アニメーションおよびVFX産業向けの世界的なオープンソースソフトウェアエコシステムの技術標準化団体、Academy Software Foundation(略称、ASWF)は1月21日(火)、マテリアルとルックデヴのオープンスタンダード規格「MaterialX v1.39.2」をGitHubで公開した。

MaterialX v1.39.2が公開されました! このリリースでは、Chiang Hair BSDF、Disney Principledシェーディングモデル、ジェネリックカラーランプ、改善されたWorleyノイズ、シェーダ生成の最適化などがサポートされました。

クロスプラットフォームで利用可能なヘアシェーディングモデル「Chiang Hair BSDF」

MaterialXとOpenUSDにおいて、クロスプラットフォームでカスタマイズ可能なヘアシェーディングモデルのオーサリングを可能にするChiang Hair BSDFを実装。本シェーディングモデルはNVIDIAがMaterialXプロジェクトに提供したもの(上記画像はNVIDIA RTXによるレンダリングサンプル)。

ジェネリックカラーランプ(generic color ramps)

ジェネリックカラーランプがサポートされ、MaterialXグラフのカラーコントロールが柔軟になった。本カラーランプはAutodeskがMaterialXプロジェクトに提供したもの(上記画像はArnold for Mayaによるレンダリングサンプル)。

その他、改善されたWorleyノイズ(SideFX提供)、Disney Principledシェーディングモデルのクロスプラットフォーム定義(Lucasfilm提供)なども実装されている。

全更新内容はこちら。

■MaterialX v1.39.2 Now Publicly Available(公式ブログ、英語)
https://www.aswf.io/blog/materialx-v1-39-2-now-publicly-available/

■MaterialX Version 1.39.2(GitHub)
https://github.com/AcademySoftwareFoundation/MaterialX/releases/tag/v1.39.2

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