Adobe社12月10日(火)、最新のPhotoshopベータ版の機能「パラメトリックフィルタ」をアナウンスした。本機能はSubstanceのSBSAR(Substanceアーカイブ)形式のフィルタをPhotoshopのワークフローに統合するもので、パラメトリック(パラメータ操作により)にフィルタを適用できる、プロシージャル(非破壊)フィルタとテクスチャとなる。

Photoshopベータ版にはすでに油絵効果やステッカー、ガラスなど、20種類のパラメトリックフィルタが搭載されているが、Substance 3D Designerを利用することで、独自のパラメトリックフィルタをデザインできるようになる。フィルタはSBSAR形式でアーカイブするだけでPhotoshopにインポートして使用できるため、共同作業や大規模なデプロイも可能となる。

  • フィルタメニューからパラメトリックフィルタを呼び出す
  • パラメトリックフィルタパネルには20種類のフィルタが登録されている
ハーフトーンフィルタの適用例。パラメータで適用度を調整できる
Substancer 3D DesignerでKuwaharaフィルタ、Tile Sampler、ハイパスグレースケールを組み合わせてアウトラインのある絵画調のフィルタを構築し、SBSAR形式でPhotoshopに読み込み、適用した様子

Photoshopベータ版の利用にあたっては、Creative Cloud Desktopから「ベータ版アプリ」→「Photoshop (Beta)」のインストールが必要になる。

Creative Cloud Desktopからベータ版をインストールする

■Redefining creativity with Substance 3D tools, stunning designs, and artistic triumphs(Adobe blog、英語)
https://blog.adobe.com/en/publish/2024/11/27/redefining-creativity-with-substance-3d-tools-stunning-designs-artistic-triumphs

CGWORLD関連情報

●Substanceの3DモデルをPhotoshopでスマートオブジェクトとして配置可能に! 「Substance 3D Viewer(Beta)」公開

Adobeが3Dファイルの表示・編集用のスタンドアロンデスクトップアプリ「Substance 3D Viewer(Beta)」を公開。また、Photoshop(Beta)との連携により、3Dモデルデータをスマートオブジェクトとして配置できるようになる。
https://cgworld.jp/flashnews/202410-SubstanceViewer.html

●「Substance 3D Painter 10.1」リリース! 新フィルタ多数追加、USDサポートやパフォーマンスの向上など

「Substance 3D Painter 10.1」では8種類の新しいデフォルトフィルタが追加。既存フィルタやUIの改良、USDのインポート・エクスポートの更新、プロジェクトを開くまでの時間の短縮、テッセレーションパフォーマンスの向上なども実装している。
https://cgworld.jp/flashnews/202409-SubstanceP101.html

●Substance 3D Designer 14.0リリース! フォトリアルな画像から手塗りの絵画調質感を生成できる新ノード群に注目

ノードベースのプロシージャルテクスチャ生成ツールSubstance 3D Designer 14.0のリリース情報。入力画像をポスタライズ(色数を減らし階調を調整)するQuantize colorノードや絵画風の仕上げを可能にするKuwaharaフィルタをはじめとする新ノードがいくつも追加されたほか、ユーザビリティの向上、APIの改善なども盛り込まれている。
https://cgworld.jp/flashnews/202408-SubstanceD14.html