>   >  DELTAGENで広がるCADデータによる3Dビジュアライゼーションの可能性~ダッソー・システムズセミナーレポート
DELTAGENで広がるCADデータによる3Dビジュアライゼーションの可能性~ダッソー・システムズセミナーレポート

DELTAGENで広がるCADデータによる3Dビジュアライゼーションの可能性~ダッソー・システムズセミナーレポート

ダッソー・システムズ3DEXCITEは東京オフィスで2018年12月6日、「CADデータをゲームエンジンで活用~DELTAGEN Marketing Suiteセミナー in 東京~」を開催した。当日はDELTAGENの開発元である3DEXCITEからR&DディレクターのJan Ohlenburg氏が来日し、最新動向を紹介。エピックゲームズジャパンの協力により、ゲームエンジンのUnrealEngine 4(以下、UE4)と絡めたワークフローの紹介も行われた。参加者は自動車業界をはじめ産業界のエンジニアが多く、多様化する産業用CGの可能性を感じさせる内容だった。

TEXT&PHOTO_小野憲史/Kenji Ono
EDIT_山田桃子 / Momoko Yamada


ダッソー・システムズ ディレクター 竹内 健氏

<1>DELTAGENが可能にするワークフローの効率化とは

今や製品の設計製造プロセスにおいて、なくてはならない存在になった3DCAD。当初はワークステーションと専用のツールが必要だったが、GPUの性能向上とともに市販のグラフィックカードを搭載したPCでもデータが扱えるようになってきた。それに伴い3DCADデータを3DCGデータに変換し、静止画やムービーを制作する事例も急上昇。自動車のカタログで使用される写真素材は好例で、CGが使用される割合が年々増加している。実際に撮影するよりも、多彩な表現が低コストで可能になるからだ。

もっとも3DCADデータをもとに動画や静止画などを制作する場合、そのままでは不要なデータが多かったり、ファイルサイズが大きすぎたりと、適さない場合が多い(自動車の外観を静止画にするだけなら、エンジンなどの内部構造は不要だ)。そのため通常はCADデータを3DCGデータに変換し、取り回しがしやすいようにデータを成形する「データ準備や、アニメーションやレンダリングなどの仕上げを行う「ステージングといわれるプロセスが求められる。通常この作業はMaya3ds Max上で行なわれている。

もっとも近年では3DCADデータから3DCGデータを生成し、それをVRやARなどをはじめとしたリアルタイムCG用途に使用したり、ブラウザ上のコンテンツ(WebGLなど)で活用したりと、コンテンツの最終形態が多様性を増してきた。その一方でCADデータをUE4にインポートするさいに用いられるデータ変換用プラグインのDatasimithをはじめ、ゲームエンジン側での対応も進みつつある。もっとも、両者の間で交通整理がとりきれていないのが現状だ。

ダッソー・システムズでシニア・コンサルタントをつとめる中島雅浩氏はこうした現状を踏まえた上で、「今後もCADデータはさまざまなデバイスや用途で活用されていく。そのためには、よりシンプルで効率的なワークフローが求められる」と指摘。データ準備に特化したDELTAGENを使えば、同じデータでさまざまな用途に使用できるマスターモデルを生成することができ、開発効率が上がると説明した。UnityやUE4をはじめ、さまざまなステージング用ツールにも全方位で対応しているという。

実際、自動車一台分のCADデータは、細かいモデルやオプションのちがいなどを含めると、合計で20~30GBにも及ぶ。DELTAGENを使用すれば、こうした大容量データを一度に読み込み、3DCGデータに変換可能だ。3DCADデータの多彩なフォーマットに対応しており、複数の項目を設定して変換したり、コマンドラインでバッチ変換をしたりもできる。強力なポリゴン・リダクション能力や、ゲームエンジンにエキスポートする際にデータを軽量化するポリゴン・オプティマイザーなど、多彩な機能も備えている。


ダッソー・システムズ シニア・コンサルタント 中島雅浩氏

今後、飛躍的な伸びが期待される3DCADデータの活用事例。そのためには3DCADから3DCGに効率的に変換し、データ生成などを行うワークフローが求められる。DELTAGENはこの用途に最適なツールの1つだという



3DCADを3DCGに変換することで、レンダラを用いたフォトリアルな絵づくりなどが可能になる。ゲームエンジン上でリアルタイムレンダリングする上でも、3DCG化は必須だ

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<2>設計・デザインからマーケティングに広がる3DCADデータの活用法

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