DeepMotion社は9月13日(金)、テキストプロンプトから3Dアニメーションを生成するプラットフォーム「SayMotion V2.3」をリリースした。本バージョンでは、同社Video to 3Dアニメーション生成AI「Animate 3D」がSayMotionに統合され、SayMotion内で動画からモーションキャプチャを行えるようになったほか、アニメーション生成の高速化や表現力豊かなモーションの拡充などを実現している。
Animate 3Dの統合によるAIモーションキャプチャ
SayMotion V2.3からは、直接Animate 3Dライブラリにアクセスできるようになり、テキストプロンプトでは説明が難しいモーションも、動画をアップロードするだけでキャプチャと適用が可能になった。また、動画からキャプチャしたモーションは既存のアニメーションにブレンドして使ったり、SayMotionのAI編集ツールを使ってマージやインペイント(アニメーションをテキスト編集)することもできる。
SayMotionのAIモデル更新
SayMotion V2.3では、AIモデルの更新によりアニメーション生成の高速化を実現。1バリアントのアニメーション生成時間は最大57%短縮し約15秒に、2バリアントのアニメーション生成は最大40%短縮して約25秒となった。また、ジョブで処理するアニメーションバリアント数が選択可能となり、新しいWeb サブスクリプションでは、生成されたアニメーションごとに最大8つのバリアントを使用できるようになった。
その他、ナイフやピストルを扱うモーション、手を使った戦闘モーション、運転手と乗用車のインタラクション、斧やノミのアクション、釣りや滑空モーション、魔法の呪文を唱えるモーションや庭の手入れのモーションなども追加された。さらに、再トレーニングされたモデルには、幸福、悲しみ、怒り、誇りなどの感情、男性的・女性的・子供っぽいジェスチャーまで、多様なキャラクター特性や動作もサポートしている。
サブスクリプションプラン
SayMotionはFree版と有料版3種類(年払いで月9〜83ドル、約1,300〜12,000円)の4種類のプランが用意されている。Free版と有料版の大きなちがいは商用利用の可否とアニメーションのダウンロード数の制限(Free版は月1点、有料版は無制限)。有料版3種類のちがいはアニメーション生成に用いるクレジット量、使用できるバリアント数、クリップの長さ、保存できるカスタムキャラクター数など。
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