2022年度、第1回目の開催となる本コンテスト。

テーマは今回も「3DCGを用いた静止画作品」で、175点の作品が応募が集まった。審査は国内外のアーティスト達によって行われた。優秀賞&審査員講評コメントをご紹介しよう。
※講評コメントは全て原文ママ

記事の目次

    ■作品募集ページ

    CGWORLD学生CGトライアル「WHO'S NEXT?」

    https://cgworld.jp/flashnews/whosnext-202205.html

    ■結果発表イベント

    CGWORLD JAM ONLINE 2022

    5/27~5/28開催
    https://cgworld.jp/special/jam/vol4/

    ■作品応募条件・審査方法について

    応募作品テーマは「3DCGを用いた静止画作品」。審査員はいずれも全作品の中からお気に入りの作品を選び、持ち点20の中から配点する。合計得点の高い作品から表彰。参加対象は高校生から専門学校生、大学、大学院生など教育機関在学中の方を対象。通学中でなくても、クリエイティブ分野における就業経験のない方であれば応募OK。

    優秀作品1位~10位

    第1位:『NASCERE』 獲得点数:58点

    中江 葵さん(デジタルハリウッド大阪校

    ストーリーに沿ってその世界に住む主人公達の暮らしぶりや歴史の成り立ちなどを考えながら世界観をデザイン、構築していくのがだいすきです。

    ●作品解説 
    クレモナにあるヴァイオリン工房をコンセプトに、工房内の空気が感じられるような作品づくりを目指しました。 この作品は実際にヴァイオリン工房を見学させていただき、職人さんから工房をはじめ製作時に使う工具、修業時代の体験談などを教えていただきました。ヴァイオリンの仕組みや構造、一枚板や二枚板についてなど作る物のリサーチを心がけ、工房内の環境・工具について知ることで室内のデザインや使用頻度の高い工具を手近に配置するなど、この工房を使用する主人公のことを考えながら配置しております。また、工房は北向き設計のため直射日光を避けた北向き部屋のライティングを意識して制作しました。

    ●使用ツール
    Maya, Arnold, SubstancePainter, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)

    実際に工房を見学しているだけあって、非常に説得力のある作品に仕上がっていると思う。意図を感じる客観的な構図は、作者が実際に赴いたからこそ表現出来たのだろう。プロップ全体のクオリティも申し分なく、かなり手間をかけた印象を感じる。ライティングも、自然光とランプでうまく表現していて、柔らかく美しいと感じた。露出の合わせ方なども写実的で、明暗のバランスが良い。手前の作業台の木目テクスチャの解像度が割れてしまっているのが非常に惜しい。こういった面積の広い場所程目立ってしまうものなので、ちょっとした気遣いでよりよい作品になる為、密度感の高い作品程、ディテールにこだわって欲しいと思う。

    ▼【モデリングブロス 今泉隼介(代表取締役/モデラー

    とにかく物量とその繊細な配置で、使われている「生(なま)」の工房の様子が伝わってくる作品です。同じ様に見えるアイテムも、一つ一つ丁寧にトーンを変えているため、見ている人がどこを見ても飽きずに作品の世界に入っていけますし、床の削りカスはどこで職人が作業していたかを想像させます。(卓上のボール盤に少し削りカスが残っているディテールはとても効いていると思います。)作品の説明に実際の工房に取材に行った事が書かれていましたが、取材の結果をここまで丁寧に再現できていることが素晴らしいと思います。一点、ここまで作り込まれているのに、バイオリンの置いてある手前の作業台のテクスチャが解像度も低く、荒く作られているのが非常にもったいなく感じます。カメラに近いエリアは他よりも気を使って表現し、更に良いものにして行って頂ければと思います。

    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor / Director)】  

    情報量の多い部屋の内部を、丁寧に描き切ったぶぶんで非常に感心しました。テクスチャのサイズや選び方、空気感の作り方でもっとフォトリアルに作り込む余地がありそうですが、丁寧なアプローチで好感を持てました。

    【PIXOMONDO 高坂俊弘(キャラクター&クリーチャー スーパーバイザー)】  

    こういう作品で、こだわりました、と言われると納得できます。ここまで空間を完成させた作品は滅多にないです。ここまで目の届く人なら細かい直してほしい所は恐らく、時間が無かった、面倒だったなどの理由になると思いますが、一応いくつか書きます。手前のテーブルと床の解像度が足りてないようです。左のドリルを載せているテーブルと床などRoughnessとNormalマップを見直しましょう。ドリルはGrungeが少し雑に思えるのでもう少しこの手の機械はどういう汚れ方をするのか観察するといいでしょう。細かい木片や粉が出るのでエッジや隙間が汚くなると思います。テーブルや壁、天井などのエッジが真っすぐ過ぎるので歪みを入れてください。椅子のレザーは中央とエッジにガタが来ると思うのでやり過ぎ位が丁度いいと思います。足のクロームも汚くしましょう。所々、粉、や埃を表現できると◎です。空気中の埃は二つ目のより小さくて多いタイプのものがあるといいと思います。映画ならスムーズをかけますが、ゲームとしてならいいんですけど、作品としてはやはりスムーズしてほしかったかも。就職はもう目の前ですね。

    ▼【Industrial Light & Magic 山田義也(Lead / Senior generalist)】

    一枚の絵として非常に完成度が高く素晴らしい作品だと思います。明暗のコントラストも絶妙で非常に心地いいバランスが取れていると思います、窓際にかかったバイオリンが一番の光源である窓の形をシルエットになった状態でブレイクアップしているところは、明暗がはっきりしていて個人的にとてもすてきだなと感じました。 またシェーディングでもコンバスのハイライト部分や壁の絵のガラスのスペキュラーを見ても細かい質感設定までされているのがよくわかります。またこれだけの大量なオブジェクトがありながら、違和感が感じられない配置ができているのも素晴らしいと思います。とにかくボリュームがあるのにすべて細かいところまで作りこまれており、完成度が高く、今回の全作品内で一番のお気に入り作品の一つです。

    【WACHAJACK 澤井富士彦(代表取締役/Art Director)】  

    全体的にクオリティが高く、物量のあるプロップをこの絵の職人さながらひとつひとつ根気よく作られたのが伝わり、素晴らしいと思いました。壁の質感や天井との境目部分など細かいところで気になるところはありますがコンセプトアーティストも希望される場合、モデリングスキルとしては申し分ないです。もったいないところで手前のテーブルの木目の粗さやチェロのシルエットのポリゴン感のかくつきが気になりました。(サブディブ処理を加える等ですぐに改善できるかとは思います)ライティング部分でもう少し奥の作業台に目が行くように、手前のテーブルの側面を影でもう少し落としたり、窓際にフォグを足したり画面左側にビネット処理を加える事で若干の散漫さを軽減できるかと思います。

    ▼【ジェットスタジオ 赤崎弘幸(CGディレクター)】  

    かなりの物量を作成されましたね。似た形状の工具が多く並ぶ中、繰り返し感が生まれないような自然な配置にも気を配られていると感じました。 こういった室内作品では窓の外が若干おざなりになってしまうケースもたまに見受けられるのですが、本作品では全く隙がありませんでした。この点についてはご本人のコメントを読んで納得。実際に工房の見学に行かれたのですね。その行動力も含めて好印象です。1点だけ、ヴァイオリンのポリゴン分割が足りず角ばってしまっている点が、拡大して隅々まで見てしまっただけに気になりました。

    ▼【スクウェア・エニックス イメージ・スタジオ部 藤原 浩(シニア デジタル アーティスト)/蒲原 博(プロダクションスーパーバイザー)】  

    知らずに見ても「こういう工房はどこかに存在するのだろうな」と思わせる作品です。 観察力の高さを感じました。バイオリン工房で働く人たちの姿が見えます。 多くのエレメントをとても丁寧に作っていて好感がもてます。 全体的に作りこみ過ぎると息苦しい絵になりがちですが、このイメージにはそれがまったく無く、作者のバランス感覚の良さを感じます。

    ▼【TREE Digital Studio LUDENS Dept.一同】  

    採点者満場一致で最高得点でした。 作り込みが足りないと平凡な絵になってしまうテーマと構図で、ここまで魅力的な絵にするのは大変な努力だったと思います。 質感、造形、ライティング、レイアウト、全て素晴らしく、複製されたであろう大量の部品一つ一つに全くコピー感がないことも衝撃を受けました。 画面の細部全てにおいて、徹底して手間暇をかけて作り込んであり、一切の妥協のない姿勢がプロの仕事の鑑のようです。 テーマに対して単なる愛着を越えて、実際の取材を通して研究したあとが随所に見られ 何がここまでのこだわりと制作衝動につながっているのか、ぜひ制作秘話を伺ってみたいと思いました。 世界中、どこで発表しても恥ずかしくないトップレベルの仕事をやってのけていると思います。 素晴らしい絵を見せていただきありがとうございました。 是非プロになられたあとも、この熱量を維持して素晴らしい作品を作り続けてほしいです。

    第2位:『Sofia』 獲得点数:50点

    河村歩武さん(東京藝術大学

    CG制作に携わって丁度半年、Mayaもまだ数か月程度の初学者です。大学では主に分野を跨いでデザインを学んでいます。業界の作品レベルの相場もわかっていませんがプロの方々から作品を見て頂けるということでワクワクしております。

    ●作品解説 
    この度初めてデジタルヒューマンを制作しました。静的な表情と動的な髪の毛の対照性、印象に残る画作りを心掛けました。背景とキャラクターの整合性、全体の空気感の演出にも気を配りながら制作しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Zbrush, Xgen, Mari, Arnold, Photoshop, Illustrator, Premiere Pro
    ※背景はフリー画像素材を使用

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor / Director) 

    ぱっとみた時の印象で、おおっ!と思わせるパンチを持った絵だなと思いました。他の方と比較すると、キャラクターのクオリティもさることながら、みた人をハッとさせる勘所を掴んでいて素晴らしいです。肌の質感をもっと詰めると、よりリッチに見えそうだなと思いました。造形を素体なく0から始めている前提での、セレクトです。

    ▼【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締役/モデリングSV)

    今回の人物キャラクターのなかで一番クオリティーが高かったのではないでしょうか? 造形もさることながら髪の流れている感じもこだわりを感じますし、逆光からの産毛のテカリ具合もリアルさを出すための演出だと思うので色々な試行錯誤が感じられれて好感が持てます。 表情からも性格が読み取れるというか意志の強さも表現できていると思います。 少し残念なのが皮膚感がなく人形っぽさを感じてしまう所です。着飾らない意志の強さを感じるのですが皮膚のテカリがなく厚化粧のように見えてしまって印象のバラツキを感じました。皮膚の凹凸感も皺がないのに和紙っぽく細かい凹凸しかないのも人形っぽさを出しているのかなと思いました。

    ▼【Industrial Light & Magic 山田義也(Lead / Senior generalist)】

    絵力が半端なくまたとても美しい作品で、プリントアウトして飾りたいくらいめちゃくちゃかっこいいです。 造形力や質感は言わずもがなですが、使われている色やライティングやレンズフレア等のポストエフェクトの色のコンポジションにも非凡なセンスを感じます。 キーのバックリットのライティングがキャラクターのアウトラインをきれいに際立たせ、また髪の色やハイライトのビビッドな色が相まって絵の中でキャラクターの存在感が際立っており、映画やCM等の実写でのヒーロ―キャラクター撮影時のお手本になるような効果的なライティングを使われていると思います。 これだけサチュレーションの高い色を多く使われているのにCG臭さが感じられないのはすべてが高いレベルにある証拠だと思います。

    ▼【 R.E.C (デザイナー/コンセプトアーティスト)】  

    まず目を引くのが人物の目力の強さです。動的な流れのある 髪の毛に対しての顔の静的な感じ、とのことですが、口元などは キュッと固く閉まりながらも目はカメラのこっち側にある何か見据えたような強い意志を感じます。素晴らしい絵作りだと思います。 また、ライティングを逆光に設定することで人物の輪郭がリムライトに よって強調されてより人物のイメージが強く前に出てくるような光の 使い方も見事だと思います。 全体のビジュアルとしての完成度が非常に高い素晴らしい一枚だと感じます。

    ▼【LIT design 植村明斗(クリエイティブディレクター)】  

    映画のワンシーンを切り取ったかのような演出が素晴らしいです。全体的に完成度が高く、アナモルフィックレンズ特有のフレア、レンズボケなど随所に雰囲気を出すための工夫が見られて良いです。色のバランスも良く、絵としてとてもかっこいいですがバックグラウンドやストーリー性がもう少し想像できると良いかなと思いました。

    ▼【exsa 海老澤広樹(プロデューサー) 

    画作りがとても上手で作り手のレベルの高さを感じる作品です。 人物の顔も上手に造型されており好感が持てます。 首から下の服は恐らく作成されていないと思いますが、襟や肩に少しだけでも衣服の要素が見えていると、その下にある物をイメージ出来て、それにより世界観を想像し易くなると思うので、より良くなると思います。

    ▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス CGスタッフ一同】  

    ぱっと見の印象での惹きは今回の応募作品の中では一番あったように感じました。 画面レイアウト、光源の配置などよくできていると思いました。 詰め切れていない部分として、肌の質感が均一すぎて不自然だったり、人物のキャラクター性の掘り下げなどが弱いです。 パッと見の印象が良い分、質感などで違和感が残ってるのはもったいないので詰めるともっと良くなります。 また、どういう人物なのか今一つイメージが掻き立てられないので、現実世界の人物なのか、SFやファンタジー世界の人物なのか、過去なのか、未来なのか、性格はどんな感じなのか、そういったところを掘り下げて設計し、キャラクターのデザインやしぐさ、表情を作るようにしていくとより説得力が上がると思います。 とはいえ、半年でここまで作れるのはすごいので、今後も頑張ってください。

    ▼【ポイント・ピクチャーズ CG部一同】  

    映画のワンシーンの様なクオリティーと表現力に惹きつけられました。構図も被写界深度も抜群です。強い風を感じる髪の毛の表現と透けた光表現も秀逸で、人間のモデリングでも、動いている瞬間のパーツの表現という難題に取り組まれた姿勢は評価に値すると思います。強いフレア+風があるので、埃っぽいハイライトをつけると、更に臨場感が出たような気がします。また、右上の紫のライトの存在は効果が曖昧な気がしてもったいないと思いました。完成度が高いだけに、更にプラスアルファの表現力を期待したくなる作品です。

    第3位:『Imagination』 獲得点数:47点

    小南春斗さん(HAL名古屋

    好奇心を大事にしてます!
    https://luwden.artstation.com



    ●作品解説 
    物語の想像をかきたてるような質感やモデル制作、画作りを目指しました。

    ●使用ツール 
    Maya, ZBursh, Photoshop, Illustrator, Substance 3D Painter, Quixel Mixer, Quixel Megascans

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)

    シンプルな構図で、見せたいものをしっかりと見せる感じが、少し惜しいと感じてしまった。誰がここにやってきて、誰の視点なのか、そういった構図のとり方でストーリーは変化していくと思う。現状だと人間の視点になっている。例えば、少し視点を落として、手前にボケた草木を配置してあげるだけで、覗き見をしている様な雰囲気も出ると思う。キャラクターやプロップのデザインは素晴らしいを思う。屋台の作り込みをしっかりと行っていて好感が持てる。色使いも可愛いらしく、世界観にあっていると感じた。トータルバランスがいい作品。

    ▼【大屋和博(コンセプトアーティスト/イラストレーター)】  

    世界観や物語が可愛らしくて素晴らしいです。 実際にこの世界に入って店主の作るオレンジジュース(?)を飲んでみたくなります。 可愛いだけでなくそれらにしっかりと説得力を持たせるデザインやディティールもすごく良い感じです。

    ▼【PIXOMONDO 高坂俊弘(キャラクター&クリーチャー スーパーバイザー) 

    非常にまとまった、まるで置物のような質感ですね。小さいのに猫のグルーミングもしっかりしていて◎。クランプとカットにノイズを入れるともう少しふさふさ感が出ると思います。余りいうことはないですが強いて言うなら、道が泥なんでタイヤも泥だらけにする必要があるかと思います。猫の足も同様です。ベンチの足は良い感じになっています。一番上の木の部分がきれいすぎます。苔が生えているのでしばらく使い込んでいると思うのですが、金属との接触部分にダメージがでるはずです。全般的に縄が緩すぎるのでちゃんと縛っているテンションがあるようにするといいと思います。上の肉球ブランケットがてかり過ぎているので細かいマイクルノイズで散らしてみては?

    ▼【 R.E.C (デザイナー/コンセプトアーティスト)】  

    まず目を引いたのがデザインです。荷馬車のかわいらしいデザイン と共に乗せられている小物の種類の多さ、そして細かい部分まで気 を使われたデザインの数々です。また想像を描きたてられる画面作り もとても素晴らしいです。深い森の中一体この荷馬車はどこからやってくるのか。キツネの店主は何者なのかなど画面に直接乗っていないこと も頭の中で思わずイメージしてしまうのはまるで絵本を夢中で読んでいるような感覚にとらわれました。 紫と黄色というカラースキームも幻想的な雰囲気を非常にうまく醸し出しており色という面から絵作りでも非常に素晴らしいと感じます。

    ▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス CGスタッフ一同 

    ご自身のやりたいこと、作りたいイメージが明確でとても好感がもてました。 丁寧につくっていて、絵作りもよくまとまっていると思います。 全体感がよい反面、各要素が詰め切れてない部分が目立つのが惜しいです。 例えば、ツールの特性に引っ張られすぎてしまっているのか、木目が強く出すぎてしまっているので、作品に合わせてデフォルメするとよりなじんで魅力的になると思います。

    ▼【バンダイナムコスタジオ キャラクターモデラー担当】  

    可愛らしいファンタジックな世界観に、デフォルメとリアリティの程よいバランス、 小物類などしっかり作り込まれたディテールも相まって、最も印象深い作品でした。 色使いやライティングも心地良く、とても魅力的です。 構図などもう少し工夫の余地はあるかもしれませんが、現状でも充分完成度の高いものと思います。

    第4位:『古き者』 獲得点数:40点

    丹野 肇さん(東北芸術工科大学

    愛と情熱をもってクリーチャーの造形をしています。ただ恐ろしいクリーチャーというだけではない、美しさやその象徴性を具現化できるよう励んでいきたいです。
    Twitter: https://twitter.com/tnn_scaltinof
    Instagram: https://www.instagram.com/tnn_scaltinof/
    ArtStation: https://www.artstation.com/hajime_tanno



    ●作品解説 
    原始的な形態の竜がコンセプトの作品。古典的なドラゴンのシンプルなシルエットに、生物らしさを強く感じられる工夫を詰めた。これまで様々な作品で描かれてきたドラゴンの骨格表現をなぞるのではなく、肩回りや胸の筋肉、骨格に整合性を感じられるようアナトミーや細部のデザインをし、古くも新しいドラゴンを模索した。

    ●使用ツール 
    Zbrush, Keyshot, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【モデリングブロス 今泉隼介(代表取締役/モデラー)】  

    アナトミーに裏打ちされた、骨格や筋肉を感じさせる造形とオリジナリティのあるシルエットがとてもバランスよく融合している素晴らしい作品です。実在する動物にはない四脚二翼のドラゴンは肩甲骨周りの表現が難しい様に思いますが、違和感なく描けていると思います。強いて改善点を上げるならば、全体的な質感が似通っている(特にラフネスの変化が少ない)様に見えるので、鱗、皮膚、爪や角などの各部位の質感を描き分けた物を見たかったと思いますが、それを抜きにしてもとても説得力のある造形でした。

    ▼【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締役/モデリングSV)

    キャラクターの造形が素晴らしいですね。 ディティールの粗密感やテクスチャーのバランスもとてもいいと思います。アップで見ても耐えれるクオリティーの高さもあるので造形への強いこだわりを感じます。身体的なバランスも良くて顔もアップで見ると細かいディティールが施されていてとてもカッコいいです。 逆に言うとアップで見ないと顔に気づきにくいといった構図の使い方を考えても良いのかなと。 全体の造形を見せるという点では良いかと思いますがどんなクリーチャーなのかを伝えるには背景を作るとか、ポージングやカメラの見せ方を変えないとキャラクター性が伝わりづらいのでそこのこだわりを見れたらと思いました。

    ▼【PIXOMONDO 高坂俊弘氏(キャラクター&クリーチャー スーパーバイザー)

    相も変わらず素晴らしいスカルプティングですね。顎鬚(角)と鼻の形でおじいさん感が出ていて、それでいて鋭さで威厳のある感じが出ています。翼のスカルプティングも見事ですけど個人的には皮膚感より膜感の方が空を飛ぶものに見えます。肩回りの骨格とか好きです。フォーカスを膝から首元までに絞ってしまうと崩れ落ちた腹のただれたおじいさんの体に見えてしまうのが気になります。首が太いのか、顔が小さいのが、岩だけじゃちょっとスケール感がわかりにくいです。Keyshotだけではなく、フルにマテリアルを組んでライティングを設定した方が魅力的に見えるような気がします。全体を見るとちょっとフィギュア感がでてしまっています。どちらにしろ羨ましいスキルレベルの作品です。

    ▼【 R.E.C(デザイナー/コンセプトアーティスト)】   

    例えば所謂AAAタイトルのコンシューマゲームなど大型タイトル の開発の初期段階では、コンセプトルックとして3D で細部まで凝った芸術作品のようなものを創り上げそれをイメージを 拡げていくためのきっかけとして開発チーム内で共有したり、さらには 開発予算獲得のための手段としたりすることもあります。その面を考えたときに本作品はまさにそういったものにも通用するほどのクオリティーを有しているように感じます。 この「古き者」というドラゴンを見たときに自分は従来のオーソドックスなドラゴンのデザイン性と同時にどこか目新しいデザイン性を感じました。それは恐らく頭部、そして肩、そして翼だと思います。頭部は両側に大きく突き出た角と顎の角が絶妙なバランスでこのドラゴンの威厳と恐ろしさを醸し出しているように感じます。肩は一見するとオーソドックスですが、よく見ると他とは違う大き目で少々グロテスクな鱗が配されており特徴をしっかりと表現しています。また、翼に関しては翼の末端部分が大きく曲がっている部分が斬新に関しました。骨ばった感じの曲がり方でこのドラゴンが飛んだり威嚇するために翼を大きく広げたらどうなるのだろうと想像を搔き立てられるかっこよさがあります。 コンセプトデザインというのは技術的に優れていることも大事ですが、時にパッと2秒くらいでみたときに「なんだか正体は分からないけどかっこよく目を惹かれる」という理屈外の事が大事になります。この「古き者」にはそれがあると思い非常に一つのビジュアルとして完成された素晴らしい物だと思います。

    ▼【スクウェア・エニックス イメージ・スタジオ部 藤原 浩(シニア デジタル アーティスト)/蒲原 博(プロダクションスーパーバイザー) 

    とても高いモデリング力を感じます。細部にも手を抜かない真摯な姿勢に感銘を受けました。 ドラゴンというのは正解がない分、色々な要素を盛り込める良い題材です。 生き物を表現するために必要なことを十分に理解した表現で、造形に説得力があります。 全体のバランスにはオリジナリティもあって、素晴らしい仕上がりだと思います。 形状だけではなく、色彩にもセンスを感じます。

    第5位:『Discovery』 獲得点数:31点

    宮田英之さん(デジタルハリウッド大学

    釣りとゲームが趣味の19歳です。 森田 悠揮さんがきっかけでCGを始めて2年が経ちました。 最近、自分の想い描く世界感をCGで表現できるようになっているのを実感していて、今回の作品も制作していてとても楽しかったです。 これからも色々と作品を作っていくと思うのでよければtwitterで僕と繋がってください。頑張ります。
    https://twitter.com/CG_ketsuko

    ●作品解説 
    毛の流れや毛量の調節だったり可愛らしさを表現することにこだわりました。 頑張ります。

    ●使用ツール 
    Maya, ZBrush, SubstancePainter, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【Wizards of the Coast/シニアコンセプトアーティスト 宮川英久

    全体的に良く出来た作品だと思います。色味の選択やオブジェクトの配置などは特に優れていますし、主役のうりぼうのモデリングも良く出来ていると思います。 うりぼうの毛並みに関しては、良く出来ているものの少々綺麗すぎるかな?という印象です。毛の流れが素直で綺麗すぎると思います。特に少々ジメジメした環境にいるという事も有り、もう少し毛並みが荒れていても良いのでは無いでしょうか。しかしながらそれ以外に特に注文を付けるところが余りないという印象です。 この作品の最大の気になる点はライトシャフトです。おそらく無い方が良いです。作品の見せ場を邪魔してしまっています。木漏れ日がうりぼうに当たるさまを表現するには点々としたライティングが当たっていればそれだけで充分だと思います。 作品の全体的な印象をしっかりと仕上げる事への意識がある事は本当に良い事ですし、実際に作品としても高水準に到達していると思います。

    ▼【CGWORLD編集長/Sony Pictures Imageworks 若杉 遼】  

    背景も動物の方も単純にモデルとして良く作りこまれているのはもちろんですが、作品として見た時にやはり、その先に世界観やストーリーが見えてくるようなものは心が惹かれてしまいます!その辺りこの作品は、作品を通して物語を伝えるというのが良く見えていてとても良かったと思いました!

    ▼【メタサイト 菅原一敏(CGIディレクター)】  

    瓜坊が可愛く描かれています。写実的にモデリングする場合は割と気持ち悪くなる事が多いのですが、その点はかなり良く出来ていると思います。絵の構成も良く、雰囲気も良いです。

    ▼【ジェットスタジオ 赤崎弘幸(CGディレクター)

    まず画面全体を通して無駄のない見やすい画だなと思いました。また特に視線が集中する猪の目や鼻の付近は、造形、質感共に丁寧に作りこまれており、好感を持てました。重箱の隅をつつくようですが、毛付近のノイズ感は柔らかさを損なってしまうので惜しいポイントだなと思います。

    ▼【ZFLAG CG TEAM ひるま克治(レトロ系ポジティブ社長) 

    「ウリ坊あぶない!それは毒キノコだよ!」と叫びたくなるような可愛さがナイスです。木漏れ日、キノコのグローの高級感、毛並みの可愛さ、構図とボケ感。ほとんど文句のつけようがありません。毛先がノイジーなのが惜しいでしょうか。

    ●CGWORLD注
    コンテスト運営担当者の手違いによって、正規の応募作品(本記事掲載作品)と異なるバージョンにて審査プロセスを進めてしまいました。本記事掲載の講評コメントならびに採点は正規の応募作品ではなく、再応募前の異なるバージョンに対して行われたものです。応募者の意図とは異なるバージョンでの審査実施となってしまったこと、応募者ご本人、審査員の皆様に心よりお詫び申し上げます。

    第6位:『開戦』 獲得点数:18点

    柏木一樹さん(HAL大阪

    人に遺る物を目指して作品を制作しています。是非下記URLから他の作品も見ていただければ幸いです。
    ArtStation:https://www.artstation.com/kazukikashiwag1
    Twiiter:https://twitter.com/kazukikashiwag1/likes

    ●作品解説 
    「約定は破られた、凡てを殺せ」
    結んでいた約定は破られ、空が荒れ始めた 海賊映画のワンカットをコンセプトにシネマティックでリアルな雰囲気を目指した作品になります。プロップのクオリティ、物量感を意識して制作しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Mudbox, Arnold, SubstancePainter, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【大屋和博氏(コンセプトアーティスト/イラストレーター)】  

    非常にクオリティ高くて素晴らしいです。 ここから始まる作品の物語を想像してワクワクします。 メインの見せ場に自然と目が行くように設計されていて見やすい画面構成でありながら、サブの物にもこだわりが感じられ画面隅々まできちんと気を配られており見応え十分です。

    ▼【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締役/モデリングSV)

    全体的に小物の作りにこだわりを感じれてとてもよくできていると思います。コインの歪みや剣がつきたてられた羊皮紙の柔らかさ、すべてにおいて手作り感の感じられるモデルのクオリティーの高さがある作品です。 配置感やストーリー性を感じる演出もよく、ろうそくの灯が揺れていることが外からの雨風とのつながりが見えて外の荒れた感じが室内に入ってきている表現が緊張感を出していてよいです。 もったいないのが全体的にチリチリしたノイズが目立つのでノーマルの強さをもう少し弱めるか細かいノーマルをつぶしてあげるとこのピクセルノイズがなくなってもう少し見やすくなるのかなと思います。

    ▼【WACHAJACK 澤井富士彦氏(代表取締役/Art Director)】  

    今回の応募作品の中でも製作者のやりことや好きな作品が一番伝わり、またクオリティも出ていて素晴らしいと思いました。エフェクトのたばこの煙や奥の蝋燭の静的なものと窓から吹き込む勢いのある雨風とのコントラスト、メインの剣の金属とテーブルの紙や木目のマットな素材の対比なども良いと思います。ゲームや映画のOPを髣髴とさせる演出など、良いですね。しわがれた低いナレーションの声や金属に当たる雨音が今にも聞こえてきそうな臨場感があります。細かいところで、雨粒の当たって濡れり紙に湿った箇所がなかったり、金貨が若干おもちゃぽい部分や、テーブルの木目表現が荒かったりなど細かい部分をもう少しこだわれると良いかと思いました。このクオリティで他の作品も見てみたくなりました。

    ▼【メタサイト 菅原一敏(CGIディレクター) 

    シネマティックなゲーム画面に見えました。ディティールも良く出来ていて素晴らしいと思います。実写映画の画面に見えない所はLookをもう少し詰める事で格段に変わると思います。

    第6位:『忘れられた祠』 獲得点数:18点

    池内啓人さん(HAL東京

    こちらの作品の映像版や、コンセプトアート、その他デザインもTwitterに載せております。 https://twitter.com/eit_eiteighteen

    ●作品解説 
    かつて自然と太陽を信仰していた祠です。自分で制作したコンセプトアートをもとにUnrealEngineで制作しました。

    ●使用ツール 
    UnrealEngine, Blender, Maya, ZBrush, 3D-Coat, Substance Painter, Photoshop, AfterEffects, QuixelMixer, SpeedTree, Megascans

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor / Director)】  

    構図からストーリーが感じられ、各パーツの塩梅が絶妙だなと思いました。よく演出されているなと思いました。

    ▼【PIXOMONDO 高坂俊弘(キャラクター&クリーチャー スーパーバイザー)

    相変わらずレベルが高いですね。背景のコンセプトアートとしてなら言うことないですね。動画も見ました、流石です。作品としては背景全体がえるよりメインのものにフォーカスを当ててストーリーの中から見たかったです。

    ▼【ドリームワークス 山本 原太郎(Character Surfacing Lead) 

    非常に完成度の高い作品だと思います。3DCGでこれだけのペインティングのような表現力に大変感銘を受けております。細かいモデリングと質感の作り込みが隅から隅まで徹底しており、また、ドラマチックなライティングも非常に上手に情景を演出しています。木の葉っぱの質感がマットなので、もう少しマテリアルの設定でスペキュラーを追加したほうが立体感が増すと思います。上部だけトランズルーセンシーをほんの少し加えると柔らかさがもっと出ると思います。影の部分は、もう少し暗めにした方が、幹の下の光源が協調されると思います。天井からの光の筋と木の元からの光源からくる光の筋がもう少しブレンドされた方が良いかもしれません。木の周辺を飛ぶ鳥の下は光の筋が遮られていてもよいかもしれません。今後の作品に期待しています。頑張ってください。

    ▼【WACHAJACK 澤井富士彦氏(代表取締役/Art Director)】  

    応募作品の中で数少ないアートワーク作品でライティングや雰囲気など良く出来ていて好きな作品のひとつです。 惜しいポイントとしては主題の木のデザインをもっとこだわれると良いかと思いました。少し普通過ぎるので、もう少し幹の太さ、根のはり方の面白さ、葉の生い茂り方などシルエットに面白さをもたせられるとより物語性や中央の木をわざわざ神殿のように囲むべき理由と説得力、周辺環境の特殊性に負けない形で木の存在感を持たせられると絵の面白さがぐっと引き立つと思います。柱の破壊状況なども経年劣化によるものか、人為的にそうなったのか、周囲への破片の落ち方などでも想像できるようになると更にストーリーを感じさせるものになると思います。

    ▼【バンダイナムコスタジオ 背景モデラー担当】  

    見る人に、場面からストーリーや世界観を想像させることができる演出力に優れた作品です。 強引な色味での構成に頼ることなく、品が良くまとまっているのも印象です。 この自然さをキープした上で、もう1色差し色を入れることで、絵的な深みや更なる世界観の魅力が出せそうです。 この後で色々試してみてはいかがでしょうか?勉強になると思います。

    第8位:『Throne』 獲得点数:16点

    佐々木ルヘール瑠唯さん(ECCコンピュータ専門学校

    普段から様々な刺激に触れられるよう、色々な事柄に挑戦しています。

    ●作品解説 
    全体の色味の調整を意識して、ライティングにこだわって製作しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Substance Painter, Zbrush, Unreal Engine, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【KASSEN 太田貴寛(VFX Supervisor / Director) 

    随一の情報量に圧倒されました。見せ方、美意識、とてもレベルが高く、感心しました。よく見るとローポリではありますが、見せ方でカバーされていると思います。

    ▼【ドリームワークス 山本 原太郎(Character Surfacing Lead) 

    モデリング、テキスチャともに細かく作られており、神秘的な作品だと思います。色遣いやライティングの演出は大変よく出来ていると思います。テキスチャーのディテールが細かすぎて見えずらいので、パターンが見えるくらいまで模様のスケールを調整し、テキスチャーの解像度もあげると良いでしょう。モデルがリピートしていてCGっぽいのでデザインにバリエーションを与えると良いでしょう。全体的にメタリックの単調な質感なので、柱や床,天井を石にするとメタルとのメリハリが出ると思います。モデルもパーツ数は多いのですが、一つ一つはもっと丁寧に作り込むと良いでしょう。今後の作品も期待しています。頑張ってください。

    ▼【exsa 海老澤広樹(プロデューサー) 

    荘厳な雰囲気が出ていて、良い作品だと思います。 色使いが綺麗で細かなディティールをライティングでも表現したいという狙いが伝わってきます。 もう少し玉座を分かり易くする等、絵の主役がもう少し分かり易くなる工夫があるともっと良い作品になると思います。

    ▼【TREE Digital Studio LUDENS Dept.一同】  

    作り込みが素晴らしいです。どこを見ても手を抜いておらず、大作ゲームのムービーの一場面の様な力強さを感じました。 情報量が多い画は目が泳いでしまう事がありますが、ライティングを工夫することで視聴する側の視線誘導をしており、 画面を整理することに成功しています。 また素材の質感の使い方がとても上手く、ライティングと合わせて立体感が出ています。 画面中央のステンドグラスからは外の光が入っていると思いますが、 ここにボリュームライト等を使い空気中の塵などが感じられるとさらに完成度が上がるかと思います。

    第9位:『Romantic road』 獲得点数:15点

    杉田勇介さん(東洋大学

    主にフォトリアルテイストのCGに興味関心があり、有機物、無機物、キャラクター、背景などジャンルにとらわれず多岐にわたる表現ができるモデラーを目指しています。

    ●作品解説 
    ドイツのとある街道をモチーフにしています。車を極端に強調せず、車と背景がうまくなじむような構図作りに力を入れて制作しました。

    ●使用ツール 
    Maya,substance painter,illustrator,photoshop
    植木、プランター、ハンガーラック、本棚、人間のモデル トンネルのアーチ部分の石、道路のテクスチャ は外部のアセットを使用しています。

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)

    トータルバランスが良い作品だと感じました。特に良いと感じたのは、縦構図のレイアウトのバランスです。赤い車に視線誘導が自然にされる構図だが、うまく町並みの背景に馴染んでいる。背景のディテールもしっかりあり、サイズ感もよいと感じた。少しだけカメラの目線が高い様にも感じたので、もう少しローアングルから狙って、奥に見える空をうまく使うと、時間帯なども分かりやすくなったかもしれない。影の具合から夕暮れ時な雰囲気があるので、所々、街灯に明かりがあってもよりトワイライトな雰囲気が出てよいのでは無いかと思う。惜しいのは町並みに生活感があまり無いので、もう少し手前に看板や洗濯物、奥に通行人などが自然に配置されているとよりリアリティが出たと思う。

    ▼【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締役/モデリングSV)

    全体的にうまくまとまっている作品だと思います。クルマのモデルも背景モデルもとてもバランスよく作られています。質感テクスチャーに関してもモデルの形状とのバランスも良くスケール感にズレがないので絵的なノイズがすごく少なく丁寧に作られていて好感が持てるモデル作品です。構図もシンプルですが奥行きの確保、手前の空間の使い方、車への注意の引き方なども一つ一つがしっかり練られていていいと思います。背景モデリングにおける基礎力の高さが作品から伝わる作品だなとおもいました。ただところどころ質感の甘い所、テクスチャーの繋がりが弱い部分があるので建物単体でテクスチャーを考えるのではなくてシーン全体のテクスチャーの繋がりを考えるといいかなと思いました。

    ▼【WACHAJACK 澤井富士彦/代表取締役/Art Director)】  

    スイスかどこかの旧市街でしょうか。おしゃれな雰囲気もあり素敵です。ただ細かいところを見ていくと質感やモデルの詰めが甘いところがあり、地面のタイル部分などもサイズの違いはありますが色合いが均一過ぎなところがあり、ひとつひとつに細かい色の違いなど欲しかったです。

    向かって右側の壁の岩のようなでっぱり部分や奥のアーチ部分の質感などがやや嘘くさくリアリティがないように感じました。メインの車の表現に関して、バンパーやサイドミラーなど細かいパーツの表現はもう少しこだわっても良いかと思います。釣り下がっているランプも中身が入っていなかったり、花壇が造花ぽく見えてしまったりなどもったいないです。視線のいくフォーカルポイント周りの表現を丁寧に処理する事で作品全体のクオリティは上げられると思います。若干CGの生素材感があるので、コンポジットでカラー調整や中景より奥にブラーやフォグを少し足して全体的な雰囲気をもう少し演出できると更に良くなるかと思います。(奥の建物の粗さも目立たなくなると思います)頑張ってください。

    ▼【プロダクション・アイジー 中村智樹(CGプロデューサー)

    何を見せたいのか伝わってくるレイアウトで、街や車の作りこみもよくできていると思いました。 車内はあまり見せないように気をつけたのだと思いますが、暗くなり過ぎて逆に少し目立ってしまっている気がするので、そこを軽減できるとより良くなるかと思います。

    ▼【TREE Digital Studio LUDENS Dept.一同 

    作り手の狙い通り、車が極端に目立っておらず、一枚画として落ち着きのある雰囲気の作品に仕上がっていると思います。 街の造形の一貫性とリアリティー、そこにあるであろう車の車種の選択によって、ヨーロッパのどこかの風景なんだなと強く感じれました。 背景のディティールが多いので、そちらに目線を引っ張られてしまう部分を、車の赤という強い要素で、 目線をグッと手前に持ってくることでバランスの良い画になっていると思います。 フォトリアルをより目指すとしたら、被写界深度を入れてみたり、街の奥にいくに従って少しのフォグ感を足すと良くなると思います。 あとは、この画角の外にあるであろう太陽を感じさせるために、フレアを入れたりして、画面外を描くと画に説得力が出ると思います。

    第9位:『Atelier』 獲得点数:15点

    北之防 博文さん(デジタルハリウッド大阪本校

    前職は染色の仕事をしており、そこで培った色に関する知識と感覚を活かしたいと考え、作品制作では画の全体的な色味にこだわり制作しています。今後の目標はライティングやコンポジットをもっと上手くなりたいです。

    ●作品解説 
    少しずぼらな画家の部屋という設定で制作しました。大きな窓から燦々と降り注ぐ太陽の光を表現したいと思いライティングとコンポジットに力をいれました。

    ●使用ツール 
    Maya, Substance Painter, photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【Wizards of the Coast/シニアコンセプトアーティスト 宮川英久】  

    心地の良い作品ですね。窓から入り込む風を見ているこちらまで感じてしまうような気がします。各オブジェクトの作り込みも丁寧で好感が持てますし、ライティングも丁度良いです。構図も良く出来ていると感心しました。 ずぼらな画家という事ですから、もう少しオブジェクトが散らかっていたりした方が良かったかな、と思いました。床をこれだけ絵の具で汚してしまう画家なのですから、絵の具のチューブや筆が落ちていたり、ペイント缶が横倒しになっていても何も不思議ではありません。イーゼルが出しっぱなしでも良いのかも知れません。現状の作品だと「ずぼらな画家のアトリエを誰かが掃除した後」という印象に近い感じです。床に過度にオブジェクトをちりばめない事は構図の観点から上手く機能しているとも思いますが、他方でストーリーを伝えるのには上手く機能していないと思いました。 そういった点が惜しいですが、魅力的な作品だと思います。

    ▼【ドリームワークス 山本 原太郎(Character Surfacing Lead)

    柔らかい外の光と吹き込む風が爽やかな空気を演出していて、モデリング、ライティング、質感、テキスチャ、すべてにおいて大変完成度の高い作品で感心しました。あまり突っ込む箇所もないのですが、あえてコメントすれば、床の板のパターンが均一でリピートしているので、CGっぽく見えるので、板の隙間のスペースに違いを加えると良いでしょう。ロフトの木のテキスチャの解像度が低くてぼけてみえるので、ディテールを作り込みましょう。全体的にプロップの家具や階段の枠や足のシルエットやエッジがシャープだとCGっぽく見えるので、エッジの面取りをし、少し凹みなどを入れて崩すと良いでしょう。吹き込む埃の方向は窓のカーテンの靡く方向と反対になっている気がします。カーテンが少し硬い印象なので、布のパターンをもっと見えるようにし、トランズルーセンシーももっと強くして良いと思います。今後のご活躍を期待しています。頑張ってください

    ▼【Tango Gameworks 木村雅人(プロデューサー)】  

    画作りや、空気感に良いセンスを感じました。 この感じを保ったままで、もっと現実離れしたような作品を見てみたいです。

    ▼【ジェットスタジオ 赤崎弘幸(CGディレクター)

    とても色遣いがきれいな作品ですね。カラフルな要素を盛り込んでいながら全体的には淡い雰囲気でまとまっており、とても落ち着く作品だと思いました。縦がかなり長めの構図でこれだけ整ったレイアウトがなされているのも非常に好印象です。スマホの壁紙にしたいです。

    ▼【スクウェア・エニックス イメージ・スタジオ部 藤原 浩(シニア デジタル アーティスト)/蒲原 博(プロダクションスーパーバイザー)】  

    CGで画を作る時には、頭の中でどれだけイメージ出来るか、それをどれだけ再現できるかがとても大切です。偶然生まれた作品はどこかで作者の魅力を損ねてしまいます。そういう意味で想像の中のアトリエを上手く再現出来ていて魅力を感じます。

    プリミティブな形状を多用した作品は、CG臭く単調に見えがちで選ばないのですが、そう感じさせない色使い、配置、そして何よりこだわったライティングが、より複雑さを増すことに成功して、良い作品になっています。

    11位~20位

    第11位:『RetroCamera』 獲得点数:11点

    三宅健太さん(HAL名古屋

    中学生時代から10年間続けているカメラで培うことができた、ライティングやカラーグレーディング技術を3DCGに取り込んでいたりします。

    ●作品解説 
    約60年前に生産されたROLLEIFLEXという2眼レフカメラと露出計を制作しました。アルミや皮のコントラストがしっかり出るようなライティングを行いました。

    ●使用ツール 
    Maya,Arnold,Nuke,Photoshop,illustrator,Substance Painter

    ●審査員コメント 抜粋


    ▼【モデリングブロス 今泉隼介(モデラー)  

    正確な造形、細かな汚しの質感、画面の外を感じさせるライティング、印象を強くするカラコレ、全てが高いレベルでまとまった作品だと思います。金属の質感も、手を入れていない箇所は一つもなく丁寧に経年劣化を表現していますし、フィルムケースのよれた質感もうまく出ていると思います。他の作品も見てみたいと思わせる作品でした。

    ▼【Industrial Light & Magic 山田義也氏(Lead / Senior generalist)】

    全てにおいてリアリズムを追及されたとても美しいイメージだと思います。 使い込まれたメタルの表現や、単調になりがちな金属部分のハイライトもライティングを工夫されてきれいなグラデーションが入っていたりと、 シェーディング、ライティングのレベルもかなり高く、バランスも非常にうまく取れて実写真のような美しさが表現されていると思います。

    ▼【神央薬品 ノブタコウイチ(CGプロデューサー)】  

    凄いリアルに作れられていて素晴らしいと思いました。カメラも机も一見CGとは思えない程のクオリティに感じました。 ライティングにも非常に拘りが出ていて、雰囲気もとても良いですね。

    第11位:『夢』 獲得点数:11点

    古江綾子さん(デジタルハリウッド大阪本校

    CGをはじめて3カ月で制作しました。

    ●作品解説 
    少し怖い夢に見えるように気を付けました。

    ●使用ツール 
    Maya, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【WACHAJACK 澤井富士彦(代表取締役/Art Director)】  

    独特な雰囲気のある作品で空間演出含め、気になった作品です。天井の柱のめり込みや吊るされている金魚の人形の作りこみだったり、浮遊物の一部エッジのフリンジなどもう少しという部分はありますが、アイデア含めセンスを感じました。他の作品も見てみたいです。気になったところとして、これは左上の鯉のぼり達は外に出ようとしているのでしょうか?もう少し不思議さの中にも読み取りやすさや伝えたいところが表現されていると良いかと思いました。

    ▼【Tango Gameworks 木村雅人(プロデューサー) 

    勝負できる、目を引く1枚になっていると思います。構図や目線の誘導具合やその方法の発想もとても良いと思います。ちょびっとですが画の奥に潜む、「狂気」みたいなものを感じさせているのが素晴らしいスパイスになっていると感じました。

    ▼【プロダクション・アイジー 中村智樹(CGプロデューサー)

    レイアウト・世界観ともに素晴らしいと思いました。 これがCG始めて3カ月ですか…。 すでに画として完成されていると思いますが、あえていうと、鯉のぼりに布の質感をだして、布を透過する光などがあると、より引き込まれる画になるのでは、と思いました。

    第13位:『Still Life』 獲得点数:9点

    藤原直登さん

    ArtStation:https://nfujiwaraworks.artstation.com/

    ●作品解説 
    静物画を参考に、各アセットのスケール感やテクスチャをできるだけリアルに表現することを目指しています。また、明確なストーリーや世界観がなくても、見る人にかっこいいと思ってもらえるような配置になるよう工夫しています。

    ●使用ツール 
    Maya, SubstancePainter, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【PIXOMONDO 高坂俊弘(キャラクター&クリーチャー スーパーバイザー)】  

    元トランぺッターなのでわかりますがすごく正確に質感を出していると思います。時計の鎖も◎ですね。MASHですか?便の液体、水滴、汚さも良い感じです。唯一違和感があるとしたら瓶の厚みの表現といったところでしょうか。コルクも申し訳程度になっているのでもう少し作りこんでもよかったかもです。

    ▼【ドリームワークス 山本 原太郎(Character Surfacing Lead)

    質感、ライティング、大変よく作り込まれていると思います。各マテリアルのスペキュラーの強弱、全体のバランスもよく、統一感があって良いと思います。突っ込むところも少ないのですが、ゴールドのチェーンのスペキュラーが均一でCGっぽので、本の背表紙にあるように金の微妙な凸凹や繊細な傷などでスペキュラーにブレイクアップを入れるとよいかもしれません。ボトルのスペキュラーは結構ですが、液体と瓶の端の間にガラスの厚みを加えるとよいかもしれません。液体の上面をもっと見えるようにすると立体感が出ると思います。作者は高度な観察眼をもっているので、それを生かして、ハードサーフェス以外のオブジェも是非挑戦してみてほしいです。次回作を期待しています。

    ▼【ポイント・ピクチャーズ CG部一同  

    金属・ガラス表面の傷や凹みが矛盾のないスケール感で統一され、説得力ある絵作りに繋がっていると思います。窓から差し込んだような光の加減も絶妙だと思いました。せっかくの静物画なので様々な構図を試してみるのも面白いかもしれません。素敵な次回作を期待しています。

    第13位:『住宅街の裏路地』 獲得点数:9点

    西川大智さん(日本工学院

    背景モデラーを目指して日々勉強しています。
    Artstation user-41e42ca640418cd3.artstation.com

    ●作品解説 
    住宅街の裏路地をテーマに制作しました。現代的な建物との対比を表現していて、どこか懐かしさを感じるような風景を目指しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Substance painter, Photoshop, Megascans

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)

    シンメトリーな構図に、奥との対比を見せる事で、きれいなレイアウトに仕上がっていると感じた。日本に残る裏路地の住宅街の雑多な長屋様式に、それでも住人による緑への執着が、奥に見えるガスった高層ビル群との対比をうまく見せつけている。制作物一つ一つのクオリティはもう少し頑張りたい部分もあるが、それぞれは丁寧に必要要素を作成しており、配置も自然で良い。きちんと生活感も感じられて、人の気配がある。さり気なく雨上がりの蒸す感じも伝わってきて、思わず空に目が行くが、そこには狭い空を更に覆う電線があり、ちょっとだけ切ない気持ちになるものまた良いと感じた。

    ▼【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締役/モデリングSV)

    背景モデリングという点ではとてもよくできていると思います。 モデルも細かく作られていてモデリングに対しての拘りが感じられます。特に地面の作り方がよくできていますね。地面は見える範囲が多い割にはモデルで情報量を誤魔化しづらいのでどのように処理するかはセンスが求められますがこの作品では補修された跡やマンホール、少し起伏が付けられていたりスペキュラで質感の差がついていたりと高い技術力が見受けられます。その反面ではありますが植物の質感やモデルの硬さが目立ってしまってもったいない感じがしました。あと作品としては奥行きを作ろうとしているのですが配置感が平面的なので配置でリズム感を作ってあげるともっとよくなると思いました。

    プロダクション・アイジー 中村智樹(CGプロデューサー)

    画として完成しているなと思いました。手前の生活感ある住宅街と奥の現代的なビル群の対比がよくできています。地面の濡れ感や、アスファルトのつぎはぎ、また右側扉やバルコニーの格子の塗装の膨らみなど、細かいところまでよく観察されているなと思いました。

    ▼【ポイント・ピクチャーズ CG部一同 

    単純に凄い作り込みに感心させられました。誤魔化しがきかない現実的なモチーフ一つ一つを観察し、3Dに落とし込むのは容易な事ではないので、この再現力は圧巻で素晴らしい作品です。 色の乗せ方にまとまりがあり、一つの絵として違和感なく見ることが出来ます。 植物に関しては、緑色の幅をもっと出す事で、種類だけでなく生育具合も表現できると思います。 また、傘や樹脂製品等のモチーフの透けた光や色を表現出来ると、もっと豪華な仕上がりになるのではと思いました。


    第13位:『ノスタルジア』 獲得点数:9点

    寺島英治さん(HAL東京

    ゲーム業界志望の学生です。背景モデラーとしてゲームに携わる事を目標に日々勉強を続けています。
    Twitter @cg_ag_116
    VIVIVIT https://www.vivivit.com/hal_eiji

    ●作品解説 
    「懐古」をテーマに制作しました。こだわった点は落ち着いた雰囲気を出しつつ気持ちが沈まないようにするライティングです。

    ●使用ツール 
    Maya, SubstancePainter, Arnold, PhotoShop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【神央薬品 ノブタコウイチ(CGプロデューサー) 

    凄いリアルに作れられていて素晴らしいと思いました。カメラも机も一見CGとは思えない程のクオリティに感じました。 ライティングにも非常に拘りが出ていて、雰囲気もとても良いですね。

    ▼【exsa 海老澤広樹(プロデューサー)】  

    全体的に画がまとまっていて、とても良い作品だと思います。 ペン立て、ペン、インクなどが作品の主役になると思いますが、それらに目が行くように丁寧に画作りされているのに好感が持てます。 画面中央のキャップだけのペン立てについて、背景の植物の葉っぱの先端がペン立ての穴に重なっているのが少し気になります。少しペン立てを傾ける等して、シルエットに気を付けつつ、背景との関係性を調整したり、ペン、ペン立てのキャップにも、インクにあるような強いハイライトが入ると、もっと格好良くなって良いと思います。

    ▼【プロダクション・アイジー 中村智樹(CGプロデューサー)

    一つ一つのモデリングから最終的な画作りまで、すごく丁寧に気を配って作られているなと思いました。構図もしっかりとれていて、完成度がとても高いです。

    第16位:『Illust Dream』 獲得点数:8点

    伊藤誠野さん(HAL名古屋

    キャラクターモデラーとして、2023年度より業界就職予定です。フォトリアルテイストでの作品作りを勉強しております。

    ●作品解説 
    SF世界の主人公を想定した作品です。妖しげな女性をイメージして制作しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Zbrush, SubstancePainter, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【モデリングブロス 今泉隼介(代表取締役/モデラー)】  

    限られたカラーパレットとライティングで、独特の雰囲気ある作品に仕上がっていると思います。表情を含めた人物の表現力も非常に高く、背中のアーマーや革グローブの質感の描き分け、ヘアーの表現も素晴らしいと思います。迫力のある構図ではありますが、体勢がどうなっているかの位置関係が分かりづらく、一見した際に絵のイメージを掴みづらい見え方になってしまっている点がもったいないかなと思いました。個人的にはライティング含め、下半身がもう少し見えていても良いかなと思います。

    ▼【PIXOMONDO 高坂俊弘(キャラクター&クリーチャー スーパーバイザー)】  

    今まさに公開された中田敦彦さんの漫画に出てきそうなSF特殊能力系の作品ですね。構図も造形もマテリアルもいう事ありませんね。強いて言うなら、ここまで作りこんだならもう少し眼球を作りこんだ方が良いと思います。メニスカスも忘れずに。多少SSSが強すぎる方な気がします。一つ気になるところは、これほどのモーションに入っているなら前髪がもっと乱れても良いと思います。頭部上から後頭部にかけてダブっているように見えるのはなぜでしょうか?

    ▼【インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス CGスタッフ一同 

    こういう世界のこういうキャラクターをこう見せたいという意欲が感じられ、好感が持てました。 クオリティやポージング、キャラクターの掘り下げなど各要素更に詰めていく余地を感じますが、引き続き頑張ってください。

    ▼【ZFLAG CG TEAM ひるま克治(レトロ系ポジティブ社長)】  

    酒場の喧噪が聞こえてきそうです。正攻法の情報量とライティングでうまく世界ができていると感じました。ただ星はここまでボケていてはいけません。それだけでスケール感が損なわれてしまいます。

    第16位:『宇宙恐竜 キリマトス』 獲得点数:8点

    金森 慧さん(デジタルハリウッド大学

    リギング、アニメーション、VFX合成をメインにやってます。将来は海外の映画のVFXを目指しています。 https://twitter.com/kei_kanamori

    ●作品解説 
    中高の友人が考案した怪獣をスカルプトしました。角の力を増幅させて破壊光線を放ちます。 デザインイラスト→ https://www.instagram.com/p/CTeF0BOBSmJ/

    ●使用ツール 
    zbrush, Maya, arnold, Photoshop
    岩はmegascanのアセットを使用

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【Industrial Light & Magic 山田義也(Lead / Senior generalist)】

    グレーシェーディングの状態ですが、力強い造形とサイドリットによる陰影のバランスがうまくとれており、重さや迫力がとてもうまく表現され、製作された方のアーティスティックなセンスを感じました、質感設定したものを是非見てみたいと思います。

    ▼【CGWORLD編集長/Sony Pictures Imageworks 若杉 遼

    筋肉の流れや骨格などしっかりと考えて、ディテールまでしっかりと作りこまれていてとても良かったです!またライティングとカメラがアオリのアングルになっている演出もダイナミックな印象につながっていてとても良かったと思います!

    ▼【LIT design 植村明斗(クリエイティブディレクター)  

    被写体の大きさがしっかりと伝わる構図とカメラアングルでとても迫力があります。全体のトーンも綺麗で見せたいものが明確で良いですがこの生き物が生息する環境など背景も作られた状態で見てみたいです。

    第16位:『PREPARING FOR WAR』 獲得点数:8点

    芝田留唯さん(HAL名古屋

    背景作品をメインで作成してます!
    https://twitter.com/Blatt_11

    ●作品解説 
    この作品はより自然によりリアルに見えるように仕上げました。細かい設計図や物の配置の綺麗さなどや質感のムラや情報などを細かく意識しながら制作しました

    ●使用ツール 
    Blender, Photoshop, Substance painter, Maya, Nuke

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)

    全体的にバランスが取れていて、トータルで見やすい作品になっていると思う。モデリングは一つ一つ丁寧に作られているが、質感が真新しく感じる部分が多く、もう少しエイジングがあるとより説得力が出ると思う。また、構図は一人称視点の様に見えて悪くないが、プロップのレイアウトが綺麗すぎるので、もう少し雑多に置かれた感じが出せると尚良い。ライティングにももう少し明暗に差をつける事で、全体の立体感が出ると思う。

    ▼【Wizards of the Coast/シニアコンセプトアーティスト 宮川英久氏】  

    情報量の多い構図ながら、しっかりと見やすく配置されていますし、ライティングも過度な演出にならない自然な物でありつつも、このテーマにしっかりと沿った物になっていると思います。壁や机、広げた地図やその他の小物の質感表現も良い感じです。 モデリングに関して言えば、フォルダとそこに挟まった紙やパスポート、メモ帳などの紙ものを除けば特に言う事は有りません。もう少し紙ものに関しては歪みや開きぐせ、めくれ等を演出して欲しかったです。メモのリングが歪んでいても良いと思います。 ここまでは素晴らしいのですが、何故拳銃やライフルのテクスチャをもっと追求しなかったのでしょうか。本当に残念です。主役とも言えるこの二つのオブジェクト、特にライフルの質感表現が他に比べてあまりにもおざなりになってしまっています。その他にも奥の水筒(?)や左上のケースなど、もう少し質感表現を施してほしいオブジェクトは散見されるものの、やはり目立ちやすいライフルは特に注意を払うべきポイントだったのでは無いでしょうか。

    ▼【神央薬品 ノブタコウイチ(CGプロデューサー)】  

    とてもリアルに作られていて素晴らしいと思いました。銃やそのパーツの置き方に関しても拘らいが感じ取れて良いレイアウトになってると感じました。自然にスッと目に入ってくるのは違和感がほとんどないからだと思います。

    ▼【スクウェア・エニックス イメージ・スタジオ部 藤原 浩(シニア デジタル アーティスト)/蒲原 博(プロダクションスーパーバイザー)】  

    全体の構成が良く、その場の空気までも感じられる作品です。 形状のとらえ方が的確で、良く表現できています。 色の選択が秀逸なので、強い色味ではありませんが色味の幅を感じます。 画面を大きく占めるブルーの設計図がとても効いています。

    第19位:『スペース寿司職人』 獲得点数:7点

    田中 慧さん(日本電子専門学校

    ポップでチープなものが好きです。よろしくお願いします!

    ●作品解説 
    まだ見ぬ寿司の可能性を求めて一人、宇宙進出を果たす男がいた……。というコンセプトで制作しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Photoshop, Mudbox

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【大屋和博(コンセプトアーティスト/イラストレーター)】  

    スペース寿司職人というテーマが最高です。 各細部のデザインも面白くてワクワクしました。 整理された構図やシンプルな質感が作品のテーマに合って独特な世界観を表現できていると思います。

    ▼【Wizards of the Coast/シニアコンセプトアーティスト 宮川英久氏

    ぶっ飛んだ世界観でかなり攻めた絵になっている事は事実ですが、それと同時にしっかりとした作り込みや魅力的な構図やキャラクターの味が光る、見ごたえのある良い作品になっていると感心しました。 構図は左右対称をうまく崩すことが出来ていると思います。ライティングや配色も上手く決まっていますし、モデリングも良いバランスになっていると思います。 ただ、質感表現に関しては各オブジェクト間でのバランス追及の余地があるように思いました。少々テクスチャが強く出すぎてしまっている箇所が気になりました。ディフォルメ感とのせめぎあいの中での適切な質感表現に到達出来ていない部分があるように思います。例えば、ヘルメットの下部のプラスチック(?)の様にテクスチャを殆ど感じさせないスムースな部分と、腰に付けた革バッグの質感とのバランスなどが気になるポイントです。 ポップでチープなものが好きとの事ですが、その作り込みは決してチープでは無い上質な物で、感銘を受けました。


    CGWORLD編集長/Sony Pictures Imageworks 若杉 遼  

    アイディアと色使い、デザインの方向性が作品としてとてもマッチしていてとても良かったです!また、寿司のネタなど細かい部分までしっかりディテールを考えて作られているので、面白いだけでなくしっかり説得力のある作品でした!

    ▼【ZFLAG CG TEAM ひるま克治(レトロ系ポジティブ社長)】  

    結構シンプルなモデルですが、引き込まれてしまいます。ぱっと見カオスですが実はしっかりレイアウトされていますね。謎の生き物も海老のシルエットもいい感じです!


    第20位:『昼の廃墟』 獲得点数:6点

    山本 晴之祐さん(N中等部 横浜キャンパス

    「CG面白そうだから触ってみよう」と軽いノリで始めて、どハマりし約2年経ちました。将来の夢は映画のクレジットに載ることです! ちなみに(ヒル)という名前でTwitterに作品投稿してます。

    ●作品解説 
    人が出入りし不法投棄などで荒らされた廃墟をコンセプトに制作しました。こだわったポイント1つ目は、ディストーションを表現し自然に見える様にした所です。2つ目はライティングです。中央部分が暗くなり過ぎない様に薄水色のライトを配置しました。ライトを薄水色にした理由は印象的な作品にする為です。

    ●使用ツール 
    Blender, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【ドリームワークス 山本 原太郎(Character Surfacing Lead)

    大変よく作り込まれていると思います。プロップの作り込み、乱雑な配置による表現、ライティングも工夫してあって作者のこだわりを感じることのできる作品だと思います。今後の課題として、背景の静止画で見せる場合は質感のも目が行きますので、レンダリングの解像度をもっと上げ、隅々までテキスチャーの解像度が十分ありように心がけましょう。チェックをする際は、ステージの各箇所のクロースアップでレンダリングし、細部の確認をしてクオリティの確認をしましょう。壁の右の剥がれのエッジにヒビ、エッジの劣化の表現、剥がれた個所の下地の表現などにもっとこだわってみると良いでしょう。手前にボケが入っていますが、この場合は、ディテールが失われてもったいなので、しっかり質感をみせて勝負してみてください、ここは絵師の腕の見せ所です。ライティングも思い切ってフォグ・レイはかすかに左に届くくらい伸ばしてもよいかもしれません。ライトの白は飛びすぎないように。CGで100%の白、黒は避けましょう。今後も期待しています。頑張ってください。

    ▼【 R.E.C(デザイナー/コンセプトアーティスト)】   

    まず目を引いた部分がライティングです。光と影を効果的に 重ねることで空気感を距離感をしっかりと出している部分が 素晴らしいと感じました。 また、寒色のライトが入っている所や最遠景の空気のちょっと 煙ってくすんだ感じが廃墟独特の空虚感や不穏な感じも的確 に表現してあり、絵作りの面から見てもコンセプトがしっかりと 伝わる物で素晴らしいです。

    ▼【バンダイナムコスタジオ 背景モデラー担当

    細かいところでもう少し気を使えればという部分はあるものの、構成力や演出力にとても将来性を感じます。 今後は、あえて狙いを絞った構成の作品を制作したり、自然物を創ったりと色々挑戦してもらえることを期待します!

    第20位:『リザード』 獲得点数:6点

    青 隆士郎さん(HAL大阪

    ゲーム会社就職を目指しています。 ポートフォリオサイトvivivitに作品を載せているので、見ていただけると嬉しいです。
    https://www.vivivit.com/portfolio/public/483bFyvHbQ

    ●作品解説 
    かっこよさと面白さのある生き物をコンセプトにデザインしました。遠くから見たときにシルエットとディティールがかっこよく見えるように制作しました。

    ●使用ツール 
    ZBrush, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【大屋和博(コンセプトアーティスト/イラストレーター)】  

    すごく格好いいです。 独特なS字の曲線で構成された全体感に対して細部のディティール感が相まって芸術作品のようです。 ドラゴンというありふれたモチーフでありながら独創性溢れる作品に仕上がっていると思います。

    ▼【SAFEHOUSE 鈴木卓矢(取締役/モデリングSV)

    全体のフォルムがカッコいいですね。 見せ方も自由があって造形を見てほしいという意図が見えます。爬虫類特有の皺感が表現できていて、特に首周りの感じがフォルム的には元々長い首を折りたたんでいる状態なんだと思わる弛みの気持ちよさがあります。 ただ少しスケール感が失われているような気がするのはしっぽの腹側の細かいディティールがたちすぎているのかなと。 この腹側の凹凸感をもう少し抑えると背中側のうろこの大きさが際立ってどっしりとした感じがでるのではないかとおもいました。目の表現がすこしアニメっぽいのでリアル目にしたバージョンが見てみたいです。

    ▼【CGWORLD編集長/Sony Pictures Imageworks 若杉 遼】  

    クリーチャーのディテールはただ単に作りこむだけと逆に全体の印象が単調になってしまいがちですが、クリーチャーをデザインするという意識が強く感じられ、細かい部分と大きめの部分と分かれていることで、自然で有機的な印象を保ちつつダイナミックなデザインになっているのがよかったです!

    第20位:『日常』 獲得点数:6点

    大塚雄矢さん(デジタルハリウッド東京本校

    普段はキャラクターモデリングを得意としていますが、背景にも興味があり、応募しました。CGを通して、多様な表現力を身に着けたいです。
    https://www.artstation.com/yuyaplan

    ●作品解説 
    どんな人物が住んでいる部屋なのか、どんな季節なのか、見ただけで、想像できるような絵作りを意識して制作しました。

    ●使用ツール 
    Maya, Substance Painter, Photoshop

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)

    なんてことの無い日常を切り取った一枚だが、そこにはきちんと季節感や空気感を感じる事が出来ると思った。部屋の雑多な雰囲気も悪くない。全体的な雰囲気が悪くないのに、高得点をつけられない理由としては、奥のビル群とのパースがあっていないのと、非常に高層マンションの一部屋に見えてしまう事だ。高層マンションの一部屋にするには、少々ベランダが開放的すぎると感じた。

    ▼【CGWORLD編集長/Sony Pictures Imageworks 若杉 遼  

    CGで日常的な自然なものを作るのはSFよりも実は難しいと思います、この作品では細かい部分までしっかりこだわりを持って作りこまれているのが感じられて、シンプルながら難しい、説得力のある日常の空気感の表現がとても良かったです!

    ▼【プロダクション・アイジー 中村智樹(CGプロデューサー)

    狙い通りの日常っぽさが画面から伝わってきました。チンダルの感じなど、ライティングもいい感じだと思います。 アートステーションも見ましたが、キャラのモデリングもよくできていますね。

    第20位:『まちかどdays』 獲得点数:6点

    三木俊和さん(同志社大学

    背景モデラー志望の大学生です。ものづくりの過程で様々なアプローチをすることが好きで、テクニカルな手法にも関心を持っています。フォトリアルな作品もTwitter(https://twitter.com/Mikiniki_CG)にて掲載しておりますので、ご覧いただけましたら幸いです。

    ●作品解説 
    3D表現の模索と世界観の描写を目標とした背景作品です。人口が飽和した21世紀末という設定で、多重建築などを参考にしながらも、そこにあるべき穏やかで明るい日常に焦点を当てています。それをファンタジックな水彩イラスト調で描くことで、見ていて楽しい絵になるようにしました。

    ●使用ツール 
    Maya,Fresco,UnrealEngine,AfterEffects

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【トランジスタ・スタジオ 秋元純一(取締役副社長)

    CG表現の中に水彩画表現をうまく取り入れており、レイアウト、デザイン性、色彩ともに素晴らしいと思う。一見シンプルにも見えるが、一つ一つにデザイン性や作り込みの愛を感じる作品。一枚のポストカードとして完成されていると思う。リアル表現だけがCGでは無いし、それが良いわけでもなく、全てにおいては結果として見ごたえがあり、説得力が如何にあるかが重要なのだと思う。この作品は、それをきちんと天秤にかけていて、世界観を表現する為に手段をきちんと選択できており、表現者として重要な要素をきちんと弁えているのだと感じた。

    ▼【Tango Gameworks 木村雅人(プロデューサー) 

    とても良い感じです! ご自分の世界観というか、オリジナリティーにあふれた絵柄が出ていて素晴らしい。

    ▼【ZFLAG CG TEAM ひるま克治(レトロ系ポジティブ社長) 

    2Dテイストがいい感じで上手いです!もうこのテイストで突き進んで、沢山作ってみてはどうでしょうか。こうなるとこの世界にどんな人たちが居て生活しているのか、見てみたくなりますね。

    第20位:『プロシージャル納豆』 獲得点数:6点

    安部井 絵樹さん(Lost Boys School

    houdiniを勉強中です。

    ●作品解説 
    Houdiniを使った作品が少ないなと思ったので、授業で習ったvellumの練習として作ってみました。一週間という制作時間の都合上、細部に手を入れられなかったことが悔やまれます。

    ●使用ツール 
    Houdini,Nuke

    ●審査員コメント 抜粋

    ▼【ドリームワークス 山本 原太郎(Character Surfacing Lead)

    非常に完成度の高い作品だと思います。いろいろな技を駆使しているのが伺えます。レンダリングもライティングが非常にうまくいっていてリアルな空気を作り出しています。粘りの質感が単一なので、Transparancy, Translucencyに強弱やムラを付けるともっとリアルになるでしょう。豆のオブジェクトがお互いに食い込んでいる個所があるようなので注意しましょう。画面右の伸びた粘りの筋の太さが均一でCGっぽいので、箸と皿の接着点近くは太さを足してあげると良いでしょう。見えるか見えないほどの細さの粘りをもっと足してもよいと思います。枝分かれした細い粘りもあってもよいかもしれません。豆に付着した粘りのエッジが硬くてCGっぽいので、もっとブレンドした方が良いでしょう。今後のご活躍に期待しています。頑張ってください。

    ▼【CGWORLD編集長/Sony Pictures Imageworks 若杉 遼 

    CGで納豆は難しいと思いますが、細かな糸の弾き具合や見え方など細やかに作られていてとても良かったと思います!

    ▼【LIT design 植村明斗(クリエイティブディレクター)】  

    納豆の特徴をしっかりとらえていますね。それぞれの豆の向きや粘りの引き方の印象もGOOD。要点をしっかり押さえられているので、変態レベルでディテールをもっと詰めた仕上がりを見てみたいと思いました。ネバネバの質感アップや箸にもうすこし透明感のある粘りが付いている等。有機的な料理や食品の寄りカットは難易度が高く、チャレンジした精神すきです。板間で屈んで納豆を持ち上げながらカメラで撮影しているようなストーリーにも見えてくる。日本人らしくてよきですね。ネバーギブアップ!

    ▼審査参加企業・アーティスト

    <<特別審査員>>

    秋元純一

    トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長
    2006年に株式会社トランジスタ・スタジオ入社。専門学校時代よりHoudiniを使用し続けて現在ではCGWORLD.jpにて「Houdini Cook Book」を連載中。

    www.transistorstudio.co.jp

    【総評】 
    今回の応募作品を総評すると、全体的に上位が平均的に良く出来ている事もあって、採点が非常に難しいと感じた。もう少し飛び抜けた作品があるのが通例だったが、これは全体のクオリティの平均が上がってきているという事なのだろう。 事実、講評の機会をいただく度、非常に刺激になっていて、そもそもの学生の技術レベルが上がっているのだと痛感させられる。 一方で、似通った作品が増えている事も指摘したい。作品のアウトプットが似る原因の多くが、インプット自体、CG作品が多いのでは無いかと予想する。 CGを作る為にCG作品を参考にする事は悪いことでは無いが、あくまでも実生活を通して、色々なモノに触れ、感受性そのものを高めてほしいと願う。

    【採点結果】 
    杉田勇介さん:1点 西川大智さん:1点 宮田英之さん:3点 目賀田 隆斗さん:1点 大塚雄矢さん:1点 岡田瞬平さん:1点 小南春斗さん:1点 三木俊和さん:3点 中江 葵さん:3点 三宅健太さん:1点 若林 龍さん:3点 芝田留唯さん:1点

    今泉隼介

    モデリングブロス/代表取締役・モデラー
    高校卒業後に渡米、カリフォルニア州立大学を卒業後ロサンゼルスの「Sight Effects Inc.」「Zoic Studios」でモデラーとして8年の勤務を経て、2012年に帰国。帰国後はフリーランスとして様々な映画やコマーシャル製作、専門学校講師などを務める。2018年に株式会社モデリングブロスを設立、現在は代表としてモデリングチームをまとめている。

    https://www.modelingbros.com/

    【総評】 
    年々応募作品数が増えていっている様に思います。少なくとも私が審査をさせてもらった中では今回が最多数かと思います。その中でクオリティの高い作品の数も年々増えていっている印象です。技術が洗練されてゆき、学生の間から個人的に仕事を取れる様な方々が出てきている現状です。一般的には裾野が広がるほど競争力は高まります。この状況の中で生き残るにはご自身がどう立ち回るべきなのか皆様なりの戦略を立てて進んで行って下さい。

    【採点結果】 
    丹野 肇さん:4点 中江 葵さん:4点 三宅健太さん:3点 岡田瞬平さん:2点 伊藤誠野さん:2点 宮田英之さん:1点 小南春斗さん:1点 河村歩武さん:1点 服部優貴さん:1点 古江綾子さん:1点

    太田貴寛

    KASSEN/VFX Supervisor / Director

    Google、ソフトバンク、コカ・コーラをはじめとする大手企業CMや、ミュージックビデオの仕上げなどを担当。制作部出身の知識とファシリテーションスキル、発想力とコミュニケーション能力を武器に、企画段階からスーパーバイザーとして参加することも多数。2020年に株式会社KASSENを立ち上げ、ジャンルに囚われず、情熱的なアプローチでCG・VFXを作り続けている。

    https://kassen.tokyo/

    【総評】 
    全体的に応募者の皆さんのスキルが高く、ツールや情報の普及・浸透を感じました。素晴らしい作品が多かったので悩みましたが、最低限の作品クオリティはさることながら、絵作り・演出に光るものを感じた作品を選出させていただきました。 自分で選んだテーマに対して、真摯に向き合い、手間隙をかけた作品ほど輝いて見えました。誰にでもできることではないと思うので、是非お仕事でご一緒したいと思います。

    【採点結果】 
    佐々木 ルヘール瑠唯さん:5点 中江 葵さん:5点 池内啓人さん:5点 河村歩武さん:5点

    大屋和博

    コンセプトアーティスト/イラストレーター
    1986年福岡県生。2010年東京芸術大学卒業後、映像制作会社に就職。2013年退職後フリーランスとなりコンセプトアート、キャラクターデザイン等の制作をメインに活動。参加作品『Starship Troopers: Traitor of Mars』『SOUL REVERSE』『ドラゴンクエストXI』『Legend of the Cryptids』『デスノート Light up the NEW world』『ドラッグオンドラグーン3』など

    【総評】 
    色々な幅のある素晴らしい作品達で見応え十分でした。 それぞれの作品対する思いやこだわりのポイントなども見えてきて、審査をするのも難儀し心苦しく思いました。 自分が学生だった頃を振り返ると、皆様の様なクオリティのものは当然作れておらず、、 今後の皆様のこれからのご活躍が楽しみでもあり恐くもあります。 これからも楽しんで作品作り向き合っていって頂ければ幸いです。

    【採点結果】 
    宮田 英之さん:3点 小南春斗さん:3点 柏木一樹さん:2点 青 隆士郎さん:2点 丹野 肇さん:2点 中江 葵さん:2点 河村歩武さん:2点 田中 慧さん:2点 目賀田 隆斗さん:1点 北之防 博文さん:1点

    澤井富士彦

    WACHAJACK / 代表取締役/Art Director

    2018年にコンセプトアートに特化したWACHAJACKを設立。

    国内外の様々なアーティストと映画/ゲーム/CM/VR空間等のコンセプトアートを手掛ける。

    https://wachajack.com/

    【総評】 
    今回はじめて参加させて頂きましたがなかなか最後まで絞る作品を決められないくらい良い作品が多かったです。 今はゲームや映像作品でも非常にクオリティの高い作品が多く、blenderなどツールの進化やオンラインサイトでの情報収集の しやすさもあり、全体的な作品レベルが上がっているように感じます。反面ツールに依存した作品作りや既視感のあるモチーフ が増えている印象もあり、純粋なCGのオペレーションスキルよりも、以前にも増してますますデザイン性や世界観アイデアが重要になってくる と感じています。どうしてもCGソフトを扱っていると表面上の技術的なところに囚われてしまいがちなので、実生活の中でのリアルな体験や感情 の動き、自分の中での美しさやかっこいいと感じる感覚的なところを大事にして、他人の感情に基づいた作品にならないよう、意識した作品作りが 僕自身含め、重要だと感じています。

    【採点結果】 
    柏木一樹さん:3点 丹野 肇さん:3点 中江 葵さん:3点 杉田勇介さん:2点 小南春斗さん:2点 北之防 博文さん:2点 池内啓人さん:2点 古江綾子さん:2点 中村吹雪さん:1点

    鈴木卓矢

    SAFEHOUSE / 取締役・背景モデリングSV

    大学卒業後、Square-EnixのVisualWorksに入社。その後アメリカに渡り、BlizzardEntertainment のCinematics 部署でSeniorArtistとして背景のデザインからモデリングまでを担当。2019年初めにドイツのArtDirectorとタッグを組んで、日本にSAFEHOUSE inc.を設立。自身の経験をもとにBlizzardと同じ環境レベルでのアーティスト教育を心掛けている。

    http://safehouse.co.jp/

    【総評】 
    毎回審査員をやらせていますが、その都度その回には新しい発見があります。 今回は個人的に「これ!」という頭一つ抜けた作品はなかったように思えました。 今回は僕の中で採点がかなり拮抗しました。 飛びぬけた作品がないという事はクオリティーの良し悪しが良い意味でも悪い意味でも安定しているのかなと。 間違いないのはWho'sNextが始まってから学生作品のクオリティーが上がってきているということです。 これはテクノロジーの発展もそうですが、欲しい情報が手軽に得られる環境になってきたという事も考えられます。 逆を言うと手軽に得られる情報は皆も見ているという事です。これがクオリティーが安定してきている要因の一つかなと思ってます。 かといって突拍子もないアイデアのものが良いとは言いませんが、作品としての着地点を追って見せ方の表現としてのこだわりの部分が欠けているのかなと感じる部分もありました。 学生にそこまでを求めるのかどうかは別として、そういった部分に「これだ!」という印象が出るのかなと思いました。

    【採点結果】 
    杉田勇介さん:3点 柏木一樹さん:3点 丹野 肇さん:3点 宮田英之さん:1点 河村歩武さん:2点 中江 葵さん:2点 中村吹雪さん:1点 小南春斗さん:1点 池内啓人さん:1点 衣笠圭祐さん:1点 西川大智さん:1点 青 隆士郎さん:1点

    高坂俊弘

    PIXOMONDO / キャラクター&クリーチャー スーパーバイザー

    日本生まれのアメリカ育ち。独学で3DCGを学びトロントでキャリアをスタート。Soho VFX, Mr.Xを経て、現在のPIXOMONDOで実写映画やテレビシリーズのキャラクター、クリーチャーを担当。参加作品:「Halo The Series」、「The Mandalorian」、「Star Trek: Discovery」、「The Boys 」 など。

    https://twitter.com/dad_3d

    【総評】 
    生まれたてのルーキーからプロ顔負けの実力者まで様々な作品がありましたが、皆とても魅力的なコンセプトを元に制作されていて、楽しく審査させていただきました。トップクラスの数人は必然と注目を浴びると思いますが、どちらかというと、後もう一歩という方々を企業様方にサポートして頂だけたらと勝手ながらに願っております。海外に進出希望の人がいたら、いつか何らかのエンドロールでご一緒できる日を楽しみにしています。

    【採点結果】 
    中江 葵さん:4点 丹野 肇さん:3点 藤原直登さん:2点 宮田英之さん:2点 伊藤誠野さん:2点 池内啓人さん:2点 小南春斗さん:1点 田中 慧さん:1点 田島奈英さん:1点 熊田 優さん:1点 柏木一樹さん:1点

    宮川英久

    Wizards of the Coast / シニアコンセプトアーティスト
    熊本県出身。リードシネマティクスコンセプトアーティストとして携わった『Disneyland Resort: Guardians of the Galaxy - Mission Breakout!』(2017)をはじめ、『The Marvel Experience』(2014)、 映画『A Wrinkle in Time』(2018)、インドネシア最大級のテーマパーク『MNC Park』などを中心に、世界的なプロジェクトの第一線で活動している。2019年7月下旬からはマイクロソフトの343 Industriesに所属し、ゲーム『HALO Infinite』のコンセプトアートを手がける。

    www.artstation.com/supratio

    twitter.com/HidehisaM

    【総評】 
    皆様の作品はレベルが高く、審査には本当に苦労しました。嬉しい悲鳴です。 作品の方向性も豊かで3DCGの大いなる可能性を感じました。 平均的な技術レベルが高い中で、私にとっては絵の見せ方が最終的な審査の基準となりました。 単なる自身の技術を見せるだけの作品ではなく、そこに込められたストーリー性を表現できているか、適切なライティングを施し作品の見せ方にもこだわっているか…等々、例示すればきりがありませんが、高品質な3DCGを作り込んだ先にあるプラスアルファが重要なのだろうと思います。 今まさにプロにならんとしている皆様の作品を見て、大いに刺激を受け、また、学ぶ事が多くありました。 この様な貴重な学びの機会を頂きましてありがとうございます!

    【採点結果】 
    中江 葵さん:2点 西川大智さん:1点 宮田英之さん:1点 小南春斗さん:1点 松本麗華さん:1点 伊藤誠野さん:1点 キャッシュ デイナさん:1点 近藤 健太郎さん:1点 松田 空さん:1点 黒木勇人さん:1点 北之防 博文さん:1点 石飛智春さん:1点 田中 慧さん:1点 服部優貴さん:1点 古江綾子さん:1点 梅谷 日奈子さん:1点 上田奏頼さん:1点 北田尊大さん:1点 芝田留唯さん:1点

    山田義也

    Industrial Light & Magic/Lead generalist / environment artist

    広島県出身 大学卒業後1998年に渡米。デジタルハリウッドアメリカ校であるDhimaでコンピュータグラフィックスを学び、サンタモニカのpixel envy社でミュージックビデオの仕事でVFXのキャリアをスタートさせた。その後立ち上げメンバーとして参加したhydraulx社で約10年経験を積んだ後、自身の夢であったスターウォーズに参加するために2012年にサンフランシスコのIndustrial Light& Magic社に移籍し今年で10年目になる。Senior Generalistとしてスターウオーズでは新三部作(エピソード7,8,9)等に参加。

    【総評】 
    経験や技術の差はあるものの、どの作品からも情熱を感じることができて僕自身いい影響を受けることができました。何よりも挑戦しようという熱い気持ちを持った方がこれだけおられるという事に感銘を受けました。 仕事を始めると常に上のレベルにトライしなければならいないですし、誰かに評価されるわけですから今回のチャレンジは今後必ず役に立つと思います。 とはいえ、皆さん好きで始められたことだと思いますから楽しむことも忘れずに頑張ってほしいと思います。 次回作も楽しみにしていますし、情熱のあるみなさんのような方々と同じプロジェクトで一緒に仕事できる日が来るのを楽しみに待っています。

    【採点結果】 
    中江 葵さん:4点 上田奏頼さん:4点 河村歩武さん:3点 三宅健太さん:2点 藤原太一さん:1点 丹野 肇さん:1点 北之防 博文さん:1点 服部優貴さん:1点 古江綾子さん:1点 金森 慧さん:1点 薄葉まりなさん:1点

    山本 原太郎

    ドリームワークス / Character Surfacing Lead

    慶應義塾大学経済学部卒業後、オムニバス・ジャパンを経て2003年よりドリームワークスに転籍。代表作はマダガスカル、シュレック、ヒックとドラゴン、メガマインドなど。最新作は2020公開予定の『The Croods: A New Age 』

    https://www.dreamworks.com/

    【総評】 
    今回も沢山の方の応募作品を講評させて頂き大変光栄です。どの作品も作者の熱い思いが伝わってきて、逆に刺激を受けました。現時点での技術的な差は個々にありますが、それよりもオリジナリティや想像力、作りたいという気持ちは全作品から伝わってきました。是非皆さんにはこの気持ちを持ち続けて頂きたいと思います。今回の作品応募で終わらず、皆さんの今後の作品にも期待しています。

    【採点結果】 
    藤原直登さん:2点 足立幸翼さん:1点 松田 敬太朗さん:1点 佐々木 ルヘール瑠唯さん:1点 小南春斗さん:1点 足立 壮太郎さん:1点 丹野 肇さん:1点 キャッシュ デイナさん:1点 土屋彰寛さん:1点 中江 葵さん:1点 近藤 健太郎さん:1点 松田 空さん:1点 北之防 博文さん:1点 安部井 絵樹さん:1点 池内啓人さん:1点 河村歩武さん:1点 小垰公人さん:1点 梅谷 日奈子さん:1点 北田尊大さん:1点

    R.E.C

    コンセプトアーティスト/リードデザイナー

    コンシューマゲーム開発、パチスロ演出制作、VRデザインなどを経て、現在ゲーム会社勤務のコンセプトアーティスト。企画の初期段階からのコンセプトビジュアル作りやデザインディレクションなどを行っている。一方で個人活動としての創作や絵に関するノウハウをSNSなどで発表している。

    【総評】 
    今回数多くの作品をコンセプトアーティスト、デザイナーとしての 目線で見させて頂きました。非常に熱量多く情熱的な 作品が多く、こだわりの強い作品ばかりでとても素晴らしかったです。作品の バラエティーもとても幅が広く楽しませて見させて頂きました。 いちアーティストとしてもとても良い刺激を貰うことができたと思って います。 応募された方々が今後プロとして業界で活躍されることを心より願って おります。

    【採点結果】 
    河村歩武さん:5点 小南春斗さん:5点 丹野 肇さん:5点 山本 晴之祐さん:5点

    若杉 遼

    CGWORLD編集長/Sony Pictures Imageworks

    2012年にサンフランシスコの美術大学Academy of Art Universityを卒業後、Pixar Animation StudiosにてCGアニメーターとしてキャリアを始める。2015年にバンクーバーに移り、現在はSony Pictures Imageworksに所属。CGアニメーターとしての仕事の傍ら、CGアニメーションに特化したオンラインスクール「AnimationAid」を創設、現在も運営のほか講師としてクラスも教えている。

    Twitter:@Ryowaks

    【総評】 
    普段アニメーションの添削などはクラスでやっているのですが、クラスの課題とは違い、作品となると独自の世界観の表現や挑戦的なスタイルなど単純な技術ではない部分も見させて頂いたので、トータルで見ると本当にいい作品が多くて審査が難しかったです!CGの技術が発展すると簡単にクオリティの高い作品が作れてしまいますが、クリエイティブな仕事に関わる限り、単純な技術力より何より「見せたい気持ち」が一番大事になってくると思います!今回は特に技術だけでなく、そんな「見せたい気持ち」に溢れた作品ばかりでとても見ごたえがありました!素晴らしい作品を出して頂きありがとうございました!

    【採点結果】 
    丹野 肇さん:4点 大塚雄矢さん:4点 柏木一樹さん:2点 青 隆士郎さん:2点 宮田英之さん:2点 中江 葵さん:2点 田中 慧さん:2点 金森 慧さん:2点

    <<企業審査(求人企業)>>

    続いて採点に加わった審査員企業の総評を紹介しよう。いずれの企業も現在CGWORLD.jp JOBSで求人を掲載している。あわせてチェックしてもらいたい。

    神央薬品

    映画、CM、ゲーム等ジャンルに縛られず実写からフルCG、アニメと分野に拘らずクオリティの高いアニメーションによって映像に命を吹き込む事を得意とするプロダクションです。

    ※現在医療関係の業務は行なっておりません。

    https://cgworld.jp/jobs/21046.html

    【総評】:ノブタコウイチCGプロデューサー
    毎回驚いておりますが、今回も非常にクオリティが高い作品が増えており圧倒されております。これだけ若い方々の意欲や想像力が上がっているのを見て毎回自分もウカウカしてられないと身を引き締められる思いです。

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用/インターン募集

    Tango Gameworks

    Tango Gameworksはゼニマックス・メディア・グループの開発スタジオで、日本及びアジア地区の唯一の開発拠点とし業界を代表するゲーム・クリエイター三上真司率いる精鋭のクリエイター集団です。

    https://cgworld.jp/jobs/30615.html

    【総評】:木村雅人プロデューサー
    皆さんの情熱がひしひしと伝わってくる作品を拝見することができて、こちらも刺激を受けながら審査させて頂きました。大きな舞台で人に見てもらうというのは、とても勇気が要ることでもあるので皆さんの心意気がすでに素晴らしい!「人に見てもらう」は、私達のようにユーザーに見てもらう、遊んでもらう仕事の大事な第一歩ですので、これを励みに自分で限界を決めずに、どこまでも頑張っていってください。是非一緒にCG業界およびゲーム業界を盛り上げていきましょう!

    LIT design

    「LIT design(リットデザイン)」は株式会社ABILITISTのCG事業部門として2020年に本格始動した3DCGプロダクションです。多様化するニーズへの対応力と、本質的な魅せ方にこだわります。

    https://cgworld.jp/jobs/30664.html

    【総評】:植村明斗クリエイティブディレクター
    とても意欲的な作品が多く、審査に悩みました。フォトリアルを意識して制作された作品が多く、CG業界全体がフォトリアルを求めている傾向にあると感じました。CGの進化は目まぐるしく誰でもフォトリアルな作品を作れるようになってきていますが、単純にリアルな作品を作るだけでは何も考えずにカメラのシャッターを切るのと同じだと思います。やはりその技術をもってして何を表現するのか、見た人の感情を動かすようなビジュアル作り、コンセプトをしっかり持った作品作りを心がけることが何より重要ではないでしょうか。

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用/インターン募集

    メタサイト

    弊社は札幌にあるCGプロダクションです。主にBlenderを利用した3DCGを中心に映像コンテンツ制作を行っておりますが、特にジャンルを決めずに楽しい事を追求して行きたいと考えています。特にLive2Dなどの2Dアニメーション制作からハイエンド3DCGまでチャレンジしています。

    https://cgworld.jp/jobs/30529.html

    【総評】:菅原一敏CGIディレクター
    今回はバラエティに富んだ作品が多かったように思います。また制作者も多様で広がりを感じられました。Blenderを使用した作品も多くうれしい限りです。全体的にもクォリティの高い作品が随所にあり見せ方も工夫されていました。ただ残念なのは、画像として暗い作品が多い印象でした。画面が暗い為に暗部が潰れてしまっている作品がありました。とても勿体ない気がします。今後も沢山の作品を見たいと思います。

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用/インターン募集

    exsa

    exsa株式会社は、社内に3DCGデザイナー・グラフィックデザイナー・2Dアニメーター・プランナー・プログラマー等様々な職種のクリエイターを抱え、コンテンツを立上げ~フィニッシュまで制作できる体制を構築しており、オリジナルコンテンツの開発にも力を入れている総合的な映像制作会社です。

    https://cgworld.jp/jobs/21100.html

    【総評】:海老澤広樹プロデューサー
    ここ数年審査に参加させて頂いていますが、例年よりもキャラクターの作品が増えた印象でした。 個人的には「自分が好きでこだわって作った作品」を見るのが好きなので、非常に楽しく審査させて頂くことが出来ました。 年々応募作品のレベルも上がっているので、今後、皆さんが業界を盛り上げる活躍をするのが、とても楽しみです。

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集/インターン募集

    Production I.G

    『最高の作品を作る』ことこそが、Production I.Gのミッションです。その一点にスタッフ一同が向かっています。作品が完成し、自分の名前がクレジットされ、その作品によって、多くの人に感動を届けることができる。ほかでは得難い経験がここにはあります。

    https://cgworld.jp/jobs/10098.html

    【総評】:中村智樹CGプロデューサー
    学生を対象としたコンテストにも関わらず、どの作品も非常に高いクオリティだと思いました。 なかにはCG制作を始めてまだ1年も経っていない方の作品も見受けられ、恐ろしくも頼もしく感じました。

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用

    弊社は2012年5月にCGプロダクションとして発足し、VFXやイベント演出など様々なコンテンツのCG制作を担当してまいりました。2020年現在、発足当時とはメンバーもだいぶ入れ替わり、第2創業期を迎えております。現在はゲーム案件やARなどのエンターテインメントコンテンツに軸足を置き、そこで得たリアルタイム技術の知見を活かしながら、これまで以上に幅広いコンテンツのCG制作・企画・演出を行っております。

    https://cgworld.jp/jobs/30125.html

    【総評】:インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス(CGスタッフ一同)
    年々、ツールの進歩もあり、学生の方の平均点が上がってきているように感じ、頼もしく思います。 反面、ツールに引っ張られてしまうのか、「こういう画をつくりたい」という作風が先に来ているタイプの応募作品が例年よりやや少なかったように思いました。 仕事が始まると作りたいものを作り時間も減ってくるので、コンテストでは是非、「これが作りたい」を実践したモノづくりを見せてほしいなと思いました。

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用/アルバイト募集/インターン募集/CG未経験可

    ジェットスタジオ

    ジェットスタジオは2001年にスタートしたCGプロダクションです。設立以来、ゲーム、パチンコ、映画、CM等で使用される様々な3DCGコンテンツを時代に先駆けた新しい技術や表現方法を用いて受託開発して参りました。また、2011年にはベトナムのホーチミン市に「JET STUDIO VIETNAM INC.」を設立し、「グローバル × クリエイティブ」という新たなビジネスモデルにも挑戦しています。

    https://cgworld.jp/jobs/46.html

    【総評】:ジェットスタジオ 赤崎弘幸(CGディレクター)
    まず第一印象として魅力的な絵と感じるかどうか、レイアウトが整っているかどうか、コンセプトやこだわりが感じられるかどうか、などを重点的に見させていただきました。ツールが充実している昨今、質感やライティングをリアルにすること自体はさほど難しくなくなってまいりましたが、その中でどういった表現をしたいのか、表現のためにどういったレイアウトや色彩を使っていくのか、などテクノロジーだけでは補いきれない部分がより一層重要になって来ていると感じております。そういった観点から見ても驚かされる作品が多数あり非常に見応えがございました。皆さんの今後のご活躍を楽しみにしております!是非一緒に業界を盛り上げていきましょう!!

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用

    スクウェア・エニックス イメージ・スタジオ部

    株式会社スクウェア・エニックスは、エンタテインメント分野において、創造的かつ革新的なコンテンツ/サービスのヒット作品を生み続けるリーディングカンパニーです。当社グループの自社IPの代表作には「ドラゴンクエスト」シリーズ、「ファイナルファンタジー」シリーズ、「トゥームレイダー」シリーズなどがあります。

    https://cgworld.jp/jobs/101777.html

    【総評】:スクウェア・エニックス イメージ・スタジオ部 藤原 浩(シニア デジタル アーティスト)、蒲原 博プロダクションスーパーバイザー
    次の世代を担う皆さんの作品には、新しい発見もあり、楽しく拝見いたしました。応募された方々の熱意を感じ、出来るだけ多くの方にコメントをして差し上げたいという思いで講評を書かせていただきました。 加点のなかった方にも共通するところ、思い当たる部分があるかと思いますので、今後の創作活動に活かしていただければ幸いです。 皆さんと共に働ける日が来るのを心待ちにしております。
    *新卒採用エントリー詳細は当社サイトよりご確認ください。
    採用対象
    2024年度採用

    ポイント・ピクチャーズ

    ポイント・ピクチャーズは、「ゲーム」と「TVアニメ」のOP、PV、CM制作を専門とする映像会社です。 社内にCG部門の他、〝作画アニメーション制作〟の全行程部門があり、『サクガン』『ミストトレインガールズ』『グランブルファンタジー』『ルーンファクトリーシリーズ』『からくりサーカス』『Caligula -カリギュラ-』等のOP・ED・PVを制作しています。 

    https://cgworld.jp/jobs/20040.html

    【総評】:ポイント・ピクチャーズ CG部一同
    毎回全体のクオリティが上がっていて、CG制作に真剣に取り組まれている様子が伝わってくる作品が多く感心いたします。 上位に選ばれた作品は、コンセプト・テーマが一目で明確に伝わってくる作品なのではと思います。仕事では特に求められているテーマが的確に表現できているかが重要になりますので、最初にしっかりと制作の方向性を見定めることが肝心です。これから皆さんが業界で活躍されるを楽しみにしております。

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用

    「これからの伸び代しかない!!明るく、激しく、楽しいCGプロダクション」Z-FLAGは「CGで人を幸せにする」プロダクションです。人とは、クライアント・社員も含むすべての人です。相手に喜んでもらえるような期待以上のものを作り、それが作り手としての幸せにもなる。そんなポジティブなループのできるCGプロダクションを目指しています。

    https://cgworld.jp/jobs/21041.html

    TREE Digital Studio

    映像をはじめとする様々なコンテンツ制作を主軸とする当社は、企画・撮影・編集・CG・プログラミングなどの多様な事業部とそのプロフェッショナルな人材が揃い、それらが連携することで、お客様の要望に最適な提案と高品質なコンテンツを提供しています。

    https://cgworld.jp/jobs/10068.html

    【総評】:TREE Digital Studio LUDENS Dept.一同
    作り手の思いが込められた素晴らしい作品が多く、1つ1つをとても楽しみながら見ることができました。テクニックやセンスは言うまでもなく、作り込まれた絵が語りかけるその世界観に特に魅力を感じました。今後のご活躍を期待するとともにお仕事をご一緒する機会が訪れることを願っております。

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用

    バンダイナムコスタジオ

    私たち、バンダイナムコスタジオはエンターテインメントコンテンツの開発スタジオです。 バンダイナムコグループ内で最も大きな規模の開発スタジオとして、日々、ビデオゲームを主としたネットワークコンテンツの開発を行っております。

    https://cgworld.jp/jobs/30385.html

    【総評】:バンダイナムコスタジオ 小和田 大介(アートディレクター)
    モノをしっかり創れている作品が多く、とても興味深く拝見いたしました。 ただ創るというところから、いかにレベルの高い演出をするか、世界観を醸成するかというところに課題がフォーカスされ、レベルの高まりを感じました。 今後は基本的な制作の能力は前提として、自分が作品を通して何を表現したいか、そしてそれをいかに丁寧に実現できるかということを念頭に作品作りをしていっていただけることを期待しています。 皆さんとお仕事でご一緒できる日を楽しみにしております!

    採用対象
    2023年度採用/2024年度採用/インターン募集/CG未経験可

    次回 WHO'S NEXT? 2022年第二弾のお知らせ

    ■結果発表:2022年11月(予定)@CGWORLD クリエイティブカンファレンス2022
    ■作品応募締切:2022年10月中旬(予定)
    ■告知開始:2022年7月(予定)