アメリカHEAT社は8月20日(火)、同社3Dキャラクターアニメーション用モーションデータプラットフォーム「HEAT」のアップデートを実施。AIを活用したオートリグ機能の実装や、Luma AI社のテキストto3D生成モデル「Genie」の統合など、機能強化を図った。

HEATはブラウザベースのモーションライブラリで、構築済みのアニメーションを利用できるマーケットプレイス機能と、ユーザーによるアニメーションの編集・整理などが行えるクリエイターツール群、モーションデータをUnreal Engine、Blender、Daz 3D、Unityに取り込むプラグインからなる。

モーションのブラウズや保存ができるマーケットプレイス機能。FREEプランでは一部のみ利用可能で、月5ドル(約700円)のMOVERプランで1,000以上の全ライブラリが利用可能となる。なお、ユーザーが制作したモーションを販売できる「HEAT Creator」も準備中とのこと
3DCGツールとゲームエンジン用のプラグイン(Maya用プラグインも開発中)。なお、HEATから直接glTF形式のファイルをダウンロードすることも可能だ
サブスクリプションプラン。MOVERプランでの商用利用は限定的なものとなる点に注意

今回のアップデートではAIを活用したオートリグ「AI Auto-Rig」を新搭載。キャラクターのメッシュファイルをドラッグ&ドロップするだけで、キャラクタの形状やサイズを考慮して高速でリギングを行うという。手のリギングにも対応する。なお、リギングのバッチ処理も今後サポートする予定だ。

新機能「AI Auto-Rig」のデモ

そしてLuma AIのテキストto3D生成モデル「Genie」が統合され、キャラクター生成とリギングを同時に実現できるようになった。

Luma「Genie」の統合により、プロンプトからキャラクターを生成し、リギングまで行えるようになった

リギング済みのキャラクターはHEAT内に保存されるため、いつでも呼び出してモーションを適用し、3DCGツールやゲームエンジンに取り込むことができる。

保存済みのキャラクターにライブラリからモーションを適用

マーケットプレイスには、ループに対応する動きやアイドリング、格闘モーションなど1,000以上のモーションライブラリが用意されている。

各種モーションのデモ

また、各種モーションキャプチャシステムを利用して撮影した独自のモーションデータをHEATにアップロードすることもできる。これにより、動きがビジュアライズされた状態で保存できるため、データの管理スペースにもなる。

オリジナルデータをアップロードする様子

3DCGツールとゲームエンジン用プラグインの中でも、Unreal Engine用プラグインは独立したツールとして機能する。HEATのモーションをUnreal Engineシーン内にドラッグ&ドロップして利用でき、リターゲットはその場で処理。MetaHumanを含むキャラクターのアニメーションが簡単に作成できる。

Unreal Engine用プラグインの挙動

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