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第15回:「カラマネに必要なモニタ機能/ColorEdge CG277レビュー」

第15回:「カラマネに必要なモニタ機能/ColorEdge CG277レビュー」

CG277新機能レビュー1
「黒のしまりが向上」

CG277は従来機の機能をいくつも向上させていますので、見ていきましょう。従来機種と同様にIPSパネルを搭載していますが、さらに「黒がより黒く」なりました。当社にあるCG275Wと並べて比較してみたところ、CG275Wは黒が少し明るいような印象を受けました。コントラストの高まりと、黒がしまったことで、より色やディテールが見やすくなったと思います。特に、制作ルームの照明が暗めの場合は効果が大きいのではないでしょうか。


「従来機種との比較」

CG277新機能レビュー2
「2台のPCから調整可能」

CG277には3つの入力端子を備えているため、最大で3台のPCを接続できます。当社もそうですが、2台のPCを接続している方もいるかと思います。当社にあるCG275Wでは、調整時にはUSBケーブルをそれぞれのPCに接続し直していますが、CG277ではUSB端子が2つなので、接続したままにすることができます。小さな変更点ですが、管理者にとっては嬉しいアップデートですね。


「CG277 入力端子」
映像入力が3タイプ。USB入力が2つある

CG277新機能レビュー3
「省電力」

CG277、CX271は色再現性の高いLEDバックライトを搭載することで、電力消費を従来機種に比べ40%削減したそうです。制作現場のメリットとして、「ファンレス」化されたため、騒音が出せない制作ルームには最適です。高速化するPCや、大型化するモニタが大量に設置される制作ルームでは、電力確保は大きな問題となることがあります。特に古いビルに入居している場合は、電源確保が難しいと思いますので、少しでも消費電力が少ないことはありがたいことです。


「従来機種に比べ40%の省電力化」
CG277、CX271は従来機種に比べ省電力化した

CG277新機能レビュー4
「目に優しい」

調光方式が変更され、低輝度時のちらつきが人の目で感知できないレベルまで減少したそうです。まだ数日の使用体験しかないので、はっきりと体感できていませんが、このところ目の疲れがひどいので大いに期待しているところです。年をとり、いつまで仕事ができるのか不安になることもありますが、年齢にかかわらず疲れ目が気になるクリエイターにとって、このような機能は、重要な選定基準かもしれませんね。

CG277新機能レビュー5
「HDMI入力による 1080/24p 表示」

映画などの映像作品は、24pで撮影/編集されますが、通常のモニタでは60pに変換して表示されます。CG277、CX271はHDMI接続された24p画像をそのままのレートで表示することができるので、変換時の不自然さが生まれません。デジタル撮影時に、カメラから直で HDMI で接続しプレビュー確認する際など便利に活用できます。

CG277新機能レビュー6
「4K簡易表示」

4Kデータを縮小表示することができるため、簡易的に4Kモニタとして活用することが可能です。PCと接続し、送られてくる4Kデータをモニタ側で縮小変換して表示します。4096 x 2016 または 3840 x 2160 の解像度で 24/25/30fps のデータを、2560 x 1440 で表示できます。

今回は、カラーマネジメント導入で求められるモニタの機能について、CG277を使って見ていきました。これらの機能があればカラマネが導入できますので、機種選定の際にお役立てください。モニタやカラマネの基礎知識については、本連載Autodesk AREA JAPANのコラムを見直してもらえると参考になるかと思います。
ところで、カラマネ導入に役立ててほしい、EIZOさん発行の『わかる! 3DCGでのカラーマネージメント』というカラマネの教科書について、ご存知でしょうか? カラマネについて簡潔に掲載されているので、情報をまとめて知りたい方にはとても便利だと思います。EIZOさんが出展している映像関連のイベントやセミナーなどでの無料配布と、私たちパーチ主催のカラマネセミナーでお渡ししていますので、ぜひ入手して活用してください。
次回も、カラマネの導入や運用に役立つ情報をお届けします!


TEXT_長尾健作(パーチ)

▼Profile


長尾健作(ながおけんさく)

広告写真制作会社(株)アマナにて、3DCG 制作などの事業立ち上げを行なった後、(株)パーチ を設立。広告業界・製造メーカーに向けて、3DCG による新しい広告制作手法の導入/制作サポートを手がける。各種セミナーでは、制作業務の効率化・コスト削減を実現するためのノウハウを提供。「3DCGのためのカラーマネジメントセミナー」も実施している
 
 

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・EIZOがお届けする「カラーマネジメントに関する基礎知識」
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