3Dスキャンアプリ「KIRI Engine」を手がける香港KIRI Innovation社は3月27日(木)、Blender内で3D Gaussian Splatting(3DGS)データを扱える無料アドオン「3DGS Render 3.0」をSuperhiveでリリースした。3DGSファイルのインポートからペイント、編集、メッシュの3DGSへの変換、複数の3DGSの統合(マージ)、レンダリング、エクスポートまでをBlender内で行える。対応するBlenderはバージョン4.2以降。オープンソースでリポジトリが公開されている。
3Dメッシュを3DGSデータに変換

アドオンの「Active Menu」→「Mesh 2 3DGS」を実行すると、OBJ形式のファイルを3DGSデータに変換してBlenderに読み込むことができる。
複数の3DGSデータを編集・ペイント・統合(マージ)

アドオンでは複数のPLYファイル(3DGSまたはポイントクラウド)を読み込み、各データの編集が行える。アドオン内には編集用モディファイアーが用意されており、ポイントや面で選択した箇所をカットできるだけでなく、クロップボックスを用いてボックス内にあるポイントをカットするといった操作も行える。
バーテックスペイントには単色だけでなく画像テクスチャも利用できる。

編集した各オブジェクトはトランスフォームを確定後マージすることで、1オブジェクトの3DGSデータになる。これをPLY形式でエクスポートし、SuperSplatなど他の3DGSツールに読み込んで利活用することができる。
画像/アニメーションのレンダリング

アドオンにはAnimateモディファイアーが用意され、ノイズディスプレイスメント、ボロノイディスプレイスメント、ピクセレートなど、スタイライズされたモーションのポイントアニメーションが適用できる。
画像またはアニメーションのレンダリングもアドオン内から実行可能。アニメーションは連番画像で出力され、Blenderのビデオエディタに読み込んで編集できる。
■3DGS Render by KIRI Engine v3.0.0(公式サイト内記事)
https://www.kiriengine.app/blender-addon/3dgs-render
■3Dgs Render By Kiri Engine(Superhive)
https://superhivemarket.com/products/3dgs-render-by-kiri-engine
■Blender Addon from KIRI Engine(公式YouTubeチャンネル)
https://www.youtube.com/@BlenderAddon-fromKIRI
■3DGS Render Blender Addon by KIRI Engine(GitHub)
https://github.com/Kiri-Innovation/3dgs-render-blender-addon
3DGSの粒子化アニメーションを作成できるアドオンも用意
KIRI Innovation社はまた、Blender上でPLY形式のファイルから粒子化アニメーションを作成する無料アドオン「Point Animate」も公開している。単一のポイントクラウドデータを使ったディゾルブアニメーションと、2つのポイントクラウドデータを使ったモーフアニメーションの作成に対応し、最短5ステップで生成が可能だ。
■Point Animate By Kiri Engine(Superhive)
https://superhivemarket.com/products/point-animate-by-kiri-engine
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https://cgworld.jp/flashnews/01-202504-BlenderMCP110.html