イギリスInbibo社は12月5日(木)、Maya用のマッスル&スキン・フェイシャルシミュレーションツール「AdonisFX 1.4」をリリースした。脂肪組織シミュレーション用デフォーマ「AdnFat」や筋肉接着用ノード「AdnGlue」、筋肉同士のコンストレイント機能などを新たに実装する。対応するMayaは2022〜2024。
AdonisFXは「デジタルクリーチャーのために設計された、高品質の高性能シミュレーションソリューション」。用意された筋肉、筋膜、皮膚、フェイシャル用のソルバをMayaのデフォーマとして単独または組み合わせて複雑な動作を再現できるだけでなく、機械学習とAIを活用したソルバのパフォーマンス向上により、数秒でショットのシミュレーションが完了できるという。
なお、Houdini(SOP)版も現在開発中で、対応バージョンは18〜20を予定しているという。
脂肪組織シミュレーション用デフォーマ「AdnFat」
新搭載の「AdnFat」は、ボリュームや形状保持、ハードコンストレイントの組み合わせにより脂肪のジオメトリをリアルに揺らすことのできるソルバ。
内部筋膜(筋肉の接着)をシミュレートする「AdnGlue」ノード
「AdnGlue」は複数の筋肉を接着するために使用するMayaノード。このソルバは、一連のシミュレートされた筋肉を入力として使用し、最大接着距離とペイントされたマップを使用して、筋肉間の接着剤接続を定義する。
その他、全更新内容はこちら。
■Release Notes(AdonisFX Docs、英語)
https://inbibo.co.uk/docs/adonisfx/v1.4.1/release_notes
公式チュートリアル動画
YouTubeには、AdonisFX 1.4のチュートリアル動画として21本の動画が公開され、サンプルデータも配布されている。腕部のリギングプロセス(センサー、筋肉、筋膜、脂肪、皮膚など全レイヤー)の作業を通じてAdnisFXのソルバとテクニックが学べるようになっている。
YouTube再生リスト「AdonisFX 101 - Rigging an Arm」プラン
プランはIndie、Solo、Team、Studioの4種類、月25ユーロ(約4,000円)から(年払いの場合は年250ユーロから)。
CGWORLD関連情報
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