アニメーションおよびVFX産業向けの世界的なオープンソースソフトウェアエコシステムの業界団体、Academy Software Foundation(略称、ASWF)は6月4日(火)、「OpenPBR 1.0」をGitHubでリリースした。OpenPBRはオートデスクアドビによるMaterialXのサブプロジェクトとして共同開発されているシェーディングモデル。昨年8月に開発プロジェクトがスタートしてから約10ヶ月後の正式リリースとなる。

https://github.com/AcademySoftwareFoundation/OpenPBR

OpenPBRの開発背景にあるのは、多数のシェーディングシステムと言語、固定機能のパイプラインの存在により、ワークフロー内でシェーディングモデルを共有しにくいという業界課題。

OpenPBRはその課題に対して、“オープン”な“PBR”(Physically Based Rendering)、つまりオープンプラットフォームで機能する物理ベースのシェーディングモデルという答えを模索し、開発を進めてきた。

今回のリリースにあたっては、NVIDIABlenderILM(Industrial Light & Magic)などとも協力し、意見を募ったという。


MaterialXとOpenUSDエコシステム内のツールは自動的にOpenPBRをサポートする。その他の更新内容はリリースノートに記載されている。

Jonathan Stone氏(Lucasfilm社のリード・レンダリング・エンジニア)のコメント

“The release of OpenPBR 1.0 is an important step forward for open shading models in the industry, It’s been a great experience collaborating with Autodesk, Adobe, NVIDIA, and other companies to refine OpenPBR for this new release, and we’re excited to see it become available to the broader community.”



「OpenPBR1.0のリリースは、業界におけるオープンシェーディングモデルにとって重要な前進です。この新しいリリースのためにOpenPBRを改良するために、オートデスク、アドビ、NVIDIA、その他の企業と協力したことは素晴らしい経験でした」(DeepL翻訳

Frederic Servant氏(オートデスク M&E エンジニアリング・ディレクター)のコメント

“The roll out of OpenPBR 1.0 marks an exciting milestone, signaling that the specification is production-ready and we can start integrating OpenPBR in our applications. At Autodesk, we are delighted that, in our ongoing collaboration with Adobe and ASWF, OpenPBR has captured the attention of the wider industry with representatives from NVIDIA, Epic Games, ILM, Blender, Chaos Group and many others now actively involved as well. This interest and active participation from many parties is just the starting point for wider adoption of the standard in the industry,” 



「OpenPBR 1.0のリリースは、仕様が製品化可能であり、我々のアプリケーションにOpenPBRを統合し始めることができることを示す、エキサイティングなマイルストーンです。オートデスクでは、アドビやASWFとの継続的な協力関係の中で、OpenPBRが、NVIDIA、Epic Games、ILM、Blender、Chaos Group、その他多くの代表者たちによって、より広い業界の注目を集め、積極的に参加していることを嬉しく思っています。このような多くの関係者の関心と積極的な参加は、業界における標準の幅広い採用の出発点にすぎません」(DeepL翻訳

Guido Quaroni氏(アドビ シニア・エンジニアリング・ディレクター)のコメント

“We are delighted to see how a tight collaboration between Adobe, Autodesk and the Academy Software Foundation, combined with feedback from many experts, led to a unified material specification that will help artists to share and collaborate with their creations,”



「Adobe、Autodesk、Academy Software Foundationの緊密なコラボレーションが、多くの専門家からのフィードバックと相まって、アーティストが作品を共有し、コラボレーションするのに役立つ統一されたマテリアル仕様に至ったことを大変嬉しく思います」(DeepL翻訳

Anders Langlands氏(NVIDIA Omniverseレンダリング&マテリアル・ディレクター)のコメント

“OpenPBR represents a big step forward towards the goal of reliable, seamless interchange of 3D content everywhere using OpenUSD, allowing artists to author materials using a consistent interface across applications. It has been a pleasure to provide feedback during development of the standard and we are excited to provide support for it in NVIDIA Omniverse and expect that developers will quickly adopt OpenPBR as the standard über-shader model”



「OpenPBRは、OpenUSDを使用するあらゆる場所での3Dコンテンツの信頼性の高いシームレスな交換という目標に向けた大きな前進であり、アーティストはアプリケーション間で一貫したインターフェイスを使用してマテリアルをオーサリングすることができます。この標準の開発中にフィードバックを提供できたことを嬉しく思っていますし、NVIDIA OmniverseでOpenPBRのサポートを提供できることに興奮しています」(DeepL翻訳

Academy Software Foundationの発表
https://www.aswf.io/blog/academy-software-foundation-releases-openpbr-1-0/

CGWORLD関連情報

●オートデスク製品の進化、USDやMaterialXへの適応とBifrostの機能とは? ~ Autodesk Day 2023(4)

CGWORLDとオートデスクのオンラインフェス「Autodesk Day 2023」内のセッション「オートデスクのオープンスタンダード対応とBifrostテクノロジーアップデート」のレポート記事。オートデスク製品の最新情報を、同社M&E テクニカルセールス マネージャの渡辺揮之氏が詳説した。
https://cgworld.jp/special-feature/202309-autodesk-day-bifrost.html

●NVIDIA「Omniverse USD Composer」リリース! USDアプリケーション「Omniverse Create」がジェネレーティブAI関連ツールへのアクセスを追加して新生

メタバースアプリケーション開発・運用プラットフォーム「NVIDIA Omniverse」用アプリケーション「Omniverse USD Composer」のリリース記事。
https://cgworld.jp/flashnews/202307-Omniverse.html

●Maya 2025.1 リリース! LookdevX・Bifrost・USD for Maya・Substanceなど広範囲に更新

Maya 2025のマイナーアップデート、Maya 2025.1 Updateのリリース内容をレポート。
https://cgworld.jp/flashnews/202405-Maya2025-1.html