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『12オーディンズ』を通して紐解くモバイルゲーム制作のカギと求められる人物像(enish求人インタビュー)

『12オーディンズ』を通して紐解くモバイルゲーム制作のカギと求められる人物像(enish求人インタビュー)

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『ぼくのレストラン』シリーズをはじめとする数多くのモバイルゲームを制作しているenish。そんな同社が初めて開発に挑戦した本格3DバトルRPGが『12オーディンズ』だ。配信開始から約半年で100万DLと好調な伸び率を見せており、特に30代のゲームユーザーを中心に人気を集めている。「苦難の連続だった」というゲーム開発、その問題点や解決方法、求められる人物像などについて伺った。

求人情報

■求人職種
【正社員】
①テクニカルアーティスト
②3Dアーティスト (ジェネラリスト)
③3Dエフェクトアーティスト
④3Dアニメーター

詳しくは求人コーナー【JOBS】をご覧ください。

enish初の3Dゲーム『12オーディンズ』を立て直せ!

『12オーディンズ』は、同社が初めて制作したUnityベースのスマホRPGだ。親しみやすく可愛らしいグラフィックと、すんなり入り込めるわかりやすいストーリーが特徴。また、全国のユーザーと協力しながら迫力あるリアルタイムバトルが楽しめるところも大きな魅力となっている。

開発は、『ドラクエ』や『FF』といった"良質なRPG"で育った開発スタッフの、「オレたちが子どものころ遊んだ、どこか懐かしさを感じさせる王道のRPGゲームを作りたい!」という思いから始まった。ところが当時の開発スタッフはUnityやコンシューマの経験者がほとんどおらず、パーツ量産化のしくみやゲーム全体のクオリティアップを図る体制が作れずに苦難の連続だったという。

そこで招かれたのが、大手ゲーム会社で約15年間コンシューマゲームの開発に携わってきた林茂樹氏だった。「転職した理由は、ゲーム市場全体の軸足がコンシューマからモバイルに移ってきていると感じており、この機会に、モバイルならではのサービス型ビジネスモデルを徹底的に理解したいと思ったからです。enishは、コンテンツ運用と数値分析に強い会社です。ユーザーの反応を数値で分析し、仮説を立て、施策を打って検証し、そしてまた次のプランを考えて行く......。こうした、コンシューマではできないような仕事の仕方を体験できて、非常に面白いなと感じています」。

  • 林 茂樹氏/制作部 部長

こう語る林氏だが、ソーシャルゲームメインの開発スタッフがある程度のところまで作り上げた『12オーディンズ』を本格的な3DバトルRPGゲームとして成立するよう立て直すのは、並大抵のことではなかったという。「データ容量の軽量化、パーツ量産化のシステムづくり、キャラクターやアニメーションのブラッシュアップなどなど、やらなければならないことは山のようにありました。なにより苦労したのが、ソーシャルゲームを中心に活躍していたプランナーに、3Dゲームの"当たり前"を理解してもらうこと。各種の修正にいかに時間がかかるかについて、例えば、『このパーツをひとつ直すのに2時間かかり、それが20個あるから40時間はかかります』と、具体的な数値を示しながら説明するよう心掛けました」。また、林氏の参画とほぼ同時期に入社した多くのコンシューマゲーム経験スタッフに、プランナーからのオーダーを"翻訳"して伝えることにも注力したという。できるだけ具体的に、噛み砕いて、各スタッフが作業しやすいようにコミュニケーションを重ねていった。その甲斐あって約10ヶ月で、物量をこなしながらクオリティを上げて行くという作業に成功。プロジェクトマネージャーによる徹底した工数管理も奏功し、自信を持って、『12オーディンズ』をリリースすることができたのだ。

短期間でクオリティを上げる、"作り直し"のポイントとは?

左から鹿島徳浩氏(テクニカルアーティスト/エフェクトアーティスト)、渡邉 豊氏(3Dアニメーションアーティスト)、坂上千穂氏(3Dモデリングアーティスト)

テクニカルアーティスト兼エフェクトアーティストの鹿島徳浩氏が『12オーディンズ』の開発に参加して、まず驚いたのが、"データの重さ"だった。「エフェクトのピークを過ぎてもフレームレートが落ちていたので、、なぜだろうと思って確認したら、透明のmeshがたくさん含まれていることがわかりました」。そこで取り組んだのが、余計なものをそぎ落とすデータ修正。アニメーションが終わったらパーティクルのスケールをゼロにして、描画負荷を減らすスクリプトを作成したという。「エフェクトの作成には基本的に、『Xffect Editor Pro』というアセットを使用しました。他にも、Xffectの基本機能ではアニメーションできなかった部分をアニメーションさせるためのコンポーネントを追加したり、、エフェクトレイヤーすべてではなくレイヤーひとつだけを再生させる機能を追加したりと工夫しています。とにかくわかりやすく、作りやすくなるように、ツールをカスタマイズしていった感じですね」。

左が修正前のエフェクト、右が修正後のエフェクト。左のエフェクトはアニメーションが終わった後もしばらく透明を描画する処理が走っており、結果、データ量が重くなっている。右のエフェクトには、停止したXffectのパーティクルのスケールをゼロにするスクリプトを適用。描画負荷が軽くなっている

『Xffect Editor Pro』は、コンポーネントを親としてその子供にエフェクトレイヤーを置き、コンポーネントはエフェクトレイヤーの情報を見てmeshを作成し変形させてパーティクルの様な動きをさせるアセットだ。より効率よく作業を進めるため「レイヤー単体でのプレビュー機能」「パーティクルの発生タイミングをHierarchyに表示させる機能」「パーティクルの開始カラーを変えるなどの変更を加えるためのコンポーネント」などを追加していった

左が修正前の状態、右が修正後の状態。エフェクトと地面の境界が目立っていたため、軽めの擬似ソフトパーティクルシェーダーを作成。キャラクターが立っている場所が平面なのでワールド座標のY軸の高さだけで交差を判定させている

アニメーションを担当したのは、同社に入社して約1年という渡邉豊氏。大手映像会社に6年間勤務したのち、フリーランスに転向し、友人からの誘いでenishに入社した。『12オーディンズ』の開発でもっとも苦労したのが、短期間で大量のアニメーションを作り直さなければならなかったこと。そこで渡邉氏は、まず、さまざまな武器に使える汎用モーションの制作から着手した。使い回しの効くバランスのよい動きを追求し、何度も何度も作っては調整するという作業を繰り返したという。「武器の汎用モーションは、全部で8種類作りました。右手で持ったときでも左手で持ったときでも違和感なく見えるよう調整したり、ナイフと短剣といった似た武器の場合に使いまわせるよう工夫したりと、細かなところにこだわったつもりです。とにかく量産化を意識して丁寧に制作していきました」。

大量生産を意識した制作に対して、コンテンツをリッチに見せることにもこだわった。特に力を入れたのがムービーシーン。なかでもドラゴンの登場シーンは気に入っているという。「プレーヤーが初めて出会う強力なモンスターということもあり、レイアウトからアニメまでしっかり作るよう意識しました。ドラゴンの息遣いが感じられるような仕上がりになっていると思います」。大迫力のムービーシーンと、違和感のない各種モーション。これら"職人の仕事"が、『12オーディンズ』の世界を華やかに彩っている。

もうひとつ、『12オーディンズ』を語る上で欠かせないのが、魅力的な3Dモデルの存在だ。こちらは、アルバイトとして入社し正社員に登用された坂上千穂氏が担当している。ゲームのクオリティを上げるため、男女合わせて220種類もの武器とすべてのNPCを作り直す作業を行った。「先輩と私のふたりで、ほほすべての3Dモデルを作り直しました。力を入れたのは、NPCの"顔"ですね。修正前のモデルが持っていた『12オーディンズ』らしさを消さずに修正指示の2Dイラストに寄せるよう気をつけました。デザインはほとんど変えずに、目を今風のテイストに変えたり、形状を可愛らしく整えるなどしています。物量が多くものすごく大変な作業でしたが、結果的に、キャラのクオリティがグンとアップしました。陰影がしっかりついて魅力的になり、『がんばってよかった』と実感しています」。中途半端なものは世に出せない――。坂上氏をはじめとする同社スタッフに根付くその意識が、『12オーディンズ』のクオリティを支えているのだ。

左から、デザイン画(2Dイラスト)、修正前の3Dモデル、修正後の3Dモデル。工数を減らすため、武器を「①モデルとテクスチャに変更が必要なもの(上段)」「②モデルは変えずテクスチャのみ変更でよさそうなもの(中段)」「③色のみ変更でよさそうなもの(下段)」の3つのカテゴリに振り分けて作業を行っていった

上が修正前、下が修正後のNPCデザイン。品質向上のため、キャラクターデザインがガラリと変更された。3Dモデルは、修正前と修正後の間を取ったような造形になるよう作り上げている

女性クリエイターも活躍! 充実した福利厚生制度

同社では、坂上氏だけでなく多くの女性クリエイターが活躍しているという。フレキシブルな働き方を認めてくれる社風があり、休暇も取りやすい雰囲気。産休・育休を取得して復職する女性も多く、みな家庭を大切にしながら働いている。「当社では、社員の出産・子育てを支援する"エニスマ(enishスマイル)"という取り組みが積極的に行われています。妊婦さんの時差通勤を奨励したり、保育費が補助されたり、子どもが小学校に入学するとお祝い金が支給されたり......。私の先輩も、いま産休を取得しているんですよ。女性にとって、とても働きやすい職場だと感じています」、こう語る坂上氏。その他、毎朝行われているフルーツビュッフェや、週1回のペースで行われている各種クラブ活動も好評なのだそうだ。社員がより気持ちよくイキイキと働けるよう、徹底的にサポートする。こうした考えのもと、福利厚生を充実させているという。

(上段)木のぬくもりが感じられる、あたたかなエントランス。オフィスは六本木ヒルズの39階にあり、抜群の眺望だ(下段)会議室は、すべて異なるデザインになっている。木目調の会議室や、ブルーを基調にした爽やかな会議室など、どの部屋も個性的
(左)毎朝行われているフルーツビュッフェ。朝食を取らない社員たちの健康増進のために始められた(右)社員の子どもたちを招いた職場見学会も!透明のアクリルボードに、楽しそうに落書きをする子どもたち

現在同社では、ゲーム業界の経験者だけでなく、アニメ業界、映像業界からも、広く人材を募集中だ。「チャレンジ精神の旺盛な人、思ったことを溜めこまずに言ってくれる前向きな人にぴったりな職場だと思います。いい仲間と働きやすい環境が整っていますので、興味が湧いたらぜひ気軽に応募してくださいね」と林氏。新たなジャンルへと果敢に挑む成長企業で、自身のスキルを存分に発揮してみてはいかがだろうか。

TEXT_秋山由香(Playce)
PHOTO_蟹 由佳

求人情報

■求人職種
【正社員】
①テクニカルアーティスト
②3Dアーティスト (ジェネラリスト)
③3Dエフェクトアーティスト
④3Dアニメーター

■仕事内容
①テクニカルアーティスト
iOS、Android向けのソーシャルアプリ開発におけるアーティストへのサポートや制作フローを構築する業務です。

 ・3D制作の技術支援
 ・Unityを軸とした制作パイプラインの整備
 ・DCCツールのカスタマイズ
 ・シェーダー作成
 ・キャラクターセットアップ
 ・各種R&D業務

②3Dアーティスト(ジェネラリスト)
iOS、Android向けのソーシャルアプリ開発における各種3D制作に携わって頂きます。

 ・キャラクターモデル制作
 ・背景モデル制作
 ・キャラクターセットアップ(出来れば)
 ・簡単なアニメーション制作
 ・必要に応じた外部委託管理

③3Dエフェクトアーティスト
iOS、Android向けのソーシャルアプリ開発における3Dエフェクト作成を担当して頂きます。

 ・3Dエフェクト(主にRPGバトル時のエフェクト)
 ・UIエフェクト
 ・必要に応じた外部委託管理

④3Dアニメーター
iOS、Android向けのソーシャルアプリ開発における各種3Dアニメーション制作をする業務です。

・デモ演出のシーン設計
・手付け3Dアニメーション(モンスター/キャラクターなど)
・必要に応じた外部委託管理

詳しくは 求人コーナー【JOBS】をご覧ください。

Profileプロフィール

エニッシュ/enish

エニッシュ/enish

左から、鹿島徳浩(テクニカルアーティスト/エフェクトアーティスト)/坂上千穂(3Dモデリングアーティスト)/林 茂樹(制作部 部長)/渡邉 豊(3Dアニメーションアーティスト)

株式会社enish

株式会社enish

www.enish.jp

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