2025年度、第2回目の開催となる学生CGトライアル「WHO'S NEXT?」。テーマは「3DCGを用いた静止画作品」。
今回も「キャラクター部門」「背景・プロップ部門」に分けての募集で、キャラクター部門42点、背景プロップ部門110点の、合わせて152点の作品が集まった。審査は国内外の特別審査員12名+企業審査数11社によって行われた。このページでは背景・プロップ部門の優秀賞&審査員講評コメントをご紹介しよう。※講評コメントは全て原文ママ
■作品募集ページ
■結果発表イベント
CGWORLD 2025 クリエイティブカンファレンス
https://cgworld.jp/special/cgwcc2025/
■キャラクター部門結果ページ
■作品応募条件・審査方法について
応募作品テーマは「3DCGを用いた静止画作品」。審査員はいずれも全作品の中からお気に入りの作品を選び、持ち点20の中から配点する。合計得点の高い作品から表彰されるシステムとなっている。参加対象は小・中・高校生から専門学校生、大学、大学院生など教育機関在学中の方が対象だ。通学中でなくても、クリエイティブ分野における就業経験のない方であれば応募OKとしている。AIの利用についてはNG。
背景・プロップ部門 1~10位(優秀作品)
第1位:『Chittagong』 獲得点数:45点
小林郁哉さん(日本工学院専門学校)
いい作品を作るために日々精進しています
X: @imufneec
●作品解説
チッタゴンという場所の船舶解体場が舞台の作品です。この場所を知るきっかけとなり、作品を通して何かを感じていただけたら嬉しいです
●使用ツール
Maya, Substance 3D Painter, Photoshop, Blender
●審査員コメント 抜粋
▼【宮川英久 氏(シニアコンセプトアーティスト)】
シネマティックで一枚絵としての完成度も高く、見ごたえのある物になっていると思います。作品の見せ方が上手だな、と感心しました。しかし、逆光の構図は絵を見た時の味わいも似通ってきてしまうので要注意です。また、この絵に関して言えば少々影が暗く落ち込み過ぎているようには思いました。暗い部分を恐れずにしっかりと用意できることは素晴らしい事なのですが、少し暗いエリアが過多になっています。また左手前に見える船の船体などに顕著ですが、船の墓場にしては妙に船が綺麗な点は気になります。もっと錆びてボロボロであっても良いはずです。上手な見せ方でカバーされているのですが、質感表現に関してはまだまだ追求の余地があるという印象を受けました。
▼【秋元純一 氏(トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長)】
自然光を利用したライティングで美しいグレーディングと、奥行きを非常にうまく使った構図は素晴らしく、客観的視点でいて、その空間に引き込まれる様な一枚に仕上がっている。無機質な巨大構造物に対しての人物の対比が非常に良く、サイズ感が一瞬で分かる事は望ましい。時間経過の無情さが上手く表現された良い作品だと思う。
▼【伊藤より子 氏(ビジュアルデザイナー・講師)】
壊れた大型の船の集まる浜。美しく構成が考えられた作品です。ノスタルジックのある作品。影の中の反射光がほどよく入っていて、特に波のデザインが素晴らしいと思います。ただ大型船の船底の形が気になりますが…。
▼【サーリ ヤーッコ 氏(SonaGraf)】
この作品はとても素晴らしいです。全体のトーン、奥行き、雰囲気、そして構図が美しく調和しています。登場キャラクターたちは遊び心があり、小さな存在として描かれており、巨大で破損した船との対比が非常に効果的です。また、中央の船のレンダリングも見事で、太陽光のフレア表現も美しく、作品全体に臨場感を与えています。一点気になるのは、右側の船の切断面があまりにも整いすぎている点です。まるでメスで切ったように完璧で、自然な破損としては少し違和感があります。もう少し不規則な断面や、突き出た梁などがあると、よりリアリティが増すでしょう。さらに、最も右のキャラクターの顔のシルエットがやや不自然に感じられます。まるで仮面をつけているか、顔の造形が抜け落ちているような印象を受けます。ここを自然な形に調整できれば、作品全体の完成度が一層高まると思います。
▼【田崎陽太 氏(カーキ、Episode3/CG Supervisor ・ Environment Design)】
今回の作品の中で最も印象に残った作品です。構図、ストーリー性、ライティング、質感など、すべての要素が高いクオリティでまとまっており、非常に完成度の高い仕上がりだと感じました。特にストーリー性の面では、見る人の想像をかき立てる要素が多く、作品に深みを与えています。細かい点ですが、空の解像度がやや低く見えるのが惜しい部分です。そこを調整できれば、さらに完成度が高まると思います。
▼【ORENDA WORLD/KORAT】
(CG Supervisor 鎌田 友樹)解体された船と美しい夕日が対比しており、その中で遊ぶ人が絵の雰囲気を構築していると感じました。
(VFX Producer 山元 太陽)バングラデシュに実在する「船の墓場」と呼ばれる浜辺を舞台にした作品だとお見受けします。現実のこの場所では、過酷な労働環境の中で人々が油にまみれ、ほとんど防護装備もないまま働いています。その厳しい現実の中で、無邪気に走り合う二人の姿を描くことで、作品は対照的な美しさと温もりを生み出しています。荒廃した環境の中にも確かに存在する、人間の強さや小さな幸せを感じさせる印象的な作品です。
(CG Producer 大塚 順平)ライティング、空気感の作りがよくできていると思います。破損した船と海辺の風景だけではなく、そこで遊ぶ子供という要素も◎
(Modeling Supervisor 飯田 泰弘)掲載作品を見た中で一番写実的な作品だった。
(Environment Generalist 岩崎 美穂)手前から奥にかけての奥行き感や粗密のバランスが取れており綺麗な構成の絵だなと感じました。もしすべてご自身でモデリングしているのであればすごいですね。キャラ含めてライティングも美しく哀愁のある作品で素敵です。
▼【exsa 山口一夫 氏(CGディレクター)】
作品コメントを拝見して、思わずチッタゴンという場所を検索してしまいました。バングラデシュの船の墓場を舞台に、夕焼けを背に遊ぶ少年の姿がとても素敵で、これから物語が始まりそうな雰囲気を感じます。ライティングは美しく、雰囲気づくりも見事ですが、画面手前のディテールがやや不足している箇所があります。特に画面右側の「ファンネル」部分は、ややCG的な質感が目立ってしまっているのが惜しいです。面積に対してもう一段階、質感や構造のディテールを工夫できれば、作品全体の完成度がさらに高まると思います。
▼【グラフィニカ京都スタジオ 浦嶋真衣(モデリングアーティスト)】
実際に目で見ているかのようなリアリティがあり、非常に完成度の高い作品だと感じました。夕日の光によって船のシルエットが美しく浮かび上がり、細部まで丁寧に作り込まれていることがよく伝わってきます。制作者のこだわりと観察力の高さが感じられます。子どものシルエットがやや歪に見えるので自然な形状に調整できれば、よりリアリティが増し、作品全体の完成度がさらに高まると感じます。
▼【ジェットスタジオ 石井裕 氏(CGディレクター)】
前景/中景/遠景とオブジェクトが抜かりなく配置されていてとても関心いたしました。そのためとても自然な形で奥へ奥へと視線誘導されていき、最後は夕日に吸い込まれそうになる素敵な絵でした。夕日がしっかりと眩しく表現されているのも良いポイントだと思います。スケール感がうまく表現出来ているのも良いですね。
▼【ニエイチ(CGチーム一同)】
レイアウトや光のバランスを含めて、ストーリーを構成していてとても好きです!個人的に、海の制作は水辺の地面の処理次第でクオリティに大きく差ができると思っています。その点この作品はとても繊細に制作されていて、見ただけで触った時の感触がイメージできました。前回のWho's NEXTで受賞されていたのを覚えていますが、今回もとても素敵な作品です。今後のご活躍を楽しみにしております!
第2位:『SeaboundCliff』 獲得点数:26点
谷平 陽さん(バンタンゲームアカデミー)
ゲームの背景モデラーになってわくわくさせる世界を作ることを目標に日々制作に励んでいます
●作品解説
崖にある集落へ飛行船で交易をしに来たシーンを作りました。ぱっと見の広い空間や、村と飛行船の文化や技術レベルの差を楽しんでもらいたいです
●使用ツール
Maya, ZBrush, Substance 3D Painter, Unreal Engine
●審査員コメント 抜粋
▼【秋元純一 氏(トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長)】
俯瞰で見せる背景作品として、その空間を存分に上手く利用しており、人の営みや生息している動物、また移動手段などのコンセプトなど、全体の雰囲気が充実しており、密度も申し分ないと思う。細かな部分で気になる点はあるが、ライティングの巧みさや空気感がそれを上手く散らしてくれている為、トータルとしていい絵に仕上がっていると思う。目線がいく飛行船のネットは、もっと時間をかけて密着度を丁寧に作り込んだ方が良かったかもしれない。
▼【鈴木卓矢 氏(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】
ワクワクするような世界観でストーリーを想像してしまう作品ですね。翼竜が飛んでいたり、崖に建設された街の細部を見たくなりました。飛行船のデザインも作りこまれていていいと思います。ただ残念なのが崖の部分がよく見てもなんだかよくわかりませんでした。こう少しライトの向きを変えてみるとか、シルエットが分かるように崖の形に気を使ってみるとかそういった工夫が必要かなとおもいます。あとちょっと暗すぎかもしれませんね。
▼【竹下優子 氏(コンセプトアーティスト・マットペインタ)】
全体的な雰囲気が良いですね。ライティングやフォグのかけ方もとても良いと思います。よく見ると実際のゲーム画面のように崖の集落を歩けるようになっているように見えるので、緻密な構造をしていると思いました。建物のデザインですが、とても独創性があるものの、崖でなくてはいけない理由が見えづらいので、もうひと工夫あればいいと思いました。
▼【アイロリ・エンタテインメント(3DCGデザイナー)】
【良い点】ファンタジー感が強く、ワクワクするような冒険感があってすばらしいです。
【改善点】手前の飛行船があまり詰められてないように感じます。意図的なのかは不明ですが、飛行船に人が乗っていないようにも思います。また風景が遠景であり鮮明でないことから、村の技術力など、文明感や世界観が掴みにくく感じました。全体的に植物をより丁寧に配置すると、見栄えが良くなるかと思います。空が見えないので、空間が行き詰っているように見えてしまいます。
▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス(映像チーム一同)】
メリハリの効いた構図で、一目で観る者を引き込む力のある作品です。広大な背景と明るいライティングが相まって、冒険の達成感や到達感がしっかりと伝わってきます。さらに、翼竜のモーションブラーによって、映像の一瞬を切り取ったような躍動感と臨場感が画面に生まれています。飛行船は一見小型の一人乗りに見えますが、階段などのサイズ感から、ぱっと見の印象よりも大型であることが伺えます。また、独創的な建築デザインのせいか、画面右側の目的地までの距離感や建物のスケールがやや把握しにくいように感じます。ヒューマンスケールの基準となる要素を加えると、空間の規模感や画面の奥行きがより明確になるのではないでしょうか。全体としては、動きと空間のスケール感で魅せる、非常に完成度の高い作品だと思います。
▼【グラフィニカ京都スタジオ 浦嶋真衣 氏(モデリングアーティスト)】
「こういう雰囲気のゲームがあったらぜひプレイしてみたい」と思わせるような、わくわく感に満ちた魅力的な作品だと思いました。飛行船のデザインにも細部までこだわりが感じられ、もっと近くでじっくりと見たくなるような造形美があります。崖の集落についても、文化が異なっているのだと直感的に感じることができる造りになっているので、作品に物語性を感じられました。
▼【トゥエンティイレブン 尾関昭宏 氏(CGディレクター)】
飛行船のデザインから背景の街並み、そしてそこに生きる生物まで、どこを見てもワクワクする世界観がギュッと詰め込まれていて最高です。構図も飛行船の存在感とその先に広がる街の対比がとても気持ちいいです。ディテールの作り込みも素晴らしく、観る人に「この世界、もっと見てみたい」と思わせる力を感じました。
▼【ニエイチ(CGチーム一同)】
全体のボリューム感がしっかりあって、とても見ごたえがありました!重厚な船の存在感もよく出ていて、作品としての迫力を感じます。もしブラッシュアップするなら、船の重さをより感じさせるために、ロープの張り具合を少し強調してみても面白いかもしれません。細部のディテールよりも、シルエットで重心や張力を見せていく方向が合いそうです。また、構図をもう一歩整理するとさらに際立ちそうです主役の船をやや中央寄りに配置してあげると、より視線の流れが自然になりそうだと思いました!とはいえ、全体の熱量と完成度が素晴らしいです!
第2位:『was a champion』 獲得点数:26点
飯村聖也さん(日本工学院八王子専門学校)
日本工学院八王子専門学校CG映像科2年飯村聖也です。自分の中にある世界を表現するため日々精進しています。志望業界はゲーム系背景モデラーです。
●作品解説
過去の栄光から決別して新たな人生を歩み始めるというテーマで作成しました。こだわったポイントは道路の反射やプロップモデルのノイズ感を意識して制作しました。
●使用ツール
Maya, ZBrush, Substance 3D Painter, Photoshop
●審査員コメント 抜粋
▼【宮川英久 氏(シニアコンセプトアーティスト)】
物語を演出する事を念頭に、全体的に丁寧に作りこまれている事が素晴らしいです。単調にならないよう、コピペ感を感じさせないオブジェクト配置・演出になっている点も良い感じです。ライティングもリアリティのある良い物になっていると思います。構図に関して言えば、カメラを傾ける必要は有ったのだろうか?という疑問を感じてしまいました。あえて傾ける必要のある画面でも無いですし、物語の設定的にも必要性はなさそうです。傾ける角度も浅いわりに、カメラが傾いている事には気づいてしまう様な微妙な物になっているので、少し不思議な違和感を感じてしまいました。チャンピオンベルトのような物がごみ箱に捨ててあり、そこに視線が誘導されるように工夫されている点は素晴らしいのですが、しかしこの作品で伝えたい物語にまでたどり着けるかと言うと…少し厳しいかも知れません。
▼【秋元純一 氏(トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長)】
タイトルと絵から読み取れるストーリーがきっちりとマッチしていて、構図も良く、非常に優れた作品だと感じた。ライティングもストーリーを語るうえで重要だが演出は決して過多ではなく、さり気なく行われている点が良い。構図やキャラクターのレイアウトも巧みで、背中側に大きな空間を作る事で、過去への決別を上手に演出している。少々勿体ないと感じたのは、意図的な演出かはわからないが、カメラのバンクだ。個人的に、このバンクには少し不安を感じさせるニュアンスがある為、過去を捨てる事への不安感を煽ってしまっている様に思う。強い決意を示すためには、カメラのアングルはレベルをとっても良かったかもしれない。取り方によっては、簡単に捨て去った様なニヒルさやクールさ、またはハードボイルドを感じさせる事も出来るので、一概に否定をするつもりは無いが、少々気になったので言及させてもらった。
▼【鈴木卓矢 氏(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】
シンプルにストーリ性のある作品として成立していて良い作品だと思います。過去の栄光を明るく照らして現在の自分を逆光のシルエットでみせている感じが見る人にストーリーを分かりやすく伝える表現としてよくできていると思いました。モデリングとテクスチャーもすごく丁寧で世界観を邪魔することなく調和がとれています。もったいないのがモデルの歪みを入れていたりとモデリングにこだわりを感じるのですが壁をテクスチャーだけで表現してしまっているところがもったいないですね。他のものはしっかりモデルで作っているのに壁のレンガはテクスチャーをペタっと張って終わりにしてしまっているので出来るだけモデルで表現できるところは統一してやってみるともっと良くなると思います。
▼【伊藤より子 氏(ビジュアルデザイナー・講師)】
フォーカルポイントを2つ上手に駆使された作品です。一人のボクサーのストーリーを上手に描いていますね。ライティング、テクスチャーも素晴らしく施されています。強いて言えば、構図をもう少しタイトにクロップしても良いのではないかと思いました。
▼【サーリ ヤーッコ 氏(SonaGraf)】
構図、題材、そして全体の雰囲気がとても良いです。チャンピオンに何が起こったのか、そしてなぜ彼がキャリアを辞める決断をしたのか、気になります。チャンピオンベルトに血のような要素を加えることで、より物語性を持たせることもできたと思います。また、小道具が雨に濡れていないように見える点や、雨がやや斜めに降っている点も少し不自然で、両側に壁のある路地ではそのようにはならないでしょう。
▼【行弘進 氏(Niantic/Art Director)】
アメリカの大都市の裏路地にある、どこか治安の悪い空気感がとてもよく再現されている作品だと感じました。雨による湿った雰囲気や、地面にできた水たまりの反射表現が美しく、空気の温度や匂いまで伝わってくるようです。また、鉄格子や梯子、手すりなどがほんの少し歪んでいる表現に、実際の街をよく観察した痕跡が感じられ、生活や時間の蓄積がうまく描かれているのも良い点です。さらに良くしていくのであれば、人物まわりの光の扱いを少し調整してみるとよいかもしれません。奥の人物がやや環境に埋もれてしまっているため、rim light(縁の光)をわずかに強めたり、背景側の明暗差を整理することで、視線の誘導がより自然になります。また、「過去の栄光」を象徴するチャンピオンベルトとボクシンググローブが少し気づきにくいため、配置や色のコントラストを意図的に強調してあげると、ストーリーがより明確になります。加えて、雨粒のサイズや密度に場所ごとの変化をつけると、空間の奥行きがさらに強く感じられると思います。
▼【田崎陽太 氏(カーキ、Episode3/CG Supervisor ・ Environment Design)】
今回の作品の中で最も完成度が高く、全体的にアラの少ない高水準な作品だと感じました。特にライティングが素晴らしく、雨の路地裏が持つダークさと美しさの両方を見事に表現されています。一方で、「暗い路地裏に水たまり」というシチュエーション自体はやや定番で、既視感がある点は否めません。もしプラスアルファとして独自のアイデアや要素を加えられれば、さらに作品性が際立つのではないかと思います。
▼【ニエイチ(CGチーム一同)】
色やレイアウトにストーリー性があってとても好きです。主人公周りが暖色なのもあり、チャンピオンベルトを捨てて新たな人生を歩んでるのは前向きな背景もあるのかなと推測してます。ぜひ裏設定を聞いてみたいです。強めの雨が降っているので、水たまりに波紋を追加したり、そのほかのプロップを少し濡れて見えるように反射を強めたりすると、全体のバランスを整い説得力が増すと思いました!
第4位:『超高層建築群』 獲得点数:25点
後藤悠人さん(ASOポップカルチャー専門学校)
主に背景の制作を行っています。特にライティングにこだわった作品づくりを心掛けています。
●作品解説
突貫工事で上へ上へと建てられていった高層建築物群をイメージして制作しました。視線が自然と中央の店舗と建物が融合したような、特徴的な構造物に向かうよう構図や配置を調整しています。
●使用ツール
Blender, Substance 3D Painter, Photoshop, Unreal Engine
●審査員コメント 抜粋
▼【鈴木卓矢 氏(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】
バラバラの様で一体感のある建物の雰囲気が良いですね。背景の作り方もカメラが俯瞰からみせているのに、高さを感じる見せ方になっていてよく考えられていると思います。シルエットの崩し方も気を使っているのが分かります。絵全体で情報が死んでいるところがないので密度を感じる絵になっていて静止画背景としていいと思いました。ただてモデルが丁寧に考えられているのにテクスチャーがべた張りなのがもったいないです。どこを見ても同じようなテクスチャーが張られているのでとてもとてもフラットなテクスチャーになっています。汚れているというよりも汚しているという見え方になっているのでテクスチャーのシルエットとディティールのバランスを考えてみるといいと思います。
▼【行弘進 氏(Niantic/Art Director)】
思わずじっくり見入ってしまうほど、細部まで丁寧に作り込まれた作品だと感じました。この建物がどんな環境にあり、そこでどんな人々が暮らしているのか、その“生活の匂い”が自然に伝わってきます。このようなモチーフは、複製を何度もして規則的に見えてしまいがちなのですが、雑多さやランダムさがうまく作られていて、とても良い工夫が感じられました。一方で、さらに説得力を高める余地があるとすれば、ライティングとテクスチャ表現です。手前の建物を少し暗く抑え、奥側に光を多めに当てる、あるいはわずかに白飛びを作るなど、光のメリハリを付けるだけで、空間の奥行きや視線の流れがより明確になります。また、テクスチャのバンプ値やスケールがやや強く感じられる箇所があるので、そこを調整してあげると、表面の質感が落ち着き、より自然な“時間の積層”として画に馴染むと思います。
▼【竹下優子 氏(コンセプトアーティスト・マットペインタ)】
まず物量に驚きました!これだけのアセットを管理できるのは素晴らしいと思います。画面も、ライティングが良いですね。明暗や色幅も、美しいバランスが保たれていると思います。細部まで作り込んであり、本当に一人で作ったの?と思えるぐらい手が混んでいて、驚きました。それくらいディテールが素晴らしいです。一番目立つ中央の通路が、他と比べると単調に感じるので、もう一工夫あればさらに画面が引き締まるような気がします。
▼【ORENDA WORLD/KORAT】
(VFX Producer 山元 太陽)「昔、香港に合った九龍城がさらに少し未来迄存在していたらこんな感じだろうな」っと想像されるような作品となっており面白い画作りが出来ていると思いました。全体的な物量感を感じる部分と抜けの部分で粗密のバランスが取れていると感じました。
(Environment Generalist 岩崎 美穂)ごちゃっとしたビルの密度が伝わってきていいですね。ビルとビルの隙間のフォグが強くなっている橋の奥にも住宅街のシルエットやライトなどの要素があると奥にも続いているわくわく感がより出そうだなと感じました。
▼【exsa 山口一夫 氏(CGディレクター)】
作者コメントにある中央の店舗への視線誘導は中央部分にアクセントカラーを用いることで、狙った箇所がしっかりと目立ち、意図した構図の効果が感じられます。テーマにある「高層建築物群」というイメージをさらに引き立てるために、画面全体を上方向への“伸び”を意識した縦長構成にすると、作品として一層の完成度が得られると思います。全体の雰囲気も魅力的ですが、さらに良くするのであれば、その世界を象徴するようなモチーフや要素を加えることで、より深みのある作品になるのではないでしょうか。
▼【ジェットスタジオ 石井裕 氏(CGディレクター)】
高層建築物が非現実的なハリボテに見えないのでとても良く考えられたデザインだと思いました。とても実在感のある構造物ですね。細部の作り込みもかなりされているようで一軒一軒細かく見て回りたくなるほどです。見ていてワクワクします。
第5位:『オーバーヒート』 獲得点数:20点
渡邉瑠美香さん(多摩美術大学)
背景モデラーを目指して切磋琢磨しています。絵から前後の物語を感じられるような作品を作りを心がけています。
●作品解説
掃除ができない開発者のかわりに開発されたロボット。働き過ぎてオーバーヒートし、修理される哀愁漂う場面をイメージしました。
●使用ツール
Blender, Substance 3D Painter, Unreal Engine 5, Photoshop
●審査員コメント 抜粋
▼【秋元純一 氏(トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長)】
全体的な雰囲気と少しラスタライズされたデザインでは非常に見やすく、可愛らしさもあり、良い作品に仕上がっていると感じた。プロップ類の質感やディテールも丁寧に作り込んでいて交換が持てる。大まかなストーリーはコメントを読むことで理解できたが、少しストーリーとしては読み取りにくい部分もある。掃除が出来ない開発者にしては灰皿が綺麗すぎるという点が、喫煙者である私から見てまず違和感を感じた。もっと灰皿自体が大きめに山盛りでいいと感じた。また、デスクも割と整然としているので、もっと雑多な部分があった方がストーリーの裏付けとして良いと思う。また、出ているスパナの位置から読み取るに、おそらく開発者は右利きだと予想するが、パンチングボードに”整頓”された工具は左利き様に配置されている。(ちなみに私は右利きだが、タバコは左手で吸うことが多い。作業中は特に)そういった背景の更に奥にあるキャラクターの背景やストーリーも、一枚絵を語る上では重要な設計なので、質感の細部よりも気を使った方が良かったりもする。揚げ足を取りたいわけでは決してないが、違和感は出来るだけ避けたい。
▼【伊藤より子 氏(ビジュアルデザイナー・講師)】
クローズアップのショットでも非常に魅力的な作品です。強い光がロボットの頭の部分を照らし、首を下に向けています。色も構図もライティングも計算され、哀愁のある素晴らしい作品となりましたね。
▼【行弘進 氏(Niantic/Art Director)】
細部まで丁寧に作り込まれた、とても完成度の高い作品だと感じました。木や金属の質感がしっかりと表現されており、そこに“手触り”が感じられるのが良いですね。また、ローテクでアナログな要素を組み合わせたロボットのデザインにも遊び心と個性があり、世界観の中でキャラクターとして生きている点が印象的でした。細かい部分になりますが、扇風機のボケ具合や時計・タバコの影の落ち方や接地の仕方にわずかに馴染みきらないところがあり、“浮いて見える”印象が少しありました。また、「ここはロボットを修理・制作する作業机である」という説得力をもう少し強めるために、細かなパーツや工具、油じみなどの痕跡が増えると、生活感と行為の余韻がより立ち上がると思います。加えて、全体に緑が強めなので、暗部に少し青みを、光側にわずかに暖色を加えることで、空気に奥行きと温度差が生まれ、画としての魅力がさらに深まるはずです。
▼【ORENDA WORLD/KORAT】
(Modeling Designer 伊藤 亜里沙)使い古された作業台の表現が、一つ一つのオブジェクトの質感や汚れが丁寧に描写されていることでよく伝わってきました。ロボットの胸にハートの部品が埋まっていて、今後のストーリーも気になってくる素敵な作品だと思います。
(CG Supervisor 鎌田 友樹)一つ一つが丁寧に制作されてディテールも良く表現されています。ロボットがこれからどうなるか先が気になります。
▼【株式会社アイロリ・エンタテインメント(3DCGデザイナー)】
【良い点】一目見ただけで物語性が分かりやすくてすばらしいです。ロボットの錆び感などの質感が良く、全体的な完成度が高く思います。講評でもたくさん票を集め、たいへん好評でした。
【改善点】均一に汚れがついているような気がします。扇風機の左に、二つほど並んでいる筒状のオブジェクトなどパッと見で何だか分からないものがあり、疑問が残ります。
▼【ニエイチ(CGチーム一同)】
小道具の使い方にストーリー性が感じられて、シーン全体の世界観を広げているのがとても良かったです。ライティングの雰囲気づくりにも工夫があり、空気感がしっかり伝わってきました。合成の部分には、まだ少し改良の余地がありそうですが、質感表現の方向性はとても良く、仕上げていけばさらに説得力が増していくと思います!
第5位:『廃品と浮浪者の吹き溜まり』 獲得点数:20点
傳法舜也さん(公立はこだて未来大学)
情報デザインの勉強をしながら、独学でCGを学んできました。ゲーム業界の背景モデラーを目指して毎日3D作品やゲーム制作をしています。
●作品解説
好きな世界観を表現しました。薄汚い廃材を集めて積み重ねたような建物と、グラフィティアートを中心にカラフルな配色によって、アングラな賑やかさを感じられるような世界観を目指しました。
●使用ツール
Blender, Substance 3D Painter, CLIP STUDIO PAINT, Figma
●審査員コメント 抜粋
▼【田崎陽太 氏(カーキ、Episode3/CG Supervisor ・ Environment Design)】
個人的に最も印象に残った作品でした。カラフルでポップな色使いながら、スラムのような場所との対比が非常に魅力的で、強く惹きつけられました。手前を暗く落とすことで、背景がカラフルで雑多な印象でありながらも、視線の焦点がしっかり定まり、全体が見やすく構成されています。一方で、モデリングやテクスチャなど細部の作り込みにやや粗さが見られたため、その部分をブラッシュアップできれば、より完成度の高い作品になると思います。
▼【アイロリ・エンタテインメント(3DCGデザイナー)】
【良い点】暗い世界感に華やかな生活があるような、物語性があってすばらしいです。
【改善点】意外とコンテナの色が明るく、鮮やかすぎるように感じます。もうすこしアングラ感を感じさせるような、暗さが欲しく思います。廃材とコンテナで色にもう少しメリハリをつけてほしく思います。
▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス(映像チーム一同)】
鮮やかで遊び心のある配色が非常に魅力的で、画面全体からワクワクするような高揚感が伝わってきます。ストーリー性のある1シーンとして構成されており、明暗のリズムや中央のパラボラアンテナのシルエットも効果的で、視覚的にも非常に洗練された印象を受けます。遠景の見え方もバランスがよく、彩度を抑えながら深度を自然に演出している点が見事です。一方で、手前の布など一部のノイズが目立つ部分や、前景の建物の素材感(トタンなのかコンテナなのか)がやや曖昧な点は、もう少し整理されるとより完成度が高まるでしょう。また、人物の左右の全く同じグラフィティの繰り返しが画面への没入を妨げており、非常にもったいなく感じます。それでも、全体としての色彩設計のセンスは抜群で、ビビッドな色を使いながらも見やすい明度バランスを維持している点に高い表現力を感じます。視覚的にも感情的にも惹きつけられる、完成度の高い作品です。
▼【グラフィニカ京都スタジオ 浦嶋真衣 氏(モデリングアーティスト)】
構図と色使いが非常に優れており魅力的な作品だと思いました。廃墟のような雰囲気の中に近未来的な要素が融合されており、独自の世界観がしっかりと構築されている点が印象的です。ごちゃっとしているけどまとまってみえる建物の配置のバランスの良さにセンスを感じます。意図的な演出かもしれませんが、ノイズ感がやや強く感じたのでもう少し抑えることができたらよりよくなるかもしれないです。
▼【トゥエンティイレブン 尾関昭宏 氏(CGディレクター)】
廃材を積み上げて建てられたような建築物と、その周囲に溢れるネオンや落書きが混ざり合い、カオスでありながらもしっかりとディストピア的な世界観が表現させていてとても魅力的に感じました。コンテナや鉄骨、コード、テント素材などのテクスチャの質感も非常に丁寧に表現されており、物語の裏側にある人々の暮らしまで想像させるような情報量の多さが際立ちます。また、照明や構図も上手で、画面の奥までじっくり見たくなる作品でした。
▼【ニエイチ(CGチーム一同)】
情報量がしっかりあって、CGで世界観を作り出す力がとてもよく表れています。ペイントやグラフィティのテイストもセンスを感じて、全体の空気感に個性が出ていて素敵です!特にオリジナリティのある表現が印象的で、見る人を惹きつける魅力がありました。もし今後ブラッシュアップするなら抜け感を加えたり、ライティングの調整などで見せたい部分が分かりやすくなる様に少し整理してあげるとより完成度が高まりそうです!
第7位:『Staple Street Skybridge』 獲得点数:19点
齊藤日向人さん(日本工学院専門学校)
人の心に響くような作品作りができるアーティストになれるよう、日々技術の向上に努めています。
●作品解説
幻想的な雰囲気が出るようこだわって制作しました。
●使用ツール
Maya, Substance 3D Painter, Photoshop
●審査員コメント 抜粋
▼【鈴木卓矢 氏(SAFEHOUSE/取締役・背景モデリングSV)】
背景の見せ方として良いですね。シンプルな構造ですが上手く対比がとれていて情報の動きがスムーズです。モデリングもとても丁寧なので見る人が違和感なく絵作りの部分に触れられる作りになっているのが素晴らしいです。ただもったいないのがこのカメラだと壁のノーマルマップがペラペラの壁紙に見えてしまうのでモデルで持つかディスプライス面とマップで表現するともっと建物の重さを表現できるのでいいと思います。あとはテクスチャーが汚れ方が汚してしまっているのでモデルとテクスチャーのバランスが取れてないですね。モデルの作りに対してどんな汚れ方をするのかを考えてテクスチャーを書くともっとテクスチャーがモデルになじんでくるのでの絵のノイズをもっと減らせると思います。
▼【サーリ ヤーッコ 氏(SonaGraf)】
全体的に奥行きと雰囲気のある素敵なシーンで、リアルな落書きや街の小道具など、細部へのこだわりも感じられます。ポストプロセスによって、古いポストカードのような質感と雰囲気が表現されており、地平線に飛ぶ鳥たちが夢のような印象を与えています。ただ、ポストプロセスがやや強めに感じられ、もう少し自然なレンダリングで見てみたかったとも思います。
▼【グラフィニカ京都スタジオ 浦嶋真衣 氏(モデリングアーティスト)】
夕日の色味によって生まれるノスタルジックな雰囲気が非常に魅力的で、心に残る作品だと感じました。影には青みがあり、冷たさを感じさせる一方で、夕日が当たる部分には温かみがあり、その対比が作品に深みを与えています。光と影の演出による情緒的な表現が素敵です。階段や柵がわずかに歪んでいる箇所から、年季を感じさせる工夫を感じました。
▼【トゥエンティイレブン 尾関昭宏 氏(CGディレクター)】
建物のテクスチャ、特にレンガの質感やサビた鉄製の非常階段、落書きの描き込みまで、どれを見ても説得力があります。光の入り方も絶妙で、黄昏時の柔らかい光が路地裏の寂しさや一日の終わりを感じさせてくれるのがいいですね。ただ全体的に輝度が抑えられすぎているせいか、ハイライト感が弱く少し絵画ようなタッチになっている事が気になりました。思い切って奥の方は飛ばすくらい明るくしても良かったのかなと思います。
第8位:『世俗の境域』 獲得点数:18点
鈴木音次郎さん(日本工学院専門学校)
誰かの心に残る作品を作りたく、日々精進しています
●作品解説
”誰かの日常は誰かの非日常”をテーマに製作しました
●使用ツール
Maya, Substance 3D Painter, Photoshop, BIG/MEDIUM/SMALL(キャラクター・植物アセット), PolyHaven(HDRI)
●審査員コメント 抜粋
▼【宮川英久 氏(シニアコンセプトアーティスト)】
構図と作品のテーマ性が相まって、絵画のような雰囲気が魅力的な作品になっていると思いました。見ごたえがありますね!背景だけでなく、これだけの人物を作り配置し、一枚絵としての完成度を高めた事は大いに称賛に値すると思います。ライティングもとても工夫された良い物になっていると思いますが、若干「ここを見せたかったのでは無いのでは?」といった所に視線が誘導されるような箇所が散見される事が残念に思いました。また、画面の左右を大胆に暗くしている点は素晴らしい事なのですが、現状のままだと暗いエリアが少し大きすぎるように思います。今のままのライティングで有れば、もう少し明るいエリア(画面中央部)にズームインした構図にしても良かったのかも知れません。若しくは画面左側に少しだけ明るいエリアを用意してみるのも良いかも知れません。
▼【伊藤より子 氏(ビジュアルデザイナー・講師)】
異国情緒がたっぷりの作品です。ライティングの仕上げが美しく、素晴らしいです。コンポジションが複雑でもしぜんで、入り組んだ路地と古道具やの店を見事に構成されています。この小道具屋に入ってみたくなりますね。左右前傾の店内をかなり暗く落していますが、左側の部分にもう少しライトを入れて室内を照らしたら、目線誘導をして更に面白い作品になるのではと思います。
▼【竹下優子 氏(コンセプトアーティスト・マットペインタ)】
題材が良く、1枚の風景として良く仕上がっていると思います。建物の構造も良く観察されています。異国情緒あふれる素敵な風景ですね。太陽の温もりが感じられるのも良いです。まだCGっぽさが残るので、煙を入れたりして臭覚に訴えたり、画面に動きをつけ、生活感を出す事も出来ます。また、暗部が一様に暗く色も単調なので、何かの照り返しを入れたりして、変化を出すことも出来ます。細部をさらに詰める事で、さらにリアリティが出てくると思います。
▼【アイロリ・エンタテインメント(3DCGデザイナー)】
【良い点】小物が自然に見え、物の作り込みがすごいと思います。
【改善点】明かりに照らされている人が鮮やかすぎるような気がします。絵画のように見えてキレイなのですが、人物が何をやっているのか、ストーリー性が少し不明に感じます。
第9位:『五重塔と巫女』 獲得点数:15点
竹内大樹さん(HAL東京)
27卒で背景アーティスト志望です
空気感と物語を描けるアーティストを目指しています。
X:https://x.com/deizyworks
●作品解説
燃えるような紅葉の谷、塔を前に、巫女が若者に手を差し伸べる。それは救済か試練か。傍らでは老人が静かに祈りを捧げる。壮大な願いと密やかな願い、塔はどちらの声を聞き届けるのだろうか。
●使用ツール
Maya, Substance 3D Painter, Unreal Engine, MetaHuman, Photoshop
自然物と一部のプロップにMegascans、服のモデルにArtstation Marketplaceのアセットを使用しております。
●審査員コメント 抜粋
▼【サーリ ヤーッコ 氏(SonaGraf)】
全体のライティングと構図、そして環境のクオリティが非常に高い作品です。画像にはしっかりとした奥行きがあり、前景・中景・背景の分離が自然で、立体感のある空間表現が見事です。一点挙げるとすれば、樹木の葉の陰影表現にもう少し工夫の余地があるかもしれません。現在の葉の質感はやや手描き風に見え、フォトリアルな印象をもう一歩引き上げるためには、ライティングやマテリアルの調整で自然な光の透過や陰影の変化を強調すると良いでしょう。
▼【ORENDA WORLD/KORAT】
(Environment Generalist 岩崎 美穂)美しい紅葉や塔、中央のキャラにも目が行って綺麗。よく見ると奥の崖にも建物があるのがいいですね。五重塔の右横の少し高さのある木だけ色がグラデーションになりすぎているのが少し気になりました
(CG Producer 大塚 順平)渋い。新鬼武者の高確ステージを思い出す。
(Modeling Supervisor 井上 憲一)比較的選ばれるモチーフですが人間が住まう世界観を感じる。樹木を主人公にするくらい作りこんでみたらもっと良いと思います
▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス(映像チーム一同)】
明暗のグラデーションと配色、空気感の表現が非常に美しく、画面全体に落ち着いた雰囲気と説得力を与えています。塔の金色がかったライティングも効果的で、目を引くポイントになっています。人物のやり取りにはストーリー性が感じられますが、建物の見せ方とのバランスがやや曖昧で、どちらに視線を誘導したいかがもう少し整理されると、画面の意図がより明確になるでしょう。じっくりと眺めていたくなる作品なので、背景の木々のディティールアップや、宙に舞う木の葉の追加などで、自然の存在感と奥行きがさらに増すのではないでしょうか。
▼【ジェットスタジオ 石井裕 氏(CGディレクター)】
柔らかい光の中佇む五重塔がとても美しいです。それでいて明暗差がしっかりと表現されているので、締まりのある絵にもなっていて素晴らしいと思います。奥の崖まで抜かりなく表現されているのもグッドです。人物を配置することにより、ただの風景画だけではなくストーリーを感じさせる絵になっているのも良いポイントだと感じました。
第10位:『Afternoon Joe』 獲得点数:14点
井上向志朗さん(青山学院大学)
27年卒 背景アーティスト志望の井上向志朗と申します。最近フォトグラファーに興味が沸たてめ一眼レフカメラを購入し、写真を撮っています。今回の作品にその影響が明確に見えるかと思います。その他作品はこちらで閲覧いただけます。
https://www.artstation.com/kokonewt
●作品解説
この作品のコンセプトは「都会の中のゆったりとした時間」です。都会の喧騒の中で、秋の午後にコーヒーを楽しむ飄々とした男の姿を描きたくて制作しました。前景に動きを感じさせることで、街の活気を表現し、それと対照的に静かな人物を配置しました。また、舞い落ちる木の葉が、シーン全体に生命感を吹き込んでいます。
●使用ツール
Blender, Substance 3D Painter, Photoshop, Lightroom
●審査員コメント 抜粋
▼【exsa 山口一夫 氏(CGディレクター)】
前景のタクシーとお店のブルー、そして枯れ葉の色合いが美しく調和しており、全体として質感が印象的な作品です。椅子に座ったロボットが店員からコーヒーを受け取るシーンは、楽しい想像を掻き立てます。ボケやブラーの効果も巧みに使われており、良い雰囲気です。さらに完成度を高めるためには、木の葉の部分にもう少しSSS(サブサーフェス・スキャッタリング)を効かせて、より生き生きとした質感を出すといいのではないでしょうか、また光に照らされた道路などの色味を調整し、照明と空の雰囲気がより自然に調和するように仕上げることで、作品全体がさらに豊かになるように思います。
▼【ジェットスタジオ 石井裕 氏(CGディレクター)】
日常の一瞬を切り取った感じがすごく良く表現されていると思います。通り過ぎるタクシーとそれによって舞い上がったであろう枯葉が良い味出していますね。色使いも鮮明で世界観ともマッチしておりとても魅力的な一枚に仕上がってるなと思いました。物語が始まりそうで好きな絵です。
▼【トゥエンティイレブン 尾関昭宏 氏(CGディレクター】
この作品は、視線誘導の工夫、奥行きある構図、柔らかな光の演出が非常に印象的で、鑑賞者に物語を想像させる力があります。建物、タクシー、街路樹に至るまで細部までしっかり作り込まれており、マテリアルの質感設定も自然で説得力があります。一点午後のひと時という事なので太陽のフレアを入れ込んでより時間帯、空気感、温かさを強調してもいいのかなと思いました。
▼審査参加企業・アーティスト
<<特別審査員>>
秋元純一 氏
トランジスタ・スタジオ/取締役副社長
http://www.transistorstudio.co.jp
【総評】
今回はこれまでに比べて、設定や構図だけでなく、ストーリー性にも富んだオリジナリティのある作品が増えたように感じた。やはりどうしても似通った絵が多い中で、背景には上手くキャラクターを取り込んだり、キャラクターには動きをつけたりなど、これまでには少なかった表現の工夫が多く見られた。以前にも指摘した点ではあるが、技術の高さなどは十分にクオリティラインに達しているものが多い中、こういった賞レースで勝ち抜く為には、他者とは異なる視点だったり、表現がどうしても必要になる。これは就職活動における点でも同じで、どこかインパクトを残せる部分と言うのは、重要なポイントになりうる。技術が高くとも平均的な一枚より、多少技術が劣っても表現力のある絵があれば、インパクトという点で他者より抜きん出る為には、技術力の場合、より高いものが求めれてしまう。そのバランスは難しいものである。是非作品作りの為に技術力を磨くことは前提として、やはりインプットの大事さにも重点をおいてもらいたい。生活の中で感動する何かを見つけて常にインプットを欠かさないで欲しいと思う。
【採点結果】
小林郁哉 2点 竹内大樹 1点 山田啓太 1点 桂川空大 1点 後藤悠人 1点 鈴木天空 1点 渡邉瑠美香 1点 鈴木音次郎 1点 谷平 陽 1点 青野友太朗 1点 齊藤日向人 1点 飯村聖也 3点 野上綾斗 1点 荒川波音 1点 井上向志朗 1点 冨久丈丸 2点
宮川英久 氏
シニアコンセプトアーティスト
【総評】
皆さんの入魂の作品を拝見し、審査員という立場ながら大いに勉強させて頂きました。ありがとうございます。今回の数々の作品はどれも見応えのある物ばかりでしたが、どこか惜しいところのある作品が多かったように思います。作品の構想に始まり、最後の見せ方の部分まで丁寧に作り込まれた作品というのはそれだけで評価が高くなります。一方で、皆さんの非常に尖った作家性の部分も大切にして頂けると言うことはありません。点数を入れさせていただいた作品も、そうでない作品も、どれも大いなる可能性を感じさせる物でした。皆さんの今後の更なる飛躍に大いに期待しております。
【採点結果】
小林郁哉 3点 山田啓太 1点 後藤悠人 2点 鈴木音次郎 3点 土田和也 1点 谷平 陽 1点 齊藤日向人 2点 飯村聖也 2点 黒木菜美 2点 大坪未樹 1点 冨久丈丸 2点
鈴木卓矢 氏
SAFEHOUSE / 取締役・背景モデリングSV
【総評】
皆さん今回の多数の作品を応募していただきありがとうございました。お疲れさまでした。今回点数を多くの作品にいれたように思えます。審査していてこの作品に点を入れるならこっちの作品にも入れないと。といった感じが多かったので背景作品はほぼ横一列だったように思いました。キャラクター作品は僕の中では一位はきまっていて、背景もこの作品が一つ抜けてるかなというものを選ばせていただきました。前回のWhosNextよりも表現力が豊かな作品や独自のストーリー性がある作品が多かったように思えます。技術的に上手い作品と静止画として良い作品と二種類出てきた感じがして、更に上手い作品よりも静止画作品として良いものが増えてきて審査する側としても楽しみながら見させていただきました。次回も楽しみにしております。
【採点結果】
奈倉花果 2点 五十嵐美沙 1点 傳法舜也 1点 西面友広 1点 飯村聖也 3点 齊藤日向人 2点 青野友太朗 1点 谷平 陽 1点 土田和也 1点 鈴木音次郎 1点 渡邉瑠美香 1点 鈴木天空 1点 後藤悠人 2点 小林郁哉 2点
竹下優子 氏
コンセプトアーティスト・マットペインタ
https://yukotake.artstation.com/
【総評】
作品レベルは非常に高く、予想を遥かに超える高いクオリティを誇っており、レベルの拮抗した力作揃いでした。特に、独創的なアイデアと斬新な表現アプローチが際立つ作品が多く、学生ならではの自由な発想力に圧倒されました。皆さんの熱意と才能に、心から敬意を表します。中には、題材やデザインは素晴らしいのに、ライティングや最終的なコンポジットといった、画面の説得力を高める技術が「あと一歩」の惜しい作品も見受けられました。プロの視点では、これらの細部にこだわることで、作品は劇的に向上します。今後の飛躍を楽しみにしております。
【採点結果】
後藤悠人 5点 鈴木音次郎 4点 土田和也 1点 谷平 陽 4点 齊藤日向人 1点 宮本淳躍 2点 柴田統和 2点 平良真琴 1点
田崎陽太 氏
カーキ、Episode3
CG Supervisor / Environment Design
【総評】
AIやテクノロジー、そしてハードウェアの進化によって、高品質なCGを制作するハードルはこれまでに比べて格段に下がっていると感じます。そのため今後は、単にクオリティの高さだけでなく、作品にどのようなストーリーや意図、意思を込められるかがより重要になっていくと思います。技術面での差別化がますます難しくなる中で、CGアーティストに求められるのは、どのように絵を演出し、どんな感情や世界観を伝えるかという表現力だと思います。これから、そうした想いのこもった作品がさらに増えていくことを楽しみにしています。
【採点結果】
小林郁哉 5点 竹内大樹 2点 山田啓太 4点 土田和也 2点 飯村聖也 4点 傳法舜也 3点
サーリ ヤーッコ 氏
SonaGraf
【総評】
多くの作品が非常に魅力的で、驚きと独自性に満ちたコンセプトを描いていました。今回は私自身の審査の焦点が「環境」と「プロップ」カテゴリーにあったため、より伝統的なテーマを持つ作品に評価のポイントを置きました。全体的な傾向としては、「過去の風景や記憶のレンダリングを通してノスタルジーを探す」というテーマが感じられます。リアルなCGアートは、必ずしも“絶対的なフォトリアリズム”を追求しなくても、芸術としての価値を十分に持ち得ると考えます。CG作品としての特性を残しながらも、美しく感動的な表現は可能です。一方で、今後はディスプレイスメントなどの最新CG技術をより積極的に活用し、リアリティをさらに高める挑戦も見てみたいと思います。それでも今回、これほど多くの素晴らしい作品に出会えたことをとても嬉しく思いました。ぜひこれからも情熱をもって、素晴らしい作品を生み出し続けてください。
【採点結果】
小林郁哉 4点 竹内大樹 4点 齊藤日向人 4点 飯村聖也 4点 佐々木蒼馬 2点 荒川波音 2点
伊藤より子 氏
ビジュアルデザイナー・講師
【総評】
毎回審査をさせて頂いておりますが、毎回完成度の高い作品が多く選考に悩まされました。複雑な構造を巧みに操る方が多くその技術力には大いに感心いたしました。また、それぞれの作品にストーリー性を感じられたことも印象的でした。全体としてはコントラストが強く、緊張感のあるダークトーンの作品が多く見られました。次回はぜひ明るい表現やさまざまなライティングへの挑戦も拝見できることを楽しみにしています。
【採点結果】
小林 郁哉 2点 後藤悠人 1点 蓮尾駿介 3点 渡邉瑠美香 3点 鈴木音次郎 2点 土田和也 3点 飯村聖也 2点 黒木菜美 1点 傳法舜也 1点 荒川波音 1点 川口真司 1点
行弘 進 氏
Niantic
Art Director
nianticlabs.com/ja
【総評】
今回の応募作品は、これまでの中でも特に「スキルや方向性の幅が広い」と感じました。その中で選んだ作品は、“完成している”というよりも、「ここからさらに伸びていきそうだな」と思えた作品たちです。ひとつひとつに、モデリングや質感づくりにしっかり向き合った跡が見えて、とても良かったです。ただ、ほとんどの作品に共通して「あと一歩いけるポイント」もあって、それが “何を一番見せたいのかを決めること” なんですよね。CGを始めた頃って、どうしても「全部ちゃんと見せたい」気持ちが出てきます。僕もそうでした。でも、画として強くなっていくのは、主役がちゃんと決まっている作品です。光、コントラスト、カメラ位置は、その主役を引き立てるために使います。今回の作品たちは、まさにその手前にいるように感じました。「ここを少し意識できたら、もっと伝わるのに…!」と、良い余白がちゃんと残っている状態です。これは決してネガティブなことではなくて、まだ伸びる余地があるという、とても前向きなサインです。正直、僕自身も今の仕事でもずっと「もっと良くできる気がする…」と思いながら作っています(笑)なので、大事なのは焦らないこと。そして、観察することをやめないこと。「何を見せたいのか」「なぜこの形・光・色なのか」その問いを少しだけ持ちながら作っていくと、徐々に、自然と 自分らしさ が作品ににじんできます。また次の作品に会えるのを、楽しみにしています!
【採点結果】
小林郁哉 2点 山田啓太 2点 桂川空大 1点 後藤悠人 2点 小瀬諒太朗 1点 渡邉瑠美香 2点 渡部拳太 1点 飯村聖也 2点 川口望央奈 1点 黒木菜美 2点 大坪未樹 2点 冨久丈丸 2点
<<企業審査員>>
トゥエンティイレブン
https://cgworld.jp/jobs/30481.html
【総評】尾関昭宏 氏(CGディレクター)
技術力の底上げが感じられる中で、構図や物語性に優れた作品が際立ちました。「見せたいもの」だけでなく、「何を伝えたいか」という意図が強く現れている作品が印象的でした。今後は、ディテールや質感に加え、余白・間・静けさなど、"語らない演出" の豊かさにも挑戦してほしいと思っています。
【採用対象】
2025年度採用/2026年度採用/2027年度採用
【総評】山口一夫 氏(CGディレクター)
皆さまの作品から、「自分の表現を確立したい」という強い意欲が伝わってきました。拝見していて非常に刺激を受けましたし、一点一点に創意工夫が感じられ、とても充実した時間となりました。記載させていただいたコメントが制作活動の一助となれば幸いです。今後デザイナーとしてご一緒できる日を心より楽しみにしております。
【採用対象】
2025年度採用/2026年度採用/2027年度採用/アルバイト募集
【総評】浦嶋真衣 氏(モデリングアーティスト)
それぞれが持っている世界観や強みを存分に発揮しており、見ていてとても楽しい時間を過ごすことができました。どの作品にも個性とこだわりが感じられ、表現の幅広さに感動しました。また、作品を通して多くの刺激を受け、私自身も「もっと頑張ろう」と前向きな気持ちになりました。皆様の素晴らしい作品に触れられる機会を、心から楽しみにしております。
インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス
https://cgworld.jp/jobs/30125.html
【総評】映像チーム一同
レベルの高い作品が多く、楽しく選考させていただきました。「CGを使って何を作るか」ではなく、「どうやって物語を表現するか・キャラクター性を描くか」というところが出発点になっている作品が多く、とても刺激になりました。今後も素晴らしい作品に出会えることを楽しみにしています。
【採用対象】
2025年度採用/2026年度採用/2027年度採用
アイロリ・エンタテインメント
https://cgworld.jp/jobs/30530.html
【総評】3DCGデザイナー
どの作品も愛情を感じました。作品のコンセプトもしっかりしており、見る側に伝わるよう、細部までこだわって作っていて、努力が見られました。また表現のレベルの高さも感じられました。一人一人のこれからの躍進が楽しみです。このまま高みを目指して頑張って欲しいなと思います。
ジェットスタジオ
https://cgworld.jp/jobs/46.html
【総評】石井裕 氏(CGディレクター)
皆様の想いがたくさん詰まった素晴らしい作品を今回も楽しく拝見いたしました。毎回思うところではありますが、またまたいつにも増して!!秀逸な作品が多く大変感激しております。特に空気感やライティングなどの演出が良く、視線誘導含めた構図がしっかり取れている作品が多かったかなと思います。またそのような技術的な側面だけでなく、ある一定の感情を想起させるような物語性やアーティスティックな要素を盛り込んだ作品も数多くあったので自分もたくさんの刺激をもらえました。CGでなければ表現できないような技術的な部分と、個々人の内面から溢れ出るアート的な部分、その両方を楽しみ追求しながら「自分らしい」作品をこれからも創造していってください。皆様の今後のさらなるご活躍を楽しみにしております!
【採用対象】
2025年度採用/2026年度採用/2027年度採用
【総評】CGチーム一同
今回も皆さんの作品から、多くの発見と刺激をいただきました。多くの作品から表現したい世界観や表現への意識が感じられ、見ごたえがありました。技術的な完成度もそうですが何を伝えたいかを明確に感じました。そうした作品は、見る人の心に自然と残ります。技術を磨くことも大切ですが、これからも挑戦を重ねながら、自分ならではの表現を育てていってください。皆さんのこれからの活躍を楽しみにしています!!
【採用対象】
2026年度採用/2027年度採用/アルバイト募集/インターン募集
ORENDA WORLD(KORAT)
https://cgworld.jp/jobs/30381.html
【総評】山元 太陽 氏/鎌田 友樹 氏/大塚 順平 氏/井上 憲一 氏/飯田 泰弘 氏/樋川 仁美 氏/岩崎 美穂 氏/伊藤 亜里沙 氏(VFX Producer/CG Supervisor/CG Producer/Modeling Supervisor/Modeling Supervisor/Modeling Designer/Environment Generalist/Modeling Designer)
今回の応募作品からも、制作に懸ける皆様の熱意と、強い探究心をひしひしと感じました。皆さんが題材にされた物に対する多様な解釈と、それを具現化するための高い技術力、そして新しい表現を模索する意欲的な姿勢には、弊社審査員一同、目を見張るものがありました。既存の枠にとらわれない独自の視点や、細部にまで行き届いたこだわりは、多くの示唆に富んでおり、大変刺激を受けました。また、学生の方々や若い世代の瑞々しい感性が光る作品も多く、日本のクリエイティブ業界の未来は大変頼もしいと感じています。この経験が、皆様の今後の活動の大きな糧となり、将来、業界を牽引するクリエイターとして活躍されることを心より楽しみにしています。この度は素晴らしい作品のご応募、誠にありがとうございました。
【採用対象】
2025年度採用/2026年度採用/2027年度採用/アルバイト募集/インターン募集/CG未経験可