Nekki社は4月3日(木)、AIアシストと物理演算によるキャラクターアニメーション作成ツール「Cascadeur 2025.1」をリリースした。歩く・走る・転ぶといったポーズ間のモーションを自動生成するInbetweening機能が追加されたほか、骨盤の完全な回転をサポートするAutoPosing機能の更新、カスタムコリジョンをサポートするマルチキャラクターRugdollなどの新機能を搭載する。
ポーズ間のモーションを自動生成するInbetweening

Inbetweeningは、キーフレーム間のアニメーションを生成する新機能。利用方法は簡単で、2つ以上のキーフレームを含む区間をタイムラインで選択し、ツールバーから「Inbetweening」ボタンを押すだけだ。


AutoPhysicsの更新

AutoPhysicsには物理補正(Physics Corrector)のコントロール用スライダが追加されたほか、ジオメトリ上のコンストレイントロジックが改善された。
ビューポートにコンテキストメニューが追加

ビューポート上でシーンオブジェクトを右クリックすることで、そのオブジェクトで実行可能なアクションがコンテキストメニューとして開くようになった。
AutoPosingの更新

AutoPosiong機能はアルゴリズム、コンストレイントとのインラタクション、背骨と骨盤コントローラの挙動などが改善した。

Ragdollのインタラクションが改善

ラグドールは、キャラクターとのインタラクションを考慮するようになったほか、小道具とインタラクションが可能になり(FKを考慮)、コンベックスやキネマティックメッシュのコライダもサポートされた。

その他、全新機能はこちらから。
■Cascadeur 2025.1リリースノート(英語)
https://cascadeur.com/help/category/279
動作環境とプラン

対応OSはWindows(10以上)、Linux(Ubuntu 20.04以上)、macOS(13.3以上)。プランはFreeプランを含む4種類が用意されており、Freeプランでは商用利用ができないほか、エクスポート形式も制限される(FBXやDAE形式でのエクスポートは不可)。
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