キャラクターアニメーターのMartin Chang氏は2月12日(水)、Mayaのビューポート 2.0でセルシェーダを素早くセットアップできる無料ツール「Maya Viewport 2.0 Simple Cel Shader Tool」をリリースした。同氏Gumroadで配布している。

「Maya Viewport 2.0 Simple Cel Shader Tool」では、メッシュに割り当てられたマテリアルを自動的に検出し、カラーやシェーディング量などを簡単に調整できる。

基本的な利用方法は、メインUIの「Source Materials」からマテリアルを選択し、「< SWITCH >」ボタンを押すだけ。自動的にセルシェーディングマテリアルとシャドウ・ライトのマテリアルが生成され、適用される。

▲「Maya Viewport 2.0 Simple Cel Shader Tool」のメインUI(上部)。セルシェーダ適用前(右下)と適用後(左下)
▲シャドウのマテリアルのアトリビュート

なお、本ツールの動作にはLambert、Blinn、Phongマテリアルのいずれかが必要となる。

ユーザーガイドPDF(購入後にアクセス可能)には、セルシェーディングの適用方法や調整といった基本的な操作方法に加えて、ライティングや個別のシャドウ設定、アニメ的な白目の表現方法、地面への落ち影の調整などのTipsも掲載されている。

  • ▲購入後ユーザーガイドPDFにアクセス可能となる
  • ▲ユーザーガイドPDFの目次

Martin Chang氏による他の無料ツール

同氏Gumroadでは他にも「Aim Space Switcher」、「Spring Physics Tool」、「Temporary Pivot Tool」、「Key Offset Tool」など10種類のツールとアニメーションワークフローのプロセス動画が無料で公開されている。

CGWORLD関連情報

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