Planetside Software社は12月14日(土)、自然環境の構築・アニメーション・レンダリングが行える景観3DCG制作ツール「Terragen 4.8」をリリースした。新たに、「Terragen Sky」(現在アーリーアクセスにて提供中の空・雲・大気を生成できるスタンドアロンツール)で導入されたSky Paintノードをサポートするほか、マルチコアCPUでのスレッド処理の改善、Unity・Unreal Engineと互換性のある16 ビットTIFF・16ビットRAWでのハイトフィールドのエクスポート機能などが実装されている。
(2/7) Terragen 4.8 can load and render Sky Paint nodes created with Terragen Sky's new painting system. pic.twitter.com/RTSAq5Qqyv
— Planetside Software (@terragen) December 14, 2024
(4/7) Heightfields can be exported to 16-bit TIFF and 16-bit “RAW” files that are compatible with Unity and Unreal Engine. Export resolutions up to 32768 x 32768 in Creative and Professional editions or 1025 x 1025 in the Free Non-Commercial edition. pic.twitter.com/O0iZKqwNsq
— Planetside Software (@terragen) December 14, 2024
6/7) Faster erosion: Heightfield Erode V3 has a multi-threaded mode for much faster computation, as well as some other improvements. pic.twitter.com/YTFjfnxnT5
— Planetside Software (@terragen) December 14, 2024
Sky Paintノードのサポート
Terragen 4.8は、Terragen Sky Early Accessからエクスポートされたプロジェクトファイルとクリップファイルを読み込むことができ、新しいSky Paintツールで作成されたノードもサポートする。
スレッド処理の改善
従来バージョンの最大64スレッド制限が排除され、Windows 11や64コア以上のMacなどで、64コア・ハイパースレッディングを使用できるようになった。
スティッキーワールド空間
(3/7) World-space textures and masks can use a "Stick World Space" mode which is useful on deforming objects such as those with MDDs and procedurally animated meshes. pic.twitter.com/T9cm7sKHVU
— Planetside Software (@terragen) December 14, 2024
トランスフォーム入力シェーダとトランスフォームマージシェーダに新オプション「Use sticky world space(スティッキーワールド空間を使用)」が追加。これにより、シェーダはMDDまたはメッシュディズプレイサを持つオブジェクトのワールド空間で動作し、オブジェクトが変形したときにテクスチャがスライドしなくなる。
ハイトフィールドのエクスポート
ハイトフィールドをUnity・Unreal Engineと互換性のある16ビットTIFFおよび、16 ビットRAWファイルとしてエクスポートできるようになった。無料版では最大1,025×1,025、CreativeおよびProfessional版では最大32,768×32,768までエクスポートできる。
ハイトフィールド・エロード(浸食) v3
「Heightfield erode v3」オペレーターはGUIが更新され、パラメータがWeightとCharacterのグループに分割された。また、演算子にマルチスレッドオプションが追加され、侵食の計算が高速化した。
その他、全更新内容はこちら。
■Terragen 4.8 Release(公式ニュース、英語)
https://planetside.co.uk/news/terragen-4-8-release/
Terragenについて
Terragenは、リアルな自然環境の構築・アニメーション・レンダリングが行える景観3DCG制作ソリューション。ゼロから世界環境を構築することも、現実の地形データをインポートしてリアルなビジュアライゼーションを作成することもできる。
Terragenでは、天候・風景・川・湖・海・太陽・月・星のコントロールが可能で、地形やテクスチャ、マイクロポリゴンの変位、雲、オブジェクトの分布に使われるシェーダーネットワークの完全な制御も可能。ビルトインの草木オブジェクトはもちろん、TGOまたはOBJ形式のオブジェクトをインポートして配置することもできる。
Terragen 4はサブスクリプションまたは永久ライセンスとして提供され、事業規模により「INDIE 50」から「LARGE CO」まで5種類の料金体系が用意されている。永久ライセンスには1年間のメンテナンスが含まれ、1年ごとにメンテナンスのリニューアルが行える。なお、非商用の無料版も用意されている。
■Terragen Price List (New Pricing)
https://planetside.co.uk/terragen-price-list/
Terragen Skyについて
Terragen Skyは、リアルな空・雲・大気を、素早く創造的かつ魅力的に制作できるスタンドアロンツール。ライセンスはTerragen 4に含まれており、サブスクリプションまたはメンテナンスライセンスが有効なユーザーは、アーリーアクセスライセンスとして利用できる。
■Terragen Sky公式ページ(英語)
https://planetside.co.uk/terragen-sky/
■Terragen Sky Early Access 2024-12 Update(公式ニュース、英語)
https://planetside.co.uk/news/terragen-sky-early-access-2024-12-update/
CGWORLD関連情報
●ノードベースのプロシージャル地形生成ツール「World Machine 4041」リリース! 8K超の解像度でも高速生成、浸食や熱風化などリアルな自然現象も再現可能に
World Machine Software社が、シミュレーションを使用したノードベースのプロシージャルアプローチによる、フォトリアルな地形生成ツール「World Machine 4041」をリリース。作成した地形はゲームエンジンや3DCGツール用にメッシュまたはハイトマップとしてエクスポートできる。
https://cgworld.jp/flashnews/202410-WorldMachine.html
●PHENOMENAL THINGS WORK 043 "Landscape in UE5"(1) / World Machineを活用した地形デザイン
森田悠揮氏による、Unreal Engine 5とWorld Machineを用いたランドスケープ作成の基礎解説記事。
https://cgworld.jp/regular/202205-pt-043.html
●PHENOMENAL THINGS WORK 044 "Mountain v02" / World Machineを活用した地形デザイン(2)
森田悠揮氏による、Unreal Engine 5とWorld Machineを用いたランドスケープ作成の基礎解説記事第2弾。
https://cgworld.jp/regular/202206-pt-044.html