ucupumar氏は5月25日(日)、オープンソースのテクスチャペイントBlenderアドオン「Ucupaint 2.3」をGitHubBlender Extensionsでリリースした。リアルタイムAOの新レイヤー&マスクタイプ、ベイク済みの全レイヤーとマスクのリベイク、レイヤーのペースト時に、ベイク済み画像をリベイクするオプションなどの新機能を搭載する。対応するBlenderはバージョン4.2以降。

リアルタイムAOの新レイヤー&マスクタイプ

Ucupaint 2.3では、メッシュ編集時にリアルタイムでAO(アンビエントオクルージョン)効果を更新できる。メッシュの一部の拡大縮小や移動にもAOがリアルタイムで追従する。ただし、リアルタイムAOとエッジ検出はバンプマップに対しては使用できない。

ベイク済みレイヤーとマスクのリベイク

Ucupaint 2.3では、ベイク済みの全レイヤーとマスクのリベイク(再ベイク)に対応する。特にベベルノーマル(bevel normal)やエッジ検出(edge detect)などをバンプマップに使用するメッシュを扱う場合に役立つという。なお、メッシュの編集時にはベイクされたデータは自動更新されないため、メッシュをアンラップして、Layersのメニューから「Rebake All Baked Images」を実行する必要がある。

レイヤーのペースト時にリベイク

レイヤーをペーストする際にリベイクを行うオプションが追加され、異なるオブジェクト間でレイヤーを転送したい場合に活用できる。

その他の変更点とUIのアップデート

▲ベイクチャンネル用のカラーバンディングを避けるための新しいディザオプション(左がディザなし、右がディザあり)
▲新しいfloat画像はデフォルトで「Premultiplied alpha」を使用するように改善(右)。byte画像のストレートなアルファ処理(左)と比較して、輪郭のアーティファクトが綺麗に処理されていることがわかる
▲UIが更新され、ベイクされた全チャンネルデータが同時に表示されるようになった。また、リアルタイムAOやエッジ検出、フェイクライティングのレイヤーとマスクにBakeボタンが追加され、アクセスしやすくなっている。その他、ほとんどのUcupaintオペレータにカスタムショートカットキーを割り当て可能になった

■Ucupaint 2.3.1 Release notes & Downloads(GitHub)
https://github.com/ucupumar/ucupaint/releases/tag/2.3.1

■Ucupaint 2.3.0 Release notes & Downloads(GitHub)
https://github.com/ucupumar/ucupaint/releases/tag/2.3.0

■Ucupaint(Blender Extensions)
https://extensions.blender.org/add-ons/ucupaint/

■Ucupaint公式ドキュメント(github.io)
https://ucupumar.github.io/ucupaint-wiki/

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