Adobeは同社Substance 3Dシリーズのモデリングツール「Substance 3D Modeler」のパブリックベータバージョン1.10.50を公開した。Adobe Creative Cloudアプリの「アプリ」→「ベータ版アプリ」の中からインストールすることで、パブリックベータに参加できる(Steam経由での参加も可能)。
●Substance 3D Modelerパブリックベータへのアクセス方法(英語)
https://helpx.adobe.com/substance-3d-modeler/getting-started/public-beta.html
Substance 3D Modelerはスカルプトベースの3Dモデリングツール。PCモニタ上での作業に加え、Meta QuestおよびQuest ProといったVRヘッドセットを利用したVR空間での制作サポートが特徴のひとつで、VRモードに特化したツールセットも提供している。
パブリックベータv1.10.50の新機能と機能改善
Substance 3D Modeler パブリックベータバージョン1.10.50(リリースノート)には、次のリリースバージョンに向けた新機能や機能改善が盛り込まれている。代表的な機能追加・改善点は以下の通り。
非破壊のプリミティブ編集(NON-DESTRUCTIVE PRIMITIVES)
プリミティブでブーリアンが使用可能になり、複雑な形状を非破壊で編集できるようになった。
★動画A 12秒、14.7MB
https://helpx.adobe.com/content/dam/substance-3d-modeler/release-1-10/1.11%20Feat%20-%20Prims1_noInOut_noAudio.mp4
Adobe Stockの3Dオブジェクトに素早くアクセスできるアセットパネル(ASSET SEARCH)
新たにアセットパネルが搭載され、Adobe Stockから素早く3Dオブジェクトを検索し、シーンに取り込むことができるようになった。また、「Shape matching」オプションを使うと、シーンで選択したオブジェクトと類似の形状を持つオブジェクトをAdobe Stockから探すことができる。
シーンの構造を整理しやすいアウトライナー(OUTLINER)
シーン全体を階層構造で管理できるアウトライナーが新搭載。オブジェクトの選択やフォーカス、階層構造の変更などを直感的に行える。
★動画B 8秒、7.4MB
https://helpx.adobe.com/content/dam/substance-3d-modeler/release-1-10/1.11%20Feat%20-%20Outliner1_noInOut_noAudio.mp4
アルゴリズムの改善に伴うエッジ周りのディテール・解像度の向上(INCREASE RESOLUTION IMPROVEMENTS)
アルゴリズムの改善により、特に角やエッジのディテールや解像度が格段に向上した。
VRモード用UIの改善とクイックアクションメニューのVRモードでの試験的運用(UI IMPROVEMENTS AND NEW EXPERIMENTAL UI)
VRモードでのパレット類、アクションメニューやボトムバーにも変更が加わった。また、VRモードにクイックアクションメニューが新規追加され、試験的に運用を行うとのことだ。
●Substance 3D Modeler パブリックベータ1.10.50 リリースノート(英語)
https://helpx.adobe.com/substance-3d-modeler/release-notes/public-beta.html
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https://cgworld.jp/article/202404-so2r-1.html
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