Epic Games社8月30日(日)、Unreal Fest Chicago 2026における講演動画「Agora Studio’s Real-Time Animation Workflow in UE5 | Unreal Fest Chicago 2026」を公開した。Agora StudioがUnreal Engine 5を導入し、自社のアニメーションシリーズ『A-COM』におけるリアルタイムアニメーションの制作パイプラインをどのように根本からつくり変えたかを解説している。
リアルタイムワークフローに合わせたパイプラインの再構築
講演の前半では、エンジン内で直接作業を完結させることのメリットについて解説。まずは、DCCツールとゲームエンジン間でのFBXデータのインポート・エクスポートによるデータ変換ループを排除したことで、技術的なエラーや確認の手間を大幅に削減できたという。また、最終のルックに近い状態を維持しながらプレビズやアニメーション作業を行えるため、より精度の高いフィードバックや判断が可能になったという。
完全なリアルタイムワークフローを実現するため、Agora Studioは従来の制作パイプラインを再構築した。従来のリレー形式(アニメーション→ライティング→コンポジット)ではなく、各工程を並行して進めるアプローチを採用。例えば、アニメーターが作業を始める前にライティングアーティストが環境の事前ライティングを行うなど、映画の撮影現場に近いかたちで各部門が同時に作業を進め、シーケンサー上で継続的にシーンを調整していく体制を整えた。
サブシーケンスとベイクアニメーションによる安定性の確保
UE5でのアニメーション作業において、特に複雑なコンストレイントを持つ多数のキャラクターが絡むシーンでは、エンジンの安定性が課題となった。これを解決するため、Agora Studioはアニメーション作業を個別のサブシーケンスに分離し、編集用のメインシーケンスにはベイクされたアニメーションクリップとして読み込む構造を採用。これにより、メイン編集のクラッシュを防ぎつつ、高速なバージョンの切り替えや異なるバージョンの組み合わせ、モーションブラーのゴーストアーティファクトの排除などを実現した。
スミアによるスタイライズ表現とUE内でのショットスカルプト
講演の後半では、アニメーションの質を高めるための具体的なテクニックとして、多重腕表現(Multiple Limbs)とショットスカルプトのワークフローを紹介。素早い攻撃の勢いを表現するため、Poly Cutツールを用いて腕だけのスケルタルメッシュを複製し、元のモデルに重ね合わせてアニメーションさせるスミア(残像)表現について解説した。
また、腕を上げた際に肩の形状が崩れてしまう問題を解決するため、UE内で直接モーフターゲットを編集し、コントロールリグのカスタムアトリビュートとカーブをひも付けて特定のフレームでのみ形状を補正するショットスカルプトも実演した。
■Agora Studio’s Real-Time Animation Workflow in UE5 | Unreal Fest Chicago 2026(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=hc6xf-3uDX8
CGWORLD関連情報
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Epic GamesがUnreal Fest Chicago 2026における講演動画「Introducing Mesh Terrain: Craft Large Complex Worlds | Unreal Fest Chicago 2026」を公開。Unreal Engine 5.8で実験的機能として実装された新機能「メッシュテレイン(Mesh Terrain)」について、従来のハイトマップベースの地形システムの課題と、それを解決する純粋なトライアングルメッシュを用いた非破壊的でプロシージャルな地形制作ワークフローを解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202608-UEfest-MeshTerrain.html
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https://cgworld.jp/flashnews/01-202608-UE58Rigging.html
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William Faucher氏がUnreal Engine用リアルタイムオーシャンシステムプラグイン「Easy Waterscape」をFabでリリース。本ツールは、AAAタイトルの水面表現に用いられる数学的な波の計算モデル(TessendorfおよびJONSWAPスペクトラム)による真のFFT(高速フーリエ変換)海面シミュレーションを、単一のブループリントで手軽に実現できるツール。対応するUnreal Engineはバージョン5.7以降、価格は個人ライセンスが9,747円、スタジオ向けのプロフェッショナルライセンスが48,745円。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202607-EasyWaterscape.html