新年明けましておめでとうございます。
昨年は3DCGを中心とするデジタルコンテンツ制作現場でも新型コロナウイルス感染症の影響が大きかったと思います。その最たるものがリモートワークの導入でした。コンテンツ形態においても、バーチャルライブをはじめとするインターネット動画配信が急増しました。
そうした情勢を受けてCGWORLDでは、2020年7月号(vol.263)にて、第1特集「CG業界のリモートワーク事情」を、2020年10月号(vol.266)にて、第1特集「バーチャルイベント最前線」という特集を組みました。CGWORLD.jpでは、できるだけ旬なタイミングでリモートワークやバーチャルイベント、バーチャルプロダクション等の記事を公開してきました。
リモートワークの導入する、その割合を高める際に、スムーズに取り組めたプロダクションはコロナ禍以前から遠隔地を含めた複数拠点による制作体制を構築したり、Uターン/Iターンに前向きなところが多かった印象です。バーチャルプロダクションにおいても、ノンゲームにおけるゲームエンジンの活用に意欲的だったプロダクション、クリエイターの方が短期間で確かな成果を得られたのではないでしょうか。いずれも、コロナ禍が収束した後もさらに浸透・発展していくと思いますが、今年もひき続き注目していきたいと思っています。
CGWORLDとしてのコロナ禍への対応では、2019年まではリアルイベントとして開催してきた就活イベント「CGWORLD Entry Live」、有料セミナー「+ONE Knowledge」をオンラインイベントに切り替えて実施しました。
就活イベントでは、新卒だけでなく現役クリエイターのスキルアップや転職活動にまで対象を広げた「CGWORLD JAM」を新たに実施。一連のオンラインイベントで得た知見を活かすべく、株式会社ボーンデジタルの全社イベントである「CGWORLD クリエイティブカンファレンス」のオンライン開催、編集部が注目した作品のメイキングがテーマの「KODAWARI LIVE〜あの作品はこう作られた!〜」を初めて開催することもできました。今年もより充実した内容で各種オンラインイベントを開催していきますのでご期待ください。もちろんコロナ禍が収束したあかつきにはリアルイベントも開催していくつもりです。
最後に、「CGWORLD AWARDS」についてお話させてください。CG・VFXをはじめとする日本のデジタルコンテンツ業界で活躍された方々をCGWORLD編集部の独自視点で選出し、その中から各賞を決める「CGWORLD AWARDS」。2019年度(第5回)までは毎年12月に発表してきましたが、2020年度に当たる今回(第6回)から1〜2月にかけて一連の発表を行うかたちに改めました。変更したねらいは、2020年12月発売の月刊誌(2021年1月号、vol.270)に掲載した記事ならびに2020年12月中にCGWORLD.jpで公開した記事の反響もできるだけ反映していきたいと考えたからです。
「CGWORLD AWARDS」は今のところ編集部による勝手な表彰ですが、それにもかかわらずこれまでに受賞されたプロダクションやクリエイターの皆さまをはじめとする様々な方々から支持をいただき、その周りの方々、さらにはコンテンツファンの方々にも注目していただけるようになってきました。
まだまだ小さな取り組みですが、第6回(2021年度)もできるだけ有意義なイベントにするべく準備を進めておりますので、まずは近日予定されているノミネートの発表をお待ちください!
それでは、2021年もCGWORLDを変わらぬご愛顧何卒よろしくお願いいたします。
CGWORLD編集長 沼倉有人