数多くの素晴らしい作品の中から16位という結果をいただき、誠にありがとうございます。初めての応募でしたが入賞という結果をいただけたことを心より光栄に存じます。また、ライティングやディティール(ラップトップの手垢等)のこだわりにも多くの方に気づいていただけて大変嬉しい限りです。今回は貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございました。審査員の方々、関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。
●審査員コメント 抜粋
【小山 誠(シニアアニメーター)】
設定はとてもシンプルなのですが、窓から差し込む寒色の自然光、窓の水滴、コーヒーから立ち上る湯気などで少し肌寒い空気感を感じられます。ラップトップの手垢や使い古した消しゴムのディテールなどにもこだわりを感じられました。
【森田悠揮(アーティスト・クリーチャーデザイナー)】
なぜかとても目を引いた作品です。絵として派手でもなく、作りがほかの作品と比べとても細かいわけでもないのですが、とても情緒的で自己投影しやすい作品だと思いました。パソコンのパットについている指紋もかなり効いてて素晴らしいです。
【キャラバンズ 金重保貴(代表取締役)】
雨の日の陰気な感じがとても良く出ていて、説得力のある作品だと思いました。
手前のカップ見せ方を工夫して、ドリンクの暖かさ(ほっとする感じ)を出してもいいのかなと思いました。