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第8回:InDesignの最初の一歩

第8回:InDesignの最初の一歩

恥ずかしながら、ほかの仕事にかまけている間に第7回の公開から約3ヶ月が経過していました。気を取り直し、今回は「InDesignでポートフォリオをつくってみたいけど、何から手をつけたらいいのかわからない」という人のために、ポートフォリオ制作に特化した「InDesignの最初の一歩」をお伝えします。連載の第5回でも解説したように、InDesignは複数ページで構成される印刷物のレイアウトをするために開発されたソフトウェアです。うまく使えばポートフォリオを効率よく制作できますが、雑誌や書籍のグラフィックデザインとDTPに興味のない人には縁遠い存在なので、敷居が高いと感じている読者が大半でしょう。そんな人のために、本記事では最短距離で最初の1ページ目をつくる方法をお伝えします。

SUPERVISOR_斎藤直樹 / Naoki Saito(コンセント
TEXT_尾形美幸 / Miyuki Ogata(CGWORLD)
取材協力_東洋美術学校
作例提供_堀内美里

Step01:新規ドキュメントをつくって保存する

下図は第4回で紹介した堀内美里さんのポートフォリオのデータです。堀内さんはIllustratorを使い、A4サイズ、全31ページ、横型、左綴じのポートフォリオを制作しています。本記事では以下に表示した2ページをInDesignでつくり直す過程を通して、InDesignの基本的な使い方をお伝えします。

▲Illustratorで制作されたポートフォリオ


  • InDesignを立ち上げる前に、ページ内に配置する作品画像やアイコン画像のデータを1つのフォルダにまとめておきましょう。今回は全てのデータをPSD形式で保存しており、解像度は350ppiとしました。「horiuchi_1_01.psd」から「horiuchi_1_10.psd」まではポートフォリオの1ページ目で使用する画像、「horiuchi_2_01.psd」から「horiuchi_2_05.psd」までは2ページ目で使用する画像です。なお、InDesign上で画像を配置する際にはこれらのデータを参照するため、個々のデータの更新結果はInDesignにもスムーズに反映できます。つまりPhotoshopなどで個々の作品画像をブラッシュアップした場合に、その内容をInDesignのポートフォリオデータにもスムーズに反映できるわけです。


InDesignを立ち上げたら、最上部の[ファイル]メニューから[新規]→[ドキュメント...]を選択します。

▲InDesign最上部の[ファイル]メニュー。[ドキュメント...]が選択されています


[新規ドキュメント]ダイアログが表示されるので、[印刷]から[A4]を選択します。さらに[方向]は横型、[綴じ方]は左綴じを選択し、[マージン・段組...]をクリックします。今回は前述の2ページをInDesignでつくり直すことが目的なので、このような設定にしています。ご自身のポートフォリオをつくる場合は、つくりたい内容に合わせて設定を変更してください。

▲InDesignの[新規ドキュメント]ダイアログ。[印刷]は[A4]、[方向]は横型、[綴じ方]は左綴じが選択されています


[新規マージン・段組]ダイアログが表示されるのでマージンを入力します。[天]はページ上部のアキ、[地]はページ下部のアキ、[ノド]はページ横(綴じている側)のアキ、[小口]はページ横(綴じていない側)のアキです。今回は前述の2ページをInDesignでつくり直すことが目的なので、市販の印刷物のマージンより狭い設定ではありますが、天と地は3mm、ノドと小口は8mmとします。マージンの入力が終わったら[OK]をクリックします。

▲【左】[新規マージン・段組]ダイアログを表示したInDesignの作業画面/【右】[新規マージン・段組]ダイアログ部分の拡大


ウィンドウに新規ドキュメントの1ページ目が表示されました。現在は1ページしかないので、ページを増やすため、まずは作業画面の右端にある[ページ]パネルを使います。[ページ]パネル内のドキュメントページの1ページ目の上にマウスポインタを移動させ、右クリックをしてパネルメニューを表示した後、[ページを挿入...]を選択します。

▲【左】[ページ]パネル上でパネルメニューを表示したInDesignの作業画面/【右】パネルメニュー部分の拡大。[ページを挿入...]が選択されています


[ページを挿入]ダイアログが表示されるので、2ページ追加します。ご自身のポートフォリオをつくる場合は、つくりたいページ数に合わせて設定を変更してください。

▲【左】[ページを挿入]ダイアログを表示したInDesignの作業画面/【右】[ページを挿入]ダイアログ部分の拡大


1ページ目の直後に、2ページ目と3ページ目の見開きが追加されました。

▲2ページ目と3ページ目の見開きを表示したInDesignの作業画面


ここで作業の手を止めて、データを保存しておきましょう。最上部の[ファイル]メニューから[保存]を選択し、ダイアログにデータ名を入力して[保存]をクリックします。データが散らばると管理が煩雑になるので、前述の画像データと同じフォルダに入れることにしました。

▲【左】最上部の[ファイル]メニューを表示したInDesignの作業画面/【右】[ファイル]メニュー部分の拡大。[保存]が選択されています


▲【左】ダイアログにデータ名を入力中のInDesignの作業画面/【右】ダイアログ部分の拡大


なお本記事では「見開きページ」でデータを管理していますが、[新規ドキュメント]制作時の設定を変えれば、1ページ単位で管理することもできます。「左右ページのちがいを考えることなく、各ページを柔軟に入れ替えたい」という人は、1ページ単位で管理するやり方が向いていると思います。一方で「ひとつの作品データを見開きで大きく掲載するページをつくりたい」という人は、見開きページで管理するやり方をお勧めします。

1ページ単位で管理したい場合は、[新規ドキュメント]ダイアログの[綴じ方]の直下にある[見開きページ]のチェックを外します。

▲[新規ドキュメント]ダイアログ。[見開きページ]のチェックが外れています


▲1ページ単位で管理する場合のInDesignの作業画面


1ページ単位で管理する場合と、見開きページで管理する場合とでは、作業画面の右端にある[ページ]パネルの表示内容が下図のように変わります。

▲【左】1ページ単位で管理する場合の[ページ]パネルの表示/【右】見開きページで管理する場合の[ページ]パネルの表示

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Step02:マスターページにケイ線を配置する

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